【半地下はやめたほうがいい】は本当?メリットデメリット・6つの対策も解説
注文住宅を建築するとき「地下を利用すれば、もっと広々と暮らせないかな?」と思うときがあります。
しかし調べてみると「地下はデメリットが多い」「半地下はやめたほうがいい」と、否定的な意見が散見されます。
本記事では、特に半地下に焦点を当てて「特徴やデメリットを感じずに導入するためのポイント」を紹介します。
限られた敷地面積を有効に活用できる地下の利用を検討してみましょう。
- point -
- 「半地下」のある生活。メリット・デメリットは?
- 「半地下」で後悔を抱えないための対策とは?
そもそも半地下ってどんな住まい?
床が地面よりも下にある階を「地下」と呼びますが、なかでも天井が地面よりも高い位置にあるフロアを「半地下」と呼びます。
地面を掘削する体積を抑えながら、地中にロフトのような便利空間を設けられるので、特に都市部で注文住宅を建築する際に利用されます。
半地下がある家。どんな使い方をするの?
半地下がある家では、半地下のフロアをどのように利用しているのでしょうか。
以下の使い方が半地下の事例として挙げられます。
- 季節用品・思い出の品を置く、大型の収納として
- 災害時のシェルターとして
- 音の問題が起きづらいので、音楽・映画の鑑賞の場として
- 音の問題が起きづらいので、楽器演奏の練習の場として
- 温度が一定であることからワインセラーとして
- 静かな環境を利用して書斎・仕事スペースに
- 夜間でも使用できるトレーニングルームとして
ここで挙げた使用方法はほんの一例です。ほかにも様々な用途で半地下空間は利用できるので、設置を検討してみましょう。
▶関連コラム:実用性バツグン!地下室の7つの使い道と建築実例まとめ
「半地下はやめたほうがいい」と言われる7つの理由
多目的に利用できる半地下空間ですが「やめたほうがいい」と言われることも。
勧められない理由として、以下の事柄が挙げられます。
- 土の掘削・処理で施工費用が高額になる
- 土から湿気が伝わり湿度が高くなりがち
- 湿度が高止まりすると虫の発生につながる
- 地上からの光が届かないので気が滅入ってしまう
- 洪水発生時に浸水してしまう可能性がある
- 地震発生時に閉じ込められる可能性がある
- 定期的なメンテナンスが必要になる
こうした経験をした人が「半地下はやめたほうがいい」という感想を述べるようです。
半地下がある家の持つ6つのメリット
▶関連コラム:イラストで解説!地下室付き住宅が地震に強いワケ。
後悔することがあると指摘される半地下ですが、設けることで得られるメリットもあります。
具体的には、以下の6つです。
- 深い場所に基礎ができるので、地震に強くなる
- 地中にあることから防音・遮音性能に優れる
- 地中にあることから温度が一定で、冬は温かく夏は涼しい
- 通行人や隣家からの視線に晒されず、プライバシーを守れる
- 完全な地下より日当たりを確保しやすい
- 容積率の緩和を受け、土地を有効活用できる
こうした半地下の特徴に魅力を感じるなら、半地下の導入を検討してみましょう。
▶関連コラム:地下室を活用した“家の大きさを制限する容積率の制限”の緩和とは?
