【間取り設計で後悔しない】一戸建ての間取りの注意点

対面キッチン

家を建てる際、間取り設計はとても重要となります。なぜなら、間取り設計を失敗してしまうと住みにくい家となってしまい、快適な暮らしを送ることができません。しかし、実際に家を建てた人のなかには「もっとこんな間取りにすればよかった」「あのスペースはつくらなければよかった」と後悔する人も多いです。

 

そこで今回は、間取り設計で後悔しないために間取りを考えるうえで大事なポイントや注意点を紹介していきます。ぜひ、これから家を建てるという人はここで紹介するポイントを意識して間取り設計を行ってみてください。

 


- point -
・間取り設計で後悔するポイントはさまざまです。実際の失敗例を参考に、悔いのない間取り設計を行いましょう。
・最適な間取り設計を行う際には、いくつかのポイントを意識することが重要です。ここで紹介する重要なポイントを意識して、参考にあるようなおすすめ間取りを取り入れてみましょう。


− contents −
◼ 住んでから発覚する間取りの後悔ポイントとは
◼ 間取り設計で後悔しないために意識するべきポイント
◼ 生活を快適にする間取りのヒント
◼ 間取り設計で後悔しない快適な家を建てよう

住んでから発覚する間取りの後悔ポイントとは

収納もたっぷりのキッチン活用法

間取り設計で後悔する人は、どのような失敗をしてしまうのでしょうか。間取りを考えている段階では住みやすそうに思えても、実際に住んでみると不便に感じることもあるのです。ここでは、実際によくある間取りの失敗例について解説していきます。

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・部屋をつくりすぎてしまい狭い部屋に

家族が多かったり、子供が大きくなった時のために部屋数を増やした結果、一つひとつの部屋が狭くなってしまったという失敗は多いです。家族それぞれの部屋を確保することは重要ですが、間取りの広さは決まっているので部屋の広さに限界はあります。

 

そのため、子供の年齢や使用頻度などをよく考え、最適な広さの部屋にするようにしましょう。一日のなかでそれほど使用しない部屋は小さめにつくるなど、優先順位を決めながら設計をするとバランスよく部屋を配置することができます。

 

・日当たり、風通しが悪い

間取り設計をする際は、リビングや寝室、それぞれの居住スペースだけでなく、窓の大きさや位置にも気を配りましょう。窓は家全体の明るさや風通しを決めるうえでとても重要なものです。窓の位置や大きさが悪いと、家のなかに日差しが届かず、昼間でも室内が暗くなってしまいます。

 

また、風通しも同様に窓の位置が悪いと、家のなかに風の通り道ができず湿気がこもったり温度の調節ができなくなってしまうのです。その結果、梅雨の時期にはカビが生えてしまったり、冬場では結露が発生するなどなにかと支障をきたしてしまいます。

 

・収納スペースが少ない

間取り設計の段階で十分な収納スペースを確保できているかは重要となります。なぜなら、実際に住み始めてみたら家族の人数に対して収納スペースが少なく、ものがしまえないということになるからです。

 

そうなってしまうと、部屋に行き場を失ったものがあふれ返り散らかってしまいます。散らかった部屋はとても快適とはいえません。そのため、家族の部屋などと同様に収納スペースもしっかりと確保する必要があります。収納スペースを増やす方法としては、納戸やスキップフロアといったアイデアを使用する方法が有効的です。

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・動線を意識しておらず使い勝手が悪い

家事を行う際、動線はなるべく短くコンパクトである方が家事の効率がよいです。そのため、部屋の配置や移動ルートも考慮した間取り設計をすることが重要です。効率のよい動線を確保するためには、必要なものが必要な場所にあることが前提となります。

 

この条件が満たされていないと、一つの目的を果たすためにいくつかの移動が必要となるのです。そうなってしまうと、時間がかかるだけでなく余分に動かなければならないため、負担となるでしょう。

 

間取り設計で後悔しないために意識するべきポイント

ベンチ下収納

間取り設計で後悔しないためには、間取りを決めるうえで大前提として抑えておくべきポイントを意識する必要があります。ここで紹介するポイントを理解することで、間取り設計で後悔しないために大事なことが分かるので、ぜひ参考にしてみてください。

 

・家族構成を意識する

間取りを決める際には、必ず家族構成を意識して決めることが重要です。子供が何人いるのか、高齢者が一緒に暮らすのかといったように、実際に一緒に暮らす家族の暮らしを想像しながら間取り設計をするのがポイントとなります。

 

