注文住宅をローコストで建てるには?狭小住宅という新たな選択肢も
※2021年10月現在
注文住宅を建てる際、できるだけコストを抑えたいと考える方も多いのではないでしょうか。
そのような場合、ローコスト住宅という選択肢があります。
ローコスト住宅であれば建築費など抑えることが可能であるため、予算的な制限がある方でも、憧れの注文住宅を建てることが可能となるでしょう。
今回は、注文住宅をローコストで建てるコツについて紹介していきます。
- point -
・注文住宅をローコストで建てる方法とは?
・狭小住宅という選択肢を検討してみましょう。
− contents −
◼ ローコスト住宅とは
◼ 注文住宅をローコストで建てる主な方法
◼ 狭小住宅のメリット
◼ 狭小住宅を建てる際の注意点
◼ まとめ
狭小の施工事例
ローコスト住宅とは
ローコスト住宅とは、一般的な住宅と比べて安い価格で建てられる住宅のことを指します。
今では大手のハウスメーカーでもローコスト住宅を取り扱っているところが多く、その認識も広がっているでしょう。
ローコスト住宅は建物の価格が1,000万円台の家であることが多いです。
一般的な注文住宅の建物の建設費の平均が2,780万円程であるため、価格だけでみれば半分以下であることが分かります。また、坪単価も30万円~50万円と大手メーカーの半分以下であるため、いかにコストを抑えられるかが分かるでしょう。
注文住宅をローコストで建てる主な方法
では、実際に注文住宅をローコストで建てるためにはどのような方法があるのでしょうか。
ここでは、建物にかかる費用を安く抑えるためのポイントについて紹介していきます。
見た目や間取りを工夫する
注文住宅をローコストで建てたいのであれば、家の見た目や間取りをできるだけシンプルにすることが重要です。
建物の造りがシンプルであればあるほど建築にかかる費用を抑えることができるため、その分全体のコストを抑えることができるでしょう。
その際「部屋の数を減らす」ことで壁の数や照明を取り付ける際の電気工事の量を減らすことができます。
できるだけ開放的な空間にすることで内装にかかる施工費用を抑えることができるでしょう。
また、建物の外観もできるだけ正方形に近いシンプルなものとし、不要なものはつくらないといった工夫が必要です。
使用する素材を工夫する
建物の外観や、床や壁に使用する素材も工夫が必要です。
鉄筋コンクリートに比べて木造の在来工法の方がコストを抑えられるほか、ハウスメーカーのプレハブ工法による規格住宅もコストを抑えることができます。
また、内装の仕上げも合板や石膏パネルを張り付ける乾式工法の方が工期を短くすることができるため、コストの削減につながるでしょう。
あらかじめ要望を整理する
注文住宅を建てる際、あらかじめ間取りに必要な設備や間取りのこだわりポイントを決めておくことも重要です。
ある程度完成形のイメージを持っておかないと後から色々と間取りに追加してしまい、建設費が高くなってしまうことがあります。
そのため、最初からこだわるものに関しては優先順位を決めておき、そのほかの部分に関しては最低限の価格で施工を行えるように要望を整理しておくのもよいでしょう。
狭小住宅のメリット
注文住宅をローコストで建てる方法の一つとして、狭小住宅を建てるという選択肢があります。
狭小住宅は土地が狭く土地にかかる費用が通常の住宅よりも安いことがあるため、総額でみればコストを抑えることも可能です。
ここでは、狭小住宅のメリットについて紹介していきます。
利便性が良い
狭小住宅は都心部の狭い土地に建てられることが多いため、近くに駅があるなど利便性がよいことが多いです。
そのため、通勤や通学などで毎日電車やバスを利用する方にとってはメリットとなるのではないでしょうか。
また、駅や繁華街の近くであれば日用品などの買い物をする場所も豊富にあるため、普段の生活においても便利な点がたくさんあるといえるでしょう。
経済面でコストカットが可能
狭小住宅の場合土地が狭く価格が抑えられることがあるだけでなく、家自体が狭いためエアコンなどの効きがよく、電気代などの節約にもつながることが多いです。
日々の暮らしのことなので、生活にかかる出費を抑えられるのはメリットとなるのではないでしょうか。
掃除が楽
家自体が狭く、一つひとつの部屋の広さも狭いことが多いので掃除にかける手間も少なくて済むことが多いです。
普段共働きでなかなか家事に時間を割けないという方でも、狭小住宅であれば面積が狭い分掃除の負担も軽くなるのではないでしょうか。
関連記事▷▷狭い家の間取りの考え方│狭小住宅を快適空間にするコツ
狭小住宅を建てる際の注意点
狭小住宅は土地や家自体が狭いとされますが、見方によってはそれらがメリットとなることも多いです。
しかし、狭小住宅を建てる際には、土地や家が狭いために起こりうる問題もあるため、あらかじめ注意すべき点を理解しておくことが重要でしょう。
建築費用に注意
狭小住宅は狭い土地に家を建てるため、立地によっては工事に必要な資材や足場などを運び込むことが困難であることもあります。
その場合、余計なコストがかかってしまうこともあるため注意しましょう。
また、狭い土地に3階以上の建物を建てる際にも同様のことがいえます。
足場を組む手間や人件費が多くかかることもあるため、狭小地に安く家を建てたいのであれば周辺環境もチェックしておく必要があるでしょう。
建てる家によっては、通常の2階建て住宅よりも建築費がかかってしまうこともあります。
動線を意識した間取り設計をする
狭小住宅は全体的にコンパクトな間取りの家となるため、動線の確保が難しいことがあります。
コンパクトな間取りを活かすためには部屋同士の配置をよく考え、なるべく家事の際に移動が少なく済むような動線を組まなければなりません。
家の中で同じところを何度も行き来するする必要がない動線であることが望ましいでしょう。
耐震対策をしっかりする
狭小住宅を建てる際には耐震対策にも気を配らなければなりません。
住宅の耐震性は大きな地震が発生した際に住宅を倒壊の危険から守るために必要なものであるため、住む地域によってはしっかりと耐震対策を行わなければならないこともあります。
ハウスメーカーとよく相談をして、十分な耐震対策を行いましょう。
スペースの使い方を考える
狭小住宅を快適な空間にするためには、限られたスペースを有効的に使う必要があります。
そのため、家族構成や家の階層によって最適な間取り設計を行いましょう。
狭小住宅の場合収納スペース不足に悩まされることが多いですが、狭い間取りにも高低差をつけるなどの工夫をすれば収納スペースを確保できることがあるので、ハウスメーカーと相談をしながらさまざまなアイデアを検討してみましょう。
関連記事▷▷狭小住宅でも収納に困らない工夫│住居スペースの確保に繋がります
注文住宅をローコストで建てるならいくつかの選択肢を
注文集宅をローコストで建てる際、家自体の造りをシンプルにする方法や、狭小住宅を選択するといった方法があります。家の建築費は土地の広さによってもおおよそ決まってくるため、狭い土地を活用して家全体にかかるコストを抑えることも可能です。
その場合、家を建てる場所や周辺環境を良く確認して、思わぬ追加予算がかからないようプランを立てることが重要となります。狭小住宅は3階、4階といった多層階にするケースも多く、それにより二世帯住宅も可能です。
暮らしの幅を広げる目的でも、コストを抑えつつ理想の暮らしに近づくために狭小住宅をローコストで建てることもぜひ検討してみてください。