住宅の耐震について(3)
こんにちは。
今回は以前にアップした
耐震基準から見た安心住宅
1. 地盤調査が実施されていること
2. 壁量が十分に確保されていること
3. 各方角の壁のバランスがとれていること
4. 接合金物での固定がきちんとされていること
5. 検査済証が取得されていること
の3つ目の『壁のバランス』について紹介したいと思います。
耐震基準から見た安心住宅の2つ目の『壁量』の話では、十分な壁量が確保されていることが安全な住宅の基準の一つということをお伝えいたしましたが、実はこの壁量が確保されているだけでは安心な住宅とは言い切れないのです。
壁量として換算される耐久壁は、家を支える役割も担っています。
そのため、各方角へバランス良く耐力壁を配置しないと、弱点となる耐久性の低い部分ができてしまいます。
家を作るうえで、皆様が気になるポイントの一つに窓が挙げられると思います。
日当たりや風通しを良くするための広い窓やベランダへの勝手口など、生活の利便性のために南向きに多く配置したいという気持ちをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
例えば、窓や扉などがある場所は耐力壁に含まれないため、バランスを全く考えずに一つの方角に窓を多く持って来てしまうと、耐力壁が少ない部分ができてしまい、地震時の弱点となります。
この、壁を各方角でバランス良く配置するという規定は2000年に規定されたもので、それ以前の1923年に発生した関東大震災では多くの住宅が南側に倒壊したという記録が残っています。
各方角へバランス良く壁を配置することがもしもの時にも安心して暮らせる家づくりに重要となります。