「太陽光発電・蓄電池は元が取れない」はホント?原因と対策、何年で元が取れるかなど詳しく解説

「太陽光発電・蓄電池は元が取れない」はホント?原因と対策、何年で元が取れるかなど詳しく解説

「太陽光発電や蓄電池は元が取れない」
こうした記事を見かけることがありますが本当でしょうか。

本記事では、太陽光発電システムや蓄電池について、十分な節約・収益にならず元が取れない場合について、原因や対策を解説します。

太陽光発電や蓄電池は、設置場所や施工業者、設計の巧みさや補助金の利用など、各種条件によって経済的なメリットが変わります。
各種条件をしっかり検討して、経済的なメリットを最大化しましょう。

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太陽光発電・蓄電池は元が取れない?5つの原因を解説

太陽光発電や蓄電池といった設備を導入しても元が取れない、このような事態になるのはどうしてなのか、5つの原因を確認しましょう。

蓄電池と太陽光パネルを併用していない

1つ目の理由は、蓄電池と太陽光パネルを併用していないことです。

蓄電池があると、昼間発電した電気を夜間利用できます。
また、太陽光発電装置があると、電気事業者の電力を使用せずに充電できます。

このように、太陽光発電と蓄電池は相互に弱点を補完し合う関係にあり、どちらも設置することで経済的メリットが大きくなります。

関連記事:【蓄電池は必要か?】メリット・デメリット、その他の特徴を解説

建物の建築時に導入していない

2つ目の理由は、建物の建築時に導入していないことです。

新築と同時に太陽光発電装置や蓄電池を設置することで、次のとおりのメリットがあります。

  • 効率的に施工し設置費用を抑えられる
  • 配線・配管などを最適な位置に設置できる
  • 雨漏りを防ぐよう適切な対策を取れる

また、太陽光発電や蓄電池に対する補助金も、新築のときに限り対象となる事業もありますのでチェックが必要です。

関連記事:太陽光はつけるべきか?迷う方へ特徴を解説

投資資金、および回収についての見通しが不足している

投資資金、および回収についての見通しが不足している

3つ目は、投資資金の回収についての見通しの不足です。

たとえば太陽光発電は、1kWあたり平均で28.8万円の費用が必要で、4kWを超えると100万円以上の初期投資が必要です。
太陽光発電を事業として考えると、投資を回収する方法や期間、どの程度の利回りが得られるのか、といった検討が必要になります。

補助金による初期費用の軽減も考慮しつつ、どの程度の期間で初期費用を回収できるのか検討してみましょう。

参考:資源エネルギー庁「太陽光発電について」

初期投資額の見積もりが不足している

4つ目は、初期投資額に対する見積もりの不足です。

太陽光発電や蓄電池といった設備は、機器の購入費用に加えて次のような費用が必要です。

  • 設置工事費用
  • 設置用の架台の費用
  • 既存の電気設備との接続費用 など

また、設置後もメンテナンスや点検に費用を要しますので、こうした費用も含めて見積もりする必要があります。

発電量の低下を考慮していない

5つ目は、発電量の低下を考慮していないことです。

太陽光発電は、パネル自体の劣化や汚れなど、様々な要因で発電量が低下する可能性があります。

パネルの清掃を中心に一定のメンテナンスを施すことで発電効率を維持するとともに、発電量の低下も考慮した収支の見込みをすることが重要です。

太陽光や蓄電池は何年で元が取れる?

太陽光発電や蓄電池の元を取るまでの期間は、一般的には10年から15年程度とされています。

参考:国土交通省「待って!家選びの基準変わります」

たとえば太陽光発電設備の場合、導入によって年間の電気代が4万円削減されるとします。

また、売電により得られる収入が年間6万円、初期投資費用が100万円とすると、太陽光発電に投資した金額を回収するためには10年の期間が必要です。

実際に、環境省が実施したアンケートによると、多くの方が8~12年で投資回収を見込んでいるとのことです。

参考:環境省「太陽光発電に関する 国内消費者向けアンケート」

なお、回収までにかかる期間は次のように複数の要素で決まります。

  • 設備の設置費用
  • 発電量
  • 電気料金
  • 売電価格 など

このため、シミュレーションする際は、各種条件の内容を理解・精査して算定することが重要です。

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太陽光発電や蓄電池で元を取るには?

