【シロアリが来ない家・寄せ付けない家】9つの特徴│気になる5つの疑問も紹介

【シロアリが来ない家・寄せ付けない家】9の特徴│気になる5つの疑問も紹介

注文住宅を建てるなら、長く住み続けられる強靭な住まいを実現したいもの。

長く住み続けられる家の実現を妨げる要素のひとつは「シロアリ」です。
建物の大事な構造部分である柱や梁を食べるシロアリは、住まいの厄介者です。

 

そこで本記事では、シロアリが来ない家・シロアリを寄せ付けない家の特徴を解説します。

マイホームに長く住み続けるために、シロアリが近づきにくい住まいを実現しましょう。

『シロアリが来ない家・寄せ付けない家』9つの特徴

建物の大事な構造部分を食べてしまうシロアリ。

シロアリが来ない家、寄せ付けない家は、以下の特徴を持っています。

  • 建物の基礎にベタ基礎を採用している
  • 十分な高さの基礎を確保している
  • 建物の風通しがよく乾燥している
  • 地面・基礎が常に乾燥している
  • 屋根・外壁に雨漏りしづらい素材を使用
  • 床下が隅々まで点検しやすい環境
  • 定期的に点検・駆除を行っている
  • シロアリ予防のスプレーを撒いている
  • 木材やダンボールが敷地内にない

それぞれの特徴を詳しく解説します。

建物の基礎にベタ基礎を採用している

建物が土から切り離されるためシロアリに強くなるベタ基礎

引用:クレバリーホーム「布基礎とベタ基礎」

一戸建ての基礎は、部分的に地面が露出している布基礎と、全面を鉄筋コンクリートで覆うベタ基礎とに分かれます。

ベタ基礎を利用した一戸建ては地面が露出しないため、シロアリの被害を受けにくい特徴を有します。

ただし、経年変化で生じたヒビや水抜き用の穴など、細かい箇所から侵入する可能性はあるので注意が必要です。

十分な高さの基礎を確保している

一戸建ての基礎は、家によって高さが異なりますが、一定以上の高さの基礎を設けることで、湿気や雨水の跳ね返りから木材を守ることが可能です。

ベタ基礎を利用する場合、建築基準法では地面からの高さを30cm以上確保することが義務づけられています。

参考:国土交通省「建築物の基礎の構造方法について」

一方で、長持ちする家など質の高い住まいの普及を目的とするフラット35が公表する技術基準では、地面から木材までの高さを40cm以上確保することを推奨しています。
こうした細かな取り組みが、シロアリの侵入防ぐことにつながるのです。

シロアリが来ない家は十分な基礎高を確保している 引用:住宅金融支援機構「【フラット35】技術基準」

なお、シロアリが発生するのは基礎近くの木材・建材に留まらず、羽アリは壁や屋根近くの隙間から侵入することもあります。

壁面や屋根の内部を乾燥させる工夫を施すことで、さらにシロアリに強い家を実現できます。

シロアリ対策で木材・建材を乾燥させる場合は、基礎近くに加えて壁・屋根まわりも意識する

引用:クレバリーホーム「永く住める丈夫な家」

シロアリに強い、壁の中が乾燥した家を実現するには、外壁通気工法や床下の通気性確保といった複数の対策を取り入れる必要があります。

建物の健康を脅かす、シロアリや木材腐朽菌といった要素を遠ざけ住まいの寿命を伸ばすには、こうした工法を標準的に利用しているハウスメーカーに依頼することをおすすめします。

シロアリに強い家について、詳しく話を聞きたい方は、クレバリーホーム東京までお気軽にご相談ください。

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建物の風通しがよく乾燥している

採光・通風に優れた衛生的な住まい

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基礎や居住部分の風通しがよく、常に木材が乾いた状態もシロアリの出にくい家の特徴です。

ただし、イエシロアリのように水を持ち運び木材に湿気を帯びさせてから食害する種類のシロアリもいるので、乾燥していてもシロアリによる食害を受ける可能性がある点に注意が必要です。

地面・基礎が常に乾燥している

建物の乾燥も大切ですが、地面が乾燥していることも大切です。

地面が湿潤な状態であれば、基礎も湿潤な状態になり木材にも湿気が移ってしまいます。

シロアリを避けるなら、土壌に水気の少ない高台などで土地探しを行うことをおすすめします。

関連記事:「水害に強い家」実現する6つの方法とは?

