太陽光パネルの掃除・洗浄、効果は?自分でor業者に依頼どちらがよいか、洗浄方法なども解説
「太陽光パネルの掃除・洗浄はどの程度効果がありますか?」
こうした質問を頂くことがあります。
太陽光発電システムを導入する場合、効率を維持するためにはパネルの掃除・洗浄が重要です。
そこで本記事では、掃除・洗浄する理由や方法、メリット・デメリットといった特徴など、太陽光パネルの掃除と洗浄について全般的に解説します。
太陽光システムの発電効率を維持する方法が気になる方は、ぜひ参考にしてください。
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Contents
太陽光パネルを掃除・洗浄する理由
太陽光パネルには、次のように様々なものが降り積もります。
- 土ボコリ
- 雨水に含まれる大気中のチリ
- 鳥のフン
- 花粉
- 落葉 など
こうしたものの堆積は、太陽光パネルに直射日光が当たることを妨げますので、定期的に除去して発電効率を高める必要があります。
関連記事:太陽光発電の『やばい・やめとけ・やらなきゃよかった』は本当?
太陽光パネルを掃除・洗浄する「メリット」
さらに具体的に、太陽光パネルを掃除・洗浄するメリットを紹介します。
発電量を維持できる
1つ目は、掃除と洗浄によって太陽光パネルが綺麗になることで、発電量を維持できることです。
パネルの表面に汚れが堆積すると、ソーラーパネルに当たる光子の数が減少するため、発電量が少なくなる要因になります。
計画に従って発電するためには、掃除と洗浄が不可欠です。
発電量を回復できる
2つ目は、低くなった発電量を回復できることです。
ホコリの堆積などによって少なくなった発電量は、パネルを掃除・洗浄することで復活する可能性があります。
太陽光パネルを洗浄した結果、最大で7.59%発電効率が回復した事例もあり、定期的な掃除や洗浄は発電量の回復に効果があることが分かります。
参考:フジクス株式会社「既設太陽光パネルの洗浄方法と発電効率に関する実証」
故障による稼働停止を防げる
3つ目は、故障による稼働停止を防げることです。
定期的に掃除・洗浄することで、太陽光パネルに加えて配線や分電盤、パワーコンディショナーといった関連設備の不具合を事前に察知することが可能です。
たとえば飛来物によるダメージや、経年劣化による配線の状態悪化といった不具合は、電気設備に詳しくない方でも確認できます。
資産価値を維持できる
4つ目は、資産価値を維持できることです。
定期的に掃除・洗浄するとともに故障を未然に防ぎ、適切なメンテナンスを施した太陽光発電システムは、建物を売却する際に資産のひとつとして数えられ、売却価格を高めることにつながります。
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太陽光パネルを掃除・洗浄する「デメリット」
太陽光パネルの掃除や洗浄には、デメリットもありますので紹介します。
掃除・洗浄に費用がかかる
1つ目は、洗浄や掃除に費用がかかることです。
太陽光パネルの面積や建物の構造(2階建て、3階建て、屋根の形状など)によって費用は変わりますが、一般的に1回あたり3万円以上の費用がかかります。
自分で掃除・洗浄する場合でも、掃除に必要な物品や安全に施工するための対策などに一定の費用が必要です。
掃除・洗浄に手間がかかる
2つ目は、掃除や洗浄に手間を要することです。
業者に依頼する場合でも、複数ある業者から選定する手間や、定期的に依頼する手間がかかります。
また、自分で掃除・洗浄する場合は、パネル全体を適切に掃除するために、半日から1日の時間を要します。
自分で作業する場合、落下の危険性がある
3つ目は、自分で太陽光パネルの掃除・洗浄作業をする場合は、落下の危険性があることです。
2階の屋根など、比較的掃除しやすい場所に取り付けられている場合でも、常に落下の危険があることから、十分な安全対策が必要です。
関連記事:【太陽光はつけるべきか?】新築で必要か迷う方へ特徴を紹介
太陽光パネルの掃除・洗浄の方法
太陽光パネルを掃除・洗浄するためには、自分で洗浄する、または専門業者に依頼する2つの方法があります。
どちらを選ぶべきか、それぞれの特徴を紹介します。
自分で洗浄する
太陽光パネルを自分で掃除・洗浄する場合の特徴は次のとおりです。
- 費用を抑えられる
- ホースやブラシなど必要な道具を揃える必要がある
- 転落のリスクがあるため、屋根に上る作業は避けたほうがよい
- 専門的な洗浄剤や機材がないことから、頑固な汚れを落としづらい
- 清掃の方法を誤ると、パネルを破損する可能性がある
なお、新築時に太陽光パネルを搭載する場合は、屋根の形状を陸屋根(ほとんど水平勾配の屋根)にすることをおすすめします。
水平にすることで容易に太陽光パネルにアクセスできますので、安全なお手入れが可能です。
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専門業者に依頼する
太陽光パネルの掃除・洗浄を業者に依頼する場合の特徴は次のとおりです。
- プロに依頼する分の料金が発生する
- 資機材を自宅で保管する必要がなく、作業の手間も少ない
- 専門的な洗浄剤や機材を利用して細かな汚れも除去できる
- パネルや電気設備に配慮して、故障をさけつつ施工を受けられる
こうした特徴を把握した上で、太陽光パネルの掃除・洗浄方法を選びましょう。
太陽光パネルの掃除・洗浄の注意点
太陽光パネルを掃除・洗浄する場合、事前に把握しておくべき注意点がありますので、記事の終わりに紹介します。
設置業者に洗浄方法を確認する
1つ目は、太陽光パネルを設置する業者に洗浄方法を確認することです。
太陽光パネルは製造業者によってパネルの表面仕上げなどが異なりますので、日常的な掃除や定期的な洗浄の方法、使用するべき資機材が異なる可能性があります。
太陽光パネルを傷つけることがないように、また逆に洗浄不足にならないよう確認しましょう。
設置業者に触れてはいけない箇所を確認する
2つ目は、太陽光パネルを設置する業者に対して、触れてはいけない箇所や洗浄してはいけない箇所を確認することです。
太陽光発電システムは、太陽光パネルを中心に外部に露出することから、直射日光や雨など耐候性に優れた特徴を持っています。
しかし、中には高圧で水を当ててはいけない場所や、開閉して触れると危険な箇所もありますので、自分で手入れする場合は確認が必要です。
勾配屋根に設置している場合は専門業者に依頼する
3つ目は、住宅の勾配のある屋根に太陽光パネルを設置する場合は、掃除や洗浄を専門業者に依頼することです。
勾配のある屋根に登り作業する場合は、常に落下の危険を伴います。
落下防止対策や足場を組んで作業する、専門業者に依頼することがおすすめです。
これから新築を計画している方は、住まいの屋根を陸屋根(屋根勾配をほとんど水平にした屋根)にして、安全にお手入れできるようにすることも有効です。
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まとめ│太陽光パネルの掃除・洗浄で効率を維持
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太陽光パネルを掃除・洗浄する場合の効果について解説しました。
長期間屋外で利用する太陽光パネルは、ホコリや花粉などの物質が徐々に堆積することから、徐々に発電効率が低下します。
そこで定期的に掃除・洗浄することで、発電効率を維持・回復できる可能性があります。
安全性を確保するためには専門業者に依頼することも可能ですが、費用を抑えるためには自分で掃除・洗浄することも可能です。
自分で太陽光パネルのお手入れをしたい方は、陸屋根にするなど新築時に工夫を加えることをおすすめします。
太陽光パネルのメンテナンス効率にも配慮した住まいを検討中の方は、クレバリーホーム東京までお気軽にご相談ください。