賃貸併用住宅の成功例|間取りと収支の成功ポイントや失敗させない対策、ローンの注意点

賃貸併用住宅の成功例|間取りと収支の成功ポイントや失敗させない対策、ローンの注意点

賃貸併用住宅で後悔しないために、間取りや収支の成功例を参考に、成功のポイントを学ぶことは大切です。

そこで本記事では、賃貸併用住宅の間取り成功例収支の成功例失敗例とその対策などを解説します。

賃貸併用住宅でローンを組む際の注意点についてもご紹介するため、賃貸併用住宅の建築をご検討の方は、ぜひ記事を参考にしてくださいね。

 

賃貸併用住宅の成功例|間取り・ローン別

▶賃貸併用住宅の実例

賃貸併用住宅の間取り別メリット・デメリット

賃貸併用住宅には、大きくわけて3つの間取りタイプがあります。

 

【間取りタイプ】

  • 上下タイプ・・・・・1階が賃貸、2階が自宅など、フロアでわける
  • 左右タイプ・・・・・左側が自宅、右側が賃貸など、建物を左右にわける
  • マンションタイプ・・マンションの1室が自宅

 

まずは、それぞれのメリット・デメリットを確認してみましょう。

メリットデメリット
上下タイプ・フロアが異なるため、プライバシーが守られやすい・上下階の足音がストレスになる恐れがある
左右タイプ・上下階の足音を気にせず生活できる・ワンフロアが狭くなり、間取りによっては窮屈に感じられる
マンションタイプ・部屋数を増やして、高収益を見込める・自宅部分がコンパクトになりやすい

・住宅ローンが利用できない

 

上下タイプのローンと間取りの成功例

賃貸併用住宅の間取りの成功例

▶1階賃貸、2階・3階自宅の賃貸併用住宅の実例

上下タイプの賃貸併用住宅の場合、防音対策を十分にすることで、快適な暮らしを実現した成功例があります。

防音対策は、空気を通して伝わる音には「遮音対策」、振動を通して伝わる音には「防振対策」など、目的によって、適切な対策方法が異なります。

上下階の足音には、「防振対策」が効果的です。

また、自宅部分の床面積が50%以上の賃貸併用住宅の場合、アパートローンと比べて、金利が低い住宅ローンを利用できます。

住宅ローンを利用することで、経済的な負担を軽減し、借入期間も長期に設定できるため、余裕のある返済計画を立てることが可能です。

 

クレバリーホーム東京では、足音による振動を吸収する防振吊木を標準で採用し、2階の足音を軽減します。

東京で賃貸併用住宅をご検討の方は、23区内での施工実績が豊富なクレバリーホーム東京まで、お気軽にご相談ください。

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左右タイプの間取りの成功例

左右タイプの賃貸併用住宅の場合、プライバシーが守られる間取りにすることで、成功している例があります。

  • 静かに過ごしたい寝室は、賃貸側とは離した配置
  • 階段や収納スペースは、賃貸側にくっつけた配置
  • 自宅部分の庭に、視線を遮れる目隠しフェンスの設置

マンションタイプのローンと間取りの成功例

マンションタイプの賃貸併用住宅の場合、賃貸部分が多くなるため、アパートローンを利用します。

アパートローンは、住宅ローンと比べて金利が高くなるため、収益性を高めることがポイントです。

土地代の高い都市部では、コンパクトな土地でも、部屋数を増やせる4階建て・5階建てにして、収益性を高めた成功例があります。

また、マンションタイプの間取りでは、自宅と賃貸のスペースの割合が、重要です。

収益性を高めようとして賃貸部分を増やせば、自宅部分がコンパクトになり、マイホームとしての快適性が低くなる恐れがあります。

自宅部分と賃貸部分のどちらも十分確保したい場合、縦に階層を増やして、土地を最大限に活用する建築が、おすすめです。

 

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賃貸併用住宅の成功例|収支の成功パターン

【収支】賃貸併用住宅の成功例

続いて、収支においての賃貸併用住宅の成功例をご紹介します。

本記事では、「ローンなどの支出を上回る家賃収入」を成功と考え、シミュレーションした例をご紹介します。

こちらは、単身者向けのワンルームの間取りを採用した賃貸併用住宅です。

 

【設定条件】

家族構成夫婦2人
世帯年収1,000万円
建築費用8,500万円
投資した自己資金2,000万円
ローンの融資額6,500万円
月々の返済額18.3万円
ワンルーム4戸:家賃8万円
家賃収入32万円/月
ローン金利1.0%
借入期間35年間
諸経費率20%

 

【キャッシュフロー】

  • 家賃収入:8万円×4戸×12カ月=384万円/年間
  • 諸経費:384万円×20%=76.8万円/年間
  • ローンの返済額:18.3万円×12カ月=219.6万円/年間
  • 384万円(家賃収入)-76.8万円(諸経費)-219.6万円(ローン)=87.6万円

 