屋根・外壁に雨漏りしづらい素材を使用

雨漏りが発生しづらいメンテナンスフリーなタイル外壁

関連記事:メンテナンスの負担を軽減させる高耐久住宅

屋根や外壁から雨漏りが発生し柱や梁の木材を濡らしてしまうと、湿気を好むシロアリが集まる可能性があります。

シロアリだけでなく木材腐朽菌が繁殖する可能性もあるので、瓦屋根やタイル外壁など雨漏りが発生しづらい素材を利用することもおすすめです。

 

外装材だけでなく、建物の構造を支える柱や梁に使用する木材も意識することが大切です。

たとえば、防蟻効果の高い薬剤を木材の内部まで浸透させた「AQ材」は、3世代に渡って防蟻効果が続くとされる木材です。

シロアリ対策に有効な長期間防蟻効果を持つAQ材

引用:クレバリーホーム「永く住める丈夫な家」

防蟻効果に優れるヒバの木とAQ材との間でシロアリ試験を行ったところ、ほとんどのシロアリがヒバ材に集まったことからも、AQ材の防蟻効果は実証されています。

こうした防蟻効果も含めて住まいの長期耐久性に興味をお持ちの方は、クレバリーホーム東京まで、お気軽にお問い合わせ下さい。

床下が隅々まで点検しやすい環境

床下をいつでも点検できる環境を作ることも大切です。

シロアリの発生を確認するためには、床下に潜って基礎や木材の状態を確認する必要があります。
しかし床下を点検するための入り口の設置は建築基準法で義務付けられておらず、設けなくても家を建てることは可能です。

それでも、床下を点検できる状態を作ることは、床下の状態を確認でき安心感につながるため、設置することが勧められています。

シロアリが来ない家は床下を点検できる体制を確保している

引用:住宅金融支援機構「【フラット35】技術基準」

たとえばフラット35の技術基準では、床下点検用の点検口を設けることを勧めています。

床下を簡単に確認できるよう配慮することでシロアリの有無を確認できます。
加えて給排水など配管類の状態も確認できるので、住まいの健康状態を把握できる安心感の高い住まいを実現できるでしょう。

定期的に点検・駆除を行っている

シロアリ駆除剤は散布して終わりではありません。一般的な駆除剤は3年・5年など決められた年数ごとに再散布することで効果を取り戻します。

定期的に駆除剤の散布を依頼することで、床下の異常の有無を確認できる点もメリットです。

効果が長期間持続する駆除剤を使用する場合でも、定期的に専門家の目で建物の状態を見てもらうことは、普段過ごしている家主では気づかない変化を見つけてもらう視点から、非常に重要です。

シロアリが来ない家を実現するためには、定期的な点検を行うことも大切

クレバリーホーム東京では、半年・1年と定期的にアフターメンテナンスに伺う態勢を整えています。

こうしたアフターメンテナンスについての安心感も、ハウスメーカー選びの要素のひとつです。

引用:クレバリーホーム「クレバリーホームは、3つの保証をお約束します」

 

再処理不要なシロアリ対策で経済性もアップ

関連記事:メンテナンスの負担を軽減させる高耐久住宅

なお、クレバリーホーム東京では防蟻剤として「ホウ酸塩(エコボロン)」を利用しています。

気化することがないので永続的に効果が発揮され、点検時に問題がなければ再散布不要になる点は大きなメリットといえるでしょう。

シロアリ予防のスプレーを撒く

近年はシロアリを退治したり、シロアリへの予防効果を持つ薬剤も市販されています。

スプレータイプのものもあり気軽に利用できるので、シロアリ予防の薬剤を定期的に散布するのも効果的です。

ただし、屋外の場合は雨で流出する恐れがあるので、定期的に散布する必要があります。

木材やダンボールが敷地内にない

シロアリが来ない家は木材・ダンボールが外部にない

敷地内にシロアリのエサとなる、木材やダンボールがないこともシロアリが来ない家の条件です。

特に湿気が多い場所に放置していて柔らかくなった木材は、シロアリの格好のエサといえます。

建物と隣接した場所に置いていると、そのまま建物にも移る可能性があるので注意しましょう。

 

