新NISAは夫婦それぞれで始めるのが効果的な理由5選|同じ口座で始めるデメリットや注意点は?
新NISAを夫婦それぞれで始めると、非課税枠の上限まで使わなくとも、資産形成のスピードが増すなどのメリットがあります。
しかし、やり方次第では、いつの間にか脱税してしまう恐れもあります。
そこで本記事では、夫婦で新NISAを運用するメリットや同じ口座で始めるデメリット、夫婦で運用する際の注意点について解説します。
新NISAとは
まずは、新NISAの仕組みについて確認してみましょう。
新NISA | |
つみたて投資枠+成長投資枠 (併用できる) | |
年間投資枠 | つみたて投資枠:120万円 成長投資枠 :240万円 |
非課税期間 | 無期限 |
非課税保有限度額 | 1800万円(うち、成長投資枠は1200万円が上限) |
口座の保有数 | 口座は1人につき、1口座まで |
対象年齢 | 18歳以上 |
参照サイト:金融庁 NISAを知る
新NISAの大きな特徴は、下記の通りです。
- つみたて投資枠と成長投資枠を併用できる
- 非課税枠が年間360万、1人当たりの限度額1800万円
- 非課税で保有できる期間が無期限
旧NISAと違い、非課税で保有できる期間が無期限になったことで、少額でも長期投資することで、教育費や老後のための資金づくりにつながりやすくなりました。
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新NISAを夫婦それぞれで始めるメリット
新NISAを夫婦それぞれで始めるのが効果的な理由は、下記の通りです。
【新NISAを夫婦で運用するメリット】
- 非課税枠を360万円から720万円に増やせる
- 資産形成のスピードが増す
- お互いの考え方にあった銘柄を選べる
- 共働きならコツコツ積立て投資がしやすい
- 離婚した場合に資産を分割しやすい
順番に詳しく解説します。
非課税枠を360万円から720万円に増やせる
新NISAは、1人あたりの非課税枠が決まっています。
つみたて投資枠は年間120万円、成長投資枠は年間240万円の合計360万円です。
ですが、夫婦それぞれが口座を開設し、運用することで、年間投資枠を720万円まで増やすことができます。
つみたて投資枠と成長投資枠で購入できる銘柄は異なるため、非課税枠を増やすことで、ご家庭にあった銘柄を選びやすくなるメリットもあります。
資産形成のスピードが増す
新NISAを夫婦で同時に運用することで、資産形成のスピードが増すメリットがあります。
たとえば、投資にまわせる資金が500万円あった場合、投資1年目で夫:360万円 妻:140万円にして、一括投資が可能です。
単純に投資額が多いほど、複利の効果が増すため、資産形成がしやすくなります。
【一括投資のシミュレーション】
1年目の投資額 | 10年後 | 20年後 |
360万円 | 530万円 | 780万円 |
500万円 | 740万円 | 1000万円 |
720万円 | 1000万円 | 1500万円 |
※上記表は、リターン4%、リスク1%で想定した値。
人気の記事:【2024年以降】住宅ローン変動金利の今後は?動向や上昇した場合の対策について
お互いの考え方にあった銘柄を選べる
夫婦でも、資産運用の考え方や運用の目的が、異なるケースは多いです。
夫婦それぞれがリスク許容度の範囲内で、銘柄を選定し、分散投資することで、意見の食い違いによるトラブルを回避できます。
投資スタイルに正解はないため、夫婦で大まかなルールを決めて、その中で納得できる運用方法を検討してみましょう。
共働きならコツコツ積立投資がしやすい
共働き夫婦の場合、それぞれが収入を得ているため、月2万円や月3万円など、積立投資を設定しやすくなります。
積立投資は、引き落とす日にちを設定できるため、給料日に設定するなど、先取り貯金のような運用方法が可能です。
積立投資は、いつでも「解約・一時停止・金額を減らす」ことができるため、無理のない範囲で運用できます。
離婚した場合に資産を分割しやすい
万が一、離婚した場合、夫婦それぞれの口座で運用していたほうが、資産を分割しやすいメリットがあります。
新NISAも財産分与の対象になるため、公平に夫婦で分ける必要があります。
投資した金融商品は、夫婦間であっても移管できないため、一度売却して、現金化後に分割するなどの方法がとられます。
その場合、株価が暴落したタイミングでも、売却せざる得ない状況になる恐れがあります。
片方に集中した投資財産を築かないことで、万が一のときに、資産を無駄に減らすリスクを軽減できます。
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夫婦で新NISAを始める際の注意点
夫婦で新NISAを始める際のおもな注意点は、下記の通りです。
- 別名義にお金を移す場合は、贈与税に注意
- 投資の目的を共有する
- リスク資産の許容度を確認する
- 夫婦で同じ銘柄に集中投資しないようにする
別名義にお金を移す場合は、贈与税に注意
夫婦間だったとしても、夫名義から妻名義の口座にお金を移すと贈与税が発生する恐れがあります。
【贈与税に該当しないケース】
- 年間110万円の贈与
- 生活費や教育費、日常生活に必要なものの贈与
- 贈与税の配偶者控除の特例を申告した場合
妻が専業主婦で、夫から妻にお金を移す場合などは、基本的に暦年贈与の110万円以内を心掛けると安心です。
投資の目的を共有する
新NISAで計画的に資産形成するためには、まずは夫婦で投資の目的を共有することが大切です。
投資の目的が「教育費」でも、大学費用なのか、中学や高校の塾代や習い事代なのかによって、投資期間が異なります。
すぐに使う予定のお金は貯金、5年~10年使わなくても良いお金は投資など、期間によって、運用の仕方を変えるのが一般的です。
なにに使う予定のお金なのかを話し合い、無理のない金額で投資をスタートさせましょう。
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リスク資産の許容度を確認する
新NISAは、資産を増やせるメリットがありますが、元本割れするリスクも、もちろんあります。
資産状況を確認し、いくらまでなら投資にまわしても大丈夫なのか、リスク許容度を夫婦で共有しましょう。
株価が暴落した際に、一気に家計を圧迫することがないように、それぞれの口座の運用状況を定期的に確認し合うことも大切です。
夫婦で同じ銘柄に集中投資しないようにする
新NISAでリスクを軽減するための大きなポイントは「分散投資」です。
分散投資には「投資する期間の分散・国の分散・銘柄の分散・金や債券など種類の分散」があります。
日本で人気のある全世界株式オールカントリーは、1つの商品で複数の株式に投資できるインデックス投資です。
この1つ金融商品を購入しているだけでも、分散投資が可能です。
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新NISAを夫婦が同じ口座で始めるデメリットは?
新NISAを夫婦それぞれの口座で運用するのではなく、同じ口座で運用した場合には、なにか問題があるのでしょうか?
結論からいいますと、同じ口座で運用しても、とくにデメリットはありません。
1つの口座にまとめることで、「運用成績がひと目で確認できる」「投資知識のあるほうが主導で運用できる」などのメリットがあります。
ただし、前章で解説しましたが、夫婦間でのお金の移動によって、贈与税がかからないように注意しましょう。
まとめ
新NISAを夫婦それぞれで始めるメリットや同じ口座で始めるデメリット、夫婦で運用する際の注意点について解説しました。
非課税枠の上限まで利用しなくても、夫婦で投資を始めることで、将来に向けての資産形成のスピードを早めることができます。
お金の心配をすることがないように、ライフプランに合わせた資金計画をプロに相談してみましょう。
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