【南側に家がある土地】購入時5つの注意点と対策7選│日当たり・圧迫感はどう対処する?
注文住宅建築のために土地を探すとき、求めている条件のほとんどに合致していながら「南側に家がある土地」が見つかることがあります。
南側に家があると採光に支障がありそうで、購入をためらう気持ちになります。
本記事では、南側に家がある土地について「購入時の5つの注意点と7つの対策」を解説します。
他の方角の土地と比べて割安な点など、メリットもありますので、特徴を正しく把握して土地を決めましょう。
- point -
- 「南側に家のある土地」を購入する場合の注意点とは?
- 「南側に家のある土地」で後悔を抱えないための対策とは?
「南側に家がある土地」を購入する場合の5つの注意点
はじめに「南側に家がある土地」を購入する場合に、気をつけておきたい点を紹介します。
日当たり以外にも注意するべき点はあるので、以下の点に留意してください。
- 隣家と自宅敷地との距離を確認する
- 朝・昼・夜、実際の日当たりを確認する
- 駐車場の配置を購入前に想定する
- 隣家の窓の位置を確認する
- 古家があるなら、再建築の可能性を想定
隣家と自宅敷地との距離を確認する
まずは「南側の家と自宅敷地との距離」を把握します。
隣家との距離が長いほど、自宅まで日差しが届く可能性が高くなり、隣家の建物から感じる圧迫感を軽減できます。
どの程度の日差しが得られるのかは、隣家敷地との高低差や隣家の建物の高さなどから調整が可能ですので、都市部での多層階の建築実績が豊富なハウスメーカーに相談することをおすすめします。
朝・昼・夜、実際の日当たりを確認する
建築についての知識がなくても「実際の日当たりを確認する」ことで、敷地への日の当たり方を確認できます。
朝・昼・夜、そして可能であれば冬期の日当たりを確認できれば、南側の家からの影を避けて日差しを享受できる位置を特定できるでしょう。
駐車場の配置を購入前に想定する
「駐車場の位置」も想定する必要があります。
敷地の中で日が当たる場所があっても、道路の位置との兼ね合いで駐車場にせざるを得ないケースもあります。
車やバイク、自転車の必要台数を想定したうえで、駐車場がどの程度の広さになるのか、どの位置になるのかを想定しましょう。
隣家の窓の位置を確認する
南側に家がある場合「隣家の窓の位置」も住み始めてからの快適さに関わります。
リビングや庭を南側に配置した場合、隣地の窓からの視線を感じてしまい、庭でくつろげない、カーテンを閉めっぱなしといった状況になる可能性も。
敷地に立ったとき、隣家の窓が気になるかどうか、確認が必要です。
古家があるなら、再建築の可能性を想定
空き地に加えて「古家がある場合」も再建築の可能性があるので注意が必要です。
古家を取り壊して背の高い建物に再建築する可能性や、南側の土地を不動産業者が買い取り、アパートやマンションが建築される可能性があるからです。
「南側に家がある土地」でも後悔しない!対策7選
ここまで紹介した、注意するべき「南側に家がある土地」ですが、実は土地の購入前や設計段階で対策を取れます。
考えられる対策を7つ紹介するので、参考にしてみて下さい。
- 日当たりのよい2階・3階にリビングを配置する
- 高窓・天窓・吹き抜けを利用して日当たりを確保する
- 吹き抜けを導入する場合は断熱性能を向上させる
- 1階をビルトインガレージにする
- 将来的に家が建つことを想定して日当たりを計算
- 関係する法令を確認する(用途地域)
- 日差しをコントロールできるハウスメーカーに依頼
日当たりのよい2階・3階にリビングを配置する
南向きに家がある場合、日差しの確保に最も効果的なのは「日当たりのよい2階・3階にリビングを配置する」ことです。
1階に日差しが届かなくても、2階・3階には日差しが届くでしょう。
毎日の階段の上り下りが辛い場合は、ホームエレベーターの設置も有効です。
▶関連コラム:デメリットだけじゃない!3階建て住宅でゆとりの暮らしを実現
高窓・天窓・吹き抜けを利用して日当たりを確保する
2階・3階にリビングを配置することに加えて「高窓・天窓・吹き抜けの導入」も効果的です。
高い位置に窓があれば、隣家からの視線を気にすることなく採光を期待できます。
吹き抜けを導入して、他の階からの採光を下階に下ろすこともできるでしょう。
吹き抜けを導入する場合は断熱性能を向上させる
吹き抜けを導入する場合は「断熱性能を向上させる」ことをおすすめします。
