【木造3階建ての家が揺れる?】6つの原因、5つの対策を解説

【木造3階建ての家が揺れる?】6つの原因、5つの対策を解説

「木造3階建ての家は揺れる?」こうした感想を見かけることがあります。

本記事では、木造3階建ての家が揺れる原因と、その対策法について紹介します。

 

地震のニュースが取り上げられることが多い昨今、耐震性が高い家に興味を持つ方は多いでしょう。

これから新築を建てる方にとっても、すでに一戸建てに住んでいる方にとっても、地震をはじめとする様々な原因で起きる家の揺れを抑えるために役立つ記事になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

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木造3階建ての家が揺れるのはどんなとき?

はじめに、木造3階建ての家の揺れが気になる場合について確認しましょう。

「家が揺れる」と感じるのは、たとえば以下の4つの場面です。

  • 地震が発生したとき
  • 台風など強風を受けたとき
  • 大型トラックや電車が近くを通ったとき
  • 普段の生活の中で揺れを感じるとき

中でも注目したいのは、震度1・2といった小さな地震を受けたときや子どもが走り回るときなど、建物に大きなエネルギーがかかっていない状態でも揺れを感じるケースです。

小さな地震や生活の中で頻繁に揺れを感じる場合は建物に原因がある可能性があります。

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木造3階建ての家が揺れる6つの原因

木造3階建ての家が揺れていると感じる場合の主な原因は以下の6つです。

  • 家が古く構造材が経年劣化している
  • 旧耐震基準で家を建てている
  • 間取りの影響で耐震性が低下している
  • 2階建てより建物が高いため
  • 地盤が弱い
  • 繰り返し発生する地震で接合部が破損した

家が古く構造材が経年劣化している

家を建ててから数十年が経過しているなど、家が古く柱や梁といった構造材が経年劣化していると家が揺れる原因になります。

屋根や壁などからの雨漏りや配管設備からの水漏れがあると、柱や梁といった構造材は徐々に腐食して、地震などの力を受けたときに耐えられず大きく揺れることがあります。

長い間、揺れなどの問題なく住めていたのに、ある時期から揺れが大きくなった場合などは注意が必要です。

旧耐震基準で家を建てている

古い家で耐震等級が設定されていない旧耐震基準で建てた家も、十分な耐震性がないと家が揺れることがあります。

昭和56年に耐震基準が改正されたことから、改正後の基準に従って建てられた家は比較的安心です。

一方で改正以前の住宅は十分な耐震性が確保されていない場合があります。

関連記事:木造住宅は地震に弱い?

間取りの影響で耐震性が低下している

耐震性に影響を与える大きな開口部

耐震性に影響を与える間取りを採用していて、なおかつ耐震対策が十分でない場合も揺れが大きくなる原因になります。

たとえば、都内での建築事例が多い1階がビルトインガレージの住まいは、車が出入りする方向に大きな開口部があります。十分な強度補強がされていない場合、地震の際は揺れが大きくなる可能性があります。

2階建てより建物が高いため

木造3階建ての家は、2階建てより地盤面からの高さがあることも要因の一つです。

高層ビルを例にすると分かるように、建物の高さが高くなるほど揺れの影響は大きくなりますので、対策を取らなければ高さのある3階建ての住宅は揺れが大きくなります。

関連記事:3階建ての高さは何メートル?

地盤が弱い

地盤が弱いことも家が揺れる原因になります。

具体的には、地盤が盛り土であったり、粘土質やシルトといった柔らかい土で構成されている場合や、地下水位が高い場合などが該当します。

こうした地盤では、場所によっては揺れが増幅されるケースもありますので、適切な地盤補強対策を取る必要があります。

繰り返し発生する地震で接合部が破損した

地震を受けたことがある住まいでは、接合部の破損も原因に挙げられます。

木造住宅は柱と梁など、構造材同士を金物などでしっかり結合していますが、地震を受けるとわずかながら構造材同士が動いて隙間ができることがあります。

隙間が大きくなったり金物が破損した場合には、小さな地震でも揺れを感じるようになることがあります。

参考:クレバリーホームの家を支える「高精度HSS金物」

家が揺れることで起きる問題

木造住宅は、2階建てであれ3階建てであれ、揺れの力を木がしなやかに吸収する構造のため、多かれ少なかれ揺れることがあります。

しかし、その揺れが「住宅の構造や地盤」に原因がある場合は、さまざまな問題を引き起こします。

地震の発生時に倒壊する危険性が高まる

最大のリスクは、大地震による倒壊の危険性です。

地震で家が揺れることで、住まいを支える構造材(柱・梁など)が振動を吸収して変形しながらエネルギーを分散させています。

旧耐震基準の住宅などの場合、柱と梁など構造材同士の隙間が多くなっている状態で大きな地震を受けると、地震のエネルギーが住宅の耐震強度を超えてしまい、いずれ倒壊してしまう可能性があります。

