【2025年以降】住宅ローン金利は今後どうなる?推移や変動・固定の上昇、10年後の予想

【2025年以降】住宅ローン金利は今後どうなる?推移や変動・固定の上昇、10年後の予想

2025年1月に日本銀行(日銀)が、政策金利の利上げを発表したことで、多くの金融商品で、変動金利が上昇しました。

2025年6月の金融政策決定会合では、利上げを見送りましたが、今後の利上げを予想する報道もあり、金利上昇を懸念される方の声も、増えてきています。

そこで本記事では、住宅ローンの変動金利と固定金利が、今後どうなるのか?日銀の政策による住宅ローンへの影響も含めて、わかりやすく解説します。

 

住宅ローン金利の推移

住宅ローン金利の推移

国土交通省による民間住宅ローンの実態調査によると、新規契約で変動金利を選んだ割合は、84.3%と過半数を占めており、年々上昇傾向にあります。

変動金利は、近年、緩やかに金利を上昇していますが、固定金利も同様に上昇しているため、固定金利と比べて、圧倒的に金利が低い変動金利を選ぶ人が、多い状況です。

続いて、変動金利と固定金利の現在までの20年分の推移を確認してみましょう。

【住宅ローン金利の推移】

 2004年2016年2022年2025年6月
固定金利

(フラット35)

3.0%前後1.1%前後1.5%前後1.89%
変動金利

(大手銀行)

1.4%前後0.6%前後0.4%前後0.525%

 

固定金利も変動金利も、2004年頃は高水準でしたが、2012年には、固定金利も1%台まで下落し、低金利を維持していました。

ですが、固定金利は2022年以降から上昇傾向、変動金利は、2024年5月以降、ほとんどの金融機関で上昇の動きに転じました。

このように、固定金利も変動金利も上昇の流れに入っており、2025年以降も、上昇し続けるのではないかと、懸念する声も聞こえます。

2025年以降の変動金利と固定金利の今度の見通しについて、次章で詳しく解説します。

参照サイト:長期固定住宅ローン【フラット35】

国土交通省 令和6年度 民間住宅ローン実態調査

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【2025年以降】住宅ローンの変動金利は今後どうなる?

【2025年以降】住宅ローンの変動金利は今後どうなる?

変動金利は日銀の政策金利に影響を受ける

住宅ローンの変動金利が影響を受けるのは、日銀の政策金利(短期金利)です。

政策金利は、2024年7月に「0.25%に追加利上げ」、2025年1月に「0.50%に追加利上げ」を発表しました。

政策金利は、住宅ローンの基準金利の指標となるため、政策金利が0.5%に上がると、住宅ローンの基準金利も上昇します。

 

【住宅ローン金利の仕組み】

  • 基準金利(店頭金利)-優遇金利(引き下げ幅)=適用金利

 

ただし、基準金利が上昇しても、実際に住宅ローン利用者に適用されるのは、適用金利です。

これまで各金融機関は、競合他社に顧客が流れるのを防ぐために、独自に設定した優遇金利幅を拡大させて、適用金利の低水準を維持していました。

ですが、これ以上の優遇金利の拡大は、金融機関の利益を削ることになるため、2025年以降は、優遇金利競争から、降りる銀行も出てくる可能性が高くなってきました。

そのため、日銀の利上げに、金融機関の優遇金利(引き下げ幅)が追い付かなくなり、顧客に影響を与える適用金利が、上がると予想されます。

変動金利は今後上昇するが、低金利を継続

日銀は、2025年6月の金融政策決定会合で政策金利の利上げを見送りました。

物価上昇やトランプ政権による関税交渉による経済への影響などにより、日銀は慎重な姿勢をみせています。

しかし、日銀は、経済・物価の見通しが実現していくとすれば、それに応じて政策金利を引き上げ、金融政策の度合いを調整するなど、利上げに前向きな意見が多かったことを公表しています。

そのため、今後、金利1%までは、利上げの可能性は十分にあり、2025年以降、引き続き変動金利は上がると予想されます。

ですが、変動金利を一気に上げてしまうと、住宅ローン破綻をする人が増加し、景気が大幅に後退する恐れがあります。

したがって、今後、5年・10年と時間をかけて、段階的に上げていくと思われ、当面は、低金利が継続すると考えられます。

参照サイト:日本銀行 金融政策決定会合の運営 

関連記事:【2025年以降】住宅ローン控除はなくなる?改正点や年収ごとの控除額、いくら戻るかについて

変動金利上昇による住宅ローンへの影響

2025年以降 金利上昇による住宅ローン

変動金利が上昇した場合、住宅ローン返済額は、どれほど影響を受けるのか、確認してみましょう。

 

