【木造住宅が寒い理由3選】寒さ対策や鉄骨造・鉄筋コンクリート造との違いについて

【木造住宅が寒い理由3選】寒さ対策や鉄骨造・鉄筋コンクリート造との違いについて

「木造住宅=寒い」というイメージをお持ちの方は多いかと思います。

しかし、構造だけで見ると、鉄骨造や鉄筋コンクリート造(RC造)と比べて、木造は高い断熱性を持っています。

では、なぜ木造住宅が寒いと言われているのでしょうか?

そこで本記事では、寒い理由対策鉄骨造や鉄筋コンクリート造との違いについてご紹介します。

暖かい家にするためのポイントもわかるため、ぜひ参考にしてくださいね。

 

 

日本で木造住宅が選ばれる理由

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国土交通省の令和3年のデータによると、1階~3階建ての低層住宅では、実に80%以上が木造住宅です。

なぜ、日本では木造住宅を選ぶ人が多いのでしょうか?

参照サイト:国土交通省 令和3年のデータ

理由として、下記が挙げられます。

  • 建築コストが安い
  • 調湿効果があり、日本の気候に合っている
  • 間取りやデザインの自由度が高い
  • 自然の温もりや肌ざわり
  • リフォームのしやすさ

 

木造住宅の一番の大きなメリットは「建築コストの安さ」です。

鉄骨造や鉄筋コンクリート造と比べて、木造は材料費や施工費を安く抑えることができます。

耐震性や断熱性の強化も、木造だと比較的にリーズナブルに施工できるため、高性能な住宅をつくりやすいメリットがあります。

木造は、建物重量が軽いため、地盤改良費を大幅に安くできるなど、経済的なメリットが豊富です。

木造住宅の魅力は多いですが、真冬でも快適な住空間を実現できるのか、気になる寒さについて、次章で確認してみましょう。

関連記事:木造住宅は地震に弱い?地震に強い工法や耐震性の基準、木造の特徴について 

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木造住宅が寒いと言われる理由は?

古民家

古い木造住宅では、ストーブをつけても室内が寒いので、こたつから出るのがつらいというケースは、少なくありませんでした。

木造住宅が寒いと言われる理由について、順番に解説します。

「気密性」が低く、室内の温度が逃げやすい

古い木造住宅は、今ほど気密性に力を入れていなかったため、隙間風が入りやすく、室内の温度を下げる原因になっていました。

室内の暖かい空気も外に逃げてしまうため、適温を保ちにくくなります。

築年数が古いほど、建具や窓サッシが経年劣化によって変形して隙間が広がるため、寒さを感じやすくなります。

古い木造住宅は「断熱材が不十分」

断熱材

気密性と同様に、断熱性能も年々高くなっており、昔の木造住宅と比べて、室内の暖かさは大きく異なります。

そもそも古い木造住宅は、床下や天井裏に断熱材を敷き詰めていないケースなど、断熱材の量が不十分でした。

断熱材が家全体を覆っていないため、冷気が室内に入ってきやすい環境だったといえます。

窓からコールドドラフト現象

1枚ガラスなど、断熱性が低い窓の場合「コールドドラフト現象」が起こりやすくなります。

コールドドラフト現象とは、室内の空気が冷たい窓ガラスにあたることで冷やされ、足元に冷気の流れを発生させる現象です。

暖房をつけても、暖かい空気は上へ、冷たい空気は足元に溜まるため、寒さを感じやすくなります。

 

では、暖かい木造住宅をつくるためには、どうすればいいのでしょうか?

つぎに、暖かい家づくりのポイントをご紹介します。

木造住宅の寒さ対策、暖かい家づくりのポイント

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暖かい木造住宅にするためのポイントをご紹介します。

  • 窓は「ペアガラス」「樹脂サッシ」で断熱
  • 気密性や断熱性の高い施工会社に依頼
  • 断熱性の高さをUA値で確認
  • 「床暖房」や「全館空調」の導入

 

