【2026年】アパート建築費の相場|2000万~5000万円台で建てられる規模や坪数ごとの費用

【2026年】アパート建築費の相場|2000万~5000万で建てられる規模や坪数ごとの費用

賃貸アパートの建築費は、5,000万円や1億円以上など、広さや構造によって幅があります。

予算をイメージするためには、建築費の相場を確認することが重要になります。

そこで本記事では、東京で注文住宅や賃貸住宅を手がけるクレバリーホーム城東店・新宿店が、坪数・構造別のアパート建築費の相場木造・鉄骨造で建てるメリット・デメリットをご紹介します。

建築費2,000万円台~5,000万円台で建てられるアパートの規模もご紹介しているため、これから賃貸アパート経営やアパート建築をご検討の方は、ぜひ参考にしてくださいね。

このコラムで分かること

  • アパートの坪単価は構造によって異なり、木造は75万円~100万円/坪で、鉄骨造・RC造より低く抑えられます。
  • 木造でも、防火地域や準防火地域では、階数と延べ面積に応じて準耐火建築物や耐火建築物にする必要があり、坪単価は上がります。東京23区で3階建て以上を建てる場合は、こちらが標準になります。
  • 構造ごとの費用と特徴、予算に対して確保できる戸数、自己資金と借入の割合を確認したうえで、経営計画を立てましょう。

アパートの建築費の相場はいくら?

アパートの建築費の相場はいくら?

アパートの利回りは「年間家賃収入÷投資総額」で決まるため、建築費は利回りを左右する要素のひとつです。

とくに土地をすでにお持ちの場合は、建築費が投資総額の大半を占めるため、坪単価の差がそのまま利回りに響きます。

まずは構造別の相場を確認し、見積もりが妥当な水準かを判断する材料にしましょう。

坪単価とアパート建築費の相場

アパートの建築費は、選ぶ構造によって大きく異なります。

【構造別の坪単価の目安】

構造 費用の目安/坪単価
木造 75万円~100万円
鉄骨造 90万円~120万円
RC造(鉄筋コンクリート) 100万円~125万円

 

 

【延床50坪のアパート建築費】

構造 建築費総額の目安
木造 5,400万円~7,100万円
鉄骨造 6,400万円~8,600万円
RC造(鉄筋コンクリート) 7,100万円~8,900万円

※上記は、坪単価×延床面積÷0.7で試算

 

同じ50坪の広さのアパートでも、木造と鉄骨造では「1,000万円以上」建築費が異なることがわかります。

アパートの建築費は「坪単価×延床面積」本体工事費を概算できますが、総額は「坪単価×延床面積÷0.7で、費用の目安を確認することが可能です。

アパート建築時には、本体工事費のほかに付帯工事費や諸費用がかかり、本記事では本体工事費を総額の70%として計算しています。残りの約30%が付帯工事費と諸費用にあたります。

ただし、アパートの建築費は、デザインや仕上げ材、設備、立地に加えて、資材価格や労務費の動きによっても変動する点には注意が必要です。

上記は一般的な目安として参考にし、計画時点の見積もりで必ず確認するようにしましょう。

なお上記は、2階建てを中心とした一般的な目安です。

東京23区では防火地域や準防火地域の指定が広く、階数だけでなく延べ面積や地域の指定によって、建物に求められる防火性能が変わり、使う材料や仕様も異なるため、同じ木造でも坪単価に差が出ます。

【東京23区で多層階アパートを建てる場合の本体工事費の目安】

構造 坪単価 ㎡単価
木造準耐火 約80万円~90万円 約24万円~27万円
木造耐火 約90万円~110万円 約27万円~33万円

 

準耐火建築物は火災時に一定時間、倒壊や延焼を防ぐ性能を持たせた建物、耐火建築物はさらに高い耐火性能が求められる建物をさします。

上記は、クレバリーホーム城東店・新宿店が、東京23区で延床30坪~50坪・3階建て~4階建ての多層階アパートを想定して算出した、2026年4月時点の自社試算です。

実際の建築費は敷地条件や仕様によって異なりますので、詳細は弊社までお問い合わせください。

(出典:ou2株式会社 構造別建築費試算(2026年4月時点))

