地震に強い家と弱い家の違い

日本は地震の多い国です。記憶に新しいだけでも、多くの人の人生を変えてしまうような大地震が何度も起こっています。その為、日本において、住宅の耐震性は非常に重要です。

家を建てる時には、外観のイメージや間取りの暮らしやすさなど、目に見える部分に考えが偏りがちです。しかし、何十年に渡って、安全な暮らしを維持する為には、住宅の耐震性が大切です。

地震に強い家の特徴


地震に強い家を建てる為には主に4つの条件があります。

工法
耐震性の高さを考えると、RC造の家が最も耐震性が高い家です。木造の家の工法には、在来工法の他に、ツーバイフォーがあります。在来工法は柱と梁で家の骨組みを作る工法、ツーバイフォーは規格サイズの建材を組み立てる工法です。この2つを比べると、壁全体で地震の揺れや台風の風による横からの衝撃に強い家はツーバイフォーです。

在来工法では、壁に筋交いを組み込むことで耐震性を確保する為、耐震性の高い家にする為には、ある程度間取りに制限が出てしまいます。ただ、木造住宅では耐震性に対して工法の優劣は、設計の手法や施工する職人さんによって大きく変わります。その為、在来構法であっても優れた設計と確かな施工技術、グレードの高い建材が組み合わされていれば、十分に耐震性の高い家が完成します。

例えば、梁と柱の接合部が強靭であること、地震による引抜を防ぐ為、柱脚と土台が金物で接合されていること、筋交いが金物で補強されていることなどが、在来工法の耐震性を高めるからです。

反対に、グレードの低い建材や金物を使っている、筋交いが少ないというような在来工法の家は、建築基準法ギリギリの耐震性しか持ち合わせていません。

家の形
シンプルな家の形状ほど地震の衝撃を受けにくいので、耐震性が高まります。具体的には、コノ字型やL字型のように面の多い家より、四角の家の方が地震の衝撃に耐えられる家だと言えます。

四角い家でも、インナーガレージやインナーバルコニー、大開口など、壁の面積が少ない家、吹き抜けやスキップフロアによって家の中の空間が広く、間仕切壁や床の面積が少ない家は、地震による衝撃を受けやすい家です。

地震に弱い家の特徴

これから新築される家には、地震に弱い家はありません。なぜなら、建築基準法に耐震についても定められているからです。ただし、その中にも等級があり、極めて地震に強い家と建築基準法ギリギリの家とでは、地震への強さが異なります。

耐震基準について
建築基準法に定められている耐震基準は、1981(昭和56)年に定められた
新耐震基準に基づいています。品確法では、建築基準法に比べて、より細部に渡り、耐震性についての基準が定められています。具体的には、震度6強~7程度の揺れでも倒壊しないような構造基準を指します。この耐震性の高さは、建築基準法より高い品質の家を表す品確法では、耐震等級1とされています。
長期優良住宅では、耐震等級1の1,25倍の耐震性出である耐震等級2、又は耐震等級1の1,5倍の耐震性能である耐震等級3が求められます。学校は病院などの建物は耐震等級2、消防署や警察署など、防災の拠点となる場所の建物は耐震等級3で建てられています。

間取りと工法の関係
間取りによっては適切な工法でなければ建てられない家があります。つまり、建て方によっては地震に弱い家になる恐れのある間取りということです。具体的には、3階建て以上の狭小住宅があげられます。狭い敷地に縦に長い住宅を作る為、細長く、平べったい形状の家なり、地震による横からの衝撃に耐えられなくなるからです。

また、吹き抜けは縦の空間を広げる為、床の面積が減ります。スキップフロアは横に空間を広げる為、間仕切壁がなくなります。大開口やビルトインガレージは、壁の面積が減ります。特に狭小住宅住宅の4面のうちの1面が、ほとんど開口部になってしまうので、よりリスクが高まります。

このような間取りにする為には、RC造など、筋交いがなくても、柱の数が少なくても大区間を維持できる工法が必要です。反対に言えば、在来工法で細長い家を建てる場合には、スキップフロアやビルトインガレージなどは取り入れない、居室をできるだけ区切るなどの工夫が必要です。

地盤
家を建てる敷地の地盤の強度も耐震性に大きく影響を与えます。当然ながら施工会社が設計プランを立てる前に地盤調査をしますので、地盤の弱い敷地に家が建つことはありません。しかし、先に土地を購入してしまうと、家を建てる段階になって地盤調査をすることになります。このタイミングで地盤が弱いことが発覚すると地盤改良を行わなくてはなりません。地盤の弱さの程度によりますが、弱ければ弱いほど、費用は嵩みます。したがって、土地探しの時点で、地震に強い家、地震に弱い家を意識しておくことが大切です。

制振装置
揺れを吸収し増幅を防ぐ制振装置が設置された家は耐震性が向上します。以前はマンションなどの大型の建物だけに採用されていましたが、現在では戸建て住宅に向けた制振装置も開発されています。

免震装置
建物と基礎の間に免震装置が設置された家は、地震の揺れによる衝撃が和らげられます。以前はマンションなどの大型の建物だけに採用されていましたが、現在では戸建て住宅に向けた免震装置も開発されています。

地震に強い安心な家を建てる

地震に強い家、弱い家を決める要素には、工法や地盤など、見えない部分に加えて、外観や間取りなど、見える部分も含まれています。

間取りのプランを作っていく上で、新しい家への夢が膨らみます。大きな窓にして景観を楽しみたい、日当たりや風通しを良くしたい、吹き抜けを作っておしゃれなリビングにしたい、1階部分より2階部分を大きくして個性的なデザインの家にしたい、段差でゆるい区切りを作るスキップフロアを取り入れ、床面積の狭さを解消したい…このような沢山の希望をすべて満たしていくと、耐震性の低い家になってしまう恐れがあります。

その為、高い耐震性を維持しつつ、間取りの自由度の高い住宅を建築できる工法を選ぶこと、そのような工法を採用している工務店を選ぶことが大切です。

また、家が完成した後の維持の仕方によって、地震への強さは変わってきます。どんなに耐震性の家を建てたとしても、適切なメンテナンスを行わなければ、家の構造部が腐朽し、地震で倒壊しやすい家になってしまうからです。

地震に弱い家にしてしまう要素にはどのようなことがあるでしょうか?

結露と換気の悪さ
風通しの悪い家、窓の断熱性が低い家は、結露が発生しやすい家です。結露は窓ガラスや家具の裏以外にも、家の構造部にも発生します。適切なメンテナンスをせずに放置しておくと、構造部が腐朽し、大きな地震が発生した時に倒壊するおそれがあります。

シロアリ
数年ごとにシロアリ対策をしないと、シロアリが住宅の基礎部分を食い荒らしてしまうそれがあります。特に基礎部分に断熱材を組み込む基礎断熱は、断熱性を高くすることでは非常に優秀ですが、シロアリ発生のリスクも高まります。

外壁や屋根の劣化
外壁や屋根は、雨風、紫外線などによって、徐々に劣化します。劣化したまま放置しておくと、その部分から雨や雪で水分が沁み込み、家の構造部にまで浸透してしまいます。その結果、家の骨組みが腐朽し、地震に弱い家になってしまいます。
外壁の再塗装や屋根の葺き替えは、建材や塗料の種類によって劣化の速度が違いますが、それぞれの種類に適した時期に、メンテナンスが必要です。

地震に強い家は、新築時の工法や間取り、建材選び、暮らし始めてからはメンテナンスによって維持されます。地震に強い家を建て、適切な時期にメンテナンスをして安心な暮らしを手に入れて下さい。

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