木造アパートを新築【経営向け】|建築費・耐用年数・防音性・耐震性やメリット・デメリット
木造アパートの新築は「建築費を抑えられる」「狭小地でも建てられる」などのメリットがあるため、都市部でアパート経営をスタートさせたい方に人気があります。
しかし、木造アパートならではの特性を知らないと、想定外の支出や入居率の低下など、経営失敗のリスクが高くなります。
そこで本記事では、木造アパートの建築費や耐用年数、防音性や耐震性などの基礎知識から木造でアパート経営するメリット・デメリットについて解説します。
Contents
木造アパートの新築は高い利回りを見込める
木造アパートを新築した場合、鉄骨造や鉄筋コンクリート造と比べて、初期費用を抑えやすいため、高い利回りを見込むことが可能です。
表面利回りの計算方法は「年間収入÷アパート購入費×100」で計算できます。
【木造アパートの表面利回りの例】
- 月の家賃収入:8部屋×13万円=104万円
- 年間の家賃収入:104万円×12カ月=1,248万円
- 表面利回り:1,248万円(年間収入)÷1億円(購入費)×100=12.48%
上記例のように、初期費用を抑えられる木造アパートは、高い利回りを目指しやすくなります。
次章では、木造アパートの特性を知るために、建築費や耐用年数、防音性など、ほかの構造との違いを含めてご紹介します。
新築前に押さえたい「木造アパートの基礎知識」
木造アパートを新築する前に、木造アパートの特性を正しく理解することで、予算の設定や経営失敗のリスクを削減できます。
木造アパート経営に大きく関係してくる下記項目について、順番に解説します。
- 建築費
- 耐用年数
- 防音性
- 耐震性
木造アパートの建築費
木造アパートの建築費は、材料費を抑えられることから、ほかの構造と比べて一番安く建築できます。
【アパートの建築費の目安】
構造 | 費用の目安/坪単価 | 3階建て 50坪の場合 |
木造 | 70万円~100万円 | 5,000万円~7,100万円 |
鉄骨造 | 80万円~120万円 | 5,700万円~8,600万円 |
RC造(鉄筋コンクリート) | 90万円~125万円 | 6,400万円~8,900万円 |
上記表は、「坪単価×延床面積÷0.7」で概算した数値です。
ただし、アパートの建築費は、設備や仕上げ材、立地などによって、大きく費用が異なるため、必ず見積もりをとって確認するようにしましょう。
関連記事:3階建てアパートの建築費|構造・坪数・部屋数ごとの費用や初期費用の抑え方、成功させるコツ
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木造アパートの耐用年数
アパート経営の収支計画を立てる際に重要になるのが、耐用年数です。
木造アパートは、構造のなかで一番短い「22年」です。
構造 | 法定耐用年数 |
木造 | 22年 |
軽量鉄骨造(厚さ3㎜以下) | 19年 |
軽量鉄骨造(厚さ3㎜超え~4㎜以下) | 27年 |
鉄筋コンクリート造 | 47年 |
参照サイト:国税庁 法定耐用年数
耐用年数は、アパート経営の際の「融資期間」と「減価償却期間」に影響してきます。
一般的に、不動産投資ローンの融資期間と減価償却できる期間の上限は、耐用年数までです。
つまり、木造アパートの建築や購入のためのローンは、最長で22年間ということになります。
木造アパートの防音性
木造アパートは、鉄骨造や鉄筋コンクリート造と比べて、防音性が低いという話を聞いた人も多いのではないでしょうか?