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木造アパートの建築費とメリット・デメリット

木造アパートの建築費と木造で建てるメリット・デメリットを確認してみましょう。

【木造アパート建築費】

坪数 建築費の目安
50坪 5,400万円~7,100万円
100坪 1億700万円~1億4,300万円

※上記は、坪単価×延床面積÷0.7で計算

【木造アパートのメリット】

  • 建築費を安く抑えられる
  • 建物が軽いため、地盤の条件によっては基礎や地盤改良の費用も抑えやすい
  • 3階建て・4階建てでも木造アパートにできる
  • 防火地域でも、耐火木造にして建築できる

【木造アパートのデメリット】

  • 法定耐用年数が「22年」と短く、減価償却を計上できる期間も短い※
  • 融資期間は金融機関の判断によるが、法定耐用年数の短さが条件に影響する場合がある

※出典:国税庁|減価償却のあらまし

実際の収益性や税負担は、構造だけでなく賃料水準、空室率、借入条件、所有者の所得状況によって変わります。

木造アパートは、ほかの構造と比べて、建築費を大幅に安く抑えられるのが最大の魅力です。

近年では、数は少ないですが、4階建てアパートでも木造で建築できる会社もあるため、予算内で希望の部屋数を確保しやすくなってきています。

初期費用を抑えて収益性の高いアパート建築をご希望なら、木造アパートがおすすめです。

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鉄骨造アパートの建築費とメリット・デメリット

鉄骨造アパートの建築費と鉄骨造で建てるメリット・デメリットを見てみましょう。

【鉄骨造アパート建築費】

坪数 建築費の目安
50坪 6,400万円~8,600万円
100坪 1億2,900万円~1億7,100万円

※上記は、坪単価×延床面積÷0.7で計算

【鉄骨造アパートのメリット】

  • 木造と比べて建築期間が短く、家賃収入が入り始めるまでの期間を短縮できる
  • 耐久性と品質の安定性が高い
  • 骨格材の厚さが3mmを超えると法定耐用年数は27年または34年となり、減価償却を長い期間にわたって計上できる

【鉄骨造アパートのデメリット】

  • 建築費が木造より高くなる
  • 建物が重いため、地盤の状況によっては基礎や地盤改良の費用が大きくなることがある
  • 防音性・断熱性は、床や壁の構成、断熱材の仕様によって差が出やすい(防音性は入居者の満足度や退去理由に影響する)

 

鉄骨造には、軽量鉄骨造と重量鉄骨造があり、建物の規模、階数、必要な耐力などの設計条件に応じて使い分けられます。

小規模なアパートでは軽量鉄骨造が用いられることが多く、規模が大きくなるほど重量鉄骨造が選ばれる傾向です。

鉄骨造のアパートは、部材を工場でカットして、現場で組み立てるプレハブ工法が一般的であるため、職人の技術力によるバラつきが起きにくく、品質の安定性が高まります。

 

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関連記事:3階建ての高さは何メートル?平均・10・12・13・16m知っておきたい4つの高さ制限も解説

アパート建築費の内訳

アパート建築費の内訳

アパート建築費のおもな内訳は、下記の通りです。

  • 本体工事費
  • 付帯工事費
  • 諸費用
  • 設計費

 

順番に、詳しく確認してみましょう。

本体工事費とは

本体工事費とは、建物の骨組みや屋根、内装や設備など、アパート本体を建築する際にかかる費用です。

アパートはキッチン、浴室、洗面、トイレ、給湯器を戸数分そろえる必要があるため、同じ延床面積でも戸数が多いほど本体工事費は高くなります。

坪単価を比べるときは、何戸のプランを前提にした金額なのかもあわせて確認しましょう。

アパート建築にかかる総額の約70%を占める費用となります。

付帯工事費とは

付帯工事費とは、アパート本体以外の工事にかかる費用のことです。

またアパートには、階段や廊下、外部通路といった共用部が必要です。共用部は延床面積に含まれて建築費がかかる一方、賃料を生みません。

延床面積のうちどれだけを住戸にあてられるかで、同じ建築費でも収入は変わります。

  • 給排水・ガス・電気工事
  • 外構工事(駐車場や塀、植栽など)
  • 地盤改良工事
  • 解体工事(古家があった場合)など

 

付帯工事費のなかで、高額になりやすいのが、地盤改良費です。

土地が軟弱な場合、アパートを建てる前に、地盤を強固にする改良工事をおこなう必要があります。

費用は地盤調査の結果と改良工法によって決まり、200万円~300万円かかるケースもあります。鉄骨造やRC造は木造より建物が重く、必要な地盤の耐力も大きくなるため、改良費が上がりやすい点にも注意が必要です。

