ZEH住宅とは?わかりやすく解説│基準や種類、メリットデメリット、補助金の注意点も紹介!

ZEH住宅とは?わかりやすく解説│基準・仕様やメリット・デメリットを紹介

一戸建てを検討中、見かけることの多い「ZEH」という言葉。

ZEHとは、一体どのような意味を持っているのでしょうか。
また、どうして近年注目されるようになったのでしょうか。

 

ZEHには国が定めた基準があり、基準に合致していることが証明されれば「ZEH住宅」として認められます。

ZEH住宅を目指すと具体的にどのようなメリット・デメリットがあるのかも、わかりやすく解説します。

 

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ZEHってどんな家なの?

A.使うエネルギーと創るエネルギー(太陽光発電等で)を足すと宅内でのエネルギー消費量がゼロになる住まいを指します。

住宅の高性能化と創エネでエネルギー実質使用量ゼロを目指すZEH

引用:クレバリーホーム「ZEH(ゼッチ)とは?」

ZEHは、「Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の略称で、通常は「ゼッチ」と呼ばれます。

 

経済産業省が公表している定義を要約すると、以下の4つのポイントを満たす住宅が「ZEH住宅である」といえます。

  • 高い断熱性を持つこと
  • 省エネ効率が高い設備機器を導入していること
  • 太陽光発電システムを導入していること
  • 使うエネルギーと創るエネルギー(太陽光発電で)を足すとエネルギー消費量がゼロになること

ZEHに必要な3つの仕様「断熱性能・省エネ・創エネ」

引用:経済産業省「ZEHでお得に賢く快適生活」

なぜZEHが求められているの?

A.ZEHの普及が地球温暖化対策としてCO2の排出量削減に貢献でき、同時に日本の住環境の改善も期待できるからです。

二酸化炭素の増加で地球全体が温暖化していることは広く知られています。

温暖化に対して、日本政府は2013年を基準として、2030年までに温室効果ガス排出量を46%削減することを表明しました。

参考:環境省「地球温暖化対策計画」

この目標を達成するための施策の1つがZEH住宅の普及です。

消費するエネルギー量は住宅部分も13.8%を占めている

引用:経済産業省「部門別エネルギー消費の動向」

日本が消費するエネルギーの中で、住宅など家庭から排出される割合は14.6%にもなります。

家庭が消費するエネルギー量を減らすことができれば、CO2の排出削減になることから、ZEH住宅の普及を目指して活動が行われています。

ZEH住宅の普及によって、冬暖かく、夏は涼しい住環境が実現でき、災害時等の自宅でのエネルギー自給も可能になるため、国民の健康的な暮らしにも貢献することができます。

このような背景から、国はZEH住宅に補助金を出して普及を促進しているのです。

 

ZEHの基準は種類がいくつかあるって聞いたけど?

A.ZEHの基準は、経済産業省の補助制度では、以下の5つに分類されています。

ZEH(1)地域区分ごとに設定された断熱性能を満たす

(2)基準となるエネルギー消費量から20%を削減

(3)再生可能エネルギーを加えて家庭内エネルギー消費を実質100%削減

Nearly ZEH・寒冷地、低日射地域、多雪地域用のZEH

・ZEH基準に準拠しつつ、(3)は75%から100%未満の削減

ZEH Oriented・都市部狭小地に二階建て、および多雪地域用のZEH

・ZEH基準に準拠しつつ、(3)の設定がない住宅

ZEH +・ZEH基準に準拠しつつ、以下の2つの基準を満たす住宅

(1)基準となるエネルギー消費量から25%を削減

(2)次の3点から2つ以上を導入

  1.外皮性能の更なる強化

  2.エネルギーの見える化・自動制御を行うシステムの導入

  3.電気自動車を活用した充放電設備の導入

Nearly ZEH +Nearly ZEHに準拠しつつ、ZEH +の追加基準を満たす住宅

 

参考:経済産業省「ZEH補助金について」

5つの種類がありますが、基本となるのは「ZEH」です。

断熱性能を満たすとともに、高い効率の設備を利用。
太陽光発電を活用して宅内でのエネルギー消費量をゼロ以下にすることを目指します。

寒冷地や狭小敷地などで太陽光の恩恵を受けづらいエリアでは「Nearly ZEH」「ZEH Oriented」といった枠組みを利用します。

また、「ZEH+」「Nearly ZEH+」はさらなる高性能化を目指した住まいです。

 

こうした区分はZEHを導入して、補助金を活用する場合に確認する必要があります。

どの種類のZEHが該当するのかはケースごとに異なりますので、ZEH補助金の利用を検討している方は、東京23区でZEH基準に対応した注文住宅を建てるクレバリーホーム東京まで、お気軽にご相談ください。

