【タイルの耐火性・耐熱性とは?】不燃材料としての特徴や外観の事例、その他のメリットも解説

【タイルの耐火性・耐熱性とは?】不燃材料としての特徴や外観の事例、その他のメリットも解説

「タイルの外壁は、どの程度の耐火性や耐熱性を持っていますか?」
このような質問を頂くことがあります。

新築の外壁や内装に利用されるタイルには様々な特徴がありますが、中でも代表的なものは耐火性、耐熱性に優れることです。

本記事では、タイルについて、どの程度の耐火性、耐熱性があるのか解説します。
メンテナンスなどの特徴についても紹介しますので、外壁や内装の仕上げに使用する建材について悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

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タイルの耐火性・耐熱性とは?

はじめに、外壁や内装の仕上げとして利用されるタイルには、どの程度の性能があるのか確認します。
また、法律上の位置づけについても紹介します。

800℃20分熱されても内壁側を手で触れる

800℃20分の火熱でも熱くならない防火仕様のタイルベース構造

引用:クレバリーホーム「耐火・防火性」

タイルは使用する材料や工法によって耐火性、耐熱性が変わりますので、どの製品も一様に同じ温度まで耐えられる訳ではない点に注意が必要です。

その上で、クレバリーホーム東京で使用しているタイル、および防火仕様の窯業系タイルベースでは、表面温度が800℃の高温に20分間さらされても内壁側は手でさわれる程度の温度までしか上昇しません

このように、タイルは火災時の高温にも耐えられる高い耐火性、耐熱性をもっている素材といえます。

陶磁器質のタイルは不燃材料にも定められる

耐火構造など、家を建てる際に一定の耐火性能を求められる地域があります。
こうした地域では、使用する建材を防火材料にするなど、一定の基準に基づいて建築しなければいけません。

防火材料とは、一定時間火熱を加えられても、燃焼や変形、き裂、避難上有害な煙やガスが発生しない材料を指します。

防火材料はさらに以下の3つに分類されます。

  • 不燃材料(加熱後20分以上、防火材料の要件を満たす)
  • 準不燃材料(加熱後10分以上、防火材料の要件を満たす)
  • 難燃材料(加熱後5分以上、防火材料の要件を満たす)

このうち、陶磁器質のタイルは建設省告示第1400号で不燃材料として認められていますので、耐火性が求められるエリアで家を建てる際の建材として最適です。

関連記事:不燃材料とは?建材の特徴についても解説

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タイル(不燃材料)が利用される場所とは?

具体的に、タイルなどの不燃材料はどのようなエリア、場面で利用されるのか確認しましょう。

耐火構造・準耐火構造の建築物

不燃材料は、住まいを耐火構造や準耐火構造として建てる際に利用されます。

耐火構造とは、壁や柱など建物を支える役割を持つ壁や柱、また避難する際に重要となる床や階段といった箇所が、火災が起きても一定時間倒壊したり、他の建物に延焼を起こしたりすることを防ぐ構造を指します(準耐火構造は延焼を防ぐことのみを目的とする)。

耐火構造の住宅を建てるためには、一定の仕様に基づいて建築する必要があり、その際に不燃材料が利用されます。

関連記事:『耐火・準耐火の違い』を解説│調べ方や確認方法なども回答

防火・準防火に関連する地域

防火地域や準防火地域など、耐火構造や準耐火構造として家を建てることが義務付けられる地域もあります。

防火地域とは、市街地など火災による被害が拡大しやすい地域で、延焼を防ぐことを目的として設定されるエリアです。
住宅が密集している地域のほか、駅前などの繁華街や幹線道路沿いなど主要な道路沿いも指定されることがあります。

タイル外壁を利用するケースの多い防火地域

引用:豊島区「準防火地域・新たな防火規制区域・防火地域について」

指定を受けた地域は防火地域、または準防火地域の仕様で家を建てる必要があり、その際にタイルなど耐火性・耐熱性の高い建材が利用されます。

関連記事:「防火地域・準防火地域とは?」わかりやすく解説

なお、類似している地域には、次のような種類があります。

  • 準防火地域
  • 法22条区域
  • 地方自治体が特別に定める防火規制(新たな防火区域など)

