【2024】住宅ローン控除はいくら戻る?年収ごとの還付金や計算方法、いつもらえるかについて
2024年3月作成記事
住宅ローン控除を利用すると、還付金はいくら戻るのでしょうか?
受けとれる還付金は、年収や住宅ローンの借入額などによって異なります。
そこで本記事では、年収ごとの還付金や住宅ローン控除の計算方法、確定申告の流れやいつもらえるのか、について解説します。
住宅ローン控除はいくら戻る?年収ごとの還付金
住宅ローン控除(=住宅ローン減税)は、新築なら13年間、中古なら10年間、還付金を受けとれます。
実際に戻ってくる還付金は、住宅ローン控除を確定申告する際の、確定申告書の「還付される税金」で確認が可能です。
ですが、住宅の購入前にも、おおよその還付金を計算できます。
還付金がいくら戻るのか確認するために、まずは、住宅ローン控除額をシミュレーションしてみましょう。
住宅ローン控除
住宅ローン控除額を正しく計算するために、2024年に変更になった住宅ローン控除の内容を確認してみましょう。
住宅ローンの控除額は、「住宅の種類」や「入居年」、「家族構成」によって異なります。
【住宅ローン控除】
住宅の種類
| 子育て・若者夫婦世帯 2024年入居 年間の最大控除額 (借入限度額) | その他一般世帯 2024年~2025年入居 年間の最大控除額 (借入限度額) | |
新築住宅 | 長期優良住宅 低炭素住宅 | 35万円/年 (5,000万) | 31.5万円/年 (4,500万) |
ZEH住宅 | 31.5万円/年 (4,500万) | 24.5万円/年 (3,500万) | |
省エネ住宅 | 28万円/年 (4,000万) | 21万円/年 (3,000万) | |
その他の 住宅 | 0円 | 0円 | |
中古住宅 | 長期優良住宅 低炭素住宅 | 21万円/年 (3,000万) | 21万円/年 (3,000万) |
その他の 住宅 | 14万円/年 (2,000万) | 14万円/年 (2,000万) |
※上記表は、令和6年度税制改正大綱で閣議決定された内容に基づく数値です。
参照サイト:国土交通省 住宅ローン減税
住宅ローン控除額は、「年末の住宅ローン残高×0.7%」で計算でき、残高が4,000万円の場合、年間で28万円が還付可能です。
ですが、ここで2点、確認する項目があります。
・借入限度額
・年収
還付金がいくら戻るのかに関係しているので、順番に確認してみましょう。
借入限度額
借入限度額とは、住宅ローン控除の対象となる借入額のことです。
借入限度額が3,000万円の住宅の場合、4,000万円の住宅ローンを組んでも、「3,000万円×0.7%=21万円」となり、住宅ローン控除額は21万円です。
省エネ性に優れた高性能な住宅ほど、借入限度額が高く設定されています。
年収ごとの還付金
住宅ローン控除による還付金がいくら戻るのかは、年収によっても異なります。
住宅ローン控除額がどれだけ高くても、納めている税金以上の還付金を受けとることはできません。
年収ごとの税金の概算表を確認してみましょう。
年収 | 所得税 | 住民税 (上限9.75万) | 住宅ローン控除を 利用できる合計/年 |
300万 | 6万 | 12万 | 15.75万 |
400万 | 9万 | 18万 | 18.75万 |
500万 | 14万 | 24万 | 23.75万 |
600万 | 18万 | 31万 | 27.75万 |
700万 | 32万 | 38万 | 41.75万 |
※上記表の金額は、配偶者やお子様の有無などによって異なります。
【例:年収500万円の方が、4,000万円の住宅ローンを組んだ場合】
- 14万円(所得税)+9.75万円(住民税)=23.75万円(税金の合計)
- 28万円(控除額)-23.75万円(税金)=4.25万円(使い切れていない控除額)
- 還付金=23.75万円
上記例の場合、税金が住宅ローン控除額を下回っているため、住宅ローン控除を使い切れず、還付金が少なくなっています。
関連記事:【2024年以降】住宅ローン変動金利の今後は?動向や上昇した場合の対策について
住宅ローン控除をフル活用するには?
住宅ローン控除をフル活用するためには、対象となる所得税+住民税が、住宅ローン控除額を上回る状態にする必要があります。
共働き世帯であれば、夫婦で協力して住宅ローンを組む「ペアローン」を利用することで、それぞれが住宅ローン控除を利用できます。
住宅ローン控除の恩恵を受けやすくなるため、お互いの年収や借入額などを確認し、効果的な節税を検討してみましょう。
関連記事:2024年の住宅ローン控除はペアローンがお得?夫婦の控除額をシミュレーション
東京都内で注文住宅をご検討中の方は、東京都の土地を最大限に活用できるクレバリーホーム東京までお気軽にご相談ください。
住宅ローン控除の還付金はいつ・どのようにもらえる?
