実家を活用した二拠点生活とは?|メリットや注意点、始める場合のチェックリストなどご紹介
主となる自宅に加えて、実家をもう1つの拠点にする「二拠点生活(デュアルライフ)」には複数のメリットがあります。
実家の活用で経済的な負担を抑えつつ2つの地域での暮らしを楽しむことができ、また親の介護を見据えた暮らしも可能です。
本記事では、実家との二拠点生活を成功させるためのポイントや注意点、さらに首都圏と地方など離れた地域での「デュアルライフ」の特徴をご紹介します。
▶複数の拠点で都会と田舎の暮らしを楽しむライフスタイル【デュアルライフ(二拠点生活)】
Contents
実家を活用する二拠点生活が注目される理由
コロナ禍をきっかけに定着したリモートワークや地方移住の関心の高まりによって、「住む場所は自由に選べる」という考え方が広がっています。
こうした中、注目されているのは実家を活用した二拠点生活です。
実家という資産を活用することで、経済的な負担を減らしながら理想のライフスタイルを実現できる可能性があります。
関連記事:デュアルライフとは?二拠点生活の特徴解説
また、以下のとおり社会的な問題点やライフイベントの変化も二拠点生活が選ばれる理由になっています。
- テレワーク、リモートワークの普及
- 親の老後や介護を見据えた生活の選択肢
- 家賃、生活費の値上げによる家計の不安定化
- 空き家の再活用による社会的な意義
実家との二拠点生活を送る3つのメリット
実家を拠点のひとつとする二拠点生活には、次のようなメリットがあります。
- 住居費を抑えられる
- 家族と過ごす時間が増える
- 子育てや家事の支援を受けられる
住居費を抑えられる
都心部で部屋を借りる場合、家賃はワンルームでも10万円近く、ファミリー向けであれば20万円近くになることも珍しくありません。
一戸建てを建てる場合も相応に建築費用がかかります。
そこでコンパクトな土地に一戸建てを建てるなどして住居費を抑え、実家に使用頻度の低い物を置くことなど運用方法によっては生活水準を落とさずに二拠点生活によって住居費を抑えられます。
関連記事:注文住宅の新築を建てる費用相場
家族と過ごす時間が増える
実家に拠点を持つことで、両親や兄弟姉妹など実家の家族と顔を合わせる機会が増えます。
特に高齢の親との時間を確保できることは、両親にとっては子世帯の顔を見られることが、子世帯にとっては両親の体調を確認できることが安心材料になります。
子育てや家事の支援を受けられる
共働き世帯が増える中で、急な残業への対応や保育園の送り迎えなど祖父母による育児支援は心強い存在です。
二拠点生活を選ぶことで、こうした家事、育児のサポートを受けやすくなる点は魅力です。
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二拠点生活で注意するべきポイントと対策
実家との二拠点生活にはメリットがある一方で、注意が必要な点もありますので紹介します。
- 通勤など移動にかかる時間と費用
- 親との生活リズムや価値観の違い
- 家の維持や管理コストの発生
- 住民票、税金、手続き上の混乱
関連記事:「二拠点生活(デュアルライフ)は疲れる」理由と対策を解説
通勤など移動にかかる時間と費用
仕事の都合で頻繁に都市部へ移動しなければならない場合、交通費や移動時間が負担になることがあります。
特に遠距離の実家であれば、定期的な移動が生活のストレスになりかねません。
親との生活リズムや価値観の違い
一緒に暮らす時間が長くなれば、お互いの生活スタイルの違いが気になる場面も出てきます。
「寝る時間」「食事の好み」「家事のやり方」など、小さな違いが積み重なるとストレスの原因になります。
このため、二拠点生活の拠点を実家にする場合は事前の話し合いが重要です。
家の維持や管理コストの発生
水道・光熱費の増加や修繕費、固定資産税など、都市部の拠点と実家の建物を維持する(家賃を入れる)には一定のコストが発生します。
特に実家が空き家であった場合には、リフォームやシロアリ対策などの初期費用がかかることも検討しなければいけません。
住民票、税金、手続き上の混乱
二拠点生活を本格的に行う際は、「どちらを本拠地とするか」を明確にし、住民票、郵便物、税金の支払いなどでトラブルが起きないように注意が必要です。
どちらかの拠点に郵便物が溜まっている場合、防犯上の問題も生じる可能性があります。
こうした点に注意して、二拠点生活を送ることを決めなければいけません。
どんな人に向いている?ライフスタイル別の活用例を紹介
