【延焼ライン】2棟の建物・隣棟間の書き方は?防火設備との関係など基礎知識も解説

延焼ラインは、火災時に建物同士が延焼する恐れのある範囲を図示したもので、設計図にも反映される重要な要素です。
この中で、隣棟間、2棟の建物間に適用される延焼ラインの書き方に悩むケースが、特に住宅が密集している都市部において多く見られます。
そこで本記事では、延焼ラインの基礎知識から、隣棟間や2棟配置での考え方、書き方のポイントまでわかりやすく解説します。
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Contents
知っておきたい延焼ラインの基礎知識
建物間の延焼ラインの書き方について解説する前に、そもそも延焼ラインとはどういった決まりなのか、基礎知識についてご紹介します。
延焼ラインの定義と目的
延焼ラインとは、火災が発生した際に炎が隣地や道路を越えて燃え移るおそれのある部分を示す基準線のことです。
建築基準法第二条・二十二条・六十一条といった法律に基づき、防火地域・準防火地域・22条区域といった規制区域で適用されます。
参考:建築基準法
延焼ラインは、主に外壁から隣地境界や道路中心線までの距離で判断され、一定の範囲にある開口部(玄関ドアや窓など)や外壁は、防火設備や耐火性のある構造とすることが義務づけられます。
規制される目的は、火災の延焼を防ぎ都市の安全性を確保することにあり、特に都市部の建築設計において考慮するべき重要な要素です。
延焼ラインの範囲

