木造アパートは新築でも音漏れが気になる?指摘される理由と対策、木造ならではのメリットも解説
「アパートの新築を検討しています。木造は音漏れなどの問題が心配ですが、どのような対策がありますか?」
不動産オーナーや投資家の方から、このような質問を頂くことがあります。
そこで本記事では、木造でアパートを新築する場合の音漏れ対策について解説します。
「音漏れする」と指摘される理由や、木造アパートならではのメリットも紹介しますので、アパートの新築を検討している方はぜひ参考にしてください。
Contents
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木造アパートが「音漏れする」と言われる理由
木造アパートが「音漏れする」と指摘される主な理由は、次の6つです。
- 築年数が古い旧来の仕様(窓・断熱材など)の建物が多いから
- 気密性が低く音が伝わりやすい
- 部屋間の壁や床が薄い
- 排水音が伝わりやすい間取りになっている
- 重量鉄骨やRC住宅と比べて壁が薄いから
- 木材が膨張収縮するなど隙間ができやすいから
このように、実は木造アパートが「音漏れする」とされる理由の多くは、築年数が経過したことによる(古い基準や建材で建てられている)ことによります。
また、壁や床の薄さ、排水音が伝わりやすい間取りといった理由についても、設計の段階で工夫を凝らすことで対策を取ることは可能です。
関連記事:【アパート築年数の限界】基準や対策を解説
木造アパートの建築で検討したい音漏れ対策12選
株式会社AlbaLinkが実施した調査によると、アパートなどの物件を内覧する際「静かさ・防音対策」は1位にランクインする重要な指標です。
参考:株式会社AlbaLink 物件の内覧時に注意すればよかったポイント
入居者が長く住みたいと感じる、音漏れのしないアパートを建てるための対策を紹介しますので、入居率を高めるために工夫を取り入れてみましょう。
外部からの騒音、内部で発生する音を特定する
1つ目は、外部からの騒音、内部で発生する音を特定することです。
木造アパートにおける騒音源は複数あり、対象を把握することで適切な対策につなげることが可能となります。
たとえば、近隣に幹線道路が通っている場合は外部から発生する音への防音対策が必要ですし、ファミリー向けアパートの場合は子どもの泣き声など室内で発生する音への防音対策が必要です。
1フロアを1~2室にして角部屋を増やす
2つ目は、1つのフロアに1~2室の間取りにするなど、角部屋を増やすことです。
アパートの音の問題は隣家との間で生じるケースが多いですので、角部屋を増やすことで騒音トラブルを避けられます。
都内の狭小地を土地活用して賃貸アパートを建てるケースでは、特に有効な対策です。
防音ルーム(防音室)仕様の部屋を設ける
3つ目は、防音ルーム(防音室)仕様の部屋を作ることです。
防音ルームは、壁や床、天井などに防音材を使用することで、室内で発生する音が外部に漏れることを防ぐ仕様の部屋です。
楽器の演奏や音楽、映画の鑑賞など大きな音量の出る趣味を持つ方に訴求できますので、競合する他のアパートと差別化を図り賃料アップや入居率の向上につながることも期待できます。
建具で仕切ることのできる間取りにする
4つ目は、室内ドアなどの建具で仕切ることのできる間取りにすることです。
各室がつながった開放的な間取りも魅力的ですが、ドアによって仕切ることのできる間取りであれば、隣室や外部からの音の侵入を防げます。
視線を遮ることもできますので、プライバシー性を高めたい方にも有効です。
関連記事:プライバシーに配慮した家の建て方とは?
