【新築はなぜ木造が多い?】みんなが選ぶ理由やメリット・デメリット、鉄骨造との違いや寿命
日本の低層住宅(1階~3階建て)のうち、約8割が木造住宅です。
なぜ、鉄骨造や鉄筋コンクリート造ではなく、木造住宅を選ぶ人が多いのでしょうか?
そこで本記事では、「新築に木造住宅が多い理由」や「メリット・デメリット」「鉄骨造との違い」についてご紹介します。
新築に木造住宅が多いのはなぜ?メリットを確認
国土交通省のデータ資料によると、日本では新築の低層住宅のうち木造住宅の割合は8割を超えています。
参照サイト:国土交通省 新築建築物に占める木造建築物の割合
みんなが木造住宅を選ぶ理由やメリットをご紹介します。
建築費用が安い
木材は鉄骨造や鉄筋コンクリート造と比べて材料費が安いため、住宅の建築価格を抑えやすいメリットがあります。
坪単価は施工会社ごとに異なりますが、経済的負担を軽減できる点から、木造住宅が選ばれる割合が高いと想定できます。
地盤改良費を安く抑えやすい
木造は鉄骨造や鉄筋コンクリート造と比べて、建物重量が軽く、地盤に与える負担を軽減できます。
そのため、地盤改良費を安く抑えることが可能です。
地盤改良費は「柱状改良」「鋼管杭」など必要な工事によって異なりますが、木造住宅を選ぶことで、数百万円の費用を削減できるケースもあります。
間取りの自由度が高く、デザインが豊富
木造は柱や梁(はり)が構造躯体となります。
木材はカットしやすく、自由な間取りを設計しやすいメリットがあります。
近年では、木造でも耐力を高めることができるため、ワンフロアを大空間にする設計も可能です。
自由設計に向いている構造なため、施工会社によってさまざまなデザインの木造住宅が建築できます。
シンプルモダン・和風・洋風・キューブ型など豊富なラインナップから、デザインを選びやすい魅力があります。
将来リフォームしやすい
長く住む住宅だからこそ、家族構成やライフステージの変化によって、柔軟に間取り変更できる住宅だと安心ですよね。
木造住宅は、ほかの構造と比べて、増築や減築などリフォームしやすいメリットがあります。
構造躯体の柱のみを残して、部屋と部屋の間の壁を撤去し、1つの大きな部屋にリフォームできます。
逆に、お子様が独立し、夫婦2人での生活に合わせて、維持管理しやすいコンパクトな住宅にすることも可能です。
調湿効果や木材特有の風合いで快適
木材特有の風合いを楽しみながら、リラックスできる居心地の良い住空間を実現できます。
また、木材には調湿効果があるため、湿気が多い日本の環境に適しています。
ジメジメした梅雨時期には、湿気を吸収し、冬の乾燥した時期には、木の中の水分を空気中に放出させます。
湿度を一定に保ちやすいため、自然と居心地の良い住空間にできます。
補助金を利用できる
国は令和3年に「建築物における木材の利用の促進に関する基本方針」を定め、木造住宅の流通を促す政策を進めています。
その中の1つに、「地域型住宅グリーン化事業」があります。
こちらは、地域の中小工務店のもとで行われる、省エネ性能に優れた木造住宅の新築を対象とした補助金制度です。
1戸あたり100万円など、住宅建築時の経済的負担を軽減することが可能です。
参照サイト:国土交通省 令和5年度 地域型住宅グリーン化事業
木造の新築住宅のデメリット
木造の新築住宅のデメリットをご紹介します。
シロアリ対策とメンテナンスが必要
木造住宅の天敵はシロアリです。
シロアリは木材や湿気を好むため、重要な構造躯体が被害にあいやすくなります。
シロアリによって構造躯体が腐ると、地震によって倒壊や傾きなどがおき、安全性や資産価値が減少します。
そのため、新築木造住宅では、シロアリ対策が必須であり、住んでからもメンテナンス費用がかかるデメリットがあります。
関連リンク:シロアリに優れた防蟻効果のあるクレバリーホームの構造材【永く住める丈夫な家】>>>
耐用年数が低い
木造住宅の法定耐用年数は、ほかの構造と比べて短期間です。
構造 | 法定耐用年数 |
木造 | 22年 |
軽量鉄骨造(厚さ3㎜以下) | 19年 |
軽量鉄骨造(厚さ3㎜超え~4㎜以下) | 27年 |
鉄筋コンクリート造 | 47年 |
参照サイト:国税庁 法定耐用年数
ただし、「法定耐用年数=建物の寿命」ではないため、実際には法定耐用年数を過ぎても、住み続けられるケースが高くなります。
法定耐用年数は税制上の数値になるため、あくまで目安としていただくのが良いかと思います。
建物の寿命は、定期的なメンテナンスや住環境によって延ばすことが可能です。
木造の新築住宅の疑問や鉄骨造との違い
木造の新築住宅のよくある疑問や鉄骨造との違いについて、ご紹介します。
木造は耐震性が低い?