それぞれ規制の内容が異なりますので、規制に適合する建材を使用して家づくりすることが求められます。

関連記事:防火地域より制限の緩い『法22条区域』を解説

関連記事:【新たな防火規制区域とは】制度の内容を分かりやすく解説

タイルを利用した注文住宅の特徴と外観事例

記事の終わりに、タイルを利用して注文住宅を建てると、どういった住まいになるのか特徴を紹介します。

防火地域や準防火地域に指定されるケースが多い東京23区内など、首都圏の事例も紹介しますので参考にしてください。

デザイン性が高い

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1つ目の特徴は、デザイン性が高いことです。

粘土などを焼成することで作られるタイルは独特の質感を持っています。
重厚感や高級感を感じられることから、都市部のアーバンな雰囲気を感じられる外観を実現できます。

また、タイルは素材によって白・黒・ブラウンなど様々な色味を実現できます。

メーカーから様々な柄の製品も販売されていますので、理想とする外観デザインを実現しやすい点もメリットです。

関連記事:モダンな外観を作る5つのポイント【東京の3階建て実例】​

耐久性が高い

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2つ目の特徴は耐久性が高いことです。

焼成して作られるタイルは化学的に安定した状態で、ほとんど劣化せず耐用年数が長いことで知られています。
ただし、タイル同士の目地に使用されるコーキングは10年程度で劣化することから、目地のメンテナンスは必要です。

なお、施工方法によっては目地詰めが不要になるケースもありますので、ハウスメーカーの工夫によっては耐久性をさらに高めることも可能です。

関連記事:【長持ちする家】4つの特徴とは?

耐摩耗性が高い

タイルを利用した家の特徴:耐摩耗性が高い

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3つ目の特徴は、耐摩耗性が高いことです。

石材などを焼成して作られるタイルは、擦り傷などにも強く、釘など硬質なもので引っ掻いてもキズがつきづらい強靭さも持っています。

長期間利用していてもキズつかず、新築の状態を長く保てる点もメリットです。

耐候性が高く色褪せしにくい

タイルを利用した家の特徴:耐候性が高い

引用:クレバリーホーム「オリジナル外壁タイル クレタイル」

4つ目の特徴は、耐候性が高く色褪せを避けられることです。

石や岩が直射日光、風雨にさらされても変色しないように、タイルも耐候性が高く色褪せを起こしにくい点はメリットといえます。
キズのつきづらさとも相まって、新築の美しさを長期間保ち続けられます。

メンテナンス性が高い

タイルを利用した家の特徴:メンテナンス性が高い

引用:クレバリーホーム「オリジナル外壁タイル クレタイル」

5つ目の特徴は、メンテナンス性が高いことです。

外壁に利用されるタイルは耐水性や耐汚性を持つことから汚れが付着しづらく、雨水で汚れが落ちやすい点も特徴的です。

水分を吸収しないことからコケやカビの繁殖を防ぐこともできますので、メンテナンスの頻度を少なくでき、また簡単な掃除で汚れを落とすことも可能です。

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まとめ│耐火・耐熱・耐久性のあるタイル外壁の家がおすすめ

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住宅の外壁などに利用されることの多い建材であるタイルについて、耐火性や耐熱性、長期的な耐久性などの特徴について解説しました。

粘土などを焼成することで作られるタイルは、耐火・耐熱性能に優れて、特に防火地域や準防火地域の外壁にぴったりの素材です。

耐火・耐熱性以外にも、デザイン・耐久性・耐摩耗性・耐候性・メンテナンス性など複数のメリットがありますので、外壁用の建材としておすすめの素材といえます。

 

他の建材と比較して費用は高くなるものの、メンテナンスなどにかかる費用と通算すると長期的には割安になりますので、タイル外壁の利用について迷っている方は、クレバリーホーム東京までお気軽にご相談ください。

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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