実家を活用した二拠点生活は、世代やライフステージを問わず、多くの人にフィットする柔軟な暮らし方です。
具体的にどのような方が実家との二拠点生活に向いているかご紹介します。
- 子育て中の共働き世帯(子育てや家事への支援)
- 親の介護や見守りが必要な世代(親の健康状態の確認)
- 単身者やフリーランスなど自由度の高い方(都市と地方でライフスタイルを切り替えられる)
- 定年退職後のシニア世代(終の棲家の検討)
このように、実家を拠点のひとつとした二拠点生活は多くの方におすすめのライフスタイルです。
都市と地方、どちらの暮らしが向いているか迷っている方は、どちらにも住んでみる選択肢を検討しましょう。
▶複数の拠点で都会と田舎の暮らしを楽しむライフスタイル【デュアルライフ(二拠点生活)】
二拠点生活を始める場合のチェックリスト
記事の終わりに、実家との間で二拠点生活を始める場合に、事前にチェックしておきたいポイントをまとめましたので紹介します。
- 拠点間の距離や移動時間、交通手段を確認
- 実家の住宅設備や耐久性のチェック
- 家族と生活ルールを話し合う
- 持ち物、家具・家電の分散と収納計画
- 水道光熱費、税金、保険など費用の把握
- 住民票、郵便、各種契約手続きの整理
拠点間の距離や移動時間、交通手段を確認
二拠点生活を検討する場合、実家ともう一方の拠点との距離やアクセスの方法を確認しましょう。
たとえば通勤が週1〜2回ある場合、新幹線や飛行機、高速バスなどの定期利用が現実的かを検討する必要があります。
交通費や所要時間も生活コストに直結するため、慎重な見極めが大切です。
実家の住宅設備や耐久性のチェック
長年空き家状態だった実家の場合、水回りや電気設備が劣化している可能性もあります。
断熱性能や防犯対策も含め、住み心地を左右するポイントをチェックしましょう。
必要に応じて、リフォームやハウスクリーニングの導入を検討します。
家族と生活ルールを話し合う
同居ではないにしても、親と同じ空間で過ごす時間が増えると、お互いの生活リズムや価値観の違いがストレスになることも。
滞在頻度や食事、掃除、買い物の役割分担など、家族間の生活ルールや取り決めを事前に話し合うことが重要です。
持ち物、家具・家電の分散と収納計画
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二つの拠点は、それぞれに必要最低限の生活用品を用意する必要があります。
また、現在のお住まいにある持ち物のうち、どの程度の物を実家に置くのか検討することも必要です。
二拠点の一方を新築する場合には、収納計画にも直結しますので綿密な検討が重要となります。
水道光熱費、税金、保険など費用の把握
二拠点生活では、住居に関する費用も2か所分発生します。
以下のような費用を一覧にして、子世帯が負担する割合と親世帯が負担する割合について相談しましょう。
- 電気代:15,000~20,000円 / 月
- 水道代:10,000~15,000円 / 月
- インターネット回線:5,000円前後 / 月
- 固定資産税:100,000~200,000円 / 年 など(一例)
住民票、郵便、各種契約手続きの整理
長期滞在する場合は、住民票の変更や郵便物の転送、各種公共料金の名義変更なども必要になる場合があります。
特に保険や納税、選挙などの公的手続きが関係するため、「本拠地」としての住まいをどちらに設定するかは慎重に判断することが大切です。
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まとめ|実家利用の二拠点生活はクレバリーホーム東京へ
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実家を活用した二拠点生活は、家賃や生活コストの削減だけでなく、家族とのつながりを深めるきっかけにもなります。
また、実家という既存資産を有効活用できますので、初期費用を削減することも可能です。
ライフステージに応じて、子育て支援、介護、リフレッシュ、終の棲家など、様々な目的で活用できる柔軟なスタイルでありながら、リモートワークやワーケーションの浸透により、ますます現実的な選択肢となっています。
特に、首都圏と沖縄など「遠距離型の二拠点生活」は、都市の利便性と自然に癒される環境をバランスよく感じられる、現代ならではの暮らし方です。
実家の状況やご自身の働き方に合わせて、無理のないスタイルから二拠点生活を検討してみましょう。