諸費用とは

諸費用とは、アパート建築以外にかかる費用をさします。

  • アパートローン手数料
  • 不動産取得税
  • 登録免許税
  • 印紙税
  • 司法書士手数料
  • 火災保険料 など

 

アパート建築費の総額が5,000万円~8,000万円の場合、諸費用の目安は、総額の約10%の500万円~800万円です。

諸費用は、自己資金で支払うことが一般的なため、資金計画を立てる際には、いくら必要になるのか、確認しておきましょう。

なお新築住宅には固定資産税を2分の1に減額する制度があり、賃貸アパートも対象です。ただし1戸あたりの床面積が40㎡以上という要件があるため、ワンルーム中心のプランでは適用されません。

減額される期間は一般的な住宅で3年間、3階建て以上の耐火・準耐火建築物なら5年間です。戸数を優先して住戸を小さくすると、この減額を受けられなくなる点は、収支を考えるうえで押さえておきたいポイントです。

出典:東京都主税局 固定資産税・都市計画税(土地・家屋)

設計費とは

設計費とは、建築会社や設計会社に、アパートの設計を依頼する際に、かかる費用です。

設計費は、設計と建築を同じ会社に依頼する「一括方式」のほうが安く、建築費全体の「1%~3%」が相場です。

逆に、設計と建築会社を別にした「分離方式」の場合、相場は建築費全体の「7%~8%」と高くなります。建築費5,000万円なら、一括方式で50万円~150万円、分離方式で350万円~400万円が目安です。

アパート建築費の自己資金とローンの目安は?

アパート建築費の自己資金とローンの目安

アパート建築において、自己資金とローンをどのくらいの割合にして予算計画を立てるかによって、アパート経営を始めた後の返済負担が変わります。

アパート建築に必要な自己資金はいくら?

アパート建築に必要な自己資金は、建築費の「10%~30%」が目安です。

建築費が5,000万円~6,000万円の場合、「500万円~1,800万円」が自己資金の目安になります

自己資金が少なくても、アパートローンの審査を通過できるケースもありますが、毎月の返済額が大きくなるため、空室や家賃の下落が起きたときに返済が苦しくなります。

アパートローンは家賃収入から返済するのが前提なので、満室を前提にせず、いくつか空室が出ても返済を続けられるかを確認しておきましょう。

アパート建築のためのローンの目安は

アパートローンの借入可能額は、住宅ローンのように年収だけで決まるわけではありません。建てるアパートの収益性、土地と建物の担保評価、自己資金の割合、既存の借入が審査されます。土地をお持ちの場合は、その土地を担保に提供できるかどうかも借入額を左右します。

同じ年収でも、土地の有無や事業計画の内容によって借入できる額は変わるため、金融機関への相談時には、建築計画と収支計画をあわせて確認しましょう。

ただし、アパートローンは、一般的な住宅ローンと比べて金利が高いため、注意が必要です。

金利は、住宅ローンより高く設定されるのが一般的で、「1%台~5%」程度が目安になるため、借入額が高額になるほど、金利による返済が負担になります。

実際に適用される金利は、金融機関、審査結果、物件の評価、金利タイプによって変わります。

たとえばオリックス銀行の不動産投資ローンは、2026年8月3日現在で変動金利年2.425%~4.425%を公表しています。

※金利は変動するため、実際の借入時には最新情報を各金融機関の公式サイトでご確認ください

(出典:オリックス銀行|不動産投資ローン

無理のない借入額にするために、建築費と借入条件だけでなく、想定家賃と空室率を含めた収支計画まで一緒に確認しましょう。

建築会社に相談する際は、建てる費用と、建てた後に毎月いくら残るのかを、あわせて示してもらうことをおすすめします。

アパート建築費2000万・5000万で建てられる規模

アパート建築費2000万・5000万で建てられる規模

建築費が2,000万円台と5,000万円台で建てられるアパートの規模をシミュレーションしました。

どのようなアパートが建てられるのか、確認してみましょう。

アパート建築費2000万円台の規模

2,000万円前後の予算で検討する場合、総額2,700万円~3,900万円程度が目安になります。

防火地域や3階建て以上で準耐火・耐火の仕様が必要になると、坪単価が上がって総額も高くなります。

規模としては、比較的コンパクトな2階建ての単身者向けアパートが中心です。

 

