木造住宅の寿命は何年?寿命を伸ばす方法・建て替えとリフォームの判断も解説
木造住宅の寿命は何年なのか、また建て替え・リフォームの時期はいつ頃なのか、住宅を所有している方にとっても、これから家を建てる方にとっても重要な情報です。
本記事では、木造住宅の寿命は何年程度なのか、目安について紹介します。
あわせて木造住宅の寿命を伸ばす方法や建て替え・リフォームを判断する方法についても解説しますのでぜひ参考にしてください。
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木造住宅の寿命は何年?目安を紹介
はじめに、木造住宅の寿命は何年程度なのか、複数ある目安を紹介します。
木造住宅の寿命の目安になる考え方は、以下の4つです。
- 【22年】税金計算上の耐用年数
- 【30年】設備の交換時期・家族構成の変化
- 【65年】木造住宅の平均寿命
- 【75~90年】住宅性能表示制度 等級3
【22年】税金計算上の耐用年数
1つ目は、国税庁が定める税金計算で利用する耐用年数で、木造住宅の場合は22年です。
耐用年数は、想定される通常の使い方で対象となる物を使用したとき、その(税金計算上の)価値がゼロになるまでの年数を示しています。
22年で住宅が使えなくなる訳ではありませんが、減価償却期間が過ぎると費用計上できなくなるため、木造住宅の寿命のひとつの目安となっています。
【30年】設備の交換時期・家族構成の変化
2つ目は、住宅設備の交換や家族構成の変化が起きる30年です。
一般的にキッチンやユニットバスなど、各種設備は15年前後で交換時期を迎え、30年経過すると二度目の交換タイミングになります。
このとき、設備本体に加えて配管などの老朽化も進行していることから、関連設備も含めて大規模なリフォームが行われます。
引用:アットホーム株式会社「一戸建て修繕の実態に関する調査」
なお、一戸建て修繕の実態調査によると、お風呂や洗面台、キッチンなどの設備は25年前後で交換しているデータもあり、水回りの設備を15年以上経過してから交換するケースも多いようです。
また、築30年が経過する頃は子どもたちが高校・大学を卒業し独立する時期とも重なります。
間取りの変更についてのニーズが高まることも、大規模な修繕や建て替えの希望につながります。
【65年】木造住宅の平均寿命
3つ目は、木造住宅の平均寿命とされる65年です。
大阪府不動産鑑定士協会が行った調査によると、建物が完成してから解体されるまでの年数の平均は、木造専用住宅で65年(2011年調査時点)とされています。
なお、こちらの調査では、RC(鉄筋コンクリート)系住宅68年、鉄骨造住宅59年と、建物構造による平均寿命に大きな違いがない点にも注目です。
【75~90年】住宅性能表示制度 等級3
4つ目は、住宅性能表示等級制度における等級3で目標とされる、75~90年です。
本制度は、構造の安定性や火災時の安全性など、住宅の様々な性能を分かりやすく表示する制度です。
参考:住宅性能評価・表示協会「新築住宅の性能表示制度 かんたんガイド」
制度の中で「劣化の軽減に関すること」の項目で、住宅の寿命を長くするための対策を表示していて、適切な対策を取ることで、3世代が暮らし続けられる耐久性を目指しています。
「木造30年」と言われることもありますが、適切な対策を施して住むことで、木造住宅の寿命は90年に至る可能性も秘めています。
なお、日本最古の木造建築として知られているのは、奈良県法隆寺の五重塔で、焼失・再建後1,300年が経過しているとされています。
適切なメンテナンスを施すことで、木造建築の寿命は伸ばすことができます。
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木造住宅の寿命を伸ばす6つの方法
このように、木造住宅の寿命はメンテナンス次第で伸ばすことができます。
今の住まい、これから建てる住まいに、できるだけ長く住みめるように木造住宅の寿命を伸ばす方法を紹介します。
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定期的に掃除し変状を確認する
木造住宅の寿命を長く保つためには、定期的な掃除と変状の確認が欠かせません。
掃除することで、建物に発生するカビや虫害などをいち早く察知できるからです。
住宅の劣化は、壁体内結露やシロアリの発生など、目に見えないところから始まり、徐々に床・壁・天井など表に出てきます。
早期に変状を発見することで、柱や梁の食害など重大な損傷を防ぐことができます。
多くのハウスメーカーは、定期点検で構造部分の状態確認や防水・シロアリ被害の有無といった各種アフターサービスを実施しています。
ハウスメーカーによってサービス内容が異なりますので、無償・有償サービスの範囲を確認しておきましょう。
引用:クレバリーホーム「クレバリーホームは、3つの保証をお約束します」
風の出入り口を設け十分に換気する
現状の確認とともに木造住宅にとって大切なことは、風の出入り口を設けて十分に換気することです。
木造住宅の寿命を短くする木材腐朽菌もシロアリも、発生の原因となるのは湿気です。
十分に換気することで室内に溜まった湿気を含んだ空気を外に放出できます。
東西・南北・下階と上階など、風の出入り口を設けて、都内など周囲を建物に囲まれている環境でも効率的に換気できるようにしましょう。
関連記事:小さい家に吹き抜けをつける理由とは?