隙間ができて建て付けが悪くなる

2つ目は、壁や柱の間に隙間ができ、建て付けが悪くなることです。

家が大きく揺れると、壁や柱などが1ミリ以下でわずかに動き、隙間が生じる場合があります。

隙間が広がると、住宅の気密性や断熱性が低下したり、隙間風が入り込んだりして、住宅性能や省エネ性なども低下してしまいます。

頭痛・睡眠障害など健康に影響することも

3つ目は、家の揺れによって不安やストレスを感じ頭痛や睡眠障害といった健康への影響も懸念されます。

「大きな地震で倒れるのでは?」「どうして揺れるの?」と様々な不安が重なると、ストレスによって精神的な疲れにつながる場合があります。

このような懸念は、次のような対策をしっかり講じることで解決できます。

揺れない家を建てる!5つの対策

ここまで家が揺れる原因を紹介してきましたが、できるだけ揺れの不安がない家にするためにはどうすればいいのでしょうか。

新築を建てる場合と、すでに一戸建てに住んでいる場合とに分けて、以下の5つの対策を紹介します。

  • 耐震等級3を取得する
  • 制震・免震技術を導入する
  • 必要に応じて耐震補強をする
  • 耐震診断・耐震リフォームをする
  • 建て替えして新築にする

新築で家を建てるときの対策

新築で家を建てる際には、設計段階からしっかりとした揺れ・耐震対策を講じることができます。

耐震等級3を取得する

住宅の揺れを抑える方法1:耐震等級3の取得

引用:国土交通省「新築住宅の性能表示制度ガイド」

揺れない家・地震に強い家を建てるためには、耐震等級3の取得が有効です。

 

耐震等級とは、地震に対する建物の強さを計算によって求め、耐震等級2・3の場合は専門の性能評価機関による審査によって確認・認定されます。

第三者の専門機関による認定を受けられることから、客観性があり、安心感を感じやすいでしょう。

 

耐力壁(地震などの揺れに耐えられるような強度の壁)の量を増やし、揺れに抵抗する力が高まることから、住まいの揺れを抑える効果も期待できます。

制震・免震技術を導入する

制震・免震といった地震に備える技術の導入もおすすめです。

制震は地震の力を他のエネルギーに変換することで、免震は建物に地震のエネルギーを伝えにくくすることで地震に備える技術です。

 

どちらも建物に加わるエネルギーを少なくすることができ、何度も発生する揺れに対して効果を持ちますので、複数回発生する地震・揺れに対しても有効です。

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必要に応じて耐震補強をする

ビルトインガレージなど大きな開口部のある家を建てる場合は、地震や揺れへの対策を強化する必要があります。

【品川区】耐震性に配慮しつつビルトインガレージを実現した事例

【敷地10.59坪】鉄骨・木造 混構造で実現したガレージハウスの事例>>>

たとえば上の写真の事例のように、ビルトインガレージ部分には鉄骨を、2・3階の住居部分には木造を、といった風に開口部を作りながら揺れや耐震性に配慮した住まいは実現可能です。

現在一戸建てに住んでいる場合の対策

現在一戸建てにお住まいの場合は、以下の対策が有効です。

耐震診断・耐震リフォームをする

まずは家屋の耐震強度を確認し、揺れの原因を突き止めることが大切です。このために専門家による耐震診断をおすすめします。

 

具体的には、専門家が目視で基礎や地盤の状態、雨漏りの有無や構造材の痛みなどの確認をします。

地震が起きた場合の耐震性を評価しつつ、揺れの原因が分かることもあります。

建て替えの必要がない場合は、基礎の補強や耐震性を持つ壁(耐力壁)を増やすなど、揺れを抑えるための耐震リフォームで最低限の補強ができます。

建て替えして新築にする

昭和56年以前に建てられて、構造材が経年劣化している場合などは、建て替えて新築することも選択肢になるでしょう。

特に雨漏りで構造材が腐食している場合やシロアリによる食害がある場合、軟弱な地盤で大規模な地盤補強が必要になる場合は、建て替えた方が安全性のほか費用の面でもメリットがあるケースもあります。

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まとめ│揺れに強い木造3階建てならクレバリーホーム東京

【台東区】地震火災にも強い「木造耐火」3階建て住宅

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「木造3階建ての家が揺れる」というケースについて、家が揺れる原因と対策を紹介しました。

家が揺れると、大きな地震が起きた場合などを想像して不安を感じることがあります。

また、家の前をトラックが通過した場合など頻繁に揺れを感じるとストレスにつながるケースもあるでしょう。

しっかりと対策を取れば、揺れに強い強固な家を建てることは可能です。
家の揺れについて心配を感じる方は、原因と対策を考えて安心できる家を建てましょう。

 

クレバリーホーム東京は、「東京だからできる最高の家づくり」を目指し、お客様のご希望やライフスタイルに合わせた住まいづくりを提供しています。

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これまで数多くの課題を解決してきた私たちだからこそ、あなたにとって最適なプランをアドバイスできます。ぜひお気軽にご相談ください。

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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