プライバシーに配慮した家の建て方とは?│外からの視線を感じない過ごしやすい家・間取りを実現

プライバシーに配慮した家の建て方とは?│外からの視線を感じない過ごしやすい家・間取りを実現

都市部で注文住宅を建築する場合に気にしておきたいのは「プライバシー性」です。

特に、建物が密集するエリアでは、周囲の建物や道路との関係を意識しないと、視線に悩まされる可能性があります。

また、プライバシーを意識するのは外に対してだけではありません。
家族間でもプライバシーに配慮するべき点はあるので、間取りや内装を考えるときも、プライバシーへの配慮が必要です。

そこで本記事では、プライバシー性を気にせずに建築された場合に感じられるデメリットを紹介したうえで「デメリットを感じないようにするための工夫について解説」します。

 

 

家のプライバシーを考えるなら「2つ」の意識が大切

はじめに、プライバシーへ配慮するために「外からの視線」「家族間の距離感」2つを意識するべき理由を解説します。

「外からの視線」を意識するべき理由

「外からの視線」を意識するべき理由

土地選びや間取りを考えるとき、意識するべきは「外からの視線」です。

交通量の多い場所に家を建てる場合は、通行人や車からの視線を感じる場合があります。

周囲を高い建物で囲まれている場合は、隣接する住宅やオフィスビルからの視線を感じるかもしれません。

こうした外部から室内に向かう視線を避けるために、プライバシーに配慮する必要があるのです。

「家族間の距離感」を意識するべき理由

「家族間の距離感」を意識するべき理由

外からの視線だけでなく「家族間の距離」を意識する必要もあります。

静かに読書するときや勉強するとき、家族からの干渉があると集中が途切れてしまいます。

また、家族間であっても、化粧中の姿など見られたくない場面はあるものです。

家族それぞれが快適に暮らすためには、家族間のコミュニケーションを促進することと同じくらい、家族のあいだの適切な距離感を考えることが大切です。

「外からの視線」感じると起きるデメリット

実際に外からの視線を感じると、どんなデメリットを感じることになるのでしょうか。

主に以下の3つの場面でストレスを感じるでしょう。

  • 隣家・道路からの視線が気になりストレスにつながる
  • 常にカーテンを閉める生活になり暗い家になる
  • 泥棒から室内を探られるためセキュリティ面が不安

「外からの視線を感じない家」にするには?

こうしたストレスを感じないためには、設計段階で十分な配慮と工夫を加えることが大切です。

例としては以下の5つの対策が挙げられます。

  • 窓の「位置・高さ・種類」を考える
  • リビングを2階に配置する
  • ランドリールームを設ける
  • ついたて・植栽で物理的に目隠しする
  • 敷地に対して斜めに家を配置する

窓の「位置・高さ・種類」を考える

窓の「位置・高さ・種類」を考える

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最も大切なことは「窓の位置・高さ・種類」です。

隣家との距離が近くても、窓の位置を意識的にずらす、高さを変えるといった対策を取れば、窓を開けても視線がぶつかることはありません。

どうしても視線が気になる場合は、すりガラスを使用するなど、視線を遮ることのできる種類の窓を選択する手も考えられます。

関連記事:注文住宅の窓選びとポイント

リビングを2階に配置する

リビングを2階に配置する

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土地に接している道路の交通量が多い場合は「2階リビング」を検討してみましょう。

リビングを2階に配置すれば、車や通行人からの視線を感じることはありません。

都市部であっても、カーテンを開け放てる開放的な暮らしを送れます。

関連記事:2階リビングの後悔と不安を解消する方法

ランドリールームを設ける

ランドリールームを設ける

視線が気になるのは人だけではなく、洗濯物が気になる場合もあります。

洗濯物への視線や盗難が気になる場合は、洗濯物を干すための「ランドリールームを作る」こともおすすめです。

洗濯物を干す必要もなくなる、洗濯乾燥機を利用してもよいでしょう。

関連記事:ランドリールームに最適な広さについて

ついたて・植栽で物理的に目隠しする

ついたて・植栽で物理的に目隠しする

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どうしても視線が気になる場合は「ついたて」を設置して視線を遮ったり、一定度まで背丈が高くなる植栽を植えたりすることで、物理的に目隠しする手もあります。

道路側の手すりを重厚感のある、壁タイプにしても視線を遮れます。

敷地に対して斜めに家を配置する

敷地に余裕がある場合は敷地に対して斜めに家を配置する手もあります。

多くの住宅は接する道路に対して直角に建物を配置します。
このため、土地に対して斜めに建物を建てれば、隣接する住宅・ビルの窓と正面から向き合うことはなくなります。

「家族間のプライバシー」で感じるデメリット

続いて家族間のプライバシーが守られない場合に感じられるデメリットを紹介します。

以下のデメリットは一例で、デメリットを感じる瞬間は人によって異なります。
ご自身にとってどの程度のプライバシー性能が求められるのか、考えてみましょう。

  • 常に家族からの視線にさらされリラックスできない
  • 静かに集中したい趣味があっても没頭できない
  • 入浴時に洗面台が使えないなど行動の制限が生まれる

「家族間のプライバシー」気にせず過ごすには?