延焼ラインの範囲は、外壁から隣地境界線や道路中心線までの距離で決まり、以下のとおり3mから5mまでの範囲が対象となります。
- 隣地境界線から、1階は3mまで、2階は5mまでの範囲
- 道路中心線から、1階は3mまで、2階は5mまでの範囲
この範囲にある窓や扉、換気扇などの開口部は、防火性が認定された設備の設置が求められます。
関連記事:防火設備とは?防火戸・防火扉との違いは?
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延焼ラインと防火設備の関係を確認
より具体的に、延焼ライン内に建物が入っている場合、どういった規制を受けるのかご紹介します。
窓やドアなど開口部に必要な防火設備
火災時には炎や煙が開口部から広がりやすいことから、延焼ラインにかかる窓やドアなどの開口部には、防火設備の設置が義務づけられます。
防火設備は、建物の用途や地域によって次のような設備に対して選定が必要となります。
- 防火戸(鉄製やスチール製など。木製でも防火認定品あり)
- 防火サッシ(網入りガラスなど防火認定を受けたサッシ)
- 防火シャッターが設置されたサッシ
- 防火・耐火ガラス(一定時間火災に耐える機能を持つ特殊加工ガラス)
- 防火ダンパー付き換気扇 など
こうした設備を採用することで、万が一火災が発生した場合に延焼ラインをまたいで火災が広がるリスクを低減できます。
また、防火地域などの規制を受ける区域でも建築の許可を受けられます。
関連記事:防火地域4つの種類を解説│規制の内容や知っておきたいポイントも紹介
外壁に対して求められる耐火性
22条区域で家を建てる場合は延焼ラインの範囲にある外壁についても、火災時の延焼を防ぐため準防火性能を持つ材料や工法を利用する必要があります。
具体的には、火災の火熱にさらされたとき20分以上損傷せず、また熱を遮断することが認められた建材を指します。
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2つの建物間、隣棟間における延焼ラインの書き方
ご紹介した延焼ライン、通常通りに書くことは難しくはありませんが、建物の間、または同じ敷地の隣棟間を考える場合は適切な考え方に悩む可能性があります。
どのような考え方をすればよいのか、具体的に解説します。
隣地境界線との距離と延焼ライン
延焼ラインは、建物の外壁から隣地境界線までの距離によって左右されます。
境界に近いほど火災時に炎が隣地へ広がる危険が高まるため、防火上の規制が強化されます。
改めて基本となる考え方は以下のとおりです。
- 隣地境界線から、1階は3mまで、2階は5mまでの範囲
- 道路中心線から、1階は3mまで、2階は5mまでの範囲
都市部の狭小地では境界線までの距離を3m、または5m以上確保することが難しいため、多くの建物が延焼ライン規制の対象となります。
このため、設計段階から隣地との距離や防火設備の仕様を合わせて検討することが重要です。
敷地内に複数棟ある場合の延焼ラインの考え方
では、同じ敷地内に2棟の建物がある、隣棟間に対する延焼ラインはどのように考えるのでしょうか。
建築基準法では、次のとおり記載されています。
隣地境界線、道路中心線又は同一敷地内の二以上の建築物(延べ面積の合計が五百平方メートル以内の建築物は、一の建築物とみなす。)相互の外壁間の中心線(ロにおいて「隣地境界線等」という。)から、一階にあつては三メートル以下、二階以上にあつては五メートル以下の距離にある建築物の部分をいう。ただし、次のイ又はロのいずれかに該当する部分を除く。
分かりやすくまとめると、以下2つのポイントに分けられます。
- 同じ敷地内に複数の建物がある場合は、それぞれの外壁間の中心線が延焼ラインとなる
- 複数の建物がある場合でも、500m2以内であれば1つの建築物とみなして延焼ラインを考える
500m2は約150坪ですので、一般的な住宅を建てる場合は隣棟間の延焼ラインは考慮せず、一体の建物として検討すれば問題ありません。
一方で、同一敷地内でアパートなど床面積が大きな建物を複数建築する計画をしている場合は、延焼ラインに含まれる面積が増えて建築費用が高くなる恐れがありますので注意しましょう。
関連記事:【木造3階建てアパートを建てる】建築費やメリット・デメリットを解説
延焼ラインに関するよくある質問Q&A
延焼ラインは建築確認の際に必ずチェックされる重要なポイントです。
記事の終わりに、確認申請に関して寄せられることの多い質問に回答します。
Q. 延焼ラインはどの建物に適用されますか?
A.延焼ラインは、防火地域・準防火地域・22条区域など火災による延焼リスクが高いエリアに建つ建物に適用されます。
延焼ラインは敷地境界線や道路中心線から一定の距離に引かれますので、外壁が隣地や道路に近接することが多い都市部の狭小地や密集地では多くの建物が対象となります。
首都圏で家を建てる場合は、ほとんどの住宅が延焼ラインによる規制を受けると考えておくことが現実的です。
関連記事:【東京に家を買う!】考えたい8つのリスクと回避策を解説
Q. 延焼ラインは緩和規定があると聞いたのですが?
A.延焼ラインには、以下のように条件付きで緩和が認められる場合があります。
- 防災上有効と認められるもの(公園や川など)に面する箇所
- 火元に対して角度が認められる場合
- 延焼ラインを遮るように袖壁を設置する場合
こうした緩和規定を上手に活用することで、防火性のある外壁や設備の設置を避けられる可能性があり、建築費の軽減やデザインの自由度アップにつなげられます。
関連記事:防火地域のハウスメーカー5つの選び方
Q. 延焼ラインを守らないとどうなりますか?
A.延焼ラインを考慮せずに建物を設計すると、建築確認申請が下りず、工事を始められません。
仮に無視して建てた場合は、違反建築物として是正指導や使用制限の対象となり、最悪の場合は建て替えを求められることもあります。
また、防火設備を省略すれば、火災時に隣家や道路へ延焼しやすくなり、近隣トラブルや損害賠償の発生にもつながります。
延焼ラインを守ることは、法令遵守だけでなく、安全と安心を確保するための最低条件です。
防火地域での木造4階建ては技術的に難しい建て方のひとつですが、実現すれば建築費用を抑えながらコンパクトな敷地でも十分な床面積の家を建てられる工法です。
クレバリーホーム東京では、防火地域での木造4階建ての引き渡し実績を長年積み重ねてきています。
防火地域や狭小地など、都内ならではの規制がかかる地域での家づくりは、実績が豊富で高い安心を提供するクレバリーホーム東京にご連絡ください。
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まとめ│防火地域の新築はクレバリーホーム東京へ

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延焼ラインは、開口部や外壁の仕様を決定づける重要な基準です。
また、火災時の延焼リスクを抑えるために、防火設備の設置や構造材の選定は避けて通れません。
特に都市部の防火地域や準防火地域では、延焼ラインを正しく理解していないと、確認申請が通らず計画そのものが進まないこともあります。
安心して住み続けられる家を実現するために、都市部での建築実績が豊富で法令に精通した会社に依頼することが大切です。
クレバリーホーム東京は、都内トップクラスの木造耐火住宅の施工実績で安心の暮らしを実現します。
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