【2,000万円台のアパートをシミュレーション】

  • 坪単価:75万円~110万円
    (一般的な木造~木造準耐火・木造耐火)
  • 延床面積:25坪
  • ワンルーム:15㎡なら4戸、20㎡なら3戸
  • 建築総額:2,700万円~3,900万円程度
  • 戸数の前提:延床面積から階段や廊下などの共用部(全体の15%と想定)を除いて計算

 

都市部では、限られた敷地にコンパクトな住戸を配置する狭小アパートも選択肢になります。

ただし東京23区では、一定の戸数以上の共同住宅を対象に、1住戸あたりの最低専用面積などの基準をワンルームマンション条例や指導要綱で定めている区が多くあります。

対象となる戸数や面積の基準は区ごとに異なるため、建築地の条例・指導要綱を必ず確認しましょう。

また収益性は戸数だけで決まるものではなく、想定賃料、空室率、維持管理費まで含めて判断する必要があります。

狭小地でのアパート建築については、下記の記事で間取りや部屋数の考え方を詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

関連記事:20坪~30坪の狭小地にアパート建築する方法|間取り・広さ・部屋数

アパート建築費5000万円の規模

建築費5,000万円台のアパートなら、単身者向けのワンルームとファミリー向けの1LDKの間取りを検討できます。

同じ延床面積でも、階数によって建築費や確保できる部屋数は変わります。

関連記事:3階建てアパートの建築費相場は?構造・坪数・部屋数別の総額

【5,000万円台のアパートをシミュレーション】

  • 坪単価:75万円~110万円
    (一般的な木造~木造準耐火・木造耐火)
  • 延床面積:50坪
  • ワンルーム:20㎡なら7戸、25㎡なら5戸
  • 1LDK:35㎡なら4戸、40㎡なら3戸
  • 建築総額:5,400万円~7,900万円程度
  • 戸数の前提:延床面積から階段や廊下などの共用部(全体の15%と想定)を除いて計算

 

下記は、敷地34.29坪・延床49.77坪に8世帯を計画した川口市のアパート建築事例です。

メンテナンスがしやすい外壁総タイル張りで、スタイリッシュな8世帯アパートです。

単身世帯の男性がターゲットのため、浴槽付きのお風呂ではなくシャワールームにしてその分お部屋を広くする、あえて扉を付けない収納などのさまざまな工夫をしています。

敷地34.29坪・延床49.77坪に8世帯を計画した川口市のアパート建築事例

まとめ

アパート建築費の相場や木造・鉄骨造で建てるメリット・デメリット、2,000万円台~5,000万円台で建てられるアパートの規模をご紹介しました。

賃貸用のアパート建築を成功させるポイントは、次の3つです。

・構造や仕様によって坪単価が変わるため、まず相場を確認して予算の幅をつかむこと
・本体工事費だけでなく、付帯工事費や諸費用まで含めた総額で資金計画を立てること
・その土地の賃貸需要と、建築地の条例に合わせて間取りと戸数を決めること

入居者像を絞り込めば、浴槽をシャワールームに替えて居室を広くするなど、優先順位をつけた設計ができます。

同じ延床面積でも、設備の選び方ひとつで住み心地と賃料は変わります。

構造を選ぶときは、初期費用を抑えて利回りを確保したいのか、耐久性や減価償却の期間を重視したいのかで判断が分かれます。

判断に迷う場合は、複数の構造で見積もりを取り、総額と収支の両面で比較しましょう。

限られた敷地では、条例の基準を満たしながら住戸の広さと戸数をどう両立させるかが計画の分かれ目になります。

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社(オーツー株式会社) 専務取締役 / 一級建築士

早稲田大学商学部卒業後、「完全な文系人間」から建築の世界へ飛び込み、一級建築士として活躍。10年にわたる商業建築で培ったシビアな空間設計ノウハウと、25年の戸建住宅の設計実績を併せ持つ。特に東京都内の木造密集地域や防火地域において、施工性と設計の柔軟性を活かした木造耐火4階建て住宅(もくよん®等)や、天災時には避難場所となる地下室・屋上を備えた災害住宅の提唱・実践を続けている。

プライベートでは子育てを終え、現在は登山やキャンプ、スキーなど活動的な休日を過ごしている。また、「空き家レスキュー」や「こども食堂」、シェアハウスの運営を通じた地域活動の場を提供するなど、地域社会支援にも精力的に取り組んできた。スペックだけでなく、住まう人の「暮らしの温かさ」に深く寄り添う提案を得意としている。

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