こうしたデメリットを感じずに過ごすには、以下の3つの対策が考えられます。

  • 寝室・子ども部屋に建具を設ける
  • 洗面室と脱衣室を分ける
  • 可変性の高い間取りにする

寝室・子ども部屋に建具を設ける

視線や音、匂いについての悩みを避けるには「建具を設ける」ことが勧められます。

特に吹き抜けのある住まいでは、音や匂いが届きやすいので、吹き抜け空間と個室の間にウォークインクローゼットなどを設けて、個室まで2つの建具があるよう間取りを作ると効果が高まります。

洗面室と脱衣室を分ける

洗面室と脱衣室が一緒の間取りは多いですが、家族が入浴中は洗面台を使いづらいという場面が見られます。

間取りを考える段階で洗面室と脱衣室を分けておくことで、洗面台が使いづらい問題は解消できるでしょう。

関連記事:洗面所のレイアウトアイディアのコツ・事例

可変性の高い間取りにする

可変性の高い間取りにする

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子ども部屋や個室は、柱や壁を設けない方が開放的な間取りになりますが、子どもが成長したときなど個室を求められる場合があります。

事例のように可動式の建具を取り付ける、簡単に壁の設置・撤去が行える間取りを考える、こうした「ライフステージに合わせて間取りを変化させられる工夫」も効果的です。

プライバシーに配慮された家で「気をつけたい点」とは

プライバシーが守られる家はくつろぎやすく、リラックスできる空間になります。

しかしプライバシーのことだけを考えると問題が生じる場合もあるので、以下の4つの点に気をつけましょう。

  • 土地購入の段階で道路・隣家からの視線を想像
  • 隣地が平屋・空き地・駐車場でも警戒する
  • 日当たりや風通しにも意識を向ける
  • 防犯面にも配慮する

土地購入の段階で道路・隣家からの視線を想像

土地を購入してから通行人の多さや隣家の窓の位置に悩んでも、考えられる対策は限られます。

「土地購入の前に、音や視線など周囲の環境との関係を考える」ことが大切です。

想像するのが難しい場合は専門家に相談するのもおすすめです。
土地選びの相談ができる工務店・ハウスメーカーを先んじて見つけておきましょう。

隣地が平屋・空き地・駐車場でも警戒する

隣地が平屋・空き地・駐車場でも警戒する

隣地が平屋であったり、空き地や駐車場である場合、2階・3階建ての家を建てれば開放的に暮らせると考えがちです。

しかし平屋は建て替えの可能性が、空き地や駐車場はアパートやマンションが建築させる可能性があります。

「万が一、建物が建ったときのことを考える」ことが大切です。

日当たりや風通しにも意識を向ける

プライバシーへの配慮を考えると、窓は少なく小さめに、高窓や地窓の利用を考えることになります。

しかし窓の数を少なく小さくすると、日当たりや風通しが悪くなるかもしれません。

「プライバシーに配慮しつつも採光・通風性のある家」を目指しましょう。

どちらかに偏ることなく、適度なバランスをとることが大切です。

まとめ│プライバシーに配慮した家で心地よく暮らす

まとめ│プライバシーに配慮した家で心地よく暮らす

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プライバシーに配慮された家の建築方法について解説しました。

何も配慮せずに採光・通風のために大きな開口を設けると、隣家の窓と相対してカーテンを閉め続ける生活が続く可能性があります。

一方で適切な配慮を行えば、自分たち家族も隣家も視線や音の問題を感じずに暮らせるかもしれません。

外に対しても、家族のあいだも、設計段階からプライバシーを意識した住まいを建築しましょう。

 

どんな土地がよいのか、どんな家を目指すのか分からなくなった場合は、専門家に相談することもおすすめです。

都市部での建築を計画している場合は、狭小敷地での建築に慣れたクレバリーホーム東京へご相談ください。

どんな家を作っているのか知りたい方は、資料請求からお気軽にお問い合わせください。

 

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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