こうした9つの対策を取ることで、シロアリが来ない・寄せつけることのない家を建てられます

なお、シロアリは土を伝って侵入する場合もあれば羽アリとして飛来する場合もあり、完全に侵入を食い止めるのは困難です。

紹介した9つの方法を複合的に利用することで、侵入の可能性を低減することが大切です。

耐久性に優れた、長期間住み続けられる住まいを建てるハウスメーカーへの依頼を検討しましょう。

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『シロアリが来ない家』気になる5つの疑問

記事の終わりに、シロアリが来ない家の実現を目指す場合に、気になる5つの疑問を紹介・解説します。

シロアリが来なくなる方法はある?

様々な方法を紹介しましたが、シロアリが全く来なくなる方法はないと考えましょう。

自然界に生息しているシロアリが細かな隙間から侵入する可能性は否めず、侵入路を完全になくすことはできないからです。

基礎・木材を十分乾燥させるなどの万全の対策を施すとともに、日常的な点検・駆除を行うことが大切です。

シロアリ駆除が必要ない家はある?

シロアリ駆除が全く必要ない家はないと考えよう

「シロアリ駆除を20~30年はやっていない」という人もいるでしょう。

しかし、シロアリ駆除が必要ないと思われるのは新築から数年ほどです。

築年数が経過した住まいではシロアリへの忌避効果が薄れていると考えられるので、専門家による点検、およびシロアリ駆除剤の散布を検討しましょう。

シロアリが自然にいなくなることはある?

「一時期は羽アリがいたけど、しばらくしたらいなくなった。シロアリは自然にいなくなる」

こうした意見を聞くこともありますが、シロアリは自然にいなくなるケースは少ないと考えられています。

羽アリとしての活動期間が過ぎたと考えられ、食害は続いていると考えた方がよいでしょう。

シロアリが発生したら家がダメになるの?

シロアリが発生したら、すぐに家が傾く・倒壊する訳ではない

シロアリの発生を確認すると、自宅の柱や梁がボロボロになっているイメージを持ちますが、早期に発見をすれば、シロアリの駆除だけで対応し柱の交換などを行わなくても済むケースがあります。

一方で阪神淡路大震災後の倒壊した建物を検証した文献によると、木材の腐朽・蟻害が合った建物の89%は全壊した(腐朽・蟻害なしの場合全壊・半壊が50%)という報告もあることから、シロアリの被害を受けると耐震性に影響を及ぼすことは考えられます。

日常的にシロアリの侵入を防ぐ対策を施すとともに、万が一侵入した場合には専門家による点検を依頼することをおすすめします。

参考:日本しろあり対策協会「しろあり 1995.7 No.101」

シロアリが嫌いなものはある?

シロアリはハッカやシナモンの香りが苦手。また、ヒバやヒノキ、スギといった木材が苦手といった情報を見かけることがあります。

しかしどれも効果が立証されているものではないので、シロアリ防除の専門家への依頼や市販のシロアリ忌避剤の利用を検討する方が効果は高いと考えられます。

シロアリに強い家を構造・素材・メンテナンスで実現

シロアリが来ない家、シロアリを寄せ付けない家について、9つの方法を解説しました。

シロアリは木造建築の大切な構造部分を食べてしまう、忌避すべき昆虫です。

 

木造住宅は、法律で「地面から1m以内の部分には(中略)しろありその他の虫による害を防ぐための措置を講じなければならない。」と定められていて、防蟻処理は必須の作業です。

参考:建築基準法施行令「第四十九条 外壁内部等の防腐措置等」

最低限の防蟻処理を施した上で、基礎高を高める・防除効果の高い建材を使用する・長く効果を発揮するホウ酸処理を利用する、といった対策を施すと効果を高められます。

シロアリに加えて各種災害などにも強い、耐久性の高い家を建てるハウスメーカーに依頼して、安心して住み続けられる家を建てましょう。

 

クレバリーホーム東京では、シロアリ対策から水害・台風など家を建てる上で考えるべき様々なリスクに強い家づくりを行っています。

長く住み続けられる家づくりについて気になることがあれば、クレバリーホーム東京まで、お気軽にお問い合わせください。

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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