半地下のデメリットを感じずに暮らす「6つの対策」
半地下のフロアを建設しても、後悔やデメリットを感じずに暮らしたいもの。
どうすれば半地下で後悔せずに暮らせるのでしょうか。対策として考えられるのは以下の6つの項目です。
- 地下を造成する費用を適切に見積もる
- 湿気を排出してカビ・虫を発生させない対策をとる
- ドライエリアなどで日差しを確保する
- メンテナンスを適切に行なって水没を防ぐ
- 閉じ込めが起きないよう脱出経路を確保
- 防犯に配慮して間取り・設備を考える
半地下を造成する費用を適切に見積もる
半地下を導入する場合、建築費用の増加は免れません。
「適切に費用を見積もる」ことで、予算オーバーを防ぎましょう。
半地下を導入する場合としない場合とで大きく費用は変わるので、ハウスメーカーには最初から半地下を希望する旨を伝えてください。
湿気を排出してカビ・虫を発生させない対策をとる
半地下の家で聞かれる後悔の中で大きなウエイトを占めるのは、湿気やカビ、虫の問題です。
「適切な湿気対策を施すことで問題を解決」しましょう。
具体的には、以下のような対策が挙げられます。
- ドライエリアを設置する
- 24時間換気を適切な位置に配置し稼働させ続ける
- コンクリートからの水分の放出が多い竣工当初は、壁側に家具を置かない
- 一定の湿度になったら稼働する除湿機を配置する
こうした対策を施すことで、結露・カビ・虫が発生しない半地下空間を手に入れましょう。
ドライエリアなどで日差しを確保する
半地下と聞くと、日差しとは無縁に思えますが「ドライエリアから日差しを取り込む」ことは可能です。
敷地条件にも左右されますが、南方向に向かってドライエリアを配置できれば、半地下の室内に日光が届く可能性があります。
乾燥も促進されるので、検討してみましょう。
浸水対策を行なって水没を防ぐ
▶関連リンク:東京都下水局 地下室・半地下建物の浸水対策のお願い
半地下のある家は、わずかな浸水であっても水没の危険性があります。
「半地下やドライエリアに至る出入り口を高くする、止水板を設けておく」といった対策をとって、雨水が侵入しないよう対策が求められます。
また、道路が冠水した際には、半地下の排水口から逆流する可能性も指摘されます。
「汚水用排水ポンプ槽の利用」など、適切な対策が必要です。
そもそも浸水しやすいエリアでは、半地下の設置は勧められない場合もあるので、地域の実情に詳しいハウスメーカーを相談相手にすることも大切です。
閉じ込めが起きないよう脱出経路を確保
出入り口が一箇所の半地下の部屋では、地震が発生したときにドアに物が挟まり脱出できなくなる危険性があります。
閉じ込めが発生しないように「脱出経路を確保する」意識も大切です。
ドライエリアに向かって窓がある場合は、緊急時に開閉可能な窓にしておくのも手です。
防犯に配慮して間取り・設備を考える
半地下の部屋にドライエリアを設けている場合など、半地下の住まいには泥棒が隠れたり侵入するのに適した場所ができます。
防犯カメラや窓ガラスに取り付ける防犯ブザーなど「半地下からの侵入に対する防犯対策」をおすすめします。
半地下の住まいに関するQ&A
記事の終わりに、半地下のある家について、よく聞かれる質問を紹介します。
どんな点に疑問を抱いているのでしょうか。
Q1.突然雨が降り出したら、半地下の部屋は水没する?
A.土地が低地で、何も対策を取らなければ「水没する危険性はあります」。
建築を予定しているエリアでは水害がどの程度の頻度で発生し、どの程度まで水位が上がるのか、ハザードマップや聞き込みで確認する必要があります。
その上で、半地下を設けるのか、何らかの対策を施すのかを打ち合わせて方針を定めます。
Q2.業者は「デメリットは感じずに過ごせる」と言うけど本当?
A.建築予定の業者の半地下の成功実績によります。
施工経験が浅い業者が半地下のある家を施工すると、デメリットを感じる可能性は高くなります。
デメリットを感じずに暮らすには「半地下の家の施工経験が豊富でノウハウを持つ業者」に依頼することが大切です。
特に湿度を中心としたデメリットは建築当初は実感できず、壁から徐々にカビが発生することなどで判明します。
施工経験に加えて、アフターサービスの程度も確認しておいた方がよいでしょう。
アフターサービスも含めた、クレバリーホーム東京のことを知りたい方は、資料請求からお気軽にお問い合わせください。
まとめ│「半地下はやめたほうがいい」は対策で解消可能
半地下のある家について、メリットデメリットや注意点、および対処法について解説しました。
土地の有効活用を始めとする様々なメリットがある半地下の家は、工事費アップや湿気によるカビなどのデメリットも有しています。
しかしいずれのデメリットも「半地下の経験豊富なハウスメーカーに依頼すれば問題になることは少ない」でしょう。
半地下の特徴をしっかり把握しているハウスメーカーに依頼するよう、心がけましょう。
クレバリーホーム東京は、お客様のご希望やライフスタイルに合わせた住まいづくりを提供しています。
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