結論からいいますと、防音性は鉄筋コンクリート造が一番高く、木造や鉄骨造の違いは、ほぼありません。
鉄筋コンクリート造は、隙間が少なく気密性に優れているため、音漏れしにくい構造です。
しかし、木造アパートでも、壁の内部に吸音材を設けたり、二重壁にしたりすることで、防音性を高めることができます。
木造アパートの耐震性
木造アパートを新築する前に、気を付けたいポイントが「地震リスク」です。
地震保険に加入した場合でも、被害の全額を補償されるわけではありません。
そのため、家賃収入によるリターンを長期的に見込むためにも、高い耐震性のアパートの建築を目指しましょう。
耐震性の高さは、構造ではなく設計による部分が大きく、耐震等級で確認が可能です。
1~3等級まであり、数値が高くなるほど耐震性が高く、地震による倒壊や崩壊が起きにくくなります。
アパートの規模が大きくなるほど、最高等級3を取得できる会社が少なくなるため、事前に取得できるか確認するのが良いでしょう。
さらに、地震リスクの軽減を目指すなら、「制震」構造も検討してみましょう。
制震は、地震による揺れを吸収するため、2階以上の揺れを大幅に軽減することが可能です。
木造アパートを新築するメリット
木造アパートを新築するメリットを確認してみましょう。
- 地盤改良費など建築コストを抑えられる
- メンテナンス費を抑えやすい
- 狭小地や変形地でも建てられる
地盤改良費など建築コストを抑えられる
木造アパートは、木材を安く仕入れられる以外にも、地盤改良費を安く抑えやすいメリットがあります。
地盤改良とは、建物を支えるために、地盤の強度を高める工事です。
木造アパートの場合、ほかの構造と比べて、建物重量が軽いため、地盤に与える負荷を軽減でき、地盤改良費を安く抑えることが可能です。
200万円以上の差が出ることもあるため、初期費用に大きく影響する項目になります。
メンテナンス費を抑えやすい
木造は、ほかの構造と比べて可変性が高く、メンテナンスやリフォームがしやすい構造です。
老朽化したアパートのままより、リフォームしたアパートのほうが高い入居率を見込めるため、定期的なメンテナンスが重要になります。
木造アパートなら、メンテナンス費用を安く抑えられるため、綺麗な物件を維持しやすくなります。
狭小地や変形地でも建てられる
東京などの都市部では、アパートを新築できる広い土地の購入が難しいケースが多くなります。
ですが、木造アパートなら柔軟な設計が可能なため、狭小地や変形地でも建築が可能です。
縦に階層を増やした木造4階建てのアパートの場合、部屋数を十分に確保し、収益性を高められます。
高い入居率が長期的に見込める都市部で、アパート経営を始めるなら、木造4階建てアパートがおすすめです。
木造アパートを新築するデメリットと対策
木造アパートを新築するおもなデメリットは、下記の通りです。
- 防蟻費用がかかる
- 入居者にマイナスイメージを持たれやすい
デメリットへの対策方法も含めて順番に解説します。
防蟻費用がかかる
木造アパートは、建物を支える構造躯体が木材になるため、シロアリ対策が必須になります。
防蟻処理を定期的におこなうことで、修繕費がかかります。
できるだけ費用を抑えるために、シロアリの保証期間が長く、保証内容が充実している施工会社を選ぶことが大切です。
入居者にマイナスイメージを持たれやすい
木造アパートは、「音漏れする」「地震に弱い」など、入居者にマイナスイメージを持たれやすいデメリットがあります。
同じ規模の鉄筋コンクリート造のアパートと比べて、家賃収入が低くなる可能性も。
防音性や耐震性の高さをアピールできるように、設計段階で対策するのが効果的です。
木造アパート経営を成功させるコツ
木造アパート経営を成功させるコツをご紹介します。
失敗例から学ぶ
木造アパート経営は、経験者の失敗例から学ぶことが成功への近道になります。
どのような失敗が起こりうるのか、事前に対策することで、リスクを最小限に抑えることが可能です。
関連記事:【令和のアパート経営の失敗例】回避方法や成功率、経営の現実について
木造アパート建築の実績がある施工会社に依頼する
木造アパート経営では、部屋数を増やしたり、広々とした空間に設計したりと、土地や空間を最大限に活用した細かなプランニングが重要です。
アパート建築は、一般住宅と異なる設計力や技術力が必要になるため、木造アパートの建築実績がある施工会社への依頼がおすすめです。
また、エリアごとに建築基準法による厳しい制限があるため、希望のエリアでの建築実績が豊富な会社だと、最適なプランの提案が期待できます。
東京都内でアパート建築をご検討中の方は、23区での施工実績が豊富なクレバリーホーム東京までお気軽にご相談ください。
まとめ
木造アパートを新築する前に押さえておきたい建築費や防音性などの基礎知識やメリット・デメリットについて解説しました。
木造アパート経営は、初期費用を抑えられるため、高い利回りを見込める不動産投資です。
エリアのニーズにあった間取りをプランニングすることで、成功率を高めることができます。
東京都内で木造アパートの建築をご検討中の方は、23区内での施工実績が豊富なクレバリーホーム東京までお気軽にご相談ください。
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