【2024年以降】住宅ローン変動金利の今後は?動向や上昇した場合の対策について

【2024年以降】住宅ローン変動金利の今後は?動向や上昇した場合の対策について

2024年1月作成記事

2024年以降の住宅ローンの動きは、今後どうなるのでしょうか?

変動金利は今後も上がらないままなのか、固定金利の上昇は続くのか、日銀の金利政策の影響を含めて、わかりやすく解説します。

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住宅ローンの現在までの動き

民間の住宅ローン利用者のうち、変動金利を選ぶ方は7割を超え、年々上昇傾向にあります。

変動金利の割合

引用元:令和4年度 民間ローン実態調査

では、多くの人が選ぶ変動金利は、ずっと金利が低いままだったのでしょうか?

変動金利と固定金利の現在までの動きを確認してみましょう。

【住宅ローンの金利】

 2016年2024年1月
固定金利

(フラット35)

1.1%前後2.01%
変動金利

(SBIネット銀行)

0.57%前後0.32%

 

変動金利は、超低金利時代が続いており、上昇傾向にある固定金利との差は、拡大傾向にあります。

しかし、2024年には、住宅ローンの金利に影響を与える日銀のマイナス金利解除の見方が広がり、変動金利が一気に上がるのではないかと懸念される声も聞こえます。

2024年以降の変動金利と固定金利の今度の見通しについて、次章で詳しく解説します。

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【2024年以降】変動金利と固定金利の今後は?

2024年

2024年以降の変動金利と固定金利の今後の動向について、順番に解説します。

変動金利は少しずつ上がる

変動金利に影響を与えるのは、日銀の短期金利です。

日銀はこれまで、短期金利の大規模なマイナス金利政策を続けていましたが、2024年にはマイナス金利を解除するのではないかという見方が広がっています。

ただし、マイナス金利を解除した場合でも、変動金利が一気に上がる可能性は低いといえます。

民間ローンの7割を超える変動金利を一気に上昇させることで、不動産市場が冷え込み、金融機関は大きな収益の柱を失う恐れがあるためです。

これまでも銀行は顧客獲得のため、独自の金利優遇幅を拡大し、超低金利を継続させています。

ですが、一気に上昇することはなくとも、2024年に日銀がマイナス金利解除に踏み切れば、変動金利が上昇する可能性は大きくなります。

超低金利時代が続いている変動金利の流れが、大きく変わり、今後は少しずつ上昇する恐れがあります。

これから住宅ローンを組んで住宅購入を検討している方は、超低金利の恩恵を受けやすい今のタイミングを逃さないことが大切です。

固定金利の上昇は止まる

固定金利に大きく関係する指標は、日銀の長期金利です。

2022年以降、海外の金利上昇の影響を受けて、長期金利の変動許容の上限が、2022年12月に0.25%から0.5%に拡大、2023年7月に0.5%から1%に拡大しています。

これにより、住宅ローンの固定金利は、緩やかな上昇傾向にありました。

しかし、2023年12月にアメリカが利下げ予測をしたことから、長期金利が低下傾向になり、アメリカと連動しやすい日本の長期金利は、下がる可能性があるとみられています。

これにより2024年は、住宅ローンの固定金利の上昇は止まり、現状維持または、やや下がる可能性があるといえます。

実際に、2024年1月に大手銀行5行がそろって、10年固定の金利の引き下げを発表しました。

関連記事:【2024年以降は住宅ローン控除が減額】控除が受けられない住宅は?変更点や手続きの流れ 

【2024年以降】変動と固定どっちがいい?

2024年以降も変動金利が一気に上がる可能性は低く、緩やかに上昇する可能性はあるが、低金利は続く見通しです。

住宅価格や物価の高騰により、毎月の住宅ローン返済額を抑えられる変動金利を選ぶ方の割合は、引き続き多いと予想されます。

しかし、35年間の長期で住宅ローンを考えた場合、どちらがお得になるのかは、誰も予想できません。

変動金利は、10年後、20年後上昇する可能性は十分あることから、無理のない返済計画を立てることが重要です。

 

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変動金利が上昇しても、住宅ローン返済額は一気に上がらない