吹き抜けを設けた部屋の体積が増えるとともに、温かい空気は上昇する性質を持つので、冬場の寒さにストレスを感じる可能性があります。
高い性能の窓や断熱材を利用することで、温熱環境を整える意識も大切です。
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1階をビルトインガレージにする
敷地内の光が当たる場所に駐車場を設けるほかに方法がない場合は「1階をビルトインガレージにする」手もあります。
その結果、LDKや居室が2階・3階に移ることとなり、さらなる日当たりの確保が期待できます。
▶関連コラム:ビルトインガレージの後悔しない作り方│狭小住宅に最適な駐車場をご提案
将来的に家が建つことを想定して日当たりを計算
隣地が古家である場合は「建て替えで高い建物が建つこと」を想定する必要もあります。
南側に家がある場合、現況に対して日差しを取り込むための工夫を考えがちですが、より高さのある住宅やアパート・マンションが建つ可能性もあります。
対象の土地の周囲にある建物を見回して、最も高い建物と同じくらいの高さの建物が建つ可能性を考えましょう。
関係する法令を確認する(用途地域など)
周囲の建物を観察するとともに「関係する法令の把握」も必要になります。
たとえば、第一種低層住居専用地域や第二種低層住居専用地域では、建物の高さが10mまたは12mに制限されます。逆に上記以外の地域では、より高い建物が建つ可能性があります。
購入を検討している土地で、法律上どの程度の高さの家が建つのか、把握する必要があります。
日差しをコントロールできるハウスメーカーに依頼
対象の土地の用途地域は調べれば分かりますが、実はほかにも、道路斜線や北側斜線と呼ばれる規制があり、建物の高さは制限されます。
こうした建築制限は、地域により異なり、建築実績の豊富さがノウハウに直結します。東京23区であれば、都心部の多層階住宅の建築実績が豊富なハウスメーカーに相談するのがおすすめです。
「南側に家がある土地」購入するメリットはあるの?
注意するべき点が多い「南側に家がある土地」ですが、実はメリットもあります。
注意点に加えてメリットも含めて把握しておきましょう。
土地の価格を抑えられる
南側に家がある土地は、接する道路が北・東・西のいずれかになるので「土地の価格が抑えられる」点はメリットです。
特に都市部で建築する場合は土地の取得費用は高額になりがちです。
接道方向を指定しない場合は、同じエリアでも数百万円もの価格差が出ることもあり、その分ホームエレベーターなど建物や設備に費用をかけられます。
▶関連コラム:東京の注文住宅の価格相場は?土地単価やおすすめの工務店についても解説
道路に面していないプライベートな庭が手に入る
南側に家があり、隣家と自宅の間に庭を作る場合は「道路に面していないプライベートな庭が手に入ります」。
隣家からの視線が気になる場合もありますが、視線が通りそうな窓に向かって板塀を設けるなど、対策を取ればさらにくつろげる空間になります。
なお、プライベートな屋外空間が欲しい場合は、屋上を設ける手もあります。
夏場に車が熱くならない・日光で劣化しない
北側に駐車場を設けた場合は「夏場に車が熱くならない・日光で劣化しない」点もメリットに数えられます。
太陽光が直接当たると、車の塗装や内装にダメージが加わります。
家の影になり、直射日光を避けられる環境は、車にとっては嬉しい環境といえるでしょう。
玄関を北・東・西に配置して、南側にLDK・個室を設けられる
北・東・西向きに道路がある場合、玄関を道路側に設けることで「南側にLDKや個室を設けられる」でしょう。
日差しのよく当たる方角に、通路となる玄関を設けるのはもったいないもの。
南以外の方向に玄関があれば、日差しの当たる南側に多くの時間を過ごすLDKや個室を配置できます。
まとめ│南側に家がある土地も工夫次第で明るく暮らせる
「南側に家がある土地」について、注意するべき点やデメリットを感じさせない工夫を紹介しました。
購入を検討している土地の目の前に家が建っていると「日差しは大丈夫?」「圧迫感を感じるんじゃないか?」と不安になります。
しかし注意点を確認してから土地を購入し、間取りを工夫すればデメリットは解消可能です。
土地を探すなら、南側だけに固執せずに、他の方角を向いた土地も見てみましょう。
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