外壁や屋根を専門業者に依頼して確認する
家の掃除や変状の確認は大切ですが、外壁・屋根については危険を伴うため、ハウスメーカーに依頼することをおすすめします。
危険性とは別に、外壁・屋根の変状は専門家でないと分からない部分も多く、雨漏りなどの早期発見の側面からも専門家への依頼が望ましいといえます。
目地の劣化など、経年劣化しやすい部材については確認とともに補修工事をすることもおすすめです。
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地震・火災に強い仕様にする
木造住宅の寿命を伸ばすためには、地震や火災に強い仕様にすることが効果的です。
日本に住んでいる以上は、どの地域でも地震が起こる可能性がありますので、地震の発生時に倒壊・損傷しないよう、耐震・制震性の高い「地震に強い家」にすることで耐久性も向上します。
関連記事:地震に強い家の特徴を解説
また、近隣火災での延焼もしにくい耐火構造・準耐火構造・省令準耐火構造といった「火災に強い家」にすることも効果的です。
関連記事:『耐火・準耐火の違い』を解説
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タイルなど高い耐久性を持つ部材を使用
外壁や屋根のメンテナンスと関連して、木造住宅の寿命を伸ばす目的では、外壁であればタイルを利用するなど、メンテナンスの周期を長く確保できる建材を利用することをおすすめします。
建築費を優先して考えると、安価に施工できるサイディング外壁やスレート屋根といった建材の使用が一般的です。
ここにメンテナンスにかかる費用などを考慮すると、長期的にはかかる費用が逆転することもありますので、屋根や外壁の仕様の選定は十分に検討することをおすすめします。
間取りを更新しやすくする
更新しやすい間取りを意識して設計することも重要です。
建築から20~30年が経過すると子どもが巣立っていく、二世帯住居として生活を始めるなど、家族構成に変化が生じることがあります。
このとき、間取りを変更しやすいよう工夫を加えておけば、費用を抑えながら新しいライフスタイルに合った住環境を実現できます。
こうした6つの対策で木造住宅の寿命を伸ばし、ライフスタイルの変化に合わせた家づくりができます。
東京で木造住宅を建てるなら、クレバリーホーム東京までお気軽にご相談ください。
建て替え・リフォーム時期や判断に迷ったら?
木造住宅の寿命について相談を受けると必ず聞かれることのひとつは、建て替えの時期や、建て替えるべきかリフォームするべきかといった問題です。
主に次の2つの方法を利用して判断しましょう。
- ホームインスペクションで専門家の意見を聞く
- ハウスメーカーに相談して最適解を相談
ホームインスペクションで専門家の意見を聞く
1つ目は、ホームインスペクションを利用することです。
ホームインスペクションとは、住宅の状態を判定する専門家に依頼して、建物の状態を確認、評価する方法です。
専門家の視点で客観性のある判断基準で評価を受けて、建て替え・リフォームの判断をしましょう。
ハウスメーカーへの相談で具体的な方針を決める
2つ目は、ハウスメーカーに相談して建て替えとリフォーム、どちらを選択するべきか意見を聞くことです。
ハウスメーカーには、建築・リフォームなどの専門の部門があり、ホームインスペクションと同様に専門的な視点から意見を聞けるでしょう。
意見を聞いたあと、そのままハウスメーカーに依頼することもできますので、費用や手間を抑えたい方にもハウスメーカーへの相談はおすすめです。
まとめ│管理状態によって変わる木造住宅の寿命
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木造住宅を建てるとき気になる事柄のひとつ、木造住宅の寿命について解説しました。
木造住宅の寿命は、22年、30年、65年、75~90年と幅があります。
いくつかの基準があるため、「木造住宅の寿命は◯◯年である」と一概に説明しづらいのが実際です。
対象としている木造住宅の構造や築年数、メンテナンスの頻度などによって木造住宅の寿命は変わりますので、気になる方は木造住宅を建てるハウスメーカーに相談してみましょう。
クレバリーホーム東京では、「木造耐火住宅」・「高耐久・耐震住宅」など、長く安心して住み続けられる家づくりをしています。
地震や火災に強く、メンテナンス性にも優れた住まいをご検討中のかたは、クレバリーホーム東京まで、お気軽にご相談ください。