変動金利が上昇した場合、住宅ローン返済額が一気に上がってしまうのではないかと不安に思っている方も多いかと思います。

しかし、変動金利に「5年ルール」「125%ルール」を適用させることで、金利上昇とともに、住宅ローン返済額が一気に増額することはありません。

変動金利の「5年ルール」

変動金利は半年ごとに見直されますが、金融機関の多くが「5年ルール」を適用しており、金利が上がっても、すぐに毎月の住宅ローン返済額は増額しません。

住宅ローン返済額が切り替わるタイミングは、「5年間ごと」ということです。

金利上昇によって返済額が増えることになっても、家計を見直す期間は十分確保できます。

変動金利の「125%ルール」

変動金利の「125%ルール」とは、どれだけ金利が上昇しても、住宅ローン返済額が切り替わるタイミングでは「125%までの上昇が上限」という規則です。

つまり、月々10万円から一気に15万円に上がることはなく、10万円の場合、12.5万円が上昇の上限になります。

住宅ローンの返済額を一度に大幅に上げないことで、返済が滞る世帯を増やさないことが目的です。

 

変動金利は、5年ルールと125%ルールによって、金利上昇後すぐに家計を圧迫するリスクは軽減できます。

しかし、金利上昇によって増えた利息の支払いが消滅することはないため、将来的に金利が上がることを前提に、無理のない借入額を設定するのが良いでしょう。

【年収別】住宅ローンの借入額の目安は?

住宅ローンの借入額の目安は、6倍~7倍といわれています。

共働き世帯で協力して住宅ローン返済をご検討中の方は、世帯年収でご確認ください。

 

年収6倍(倍率)7倍(倍率)
400万2,400万2,800万
500万3,000万3,500万
600万3,600万4,200万
700万4,200万4,900万
800万4,800万5,600万
900万5,400万6,300万
1000万6,000万7,000万
1100万6,600万7,700万
1200万7,200万8,400万

 

住宅価格の全国平均は、注文住宅(土地付き)で約4,700万、首都圏の平均が約5,400万と近年上昇傾向です。(参照サイト:フラット35利用者調査データ 2022年度

日本人の平均的な年収400万円の方の単独ローンでの住宅購入が難しくなってきており、夫婦で協力して住宅購入を検討する方が増えてきています。

年収が夫:500万 妻:300万の世帯年収800万円のご家庭であれば、土地代が高い首都圏でも、注文住宅を十分検討できますね。

関連記事:2024年の住宅ローン控除はペアローンがお得?夫婦の控除額をシミュレーション 

変動金利が上がる場合の対策

夫婦 相談

変動金利が上がる場合の対策について、順番に解説します。

  • 繰り上げ返済せずに余裕資金を残しておく
  • 金利の低い金融機関への借り換えを検討する
  • 金融機関へ相談する

繰り上げ返済せずに余裕資金を残しておく

住宅ローン残高を早めに減らすため、繰り上げ返済を検討するご家庭は少なくありません。

繰り上げ返済は、無駄な利息を減らせるため、返済総額の減額につながります。

ですが、余裕資金を残しておくことで、金利上昇やライフステージの変化による支出増加などに対応しやすくなります。

金利の低い金融機関への借り換えを検討する

高い金利から低い金利への借り換えによって、住宅ローン返済額の負担を軽減できます。

借り換えには、諸費用がかかるため、諸費用を支払ったうえでも、お得になるか事前にシミュレーションすることが大切です。

一般的に借り換えの目安は、住宅ローン残高1,000万円以上、返済期間10年以上、金利1%以上です。

金融機関へ相談する

変動金利が上昇し、住宅ローン返済が困難になった場合、早めに住宅ローンを組んだ金融機関へ相談してみましょう。

相談することで、「返済期間の延長」「ボーナス返済の見直し」など、返済条件を変更できる場合があります

まとめ

住宅ローンの変動金利と固定金利の今後について解説しました。

2024年は、変動金利は少しずつ上昇、固定金利は現状維持またはやや下がると予想されます。

変動金利を検討している方は、超低金利の恩恵を受けるために、タイミングを逃さないことがポイントです。

東京都内で注文住宅をご検討中の方は、クレバリーホーム東京までお気軽にご相談ください。

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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