ビルトインガレージの費用相場を車の台数・構造別に解説|間取り実例や必要な広さについても
都心で人気のビルトインガレージ付き注文住宅ですが、費用相場はいくらになるのでしょうか?
本記事では、ビルトインガレージ1台分・2台分の費用相場や必要な広さの目安、間取り実例や基礎知識について、ご紹介します。
また、RC造だけではなく、鉄骨造や木造など、構造別の費用相場もわかるため、ご家庭の予算に合った家づくりをするために、ぜひ参考にしてくださいね。
ビルトインガレージに必要な広さ
ビルトインガレージとは、住宅の1階部分に駐車スペースを設けたもので、インナーガレージとも呼ぶことがあります。
まずは、必要なガレージの広さや敷地の広さを確認してみましょう。
ガレージの広さ
駐車スペースに必要な広さは、国土交通省が下記の指針を出しています。
- 軽自動車:幅員2.0m×長さ3.6m
- 小型車 :幅員2.5m×長さ5.0m
- 普通車 :幅員2.5m×長さ6.0m
参考サイト:国土交通省 駐車設計の施工指針
ですが、ビルトインガレージの場合、「車のサイズ」や「ドアをどれだけ開けたいか」などにもよりますが、3面が壁で囲まれているため、国土交通省のサイズより、やや大きいサイズが良いでしょう。
【ビルトインガレージの広さの目安】
- 車1台分 :幅員3.0m×長さ6.0m 延床4坪~5坪
- 車2台分 並列:幅員6.0m×長さ6.0m 延床8坪~10坪
- 車2台分 直角:幅員3.0m×長さ12.0m 延床8坪~10坪
敷地の広さ
ビルトインガレージは、15坪以下の狭小地でも建てることが可能です。
例えば、こちらは敷地13.47坪、延床28.13坪の3階建てビルトインガレージ付き狭小住宅です。
3階建ては、1階のほとんどを駐車スペースとして活用しても、2階・3階でご家族に必要な居住スペースを確保できます。
また、敷地20坪前後あれば、2台分の駐車スペースの確保が可能です。
ただし、建ぺい率や容積率など、土地ごとに定められている法令上の制限によって、異なるため、詳しくは狭小住宅が得意な住宅会社に相談してみましょう
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ビルトインガレージの費用相場
構造別の平均費用
ビルトインガレージといっても、ビルトインガレージだけを造るのではなく、建物の一部として建築するため、構造によって相場が異なります。
令和6年度の国税庁による構造別建築費用の坪単価は、下記の通りです。
【構造別、工事費用】
構造 | 全国平均の 坪単価 |
木造 | 約68万 |
鉄骨造(S造) | 約97万 |
鉄筋コンクリート造(RC造) | 約100万 |
参照サイト:国税庁 地域別・構造別の工事費用表【令和6年分用】
上記の価格を参考に、車の台数ごとの費用を概算した値を確認してみましょう。
車1台分の費用相場
車1台分に必要な広さを4坪~5坪とした場合の費用相場は、下記の通りです。
【車1台のビルトインガレージの費用相場】
構造 | 1台分 ビルトインガレージ価格 |
木造 | 272万円~340万 |
鉄骨造(S造) | 388万円~485万 |
鉄筋コンクリート造(RC造) | 400万円~500万 |
車1台分のビルトインガレージの費用相場は「272万円~500万円」です。
車2台分の費用相場
車2台分に必要な広さを8坪~10坪とした場合の費用相場は、下記の通りです。
【車2台のビルトインガレージの費用相場】
構造 | 2台分 ビルトインガレージ価格 |
木造 | 544万円~680万 |
鉄骨造(S造) | 776万円~970万 |
鉄筋コンクリート造(RC造) | 800万円~1000万 |
2台分のビルトインガレージの費用相場は「544万円~1000万円」です。
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ビルトインガレージの間取り実例
ビルトインガレージの間取りの実例をご紹介します。
敷地10坪に車+バイク2台の3階建て混構造住宅
敷地:10.59坪
延床:24.29坪
