なぜ?「南向きの家は建てるな」と言われる7つの理由│東西南北方向の特徴も解説
注文住宅を建築するとき「南向きの家は建てるな」と言われることがあります。
家が南に面していたら、日光がよく当たり快適な住環境を実現できそうですが、どうして南向きの家を避けるべきなのでしょうか。
本記事では「南向きの家は建てるなと言われる7つの理由」を紹介します。
南向きの家を建てることで得られるメリットや、他の方角に向けた場合のメリット・デメリットも、合わせて解説します。
家をどの方角に向けるべきなのか、方角別の特徴を掴んで快適な住まいを手に入れましょう。
- point -
- 「南向きの家は建てるな」と言われる理由が分かります。
- どの方角の土地を選択するべきか、土地選びの方針を立てられます。
『南向きの家は建てるな』言われる7つの理由とは?
どうして南向きの家を避けるべきなのか、指摘される理由は以下の7つです。
- 土地の取得費用が高額になる
- 南道路だと通行人・車からの視線が気になる
- 日差しのある南側で洗濯物を干したいが視線が気になる
- 夏場に日差しで暑さを感じる
- 南の開口から取り込んた光で内装が劣化する
- 一日中、日が当たらない部屋・外壁面ができる
- 条件に合う土地が中々見つからず時間がかかる
土地の取得費用が高額になる
一般的に南に面した土地は人気があり「土地の取得費用が高額に」なります。
予算が限られている場合は特に、南向き以外の土地を探すようすすめられることがあります。
ただし、【木造耐火の家】のように17坪の土地でも工夫次第で豊かな暮らしは送れます。
優れたハウスメーカー・設計者を選定できれば、コンパクトな土地を求めて土地取得価格を下げることは可能です。
南道路だと通行人・車からの視線が気になる
南側に道路があると、玄関の出入りなどの際「通行人・車からの視線が気になる」ことも。
1階にリビングを設けている場合は、視線が気になってくつろげないケースもあります。
建物に囲まれた南向きの家でプライバシーを意識した生活を送る場合は、2階にリビングを配置するのもおすすめ。
光は取り込み、視線は通さない生活を実現できます。
日差しのある南側で洗濯物を干したいが視線が気になる
くつろぐことに加えて「洗濯物を干す際に視線が気になる」というデメリットも。
洗濯物を干すなら、日差しの当たる南側で干したいものですが、外部からの視線が気になります。
ランドリールームやサンルームなど、専用の干し場を設けるとストレスなく生活できるでしょう。
▶関連コラム:【新築】ランドリールームに最適な広さとは│用途を制限すれば狭くても快適!!
夏場に日差しで暑さを感じる
南に大きな開口を設けると「夏場に日差しで暑さを感じる」ことも。
壁と比べて窓は断熱・遮熱性能が低く、南向きにLDKを配置して日差しを取り込むと、夏場に暑さでストレスを抱えるケースがあります。
大きな開口を設けるなら、断熱性能にも意識を配りたいところです。
▶断熱・気密性能が気になる方は、クレバリーホームの誇る『超気密・超断熱住宅』がおすすめです。
南の開口から取り込んた光で内装が劣化する
さんさんと光が当たると「壁や床の色落ちや内装の劣化」が気になる場合も。
南側の開口の大きさをコントロールすることで、こうした内装の劣化を防げます。
また、開口部を設ける場合に、深めの軒・庇を設けることで、夏の日差しをコントロールすることも大切です。
【10㎝も無駄にしない狭小住宅】のように、大理石やタイル調の劣化しづらい素材を利用するのも効果的です。
一日中、日が当たらない部屋・外壁面ができる
真南に向かって家を建てる場合に「真北を向いた外壁面に一日中光が当たらないケースがあり、外壁に苔が付着して、外観が損なわれる恐れがあります。
また、真北の部屋に日光が届かず、湿気が溜まる恐れも。
採光・通風に配慮された間取りが求められます。
外壁の汚れが気になる方は、仕上げにタイルを利用する手があります。
乾燥しやすく汚れが落ちやすいタイルは、メンテナンスの手間や回数を減らすのに役立つでしょう。
条件に合う土地が中々見つからず時間がかかる
南側の土地は人気があり「土地が見つかるまでに時間を要する」と指摘されることも。
費用に加えて時間も必要になるので、南側の土地だけに限定して土地探しをすると、竣工までに時間がかかってしまうでしょう。
『南向きの家が持つメリット』とは?
