ZEH-M(マンション)とは?メリット・デメリットや補助金についても解説
ZEH-MはZEHのマンション版です。断熱性や省エネ性能を高め、太陽光発電などによる創エネでエネルギー収支をゼロにするアパートやマンションなど集合住宅を指します。
本記事では、ZEH-Mとはどういった住まいを指すのか定義を確認したうえで、ZEH-Mの基準に適合するアパートやマンションを建てた場合のメリット・デメリットを紹介します。
アパートやマンションの建築を予定している方のほか、ZEH-M基準に適合したアパート・マンションに住むことを検討している方にも幅広く役立つ記事ですのでお役立てください。
▶【東京都ゼロエミ補助金対象】太陽光発電と蓄電池搭載のオフグリッドZEH住宅
Contents
ZEH-M(マンション)とは?補助金についても紹介
はじめに、ZEH-Mとはどういった住まいを指すのか定義を確認しましょう。
ZEHは家庭内のエネルギー収支ゼロの家
引用:経済産業省・環境省「ZEHの普及促進に向けた政策動向」
ZEH-Mは「ZEH」の一種です。
ZEHは、Net Zero Energy Houseの略で、端的に言うと家庭内で使うエネルギーから創るエネルギーを差し引いたとき、エネルギーの消費量をゼロ以下に抑えられる住まいを指します。
具体的には、以下の3つの手段を利用して、エネルギー消費量の削減を目指します。
- 窓や断熱材の高性能化による断熱性の向上
- 高性能な空調・給湯などの機器類の導入による省エネ性の向上
- 太陽光発電設備などの導入による創エネ
関連記事:ZEH住宅とは?わかりやすく解説
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ZEH-MはZEHのマンション版
ZEH-MはZEHのマンション版といえます。
集合住宅が対象となることから、マンションのほかアパートもZEH-M事業の対象となります。
ZEH-M達成で得られる補助金
ZEH-Mは、一定の基準を達成した上で申請することで国から補助金の交付を受けられます。
具体的な金額は以下のとおりです。
超高層ZEH-M実証事業 |
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高層ZEH-M支援事業 |
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中層ZEH-M支援事業 |
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低層ZEH-M促進事業 |
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引用:環境共創イニシアチブ「超高層ZEH-M実証事業 公募情報」
関連コラム:令和6年東京ゼロエミ住宅【最大240万円】補助金の条件と申請の疑問を解説
ZEH-Mの中にも複数の種類がある
ZEH-Mの中にも複数の種類がありますので、目指す事業の種類を確認しましょう。
マンションの規模による違い
ZEH-Mを分類する基準のひとつは、マンションの規模です。
ZEH-Mは規模によって以下の4つの種類に分類されます。
- 超高層ZEH-M実証事業:住宅用途部分が21層以上
- 高層ZEH-M支援事業:住宅用途部分が6層以上20層以下
- 中層ZEH-M支援事業:住宅用途部分が4層以上5層以下
- 低層ZEH-M促進事業:住宅用途部分が3層以下
補助金の金額で解説したとおり、事業によって受けられる補助金額が異なりますので、必要であれば受けたい補助事業に合わせて建物の規模を調節する必要があります。
マンションの性能などによる違い
規模に加えて、ZEH-Mは以下のように性能による違いによっても分類されます。
引用:経済産業省・環境省「ZEHの普及促進に向けた政策動向」
いずれの住まいも、ZEH基準の断熱性能を確保すること、および再生可能エネルギーを考慮しない場合のエネルギー削減量20%が基準となっています。
さらにZEH-Mは再生エネルギーを含めて100%以上の省エネ率、Nearly ZEH-Mは75%以上100%未満など、ZEHの種類によって求められる性能が異なります。
いずれの基準に合致する集合住宅を建てるのか、目標を定める必要があります。
▶断熱・省エネ・創エネで実現するエネルギー消費ゼロの住まい『ZEH』
ZEH-M(マンション)を導入する5つのメリット
実際にZEH-Mを導入して集合住宅を建てた場合、どういったメリット・デメリットがあるのでしょうか。
5つの具体的なメリットから紹介します。
集合住宅の入居者満足度を高めることができる
ZEH基準に適合した集合住宅を建てることで、入居者により快適な住環境が提供できるため、入居者満足度を高めることができます。
高性能な窓や断熱材を導入することで、夏涼しく冬暖かい住まいが実現します。
宅内の温度差(リビングと廊下など)が小さくなることから、ヒートショック現象による被害を未然に防げる点もメリットです。
集合住宅の入居者の光熱費が下がる
高い省エネ性能を持ち、太陽光発電システムで電気を創り出すZEH-Mの住まいでは、電気事業者から電気を購入する量が減り、入居者が支払う光熱費を下げられます。
化石燃料の高騰などによって光熱費が上がり続ける昨今、快適な住環境に加えて光熱費を節約できる点は入居希望者にとって大変魅力的です。
関連記事:ZEHの電気代・光熱費は実際お得になる?