【住宅ローン4,000万円 借入期間35年 元利均等返済】

金利月々の返済額総返済額
0.5%10.3万円4,360万円
0.7%10.7万円4,510万円
1.0%11.2万円4,740万円

 

変動金利が、今後上昇し、0.5%から1.0%に上がったとしても、固定金利1.89%の場合の総返済額「5,470万円」と比べて、変動金利のほうがお得な状況は、変わりません。

そのため、今後も、変動金利を選ぶ方は、多いと考えられます。

金利上昇のリスクに備えた返済計画と対策

変動金利を選ぶ方は、今後、金利が上昇した際に、すぐに住宅ローン返済が滞ることがないように、無理のない返済計画とリスク対策を心掛けることが大切です。

一般的に、無理のない住宅ローンの借入額は、年収倍率で6倍~7倍が目安です。

また、リスク対策として、住宅ローンの繰り上げ返済をせずに、手元資金を残しておく方法が、検討できます。

資金があることで、返済額が増加しても、すぐに家計を圧迫するリスクの軽減が可能です。

【2025年以降】住宅ローンの固定金利は今後どうなる?

【2025年以降】住宅ローンの固定金利は今後どうなる?

固定金利は長期金利に影響を受ける

住宅ローンの固定金利が影響を受けるのは、長期金利(10年国債利回り)です。

日銀は、長期金利を低い水準でコントロールするYCC政策を実施していましたが、2024年3月に撤廃し、長期金利は、市場で決まることになりました。

つまり、市場の国債売買や投資家心理、インフレ率や海外金利など、さまざまなことが要因となって、金利が変動します。

固定金利は、今後上がる可能性が高い

結論から言いますと固定金利は、2025年以降、徐々に上がる可能性が高いといえます。

固定金利は、市場の影響によって変動するようになったため、予想しにくい状況ですが、物価が上昇すると、金利も上昇する傾向にあります。

そのため、このまま物価上昇が続けば、長期金利も上昇し、固定金利が上がると、予想できます。

ただし、固定金利は、金利が上下しやすい状況にあるため、ポイントで下がることは、十分考えらます。

固定金利上昇による住宅ローンへの影響

固定金利上昇による住宅ローンへの影響

固定金利が上昇した場合、住宅ローンへの影響はどうなるのでしょうか?

現在の金利(2025年6月時点)から、上昇した場合をシミュレーションした結果を確認してみましょう。

【住宅ローン4,000万円 借入期間35年 元利均等返済】

金利月々の返済額総返済額
1.89%13.0万円5,470万円
1.95%13.1万円5,520万円
2.3%13.8万円5,830万円

 

固定金利は、35年間金利が固定されるため、今後、金利が上昇した場合、早い段階で住宅ローンを組んだほうが、お得です。

 

住宅ローン変動金利・固定金利の10年後は?

住宅ローン変動金利・固定金利の10年後は?

2025年以降の住宅ローンは、固定金利・変動金利ともに、緩やかに上昇すると予想されます。

ですが、変動金利が、急激に上がることは考えられにくく、1%前後の低金利時代が、しばらくの間、継続すると想定できます。

では、10年後、20年後の住宅ローンの変動金利・固定金利は、どうなるのでしょうか?

住宅ローン金利は、不動産市場だけではなく、物価や世界経済など、さまざまな要因を考慮して政策に反映されます。

そのため、10年後・20年後を考えた場合、固定金利と変動金利のどちらを選んだほうが、お得なのか?は、誰にもわかりません。

住宅ローンの金利を選ぶ際に重要なことは、金利が上がった場合に備えて、無理のない住宅ローンの返済計画やリスク対策をおこなうことです。

まとめ

住宅ローンの変動金利・固定金利が、今後、どうなるのかについて、日銀の政策や市場の動きなどを基に、解説しました。

10年後・20年後の金利が、何%まで上昇するかは、誰もが予想できませんが、金利が上がりやすい環境が整っているため、上昇に備えた住宅ローンを組むことが大切です。

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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