【相続税】二世帯住宅で暮らす前に知っておきたいその仕組み

多くの震災や災害を通して、普段の生活での安心感や家族同士のつながりを強く感じるために、二世帯住宅への興味関心が高まってきています。

2つの家族同士、仲良く円満に暮らし続けることができるに越したことはないのですが、二世帯住宅を購入する場合、後々問題となってくるのが『相続』です。人間、いずれ人生は終わるので目を背けることができない現実です。そんな時に相続で揉めたくない!という方が大半ですよね。

そこで今回は、相続税の仕組みや計算方法、減税措置などをまとめてご紹介します。

これから二世帯住宅を建てて一緒に住もうと検討されているのであれば、ぜひ参考にしてみてください。

 

 

相続税って…実際はどんな仕組み?


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『相続税』とよく聞くものの、実際にどんな仕組みかわからない…という方は実は多いのです。

 

相続税は遺産相続の際にかかる税金のこと

相続税とは、亡くなった方の遺産を受け継いだ際にかかる税金のことです。

これは、受け継いだ遺産の全てに税金がかかってくる、ということではなく基礎控除額と呼ばれる金額を超えた場合に、納税の義務が発生します。もし基礎控除額よりも遺産総額が低い場合は、相続税納税の義務は発生しません。

 

基礎控除額の計算方法は?

基礎控除額とは、亡くなった方の遺産総額が一定の金額以下であれば納税義務が発生しないというボーダーラインです。

 

例えば、

①:基礎控除額が3,000万円であった場合、遺産総額が3,000万円までは納税義務なし。
②:基礎控除額が3,000万円で、遺産総額が4,000万円であった場合、基礎控除額の3,000万円分を超える1,000万円分に対して納税義務が発生。

 

ということになります。
基礎控除額の算出方法は、

基礎控除額=3000万円+600万円×法手相続人数

という計算式で求められます。
もし法定相続人数が2人の場合、

3000万円+600万円×2人=4200万円

となります。
そのため、4,200万円までの遺産総額であればこの場合納税義務が発生しないということになります。

 

法定相続人は誰?

法定相続人とは、遺産相続が生じた際、相続人になるべき人でありイメージしやすいのは『親族』です。しかし、親族といっても幅が広いので、親族の中でも相続人となる順位は決められています。

 

まず、亡くなった方の配偶者は必ず相続人となります。その次が亡くなった方の子ども、亡くなった方の親、亡くなった方の兄弟姉妹…と続きます。

もしも亡くなった方に配偶者と子供が2人いた場合は、法定相続人は3人となり、遺産総額の1/2を配偶者、残りの1/2を子供2人で分けるということになります。子どもがいなかった場合は、配偶者と亡くなった方の親が法定相続人となります。

このような順番があり、法定相続人の人数は決められて基礎控除額が算出されます。

 

土地や家の金額はどうやって算出する?

遺産総額には、貯蓄だけでなく土地や家も含まれます。

金額の算出方法は土地と家で異なります。建物の金額は、固定資産税の評価金額がそのまま使われます。

土地の場合は、まず市街地にある土地なのか、それ以外にある土地なのかで算出方法は異なります。市街地にある場合は「路線価方式」によって決められ、市街地以外にある場合は「倍率方式」によって決定します。この土地の金額を決める際に、重要な制度が『小規模宅地等の特例』です。土地の価格は、この制度を利用することで下げることができます。土地の価格が下がると、遺産総額が下がり基礎控除額以下になる場合があり、基礎控除額以下であれば相続税の納税義務はなくなります。

相続税をどうしていくかを検討する際は、この小規模宅地等の特例の知識が不可欠です。

 

 

 

小規模宅地等の特例を賢く利用する方法

 

小規模宅地等の特例は、自宅として亡くなった方が利用していた土地であれば、相続する際土地の価格を80%引いて土地の価格を計算できるという制度です。適用には条件があり、土地の面積が330㎡(100坪)までとなっています。それ以上の土地の範囲には適用されません。

 

