【ZEHとZEB】違いは?基準に適合するメリット、デメリットや補助金なども解説
「ZEH(ゼッチ)とZEB(ゼブ)の違いは何ですか?」
こうした質問を頂くことがあります。
特にアパートや店舗併用住宅など、住宅と事業にまたがる目的の建物を計画している方は、違いが気になるのではないでしょうか。
そこで本記事では、ZEHとZEBの違いや関連する高性能な建物の種類、基準に適合するメリット・デメリットといった話題について解説します。
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ZEH(ゼッチ)、ZEH(ゼブ)とは?違いはある?
ZEHは「net Zero Energy House」の、ZEBは「net Zero Energy Building」の略語です。
どちらも消費するエネルギーから、太陽光発電などによって創出するエネルギーを差し引いた総和がゼロ以下になる建築物を指します。
ZEHとZEBの違いは、ZEHは住宅を、ZEBは非住宅を指すことです。
- ZEHの例:戸建て住宅、アパート、マンションなど
- ZEBの例:オフィスビル、博物館、市役所、学校など
関連記事:ZEH住宅とは?わかりやすく解説
複数あるZEH、ZEBを紹介
ZEHおよびZEBには、さらに複数の種類があります。
それぞれの基準や目的について確認しましょう。
5つのZEH
住宅を対象としたZEHには、次の5つの種類があります。
ZEH |
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ZEH+ |
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ZEH Oriented |
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Nearly ZEH |
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Nearly ZEH+ |
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参考:国土交通省 戸建てZEH
なお、アパートやマンションなど集合住宅を対象とした「ZEH-M(ゼッチ・マンション)」もあります。
アパートやマンションの建築を計画している方は、以下のコラムをご覧ください。
関連記事:ZEH-M(マンション)とは特徴や補助金の内容を解説
4つのZEB
オフィスビルや公共施設などを対象としたZEBには、次の4つの種類があります。
引用:環境省 ZEBの定義
ZEB |
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ZEB Oriented |
※事務所、学校、工場等:は40%以上 ※ホテル、病院、百貨店、飲食店、集会所等:30%以上
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ZEB Ready |
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Nearly ZEB |
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参考:環境省 ZEBの定義
ZEH、ZEBの基準に適合するメリット
ZEHやZEBといった基準に適合した住宅やビルを建築する場合、次のようなメリットがありますので紹介します。
- 室内環境の快適性がアップする
- 光熱費を削減できる
- 不動産の価値がアップする
- 災害時の住環境、事業の維持につながる
- 補助金を活用できる
- 企業のイメージアップにつながる
室内環境の快適性がアップする
1つ目は、室内環境の快適性が高まることです。
高気密高断熱な建物は、部屋ごとの温度変化が少なく快適な住環境になります。
空調機器を利用して調節した空気も適温を保つことができ、オールシーズンを快適に過ごすことが可能です。
急激な温度変化によるヒートショックを防ぐこともできますので、健康にもよい影響を与える仕様といえます。
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光熱費を削減できる
2つ目は光熱費を削減できることです。
断熱性が高いZEHやZEBは、冷暖房器具の稼働効率が上がります。
また、太陽光発電のような創エネ設備も併用することで、自宅で使用する電気を生み出すことも可能です。
結果として電気事業者から購入する電気量を減らすことができ、光熱費の負担を軽減できます。
関連記事:ZEHの電気代・光熱費は実際お得になる?
住宅を建てる方に加えてオフィスビルや賃貸併用住宅を建てる方にとっても、高気密高断熱や創エネ設備導入による節電効果は嬉しいものです。
テナント募集時に他の物件との差別化を図ることもでき、入居率を高めることにもつながります。
不動産の価値がアップする
3つ目は不動産の価値がアップすることです。
快適な住環境で創エネ設備も搭載した住宅は、転勤や転職に際して売却する事となった場合でも、相場よりも高い価格で売却することが可能です。
アパートやマンション、オフィスビルや賃貸併用住宅などでも同様です。
災害時の住環境、事業の維持につながる
4つ目は、災害対策になることです。
高気密高断熱なZEHやZEBは、地震や台風といった災害に遭遇して停電した場合でも、室内の温度変化が緩やかであることから復旧までの時間を快適に過ごせます。
太陽光発電や蓄電池といったシステムを導入している場合は、停電時にも家電を使用し続けることが可能です。
また、オフィスビルや工場などでも、太陽光発電や蓄電池があることで急なシステムのダウンを避けられますし、事業内容によっては事業を継続することも可能です。
補助金を活用できる
5つ目は、補助金を活用できることです。
エネルギーの排出量を抑えることは、国の施策と合致することから住宅、非住宅ともに各種補助金が用意されています。
【ZEH関連】
- 子育てグリーン住宅支援事業:最大160万円 / 戸
- ZEH補助金:ZEH基準で55万円、ZEH+基準で100万円など(令和6年事業の場合)
- 東京ゼロエミ住宅:240万円~ / 戸
【ZEB関連】
- ZEB実証事業:上限5億円 / 年(令和6年事業の場合)
- 住宅・建築物省エネ改修推進事業:上限9,600円 / m2(令和6年事業の場合)
こうした補助金を活用することで、建築費用を抑えながら高性能な住宅やビルを建てることが可能となります。
関連記事:東京ゼロエミ住宅を建てる!ハウスメーカーの選び方を解説
企業のイメージアップにつながる
6つ目は、企業のイメージアップにつながることです。
消費者庁の調査によると、消費者の半数以上が環境に配慮した商品やサービスの選択を心がけていることが分かります。
アパートやマンション、ビルの建築時に環境に配慮したZEBであることをアピールすれば、企業のブランド、イメージを向上させることにもつながります。
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ZEH、ZEBの基準に適合するデメリット
複数のメリットがある一方で、ZEH、ZEBにはデメリットもありますので参考にご紹介します。
建築やメンテナンス費用が高くなる
ZEHやZEBといった仕様の建物は、高気密高断熱を達成するために高性能な建材を使用したり、太陽光発電システムなどの創エネ設備を取り入れています。
こうした設備や製品は単価が高く、建築時の費用が高くなることがあります。
各種補助金を活用して建築費用を抑えること、光熱費の削減など長期的な目線で検討することなど、総合的に収支計画を立てることが重要です。
設計に対する制限が生まれる
ZEHやZEBは、設計に対する制限が生まれる点にも注意が必要です。
断熱性を高めるために有効な方法は、断熱性が低くなる原因である窓を減らすことです。
しかし窓を減らしたり小さくしたりすると、暗く閉鎖的な住環境となる恐れがあります。
天窓や高窓の利用、開放的な空間設計など、高い性能と開放感を両立できる会社に依頼しましょう。
まとめ:ZEH、ZEBはクレバリーホーム東京まで
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「ZEHとZEBはどういった違いがありますか?」
こうした疑問にお答えしました。
ZEHとZEBは、どちらも建物内で消費するエネルギーから、太陽光発電などによって創出するエネルギーを差し引いた総和がゼロ以下になる建物を指します。
それぞれの違いは、ZEHは戸建て住宅、アパート、マンションなどの住宅を、ZEBはオフィスビル、博物館、市役所、学校など非住宅を対象としている点です。
どちらも優れた住環境になり、資産価値も高まりますので、これから建物を建てる計画のある方は、ZEHやZEBへの適合を検討してみましょう。
首都圏を中心とするエリアでの建築を予定している方は、高性能な建物を建築するクレバリーホーム東京まで、お気軽にご相談ください。