ZEH水準・レベルの住宅とは?メリット・デメリットなど特徴、制度の概要についても解説
「ZEH水準の住宅」または「ZEHレベルの住宅」といった言葉を聞くことがありますが、どういった特徴の住まいを指すのでしょうか。
本記事では、ZEH水準・レベルの住宅の特徴について解説します。
メリット・デメリットのほか、ZEHにまつわる言葉の意味についても回答しますので、性能の高い住宅を建てる特徴について確認したい方は方はぜひ参考にしてください。
Contents
そもそもZEHとは?
引用:経済産業省 ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)
ZEHとは、Net Zero Energy Houseの略語です。
- 高断熱:高性能な窓や断熱材を利用する
- 省エネ:高効率な設備(エアコンなど)を利用する
- 創エネ:太陽光発電システムなどを利用してエネルギーを生み出す
このように、エネルギー量を減らすとともに、太陽光などを活用してエネルギーを生み出し、宅内でのエネルギー収支がゼロになる住まいを目指します。
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「ZEH」と「ZEH水準・レベル」は異なる
「ZEH」と「ZEH水準・レベル」は似ている言葉ですが、実は異なる意味を持っています。
ZEHは省エネと創エネによって宅内でのエネルギー収支の総和をゼロにする住まいですが、ZEH水準・レベルの家は、ZEHと同等の性能を持つ住まい全般を指します。
ZEHの断熱性や高効率な設備を導入しながら、再生可能エネルギーを搭載していない住まいも含まれるということです。
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ZEH水準・レベルの住まいの性能
具体的に、ZEH水準・レベルの住まいは、次の性能基準を満たす住まいを指します。
- 断熱性能等級5を満たす
- 一次エネルギー消費量、省エネ基準比20%削減
断熱等性能等級5を満たす
断熱性能等級とは、住まいの断熱性能について7つの段階に分類した基準を指します。
等級はUA値で評価され、たとえば東京23区が対象となる地域区分6のエリアでは、UA値0.6以下の住まいが対象となります。
UA値を下げるためには高性能な断熱材や窓を利用して、宅内の熱を外部に逃さないよう工夫することとなります。
一次エネルギー消費量、省エネ基準比20%削減
また、もう一方の基準は国が定める省エネ基準を元にして、建築する住宅の計算上の消費エネルギー量を20%以上削減できる住まいを指します。
- 高断熱(窓や壁の断熱化)
- 高効率設備(省エネ性能の高いエアコンや給湯器など)
こうした仕様、設備を導入し計算、一次エネルギー消費量の削減を確認することが可能です。
このように、住まいの断熱性や省エネ性が一定の基準を満たす住宅をZEH水準・レベルの住まいといいます。
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ZEH水準・レベルの家を建てる5つのメリット
ZEH水準・レベルの家を建てる場合、次の5つのメリットがあります。
- 住環境が整い快適、健康な住宅になる
- 効率的に空調でき光熱費が安くなる
- 災害発生時の自宅避難が容易になる
- 再生可能エネルギー設備のメンテナンスが不要に
- 住宅ローン減税など優遇制度を利用できる
住環境が整い快適、健康な住宅になる
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1つ目は、住環境が整い快適、健康な住宅になることです。
優れた断熱性能を持つZEH水準・レベルの住まいは、外気の影響を受けづらいことから温度変化が緩やかになります。
夏場は外気温が高くても涼しく、冬場は外気温が低くても暖かく過ごすことが可能です。
適切な温熱環境で心地よく暮らせることに加えて、ヒートショックによる体調不良を防ぐことができ、健康を維持することにもつながります。
効率的に空調でき光熱費が安くなる
2つ目は、空調機器を効率よく利用できることから、光熱費が安くなることです。
外気温の影響を受けづらいZEH水準・レベルの住まいでは、エアコンなどの空調機器を利用した際にすぐに設定温度に到達します。
また空調機器の運転を止めてからも、外気温に近づくまで長い時間快適な温熱環境を維持することが可能です。
空調機器の稼働率を減らすことができ、毎月の光熱費を抑えられます。
関連記事:ZEHの電気代・光熱費は実際お得になる?投資回収・ランニングコストは?