例えば、土地の価格が2,000万円だった場合、

2000万円×0.8%=1600万円

となり、本来は2,000万円で計算される土地の価格が

2000万円ー1600万円=400万円

で計算されるということになります。

 

小規模宅地等の特例によって相続税に大きく差が生まれることもあるので、相続税を計算する場合は、この制度が利用できるかどうかを確認しておきましょう。

 

 

小規模宅地等の特例が適用されるには

小規模宅地等の特例が適用される法定相続人には、大きく分けて2つのパターンがあります。

 

① 亡くなった方の配偶者

配偶者に相続する場合は、小規模宅地等の特例が利用できます。

 

② 亡くなった方の同居親族

亡くなった方と一緒に住んでいた親族に相続する場合は、小規模宅地等の特例が利用できます。住民票を同じにしていただけでなく、実際に同居していたかどうかも重要です。

 

 

小規模宅地等の特例は二世帯住宅で適用される?

 

小規模宅地等の特例は、亡くなった方が居住していた土地に対して利用できる制度です。二世帯住宅の場合は、土地全体が範囲として認められています。そのため、二世帯だからといって亡くなった方が住んでいた範囲を分けて考える必要はありません。

玄関が一つで建物の中で行き来できるタイプ、同じ土地にあるものの玄関から分かれており中で行き来できないタイプ、など様々です。これらのどのタイプの二世帯住宅でも、子世帯が一緒に住んでいれば小規模宅地等の特例は利用可能となります。

 

 

相続税はこんなに変わる!

では、小規模宅地等の特例を利用するとどのくらい相続税が変わってくるのかみてみましょう。

【例】
自宅面積:300㎡
土地の価格:1億円
二世帯住宅の価格:1000万円

以上の条件で考えてみましょう。

自宅面積は330㎡以内なので、小規模宅地等の特例は利用できます。
そのため、土地の価格は1億円の80%引きで2,000万円となります。

二世帯住宅の価格が1,000万円なので、遺産総額は3000万円となり、基礎控除額は法定相続人が何人であろうとも3,000万円以上となるため、相続税は発生しません。

 

これが、自宅を二世帯住宅に建て替えたものの子世帯は別の場所に住んでおり、同居していなかった、という場合。この場合は小規模宅地等の特例は、利用できません。

土地の価格と家の価格はそのままなので、遺産総額は11,000万円となります。

基礎控除額にもよりますが、仮に法定相続人が3人であれば、基礎控除額は4,800万円となり、6,200万円に対して相続税が発生するということになります。遺産総額が6,200万円の場合、相続税の税率は30%、控除額が700万円となります。その結果、6200万円×0.3(30%)-700万円=1,160万円の相続税が必要となります。

このように、小規模宅地等の特例を利用できるかどうかによって相続税は大きく変わってくる場合があります。

 

 

 

相続問題の事前対策


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相続税や相続問題を事前に回避するためには、あらかじめ対策が必要です。

二世帯住宅を建てる際、子世帯とよく話し合っておきましょう。もしも親世帯にある程度の現金がある場合、相続時精算課税制度というものもあるのでこちらを利用し、現金を生前に贈与しておくことも可能です。

 

相続時精算課税制度

相続時精算課税制度とは、祖父母や父母から生前に財産を贈与された場合に、税金をかけずに贈与して相続時に生前贈与分を含めた財産に税金をかけるという制度です。この相続時精算課税制度を利用することで、税金がかかるタイミングは相続時にしておき、二世帯住宅を建てる際に生前贈与として遺産を分けておくことが可能になります。

 

 

 

二世帯住宅で笑顔あふれる暮らしを


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相続税は少し複雑な仕組みです。時間や精神的に余裕のある時に、少しづつ学んでおくのも大切です。

こういった『最後どうするか』までしっかりと考えた上での二世帯住宅での暮らしは、笑顔あふれる楽しいものになるのではないでしょうか。親子だからこそできる、楽しめる二世帯住宅。その家づくりのお手伝いができれば幸いです。

二世帯住宅を検討している方は、ぜひクレバリーホームへご相談ください!

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