住宅ローン控除による還付金は、いつ・どのようにしてもらえるのか、ご紹介します。
「1年目」の還付金
1年目の還付金は、「国税還付金振込通知書」が届き、確定申告した約1か月後に、指定した銀行に振り込まれます。
ただし、振り込まれるのは「所得税」の控除分のみになり、「住民税」の控除分は、6月以降に住民税から引かれます。
「2年目」の還付金
2年目以降の還付金は、会社員の場合、12月~1月に勤務先から給与と一緒に振り込まれるケースが一般的です。
ですが、会社によって多少異なるため、具体的な日にちは勤務先で確認してみましょう。
住宅ローン控除の申請の流れ
住宅ローン控除を適用し、還付金を受けとるためには「確定申告」する必要があります。
不動産会社や施工会社に確定申告の手続きを依頼できないため、おおまかな流れを確認しておきましょう。
いつまでに
確定申告は、住宅を取得した翌年の「2月中旬~3月中旬」に申請するのが一般的です。
ですが、正確には住宅ローン控除は「還付申告」にあたるため、翌年の「1月1日」から申請することも可能です。
2年目以降は、勤務先で提出する年末調整で、住宅ローン控除の手続きを完了できます。
どこに・どのように申請
確定申告は、地域の「税務署」で申請します。
申請方法は、下記の通りです。
- 税務署に直接行って申請する
- 郵送する
- 国税庁のサイト内で申請する(e-tax)
現在は、税務署まで行かなくても、国税庁のサイト内の「確定申告書等作成コーナー」で入力し、そのまま申請を完了することも可能です。
必要書類
確定申告に必要な書類や取得先をご紹介します。
必要書類 | 取得先 |
確定申告書 | 税務署・国税庁のサイト |
本人確認書類 | マイナンバーカード・運転免許証など |
登記事項証明書 | 法務局 |
売買契約書 | 契約時に入手 |
源泉徴収票 | 勤務先 |
住宅取得資金に関わる借入金の年末残高証明書 | 住宅ローンを組んだ金融機関 |
住宅借入金等特別控除額の計算明細書 | 税務署・国税庁のサイト |
その他 | 補助金等に関する書類、住宅省エネルギー性能証明書、長期優良住宅証明書など |
確定申告のための書類は、専門的な書類が多く、取得するために時間がかかる場合もあるため、早めに準備しておくと良いでしょう。
東京都で注文住宅をご検討中の方は、23区内での施工実績が豊富なクレバリーホーム東京までお気軽にご相談ください。
住宅ローン控除の注意点
住宅ローン控除の注意点をご紹介します。
- 住宅ローン控除が適用できない住宅がある
- 控除額は毎年同じではない
住宅ローン控除が適用できない住宅がある
そもそも住宅ローン控除の適用外の住宅であれば、還付金を受けとることができません。
住宅ローン控除の適用条件をご紹介します。
- 延床面積:50㎡以上、かつ1/2が居住用
- 合計所得:2000万円以下
- 借入期間:10年以上
- 延床面積40㎡以上50㎡未満の場合、合計所得1000万円以下
- 中古住宅の場合、新耐震基準適合住宅であること
- 新築住宅の場合、省エネ基準適合住宅以上の住宅であること
2024年以降の住宅ローン控除の内容で、とくに大きな変化は、一般的な新築住宅でも、住宅ローン控除が適用できないケースが発生したことです。
新築の場合、原則「省エネ基準適合住宅」以上でないと、住宅ローン控除が適用されません。
基準を満たしていない場合、住宅ローン控除額は0円になるため、注意しましょう。
毎年同じ住宅ローン控除額が戻るわけではない
住宅ローン控除は、毎年同じ控除額が戻るわけではありません。
控除額は、年末の住宅ローン残高によって変わるため、住宅ローンを返済し、残高を減らすことで、控除額も比例して少なくなります。
繰り上げ返済する方もいらっしゃいますが、住宅ローン控除期間中は、控除額に影響するため、タイミングを十分検討することが大切です。
まとめ
住宅ローン控除の還付金がいくら戻るのか、計算方法や年収ごとの還付金、確定申告の流れや注意点について解説しました。
住宅ローン控除額は、年末の住宅ローン残高×0.7%で計算が可能です。
ただし、借入限度額や年収などによって、還付金は異なるため、計算方法を正しく理解し、シミュレーションすることが大切です。
東京都で注文住宅や賃貸住宅をご検討中の方は、23区内での施工実績が豊富なクレバリーホーム東京までお気軽にご相談ください。
- 3階建て住宅・4階建て住宅
- 木造耐火住宅
- 狭小住宅
- 地下室付き住宅・屋上付き住宅
- 二世帯住宅
- 賃貸住宅
「こんな暮らしがしてみたい」「このエリアで暮らしたい」「狭小地過ぎて建てられないかもしれない」などの不安や疑問、そしてあなたの想いをお聞かせください。
お客様との何気ない会話からご要望を汲み取り、最適なプランのアドバイスをいたしますので、お気軽にご相談ください。
ヨコだけではなくタテの空間を上手に活用する住宅を、私たちと一緒に建ててみませんか。