建ぺい率(建蔽率)の緩和とは?角地、二面道路、耐火など条件を解説、確認したい注意点も紹介

一定の条件下で、角地や二面道路の土地、または耐火建築物として家を建てる場合に利用できる「建ぺい率(建蔽率)の緩和」という仕組みをご存知でしょうか。
都市部の土地には必ず建ぺい率(敷地に対して占める建物の割合)が指定されていますが、実は一定の条件を満たすことで、制限を10~20%緩和できるのです。
緩和を利用しない場合と比べて床面積を増やすことができ、広いリビングを確保したり十分な収納を確保できたりするメリットがありますので、特に都市部で家を建てる際に利用したい制度です。
本記事では、こうしたメリットのある「建ぺい率の緩和」について詳しく解説します。
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建ぺい率(建蔽率)の緩和とは

はじめに、そもそも建ぺい率(建蔽率)とはどういった仕組みなのか確認します。
建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積(建物を上から見たときの面積)の割合のことで「建ぺい率(%)=(建築面積 / 敷地面積)× 100」といった式で表されます。
たとえば敷地面積が100m2、指定された建ぺい率が60%の場合、建築面積は最大で60m2となります。
ここで緩和規定が適用され「+10%」の緩和を受けられた場合、建蔽率は70%となり建築面積は70m2に拡大して建築可能です。
関連記事:同じ土地でも建てられる家の大きさが変わる? 容積率緩和とは
建ぺい率が緩和される2つのケース

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建ぺい率の緩和を利用できるケースは複数ありますが、主要なケースは2つです。
また、両方満たすことにより、さらに大きな緩和を受けることも可能となります。
「角地、二面道路」による緩和(+10%)
敷地が角地である場合や2つの道路に挟まれている場合など、特定行政庁(都道府県、または一定の規模の市区町村)が指定する条件を満たす土地は、建ぺい率が10%緩和されます。
詳細な条件は特定行政庁が定めることから、実際に家を建てる際は詳細な条件の確認が欠かせません。
たとえば東京都では、角地緩和および二面道路緩和について、以下のとおり記載しています。
(1)2つの道路(法42条第2項の規定による道路で、同項の規定により道路境界線とみなされる線と道との間の当該敷地の部分を道路として築造しないものを除く。)が隅角120度未満で交わる角敷地
(2)幅員がそれぞれ8m以上の道路の間にある敷地で、道路境界線相互の間隔が35mを超えないもの
「耐火建築物」による緩和(+10、20%)
2つ目の条件は、火災に強い建物(耐火建築物)を建てる際に利用できる緩和措置です。
以下2つの条件どちらかを満たす場合に、建ぺい率が10%緩和されます。
- 防火地域内で耐火建築物等を建てる場合
- 準防火地域内で耐火建築物または準耐火建築物等を建てる場合
なお、元の建ぺい率が80%の地域で、かつ防火地域内に耐火建築物を建てる場合は建ぺい率の制限が適用されなくなります(実質+20%で100%)。
従来より「防火地域内の耐火建築物」は10%緩和の対象でしたが、2019年より「準防火地域内の耐火建築物・準耐火建築物」も対象に含まれた点を認識しましょう。
※注意点: 単に準耐火建築物であれば無条件で緩和されるわけではありません。「建ぺい率10%緩和の対象となる準耐火建築物」として設計する必要があります。
関連記事:東京の防火地域での建ぺい率緩和とは
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「両方の条件を満たす場合(+20%)」
ここまで紹介した「角地」の条件と「耐火建築物等」の条件の両方を満たす場合、緩和率は合算されます。
通常、この合算により「+20%」の緩和を受けられますが、元の建ぺい率が80%の地域で防火地域内の耐火建築物を建てる場合は、建ぺい率の制限がなくなるため(実質100%)、さらに大きな緩和となることがあります。
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その他の各種緩和措置を確認