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ZEH住宅を建てる7つのメリット

こうした目的・基準で建てられるZEH住宅ですが、実際にZEHの住まいを実現すると、どのようなメリットを得られるのでしょうか。

代表的なメリットは以下の7つです。

  • 温熱環境に優れた「夏涼しく冬暖かい家」になる
  • ヒートショックによる体調不良を防げる
  • 結露を防ぎ、ダニ・カビの抑制につながる
  • 空調機器の効率がよくなり光熱費を削減できる
  • 太陽光発電の設置で被災・停電に強くなる
  • 補助金を活用してお得に家を建てられる
  • 資産価値が上がり売却時の価格が高くなる

ZEHのメリット:高い断熱性能と気密性能

引用:国土交通省「省エネ住宅」

最も実感しやすいメリットは、「夏涼しく冬暖かい家になる」という、温熱環境の面でのメリットです。

高い断熱性能を実現することで、外が寒くても(暑くても)室内に熱が伝わりづらく、快適な環境で暮らすことができるでしょう。

ZEHのメリット:高効率な設備

引用:国土交通省「省エネ住宅」

また、高い断熱性能を実現することでエアコンをはじめとする空調機器の稼働率を下げることが可能になり、少ない光熱費でも快適に暮らせる点もメリットです。

太陽光発電システムの導入で、光熱費の削減はもちろん地震や台風でライフラインが絶たれた際に宅内に電力を供給し続けられる、災害に強い家になる点にも注目しましょう。

ZEH住宅を目指すことで、こうしたメリットを感じながら快適な暮らしを実現できます。

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ZEH住宅を建てる4つのデメリット

ZEHのデメリットは、建築費用・メンテナンス費用が高くなる点

一方で、ZEH住宅を建てると、以下の4つのデメリットを感じる可能性があるため、事前に把握することをおすすめします。

  • 建築費用が高額になる
  • 外観デザインや間取りが制限を受ける可能性がある
  • 天候によっては太陽光発電できない場合がある
  • 太陽光発電を中心に設備のメンテナンスが必要になる

中でも感じやすいデメリットは、建築費用が高くなる点、メンテナンスが必要になる点です。

高性能な断熱材や窓、高効率な設備、太陽光発電システム、いずれの仕様・設備の導入も建築費用は上がることとなり、費用面での負担を感じるでしょう。

また、設備・太陽光発電システムは定期的な点検・修理の費用を要する可能性があることから、メンテナンス費用も含めた支払い計画を立てることをおすすめします。

ただし、月々の電気代の大幅な削減が見込まれるとともに、売電により収益を得られる可能性もあることから、長期的な視点で家計の収支を見通すことも大切です。

なお、ZEH住宅の建築には国や地方自治体からの補助金が用意されています。負担の大幅な軽減を見込めるため、家づくりの初期に把握しておきましょう。

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補助金を利用する場合、注意すべき点はありますか?

ZEHを建てる場合に気をつけておきたい補助金の注意点

記事の終わりに、ZEH住宅を建てる際に補助金を利用する場合、気をつけておきたい点がありますので紹介します。

A.補助制度に登録済みの業者を選択しましょう。

1つ目の注意点は、補助金を利用する場合、制度に登録しているハウスメーカーで建築する必要があることです。

登録していないハウスメーカーで建築しても補助金を利用することはできないため、契約する前に確実に確認しましょう。

A.補助金申請後は基本的に設計変更はできません。

2つ目は、ZEH補助金の交付申請を提出した後は、設備や間取りの変更は原則認められないことです。

家づくりを行う中で希望が変わり、設備機器や間取りを変更したいと思うこともあるでしょう。

 

しかし、ZEH補助金を活用する場合は、原則変更を認められません。

設備や間取り変更も必要がないように、協議を煮詰めた状態で申請する必要があります。

A.併用できない補助金がある点に留意しましょう。

3つ目は、複数の補助金を利用する場合に、併用可能なものと不可能なものがある点です。

利用する制度によっては、複数の補助金を活用してお得にZEH住宅を建築できるでしょう。

一方で併用不能な補助金を同時に利用すると、建築後に補助金を返還する事態になりかねないため、申請前に補助金の担当窓口で十分な確認が必要です。

参考:環境共創イニシアチブ「補助金の併用について」

まとめ│ZEH住宅は補助金の活用で省エネ快適な暮らし

【敷地20.09坪】木造3階建てのZEH住宅

【敷地20.09坪 木造3階建てのZEH住宅】の事例を見る>>>

ZEH住宅は、冬暖かく夏涼しい快適な室内環境を実現でき、同時に光熱費を削減できる、様々なメリットのある住まいです。

エネルギーの消費量を実質ゼロにできるエコな住宅でもあり、地球環境に優しい時代に合った住宅でもあります。

 

一方で建築費用やメンテナンス費用の増加など、事前に考えておきたいデメリットもあり、建築計画のほか資金計画も含めて十分な検討が必要になる住まいです。

また、建築費用をサポートするZEHに関連する補助金が豊富に準備されているため、制度を十分に把握して上手に活用することも大切になってきます。

 

デメリットへの対策や補助金の活用を考えるうえで、大切になるのは相談できる専門家の存在です。

ZEHをはじめとする各種制度に詳しく豊富な施工実績があるハウスメーカーを探すことが、ZEH住宅の建築を成功に導くカギといえるでしょう。

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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