木造は鉄骨造や鉄筋コンクリート造と比べて、耐震性が低いイメージがありますが、耐震性は構造ではなく、施工方法によって異なります。
耐震等級は1~3まであり、耐震性が一番高いのは等級3です。
木造でも鉄骨造でも、耐震等級3を獲得している施工会社を選ぶことで、安心して住むことができますね。
木造は防音性が低い?
木造の防音性は、鉄骨造と比べるとあまり差がありませんが、鉄筋コンクリート造と比べると低くなります。
鉄筋コンクリート造は、壁が分厚いコンクリートで覆われているため、防音性に優れています。
木造は燃えやすい?
木造住宅は、燃えやすく火災に弱いイメージがありますが、表面は燃えても柱が炭化して残るため、倒壊するリスクを軽減できます。
逆に、鉄は高温によって溶けてしまうため、住宅が変形する恐れがあります。
関連記事:なぜ木造耐火構造が今、おすすめなのか|東京の防火地域での建ぺい率緩和とは
木造は断熱性が低い?
断熱性の違いは、木造や鉄骨造など構造部ではなく、「断熱材」や「窓の断熱性」が重要です。
木造住宅だから寒いということではなく、高断熱仕様の住宅を選ぶことで、一年中快適なお住まいを実現できます。
住宅構造別の特徴
住宅づくりで用いられる構造別の特徴をご紹介します。
鉄骨造(S造)
鉄骨造の住宅とは、「鋼材」を骨組みに使用している建物です。
鉄骨造は「軽量鉄骨造」「重量鉄骨造」の2種類に分かれておりますが、一般住宅に用いられるのは「軽量鉄骨造」がメインです。
鉄筋コンクリート造(RC造)
鉄筋コンクリート造は、構造躯体を鉄骨とコンクリートでつくることにより、耐久性に優れた、頑丈な住宅を建てることができます。
ただし、ほかの構造と比べて建築費用が高いため、中高層建築物やマンションで用いられることが多いです。
【特徴:耐久性に優れているが、高コストな傾向】
木造
木造住宅には、昔ながらの梁と柱を組み合わせる「木造軸組工法」と構造用合板のパネルを使用した「2×4(ツーバイフォー)工法」があります。
木造軸組工法は「在来(ざいらい)工法」とも呼ばれており、自由度の高い設計が可能です。
狭小地や変形地でも、敷地を有効活用した住宅を建てることができます。
2×4工法は、部材の多くを工場で生産するため、建築コストを抑えやすいメリットがあります。
ただし、間取りプランなどある程度、制限される傾向です。
【特徴:自由度の高い設計とコストの抑えやすさ】
混構造
混構造とは、「鉄骨+木造」や「RC+木造」など、複数の構造を組み合わせてつくる建物です。
構造ごとのメリットを活かした柔軟な家づくりが可能になります。
一般住宅では、下階を鉄筋コンクリート造、上階を木造にする構造が多く見られます。
【特徴:木造と鉄骨造のいいところを補えあえるが、コストが高くなる】
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関連リンク:安心安全なクレバリーホーム東京の技術力
まとめ
新築の木造住宅が多い理由はなぜなのか?メリット・デメリットや鉄骨造との違いについてご紹介しました。
木造住宅は、間取りの自由度が高く、建築費用を抑えて建築することが可能です。
また、近年では住宅性能や技術が増したことで、鉄骨造や鉄筋コンクリート造しか選べなかったエリアや多層階住宅でも、木造で新築できるようになりました。
そのため、都市部の厳しい制限の中でも、建築できる木造住宅のニーズは増えています。
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