太陽光発電や蓄電池の導入後、投資した費用の元を取るためには、押さえるべきポイントがありますので紹介します。

目的に合致した容量の太陽光発電・蓄電池を利用する

太陽光発電や蓄電池で元を取るには?目的に合致した容量の太陽光発電を利用する

経済的に太陽光発電や蓄電池を導入するためには、目的に合致した適切な容量を選択することが大切です。

自家消費を目的とする場合、屋根が十分に大きい場合でも家庭で消費する電力より大きな発電設備を取り付けても効果は得られず、余剰分の初期投資額やメンテナンス費用が無駄になります。
また、一方で容量が不足すると電気代の削減効果が薄れます。

ご自宅での電気の使用量を年間を通して確認し、最適な発電量を算定しましょう。
蓄電池の容量を決める際も同様です。

太陽光・蓄電池への補助金・助成金を利用する

太陽光発電や蓄電池の設置に対して、交付される補助金や助成金を利用することも重要です。

日本では、2050年のカーボンオフセットに向けて、CO2の排出量を削減する目標が設定されています。
このため、国や地方自治体は補助金・助成金制度を運用しています。

たとえば東京都では、太陽光発電の設置に1kWあたり10~12万円、蓄電池の設置に1kWあたり15~19万円といった補助金を用意していますので、活用して経済的に有利に太陽光発電や蓄電池を導入しましょう。

関連記事:【東京都の太陽光補助金】2事業を解説

電気事業者との契約プランを変更する

太陽光発電や蓄電池で元を取るには?:電気事業者との契約プランを変更する

太陽光発電や蓄電池を利用する場合、電気料金のプランを見直すことも重要です。

電気事業者やプランによって、電気料金の単価や安価な時間は変わります。
太陽光発電や蓄電池の性能や生活スタイルから、最適な電気事業者やプランを選びましょう。

深夜電力で充電し昼間に利用する

契約プランと関連して、蓄電池に貯めた電気を利用する時間を検討することも重要です。

一般的に電気事業者の電気を利用する場合、利用する人数の少ない深夜の方が電気料金は安くなります。

蓄電池に充電する時間を深夜に設定し昼間に使用、充電時の使用電力を安価にするよう設定しましょう。

エコキュートやV2Hなどの活用も検討する

太陽光発電や蓄電池で元を取るには?エコキュートやV2Hなどの活用も検討する

太陽光発電や蓄電池に加えて、エコキュートやV2Hといった設備も併用することもおすすめです。

エコキュートは電気を活用してお湯を沸かすシステムで、太陽光発電が稼働している時間や蓄電池が満タンのとき湧きあげることで効率的に電気を利用できます。

またV2Hは電気自動車のバッテリーを家庭用の電源として活用できるもので、エコキュートと同様に余剰電力を活用することで効率的に発電可能です。

関連記事:【2023年】東京都のV2H補助金を解説

こうした設備を補助金を活用して導入することで、早期に投資回収をすることが可能になります。

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太陽光や蓄電池を設置する際の注意点

太陽光発電や蓄電池を設置する場合、設置する前に検討するべき注意点もありますので紹介します。

  • 家を建てる際に太陽光発電と蓄電池の設置場所を検討する
  • 地震などの災害に耐えられる仕様にする
  • 施工実績の豊富な会社に依頼する

太陽光発電や蓄電池といった設備は、家を建てるとき同時に設置することがおすすめです。
同時に設置することで、配線や配管を別途設置する手間を避けられ、また太陽光発電設備を設置する際に雨漏りを避ける対策を取ることも可能になります。

また、耐震や制震装置といった地震対策を施すことで、地震などの災害に遭遇したときも太陽光発電や蓄電池の機能を利用し続けられます

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加えて、施工実績が豊富な会社に依頼することで紹介した対策のほか、間取りや立地に合わせた太陽光発電や蓄電池のプランの提出を期待できます。

特に3階建て、4階建てにするなど、東京都内に家を建てる場合は、屋上・多層階の有効活用など都市型注文住宅の空間活用が得意な施工会社に依頼することが重要です。

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まとめ│太陽光・蓄電池はクレバリーホーム東京へ

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「太陽光発電や蓄電池で元を取るのは難しいですか?」
こうした疑問にお答えしました。

太陽光発電や蓄電池は一定の初期費用がかかりますので、運用し続けることで元を取れるのか心配になることがあります。

投資資金の回収に不安を感じる方は、設備の導入に利用できる補助金や補助金を活用するとともに、シミュレーションをすることで不安を払拭しましょう。

こうした設備を導入し慣れているハウスメーカーに相談し、具体的な金額を見て納得してから決めることも重要です。

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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