約10坪の狭小地に建てた3階建てのビルトインガレージです。
1階を鉄骨、2~3階を木造の混構造にしたことで、車とバイク2台、収納棚やメンテナンススペースなど、広々としたガレージを実現しました。
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車3台が駐車できる大開口の木造住宅
手間に2台、後ろに1台、合計3台を駐車するために、出入り口が大きく広がっています。
このような場合、鉄骨造で施工されるケースが多くなりますが、独自の工法により、木造で高い耐震性を維持しながら、大開口のビルトインガレージを実現しました。
照明演出に優れたデザイン住宅
ガレージも建物の一部として照明にこだわることで、一体感のあるおしゃれな外観デザインに仕上がっています。
ビルトインガレージ建築時に役立つ基礎知識
ビルトインガレージの建築時に、役立つ基礎知識をご紹介します。
延床面積の1/5は容積率から除外できる
ビルトインガレージは「延床面積の1/5を限度として、容積率の計算から除外できる」という緩和措置があります。
容積率とは、敷地に対する延床面積の割合であり、建てられる建物の広さの上限が決まります。
例えば、敷地100㎡、容積率150%の場合「100㎡×150%=150㎡」となり、建てられる広さの上限は150㎡までです。
ですが、ここでビルトインガレージが30㎡の場合、延床面積の1/5になるため、容積率の計算から除外できます。
つまり、通常では150㎡までしか建てられない敷地でも、ビルトインガレージ付きにすることで、180㎡までの広い建物を建築できるということです。
土地代の高い都市部で、最大限に土地を有効活用できますね。
耐震性の強化が必要
ビルトインガレージ付きの住宅は、ガレージの出入り口が大開口になるため、建物を支える壁の面積が少なくなり、耐震性が低くなる恐れがあります。
ですが、多くの住宅会社では、壁や柱を厚くしたり、特殊な材料を使用したりなど、耐震の補強工事をおこなっています。
ビルトインガレージでも、住宅会社によっては、耐震性が最高等級の3を獲得できるため、地震に強いメーカーを選ぶことが大切です。
鉄骨造や鉄筋コンクリート造で建築費用が割高
ビルトインガレージは、木造ではなく、頑丈な鉄骨造や鉄筋コンクリート造で建築するケースが多く、建築費用が割高になる傾向です。
ですが、耐震性の強さは、構造ではなく設計による部分が大きいため、耐震性の強化が得意な住宅会社であれば、木造でも地震に強いビルトインガレージを建築できます。
また、1階部分だけを鉄筋コンクリート造にして、2階・3階の上階を木造にする「混構造」という選択肢もあります。
コストを抑えてビルトインガレージを建築したい方は、条件によって構造を自由に選べる住宅会社がおすすめです。
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換気や防音対策、間取りの工夫が必要
ビルトインガレージは、車から出る排気ガスの充満を防ぐために、換気設備の導入が必要になります。
また、エンジン音やシャッターの開閉時に出る音など、隣接した居住スペースに響くケースがあるため、防音材の使用や真上に寝室を配置しないなど、工夫が重要です。
「固定資産税はかからない」はウソ
ビルトインガレージは、延床面積の1/5を容積率の計算から除外できるため、固定資産税を節税できるという記事を見かけた方も、多いかと思います。
しかし、固定資産税と容積率の緩和措置は、関係ありません。
容積率から除外できても、延床面積として、ビルトインガレージの床面積は含まれまるため、固定資産税は通常通りかかります。
参照サイト:建築基準法 | e-Gov法令検索 第52条
まとめ
ビルトインガレージの1台分・2台分の費用相場や間取り実例、必要な広さや役立つ基礎知識について、ご紹介しました。
ビルトインガレージは、構造や広さによって、費用が大きく異なります。
予算に合わせてビルトインガレージ付き注文住宅をご検討中の方は、23区内での施工実績が豊富なクレバリーホーム東京まで、お気軽にご相談ください。