集合住宅の災害・停電時も効果を発揮する
集合住宅内で発電をするZEH-Mの住まいは、災害や停電に強い点もメリットに挙げられます。
大きな地震が発生した場合、給電が止まり集合住宅内での電気を使用できなくなる場合が予想されます。
しかし屋上などに太陽光パネルを設置して建物内で発電できるZEH-M住宅であれば、自家発電に切り替えて停電時も電気を使用できます。
集合住宅でも蓄電池による電力の自給自足(オフグリッド)ができる
太陽光発電システムを導入した上で蓄電池を設置する場合、電力会社に頼らない電気の自給自足な生活(オフグリッド)を実現できます。
太陽光で発電し自家消費するシステムは、発電ロスも少なく化石燃料も使わないことから非常にエコです。
ZEH-M事業の中には蓄電池の導入で追加で補助金を受けられる制度もありますので、活用することで安価に導入できる点もメリットです。
集合住宅の性能が認められ資産価値が維持しやすい
ZEH-MはBELS(建築物省エネルギー性能表示制度)に基づいて、第三者機関が設計内容を審査し認定証を発行します。
認定を受けた建物はZEH基準を満たすことが証明されますので、資産価値の維持が期待できます。 将来物件を売却する際にも、比較的好条件で売却しやすくなります。
ZEH-Mの認定を受けることで、こうしたメリットを感じられます。
▶【東京都ゼロエミ補助金対象】太陽光発電と蓄電池搭載のオフグリッドZEH住宅
ZEH-M(マンション)を導入する2つのデメリット
続いて、ZEH-Mの仕様を導入することでどんなデメリットがあるのか確認しましょう。
高性能な仕様のため建築費用が高くなる
ZEH-Mの基準に適合する集合住宅を建てる場合、高性能な窓、空調機器といった設備類を導入することになるため、その分建築費用は高くなります。
ただし、入居者満足度が高く、月々の光熱費を抑えられたり、部屋間の温度差の少ない健康的な生活を送れることに加え、物件の資産価値も安定化するため、長い視点で見ると経済的なメリットの方が大きく感じられます。
ZEHに適合するためにデザインの制限がある
ZEH-Mに適合させるために、デザインの制限を受けることがあります。
創エネ性能を満たすためには太陽光パネルを設置することになり、プランによっては外観デザインを損なう可能性があります。
限られた敷地面積での計画となる事が多い東京。集合住宅でZEH対応にするには東京での建築の豊富な経験とノウハウが不可欠です。
東京でZEH-M基準の集合住宅を建てるなら、クレバリーホーム東京にご相談ください。
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まとめ│ZEH-Mでお得に高性能なマンションを
▶断熱・省エネ・創エネでエネルギー消費ゼロの住まい『ZEH』
マンションやアパートといった集合住宅を対象とするZEH-Mについて、定義やメリット・デメリットといった特徴、補助金などについて解説しました。
ZEH-Mは高性能な断熱仕様、高効率な設備機器と創エネ設備でエネルギーの収支ゼロを目指す集合住宅です。
建築費用は比較的かかりますが、防災対策が強化できたり、補助金を受けながら月々の光熱費を抑えられたりと様々なメリットがあります。
特に東京都など太陽光発電や蓄電池などのオフグリッド設備に補助金が交付される地域では、費用を抑えながら防災拠点にもなり得る高性能な住宅を建てられます。
補助金も活用しながら、人にもお財布にも優しいサステナブルで環境配慮型の住まいを実現しましょう。
関連記事:東京都の太陽光発電導入促進事業を解説
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