【軽量鉄骨の3階建て】6つのメリット・5つのデメリット│よくある疑問へも回答
東京都などの都市部で注文住宅を建てる場合、土地がコンパクトになるケースが多く、3階建てや4階建て、地下室など空間を有効に活用する方法が多く採用されます。
このとき悩む方が多いのは、木造にするか軽量鉄骨にするかという点です。
そこで本記事では、主に軽量鉄骨の3階建て住宅を選択する場合にどんなメリット・デメリットがあるのか特徴を詳しく解説します。
一般住宅のほか、アパートなどの集合住宅でも使われることの多い軽量鉄骨の特徴を確認しましょう。
Contents
軽量鉄骨とは?6mm未満の鋼材を利用した構造
はじめに、そもそも軽量鉄骨とはどういった素材を指すのか確認しましょう。
日本では住宅を建築する場合、主に以下の4つの構造が利用されます。
- 木造
- 軽量鉄骨
- 重量鉄骨
- 鉄筋コンクリート
このうち軽量鉄骨と重量鉄骨は、使用される鋼材の太さで分類されます。
具体的には、鉄骨の太さが6mm未満のものを軽量鉄骨、6mm以上のものが重量鉄骨として取り扱われます。
国土交通省の建築着工統計調査では住宅の構造に関する調査が行われており、構造ごとに建てられている住宅の割合は以下のとおりです。
- 木造:454,427戸(55.4%)
- 鉄筋・鉄筋コンクリート造:249,227戸(30.4%)
- 鉄骨造:115,176戸(14.1%)
このように、必ずしも多く建てられている訳ではない鉄骨造の建物、選択するメリットは何か確認してみましょう。
軽量鉄骨の3階建て6つのメリットを解説
軽量鉄骨で3階建てを建てる場合、以下の6つのメリットがあります。
- 大開口や一体的な間取りを作れる
- 短い工期で建物が完成する
- 建築費用を抑えられる
- 職人の技量に左右されずに施工できる
- 木造住宅と比べて腐食・シロアリに強い
- 法定耐用年数が長い
大開口や一体的な間取りを作れる
鉄骨を利用する大きなメリットのひとつは、大きな開口(窓やドア部分)を作れること、そしてLDKをつなげた広い間取りを実現できることです。
大きな開口・つながりのある間取りにすることで、南側の採光を北側まで届けられたり、風通しがよくなるといったメリットがあります。
また、一体的で広がりのある間取りになることで、室内がおしゃれに感じられる点もメリットです。
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短い工期で建物が完成する
工場で作った部材を現場で組み立てる軽量鉄骨の住まいは、基礎が完成してから建物が完成するまでの期間が短いことも特徴に挙げられます。
工期が短いことで引っ越しまでの期限が短い場合でも対応可能になり、また足場などの仮設材を撤去するまでの期間が短くなりますので、工事費を節約できるメリットもあります。
建築費用を抑えられる
都市部で3階建てや4階建てを建てる場合は、木造・重量鉄骨・鉄筋コンクリート構造が選択肢になります。
軽量鉄骨を選択することで、鉄骨の中では重量鉄骨や鉄筋コンクリート造よりも構造部分の重量を軽量化できます。
建物本体が軽くなることで、地盤改良にかかる費用を抑えられるなど基礎に関係する費用の節約が可能です。
職人の技量に左右されずに施工できる
一体的な間取りが印象的な1階自宅・2階賃貸の軽量鉄骨の事例>>>
工場で作った部材を組み立てる軽量鉄骨の建物は、職人の技量に左右されない点もメリットです。
木造住宅を建てる場合、職人の技術によって建物の安定性や仕上がりの美しさは変わります。
軽量鉄骨であれば、手順に従って組み立てることで一定の品質の建物を期待できます。
木造住宅と比べて腐食・シロアリに強い
木造住宅と比較して、湿気による腐食やシロアリに強い点もメリットに挙げられます。
木造住宅では、湿気を適切に排出しなければ木材の腐食やシロアリによる食害による問題が発生することがあります。
鉄骨は木材腐朽菌が付着することもなくシロアリによる食害も受けることがありませんので、こうしたリスクを減らすことができます。
法定耐用年数が長い
軽量鉄骨はアパートなどの集合住宅でも利用されます。
アパートを経営する方にとっては、木造住宅よりも法定耐用年数が長いことから、長期間に渡って減価償却を行い節税できる点もメリットです。
軽量鉄骨の3階建て5つのデメリットを解説
3階建て住宅を軽量鉄骨で建てる場合、メリットだけでなくデメリットもありますので紹介します。
- 熱橋対策など断熱対策が必要に
- 騒音対策が必要になる
- 火災への備えが必要になる