1階を駐車場にして路面からの騒音を避ける
【中央区】1階を賃貸併用店舗、倉庫スペース併用にした二世帯住宅の事例>>>
5つ目は、1階を駐車場にすることです。
外部からの騒音が気になる場合は、アパートの一階部分を駐車場にすることも有効です。
交通量の多い道路が敷地に接する場合、道路を走る車の騒音や振動が気になるケースがあります。
1階をピロティにして駐車場として活用することで、音や騒音が地面から響くことを防げます。
関連記事:ビルトインガレージの上に部屋は後悔する?特徴を解説
隣家との間に収納を設ける
6つ目は、間取りを工夫して隣室との間に収納スペースを設けることです。
隣室との間に設けられた収納がクッションとしての役割を果たし、音の緩和が期待できます。
また、収納が多くなることから居住者の快適性と満足度向上にもつながります。
排水管を適切な位置に配置して流水音に配慮する
7つ目は、排水管の音を気にせずに住めるよう間取りを配慮することです。
トイレやお風呂などの排水に伴う音は、特に夜間を中心に気になりやすい特徴があります。
寝室や居室の直下、または近くから排水管を離すなど、排水に対する配慮で住環境を高めましょう。
性能の高い断熱材を利用する
8つ目は、高性能な断熱材を利用することです。
断熱材は熱を遮断することが主な目的ですが、隙間に多量の空気が入ることから、音を遮断する効果も期待されます。
また、断熱材を丁寧に施工することで隙間がなくなり音を遮断できますので、気密性を高めることも重要です。
性能の高いサッシ・窓ガラスを利用する
9つ目は、高い性能のサッシや窓ガラスを利用することです。
窓は音の侵入、または外部への漏れが生じる原因となりますので、ペアガラスやトリプルガラスなど遮音性能に優れた製品を使用することで断熱に加えて音に対する居住環境を高めることが可能です。
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ファイヤーストップ構造で空気の流れを遮断する
10個目は、省令準耐火構造でも利用される、ファイヤーストップ構造を利用することです。
ファイヤーストップ構造とは、建材と建材の間に流れる空気の流れを遮断する構造で、万が一火災が発生したとき火災の拡大を防ぐための対策です。
空気の流れを遮断することで音漏れ防止にも効果を期待できます。
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下地材に騒音対策を施す
11個目は、騒音対策を期待できる下地材を利用することです。
床や壁に利用されることの多い石膏ボードなどの建材には、遮音性や吸音性を高める機能が付与された製品があります。
こうした製品を利用することで、室内で生じる音や振動に起因するトラブルを防ぐことが可能です。
部屋間の壁内に断熱材を入れる
12個目は、部屋と部屋を仕切る壁の中に断熱材を入れることです。
一般的に、断熱材は外部と接する壁の中に入れられ、外部の熱や冷気を遮断します。
空気の層を多く持つ断熱材は、音や振動を吸収・減衰する効果を持ちますので、室外との境にある壁のほか、部屋と部屋の界壁に断熱材を入れることで音漏れを防ぐことが可能です。
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木造アパートを建てるメリット
このように、「音漏れしやすい」とされる木造アパートも、最新の基準に基づいて施工し、各種対策を施すことで、音や振動の問題を軽減することは可能です。
記事の終わりに、費用をかけて対策を施しても「木造」でアパートを建築する利点を紹介します。
- 重量鉄骨やRC住宅と比べて安価に建てられる
- 細かな間取りの要望に対応しやすい
- 木材の断熱性能が高い
- リフォーム・メンテナンスが容易
- 鉄骨と比較して耐火性が高い
鉄骨やRC住宅と比べたとき大きな利点は、建築費用が安価になることや、間取りの柔軟性が高いことです。
特に首都圏などコンパクトな土地にアパートを建築し収益を目指す場合は、限られた土地を最大限活用することが求められます。
この場合は、木造の有効性を最大限に活用できますので、都内で不動産経営を検討中の方は、投資回収のしやすい木造賃貸住宅が選択肢になるでしょう。
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まとめ│木造アパートの音漏れ対策ならクレバリーホーム東京
「木造アパートは新築でも音漏れしやすい」
こうした指摘に対して、現行の基準・仕様で建築することで、木造アパートの音問題は気にする必要がない点、また工夫を加えることでさらに防音性を高められる点などについて解説しました。
間取りや仕様への柔軟性が高い木造アパートは、多様化する居住者のニーズに応えられる建物です。
不動産投資を検討中の方は、木造での高層アパートを建築する、クレバリーホーム東京まで、お気軽にご相談ください。