災害発生時の自宅避難が容易になる
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3つ目は、災害発生時の在宅避難が容易になることです。
地震などの災害に遭遇した場合、電気やガスなどのインフラが使えなくなる可能性があります。
このときも、適温を長く維持することのできるZEH水準・レベルの住まいであれば、空調機器を利用しなくても在宅避難を続けられる可能性があります。
関連記事:災害に強い家を実現する3つの工夫
再生可能エネルギー設備のメンテナンスが不要に
4つ目は、太陽光発電システムなど、再生可能エネルギー設備のメンテナンスが不要になることです。
ZEH水準・レベルの家は、ZEH住宅と同等の性能を持ちながら再生可能エネルギーを搭載していない住まいも含みます。
再生可能エネルギーの設備はパネルの洗浄やパワーコンディショナーの交換など一定の手間や費用がかかりますが、設備のないZEH水準・レベルの住まいは設備のメンテナンスは不要です。
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補助金や住宅ローン減税など優遇制度を利用できる
5つ目は、各種補助金や住宅ローン減税といった優遇制度を活用できることです。
- 子育てグリーン住宅支援事業(ZEH水準住宅の場合、40万円)
- ZEH支援事業(Orientedの場合、55万円)
- 住宅ローン減税(所得税、住民税の0.7%控除)
- フラット35S(ZEHの場合、5年間0.75%の金利引下げ)
ZEH水準・レベルの住宅を建てる場合は、こうした各種補助金や制度を活用できます。
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ZEH水準・レベルの家を建てる3つのデメリット
ZEH水準・レベルの家を建てる場合は、デメリットもありますので把握した上で家を建てる必要があります。
- 建築費用が高くなる
- 建築できるハウスメーカーが限られる
- 間取りや設備が制限されることがある
建築費用が高くなる
1つ目は、建築費用が高くなることです。
高性能の窓や断熱材を選ぶこととなりますので、建材費が高くなり建築費用が嵩みます。
ただし、メリットの話題で紹介したとおり、各種補助金の利用で建築費用アップによる負担軽減できるほか、光熱費の節約で継続的にかかる費用を抑えられますので、長期的には高性能な住まいの方がお得になる可能性があります。
建築できるハウスメーカーが限られる
2つ目は、建築できるハウスメーカーが限られることです。
高性能な住宅を建てるためには、高性能な建材や特殊な工法を利用する場合があります。
中には高性能な建材の利用に対応できないハウスメーカーもありますので、「好みのデザインのハウスメーカーがあるけど、ZEH水準に対応していなかった」といった場合もあります。
間取りや設備が制限されることがある
3つ目は、間取りや設備が制限を受けることがあることです。
住宅は冬場の熱損失の58%が窓から生じるとされています。
このため実は断熱性を高めるためには、窓を少なくして壁を増やすことが効果的です。
ZEH水準・レベルを満たす(断熱性を高める)ために、大開口の窓や開放的な間取りを諦める必要が出る可能性も考えられます。
高性能な住宅でありながら高いデザイン性も求めるなら、性能とデザインを両立できるハウスメーカーに依頼しなければいけません。
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まとめ│ZEH水準・レベルの家はクレバリーホーム東京へ
ZEHの家と同等の断熱性など、高い性能を持つZEH水準・レベルの家について解説しました。
高性能な家を建てることで、快適で健康な住環境を実現できるとともに、毎月かかる光熱費を削減できるなど複数のメリットがあります。
また、太陽光発電システムなど再生可能エネルギーを導入しない場合でも各種補助金を活用できる可能性もありますので、建築予定の土地条件で悩んでいる方も、まずは専門家に相談することをおすすめします。