「高断熱」「高気密」「暖房設備」など、寒さ対策には費用がかかります。

しかし、断熱性能が高い住宅は、夏は涼しく、冬は暖かい住環境づくりが可能です。

快適性が向上すると同時に、長期的な電気代の節約にも繋がるため、ぜひ家づくりの際にご検討ください。

窓は「ペアガラス」「樹脂サッシ」で断熱

住宅の中で、一番熱の出入りが大きいのは、窓やドアなどの開口部です。

窓の断熱性能を上げることで、家全体の暖かさが格段に変わります。

断熱性の高さは、下記の順番です。

「アルミサッシ」<「アルミ樹脂サッシ」<「樹脂サッシ」

樹脂サッシが一番高くなります。

樹脂サッシの「ペアガラス」「トリプルガラス」にすることで、断熱効果を上げることができます。

気密性・断熱性の高い施工会社に依頼

暖かい木造住宅には「高断熱・高気密」のどちらも備わっています。

断熱材の種類は豊富にあり、断熱性が高いほど価格も高くなる傾向です。

ただし、防火性の高さなど、種類ごとに一長一短あるため、必ずしも断熱性が高い種類が優れているというわけではありません。

重要なのは、隙間なく断熱材を敷き詰められる施工技術の高さです。

気密性が高ければ、断熱効果を十分に発揮できます。

高気密高断熱の木造住宅の施工実績が豊富な会社を選ぶことが大切です。

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断熱性をUA値で確認

UA値

断熱性の高い施工会社を選ぶ際に、確認したいのが「UA値」です。

UA値が低いほど、断熱性が高くなります。

クレバリホーム東京は、「UA値:0.46」の最も厳しい北海道の基準と同等の断熱性能を実現しています。

季節に関係なく、快適な室内空間をご希望なら、高断熱の家づくりが得意なクレバリーホーム東京まで、お気軽にご相談ください。

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「床暖房」や「全館空調」の導入

リビング 家族

断熱性と気密性が高い木造住宅に、「床暖房」や「全館空調」を導入することで、さらに暖かく快適なお住まいを実現できます。

床暖房は、足元からお部屋全体を暖めてくれるため、真冬でも裸足でくつろぐことができます。

頭は涼しく足元は暖かい状態になるため、頭がボーっとすることもなく、健康的に過ごすことができますね。

全館空調は、居室だけに限らずトイレやキッチン、洗面所など家全体の温度を365日24時間一定に保つ冷暖房システムです。

「寒くて朝起きるのがつらい」「リビングから寒い廊下に移動するのが億劫」などがなくなり、住宅の快適性が格段に向上します。

鉄骨造や鉄筋コンクリート造との寒さの違いは?

鉄筋コンクリート造

木造住宅と「鉄骨造」や「鉄筋コンクリート造(RC造)」では、寒さがどれほど違うのでしょうか?

断熱性の違いを確認してみましょう。

関連記事:【軽量鉄骨造と木造住宅の違い】メリット・デメリットや価格、音漏れや選ぶ際の注意点

断熱性は鉄骨造や鉄筋コンクリート造は低く、木造は高い

木造と比べて鉄骨造や鉄筋コンクリート造は、熱伝導率が高く、外の寒さが室内に伝わりやすい性質を持っています。

コンクリートの打ちっぱなしの住宅は、クールでおしゃれですが、内側にも外側にも断熱材を入れていない場合、真冬の寒さを厳しく感じるかもしれません。

断熱性を高めるためには、外壁に「外断熱」工事をおこなうなど、別途費用がかかります。

高断熱な家づくりのために、コストが高くなる傾向です。

その点、木造住宅は熱伝導率が低く、外の寒さが室内に伝わりにくい性質を持っています。

外気の影響を受けにくいため、室内を適温に保ちやすい構造といえます。

鉄筋コンクリート造は、室内の熱を逃がしにくい

鉄筋コンクリート造は、コンクリートを壁に流し込むため、隙間がなく気密性に優れています。

暖めるために時間はかかりますが、一度室内を暖めてしまえば、冷めにくくなります。

ただし、気密性が高いため、換気をしないとカビや結露が起こりやすいデメリットがあるため、注意が必要です。

鉄筋コンクリート造は、蓄熱性能が高い

鉄筋コンクリート造は、木造と比べて熱を蓄える蓄熱性能が高い性質を持っています。

太陽光の熱を自然と蓄熱するため、日中に暖められた室温を夜まで維持しやすくなります。

日当たりの良い立地であれば、冬でも暖かい環境をつくりやすくなります。

一方で、夏は暑くなりすぎる恐れも。

そのため、やはり構造の性質だけに頼るのではなく、断熱工事をおこなうことが重要です。

まとめ

木造耐火住宅

木造が寒いと言われる理由や寒さ対策、鉄骨造や鉄筋コンクリート造との違いについてご紹介しました。

古い木造住宅は、気密性の低さや断熱材が不十分などの理由から寒いと感じやすい住環境でした。

しかし、木造の断熱性はほかの構造と比べて高いため、気密性と断熱性の高い施工会社を選ぶことで、暖かい家づくりは十分可能です。

断熱性の高さをUA値で比較し、夏は涼しく冬は暖かい家づくりを目指しましょう。

クレバリーホーム東京は、お客様のご希望やライフスタイルに合わせた住まいづくりを提供しています。

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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