- 間取りを変更しづらい
- 鉄骨の腐食に備えた対策が必要
熱橋対策など断熱対策が必要に
軽量鉄骨は熱伝導率が高く、室内に暑さ・寒さを伝えてしまいやすい点はデメリットです。
鉄は木材の500倍熱を伝えやすいことが知られています。
参考:和歌山県「木材の特性」
何も対策を取らなければ、たとえば夏場は鉄骨を伝って室内にも熱が伝わります(”熱橋”といいます)。
熱橋対策など、外の温度を室内に伝えないようにする対策が必要です。
騒音対策が必要になる
軽量鉄骨造は、重量鉄骨や鉄筋コンクリートと比較して壁の厚みが薄くなることから、対策を取らなければ音が響くことによるストレスを感じる場合があります。
部屋と部屋の間に吸音効果のある断熱材を入れたり、吸音効果のある内装材を選択するといった対策を取ることで音の問題が生じにくくなります。
火災への備えが必要になる
軽量鉄骨を選択するデメリットに、火災に弱い点も挙げられます。
鉄は高温になったとき変形する性質があることから、火災発生時に倒壊する危険性が他の構造より高いことが指摘されます。
防火地域など防火対策が義務付けられている地域外の方も、軽量鉄骨を選択する場合は防火対策を行った住まいにすることをおすすめします。
▶都内トップクラスの施工実績|防火地域で建てる「木造耐火住宅」
間取りを変更しづらい
開放的な間取りを実現できる軽量鉄骨ですが、間取りを変更しづらい点には注意が必要です。
軽量鉄骨は耐震性を向上させるために、ブレースと呼ばれる鉄骨で強度を増す部材を壁の中に設置します。
ブレースは取り去ることで耐震性の面で不安定になることがあります。
間取りを変更する可能性がある場合は、将来壊す可能性のある壁の中にブレースを入れないなど、設計の段階でリフォーム・リノベーションへの配慮が必要です。
鉄骨の腐食に備えた対策が必要
シロアリなど害虫による食害に強い軽量鉄骨ですが、鉄骨の腐食には注意が必要です。
鉄骨が腐食した場合は本来の強度を保つことができず、地震の際に破断するリスクがあります。
鉄骨が腐食することのないように、壁の中が適切に通気されるなど、軽量鉄骨の建物のメリット・デメリットを把握しているハウスメーカーに依頼することをおすすめします。
軽量鉄骨の3階建て、よくある疑問へ回答
記事の終わりに、軽量鉄骨造について聞かれることの多い質問、およびその回答を紹介します。
Q:木造と軽量鉄骨、耐震性が高いのは?
A.現行の基準に基づいて建築する場合、同程度の耐震性を期待できます。
木造・鉄骨・鉄筋コンクリート、いずれの構造も国土交通省が定める耐震基準に基づいて建てられます。
建築基準法に合致する住まいでは震度7クラスの地震でも倒壊しないことが求められますので、木造でも軽量鉄骨でも、安心して暮らせるでしょう。
▶都内で費用を抑えて広々した住まいを実現する【木造4階建て】
Q:木造と軽量鉄骨はどちらがおすすめ?
A.土地の条件や予算など諸条件によって異なるため、どちらの建物も建てられる専門家に相談することをおすすめします。
本記事で紹介したように、軽量鉄骨にはメリットもあればデメリットもあります。
当然木造にもメリット・デメリットがありますので、一様にどちらが優れているとは言えません。
工務店やハウスメーカーに相談する場合は、自社の得意とする工法のメリットを強調して伝えられる可能性がありますので、木造と軽量鉄骨どちらも建てられるハウスメーカーへの相談がおすすめです。
▶クレバリーホーム東京の「鉄骨・鉄筋コンクリート」住宅の実例はこちら
まとめ│木造と軽量鉄骨、迷ったらクレバリーホーム東京まで
注文住宅を建てる際に迷うことの多い「鉄骨」と「木造」。
本記事では特に鉄骨について詳しく解説しました。
鉄骨には一定の品質で家を建てられる点や開放的な間取りを作れる点など、様々なメリットがありますが、断熱対策や騒音対策などデメリットもありますので注意が必要です。
一概にどちらが優れているとは言えませんので、これから家を建てる方は「この建築予定地には、どの構造が適しているだろう?」と個別に考えることをおすすめします。
建築予定地が都内である場合は、木造・鉄骨・鉄筋コンクリート、全ての工法での施工実績がある、クレバリーホーム東京までお気軽にご相談ください。
クレバリーホーム東京は、「東京だからできる最高の家づくり」を目指し、お客様のご希望やライフスタイルに合わせた住まいづくりをしています。
▶3階建て ・ 4階建て住宅
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