主要な2つの緩和措置以外にも、特定の条件下で適用される緩和措置がありますのでご紹介します。
公園や河川などが隣接する場合の緩和
敷地の前面道路の反対側に公園や広場、川や海などがある場合、または敷地自体が接している場合、特定行政庁の許可を受けて建ぺい率が緩和されるケースがあります。
これは、角地緩和と同様に、開放性がある土地として特定行政庁が指定する「準角地」の条件に該当する場合に適用されることが多い緩和です。
(3)公園等に接する敷地又はその前面道路の反対側に公園等がある敷地で、前記1及び2に掲げる敷地に準ずるもの
カーポート(開放性を持つ場合)による緩和
通常、カーポートやガレージは「屋根と柱」があることから、建築面積に含まれます。
一方で以下の条件を満たす「開放性の高いカーポートやガレージ」であれば、建築面積に算入されません。
- 外壁を有しない部分が連続して4m以上であること
- 柱の間隔が2m以上であること
- 天井の高さが2.1m以上であること
- 地階を除く階数が一であること
※注意:これは完全に不算入(ゼロ)になるわけではなく、「先端から1m後退した線から内側の部分が建築面積に算入される」という計算上の緩和です。そのため、敷地ギリギリに大きなカーポートを設置する場合、緩和を受けても一部が建築面積に入り、建ぺい率をオーバーする可能性があるため、必ず設計士と詳細な計算が必要です。
引用:国土交通省 国土交通大臣が高い開放性を有すると認めて指定する構造
建ぺい率の緩和に関連する注意点

建ぺい率の緩和規定は、特に都市部で家づくりする際にメリットの多い制度ですが、適用にあたっては注意が必要な点もありますのでご紹介します。
緩和が「適用されない」ケースがある
最も注意が必要なポイントは、「特定行政庁ごとに条例が異なる」点です。
たとえば角地緩和は「特定行政庁の指定する条件」に適合する必要があります。
見た目は角地であっても、道路の幅員や角度といった規定を満たさなければ緩和は受けられません。
建ぺい率ギリギリを狙うなら「セットバック」にも注意
前面道路の幅が4m未満である場合、道路中心線から2m後退した位置が敷地境界線とみなされます(セットバック)。
セットバックした部分(道路とみなされる部分)は、敷地面積から除外して建ぺい率を計算します。
「登記簿上の面積は100m2、建ぺい率60%だから建築面積は60m2でよい」と思っていても、セットバックによって有効面積が90m2になれば、建築可能面積は54m2に減ります。
緩和規定を受ける場合は、こうした他の制度との兼ね合いも確認しなければいけません。
関連記事:4m道路の後悔とは?デメリットを防ぐ、土地や家づくりの工夫を解説
ガレージは建ぺい率の緩和の対象外
よくある誤解のひとつに「ビルトインガレージは容積率の緩和があるから、建ぺい率も緩和される」というものがありますが、これは誤りです。
- 容積率:ガレージ部分は延床面積の1/5まで緩和される
- 建ぺい率:緩和規定なし
ガレージも建築面積に含まれますので、希望するガレージの大きさによっては母屋の居住スペース(LDKなど)が削られることもあります。
建ぺい率に算入されない「開放性のあるカーポートやガレージ」を利用することのほか、3階建てにして1階部分をビルトインガレージとして利用するといった工夫も有効です。
まとめ│建ぺい率の緩和で敷地を最大限活かす

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建ぺい率の緩和は、地価が高く敷地面積が限られがちな都市部において、特に有効な制度です。
改めて規定によって緩和される建ぺい率の割合は以下のとおりです。
- 角地、二面道路緩和:10%
- 耐火建築物等による緩和:10~20%
- 双方を満たす場合の緩和:最大20%(条件により制限なしの場合あり)
クレバリーホーム東京では、建ぺい率の緩和も含めた各種緩和規定を活用した家づくりをおすすめしています。
「もっと広い家を建てたい」「予算上コンパクトな土地になる可能性が高い」
こうしたお悩みを抱えている方は、首都圏での建築実績が豊富なクレバリーホーム東京まで、お気軽にご相談ください。