年間87.6万円が利益となるため、住宅ローンの返済にゆとりを持たせることが可能です。

成功のポイントは、初期の収支と10年後・20年後の収支をシミュレーションし、繰り上げ返済やリフォーム費用を貯めるタイミングなどを間違えないことです。

また、賃貸併用住宅の家賃収入や建築費などは、立地や選ぶ住宅会社によって異なるため、必ず専門家に収支計画をシミュレーションしてもらうことが大切です。

 

関連記事:賃貸併用住宅の罠とは?10年後の後悔を避ける対策も解説

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賃貸併用住宅の失敗例と対策

賃貸併用住宅の失敗例と対策

賃貸併用住宅の失敗例と失敗しないための対策について、順番にご紹介します。

  • ニーズに合った間取り・家賃ではなかった
  • 収支計画が現実的ではなかった
  • 防音性が低く、自宅の快適性が下がった

ニーズに合った間取り・家賃ではなかった

賃貸需要のある立地でも、ニーズにあった間取りや家賃設定でなければ、空室リスクが高まり、失敗に繋がります。

単身者向けやファミリー向けなど、周辺の競合物件の間取りや家賃を分析し、ターゲット層に合わせてプランニングしましょう。

収支計画が現実的ではなかった

賃貸併用住宅では、将来の家賃収入や支出について、現実的な数値でシミュレーションしないことも、失敗の原因となります。

築年数がたった際に「家賃を下げる」「リフォームする」なども含めて、収支計画書を作成することが大切です。

防音性が低く、自宅の快適性が下がった

賃貸併用住宅の間取りでは、防音性とプライバシー確保が、自宅の快適性に大きな影響を与えます。

そのため、費用を抑えることを重視し、防音対策を十分にしなかった場合、失敗するリスクが高まります。

居心地の良い自宅にするためにも、用途に合わせた防音対策を検討してみましょう。

賃貸併用住宅でローンを組む注意点

賃貸併用住宅でローンを利用する際の注意点

▶賃貸併用住宅の間取り実例

賃貸併用住宅では、「住宅ローン」または「アパートローン」を利用することになります。

ローンを組む際に、事前に知っておきたい注意点を順番に確認してみましょう。

  • 住宅ローンの利用は自宅部分が50%以上必要
  • 住宅ローンの融資額の上限は低い
  • アパートローンは借入期間が短い
  • 金融機関によってはサブリース契約が条件になる

住宅ローンの利用は自宅部分が50%以上必要

住宅ローンを利用するためには、「自宅部分が50%以上」が条件です。

賃貸の部屋数を増やしすぎることで、住宅ローンが利用できなくなるため、注意しましょう。

住宅ローンとアパートローンでは、返済額がどれくらい違うのか確認してみましょう。

 

【借入額8,000万円 借入期間30年間の場合】

毎月の返済額総返済額
住宅ローン

金利0.7%

24.6万円8,870万円
アパートローン

金利4.0%

38.2万円1億3,750万円

 

2025年5月時点で、住宅ローンの変動金利は「0.7%未満」の金融商品が多く、アパートローンは「2%~6%」が相場です。

同じ8,000万円の借入額でも、月々の返済額は「13.6万円」、総返済額は「4,880万円」も異なります。

 

関連記事:【2025年以降】住宅ローン控除はなくなる?改正点や年収ごとの控除額、いくら戻るかについて

住宅ローンの融資額の上限は低い

住宅ローンは、アパートローンと比べて、借入限度額が低く設定されており、賃貸併用住宅の規模によっては、借入額が不足する可能性があるため注意しましょう。

例えば、民間の金融機関では1億円程度、フラット35では、8,000万円が上限です。

参照サイト:フラット35 建設費・購入価額の9割まで:長期固定金利住宅ローン

アパートローンは融資期間が短い

アパートローンの融資期間は、物件の耐用年数が上限であり、構造によっては、住宅ローンより融資期間が短くなります。

構造別の法定耐用年数を下記表で確認してみましょう。

 

【構造ごとの法定耐用年数】

構造法定耐用年数
木造22年
軽量鉄骨造(厚さ3㎜以下)19年
軽量鉄骨造(厚さ3㎜超え~4㎜以下)27年
鉄筋コンクリート造47年

参照サイト:国税庁 法令耐用年数

木造で賃貸併用住宅を建築した場合、住宅ローンなら35年間の住宅ローンを組めますが、アパートローンであれば、「22年間」が上限です。

金融機関によってはサブリース契約が条件になる

ローンを組む金融機関によっては、サブリース契約が条件になるケースがあります。

サブリース契約は、空室があっても家賃が保証されるメリットがありますが、不動産会社が間に入るため、一般的に、家賃の10%~20%程度差し引かれます。

収益性が下がり、解約による違約金が発生する場合もあるため、内容を十分に理解し、慎重に検討することが重要です。

まとめ

賃貸併用住宅の間取りと収支の成功例や失敗例とその対策、ローンを組む際の注意点について解説しました。

賃貸併用住宅は、一般的な戸建てとは異なり、収益性の高さを維持しつつ、防音性やプライバシーに配慮したプランニングが重要になります。

東京で賃貸併用住宅をご検討の方は、23区内での施工実績が豊富なクレバリーホーム東京まで、お気軽にご相談ください。

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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