間取りを優先して決めてしまうと、後から子供が使いにくかったり、高齢者にはケガのリスクがあったりとさまざまな問題が生じることがあるのです。そのため、まず間取りを決める前に一緒に暮らす家族が同じように快適に使えるのか、という点を意識して検討してみてください。

 

・優先順位を決めて間取りを考える

「リビングには大きなソファを置きたい」「広々とした対面キッチンを設置したい」といったように、間取り設計をしていくと家族のさまざまな要望がでてくることがあるでしょう。しかし、それらの希望をすべて実現しようとすると、費用が高くなってしまったり家が窮屈になってしまうことがあります。

 

このような問題を解決するためには、間取りを決める際に必ず優先順位を決めることが重要です。最も優先して間取りに組み込みたいものから検討し、そのうえで広さや予算的に考えても現実的かどうかを考慮し、間取りに取り入れてみましょう。

 

・不要なものをつくらない

新築やリノベーションは間取り設計をある程度自由に行えるため、ついあれもこれもと詰め込んでしまいがちです。しかし、実際に間取りに組み込んだものの住み始めたらあまり必要ではなかった、ということも考えられます。

 

そうなってしまうと費用もスペースもムダになってしまうので、なるべく「不要なものはつくらない・置かない」を意識して間取り設計を行いましょう。

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生活を快適にする間取りのヒント

新しく家を建てる人は、より快適な暮らし求めていることが多いです。新居に求めるものは人それぞれですが、そのような期待を少しでも実現できるよう間取り設計を行いましょう。ここでは、生活の質を向上させてくれる便利な間取りアイデアについて紹介していきます。

 

・スキップフロアを設置する

スキップフロア&ロフト

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1階と2階の中間に新たにスキップフロアをつくることで、空間に立体感が生まれ見た目がおしゃれなだけでなく、リビング全体を広々と見せる効果があります。また、スキップフロアは吹き抜けとの相性もよく、窓の位置やサイズにも工夫をすればとても明るく暖かいリビングとなるでしょう。

 

さらに、スキップフロアは中二階に位置するため、フロアからリビングにいる家族の様子を確認することもできます。そのため、家族間のコミュニケーションもとりやすいので、常に家族の存在を近くに感じたい人にとっては大きなメリットとなるでしょう。

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・小上がりスペースを設置する

おしゃれな小上がりスペース

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リビングに小上がりスペースをつくることで、リビングにメリハリをつけることができます。小上がりスペースを和室として利用する人も多く、和室がない家でも畳や障子といった和の要素を取り入れることができるのです。

 

小上がりスペースを家族の団らんスペースとして利用するほか、仕切りを設置すれば寝室としても利用できます。また、段差の下部分は収納スペースとしても活用できるので、収納スペース不足を解決する手段としても有効です。

 

・対面キッチンを採用する

広々とした対面キッチン
キッチンをオープンな対面キッチンにすることで、常に家族の方を見ながら家事を行うことができます。小さなお子さんがいる家庭では、リビングで遊んでいる子供の様子を常に把握しながら家事を行えるため、安心して家事を行えるでしょう。

 

また、対面キッチンは家事の効率も向上させてくれます。キッチンスペースが広くなるので、移動がしやすく収納場所に困るといったこともなくなるでしょう。どうしても散らかりがちな調味料や調理器具をスッキリと収納でき、キッチンを広々ときれいに使うことができます。

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・ランドリールームを設置する

使い勝手のよいランドリールーム

 

ランドリールームは洗濯専用のスペースです。ランドリールームを設置することで「洗濯をする、干す、取り込む、アイロンをかける、たたむ」といった作業をすべて一ヶ所で行えるようになります。2畳ほどのスペースが確保できれば、4人家族の洗濯物を十分干すことが可能です。

 

雨の日でも室内に洗濯物を干せるので、仕事に出かけている間に雨が降り、洗濯物が濡れてしまうといったこともありません。そのため、夫婦共働きで帰りが夜になってしまうような家庭にとっては、便利な間取りアイデアだといえるでしょう。

 

間取り設計で後悔しない快適な家を建てよう

工夫した間取り設計を行おう

 

間取り設計は部屋の配置や広さ、生活に必要な設備など決めることが多いです。しかし、間取りが悪いと住みにくい家となってしまい、実際にそのような失敗から間取り設計を後悔しているという人もいます。

 

そこで今回は、間取り設計で後悔しないために覚えておくべきポイントや間取り設計の考え方、最低限意識することについて紹介しました。今回の記事を参考に、これから家を建てる人や間取りで悩んでいる人は、後悔しない間取り設計を意識してみてください。

 

 

 

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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