ここまで南向きの家のデメリットを紹介しましたが、反対に大きなメリットもあるのが南向きの家です。
以下の3点が南向きのメリットです。
- 南に面する部屋が安定的に明るくなる
- 電気・暖房の使用率を減らせて省エネ・節約に
- 売却時の資産価値が高い
南に面する部屋が安定的に明るくなる
1つ目のメリットは「南に面する部屋が安定して明るくなること」です。
光の当たる南側に、LDKといった多くの時間を過ごす部屋を配置すれば、長い間明るい開放的な空間で過ごせます。
電気・暖房の使用率を減らせて省エネ・節約に
2つ目のメリットは「省エネになり電気代を減らせること」です。
日光が多く差し込むことで、照明を使用する時間を短縮できます。
さらに、冬場は日光で部屋の中を温めることができ、暖房の使用率も減らせるでしょう。
売却時の資産価値が高い
購入時の土地取得費用が高額になる一方で「売却時の資産価値が高い」点はメリットに挙げられます。
注文住宅を建築しても、転職・転勤で引っ越しを余儀なくされる場合があります。
需要が多い南向きの土地であれば、家を売却するときに比較的高い価格で売却できるでしょう。
南向きの家の間取り事例
実際に、南に面する土地に注文住宅を建築すると、どんな家を実現できるのでしょうか。
日差しの差し込む住まいの事例を3つ紹介します。
日差しが差し込む明るいLDKを持つ家
初めに紹介するのは、ホームエレベーターを備え付けた3階建ての注文住宅です。
2階・3階にバルコニーを配置していて、都会でありながら開放的な暮らしを実現できます。
2階に設けられた17帖のLDKには、南面からの豊かな光が差し込み、見た目以上に広々と感じられる空間が魅力的です。
3階から張り出したバルコニーは、太陽高度が高くなる夏季には日射遮蔽の効果も発揮し、適度な日差しを取り込むよう工夫されています。
居室に日が差し込む、高級感ある外観を持つ住まい
文京区に建築された、高級感を感じられる外観を持つ注文住宅です。
南側に面した土地ではあるものの、周囲を建物に囲まれた環境であることから、季節や時間によっては一階が影に入ることも。
2階にダイニングやキッチンを配置することで、都内でも明るさを享受できる住まいになりました。
各階でどんな暮らしを送りたいのかを想像することで、どの程度の日差しを取り込みたいのか、考えることが大切です。
タイル張りでメンテナンスコストを低減した二世帯住宅
江東区に建築された注文住宅は、1階に親世帯が、2・3階に子世帯が居住する住まいです。
外壁にはタイルを利用していて、メンテナンスにかかる手間や費用を低減しています。
陽の当たりにくい北面についても、タイルであれば乾燥が促進されて苔の付着を防ぐことが期待できるでしょう。
2階に配置した子世帯のダイニングキッチンには、南側から十分な日差しが得られます。
南に面した土地は外からの視線が気になることがありますが、2階以上に生活の拠点を置けば、プライバシーを守りながら生活できます。
北・東・西向きの家の特徴
南向きの家を建築する場合について解説しましたが、他の方角に向く土地の特徴も把握することをおすすめします。
方角ごとの特徴を把握することで、目的に合った部屋の配置ができるようになります。
北・東・西、それぞれの方角に向いた家の特徴は以下のとおりです。
北向きの家の特徴 |
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東向きの家の特徴 |
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西向きの家の特徴 |
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家の方角について聞かれることの多い疑問
記事の終わりに、注文住宅を建築する際に気になる、家の方角に関する疑問を紹介します。
結局、どの向きに家を建てたらいいの?
ここまで解説したとおり、家の方角には一長一短あり「一概にどの方角が優れているとはいえません」。
理想の土地・建物を手に入れるためには、家を建てた後どんなライフスタイルを送りたいのかを明確にすることが大切です。
土地のこと、建物のことでお悩みなら、専門家の意見を聞くことも大切です。気軽に専門家に相談できる「オンライン相談」を利用してみませんか?
南に大きな家があって採光が望めないんだけど…。
南側に大きな家がある場合は「天窓や吹き抜けを利用したプランを採用する」ことをおすすめします。
内装の色を白に近づけることで、光を反射させることも有効です。
求めている土地の条件を満たしていなくでも、設計上の工夫で解消することは可能です。気になる土地が見つかったとき、専門家に相談できる状態を作りましょう。
▶関連コラム:【南側に家がある土地】購入時5つの注意点と対策7選│日当たり・圧迫感はどう対処する?
まとめ│特徴を理解してから南向きの家を建てよう
「南向きの家は建てるな」と言われる理由について解説しました。
実は南向きの家だけでなく、北・東・西向きの家それぞれにも、家を建築する上でのデメリットはあります。
大切なことは、土地の方角ごとの特徴を正しく把握し、メリットを最大化できる設計者を見つけることです。
ハウスメーカー・工務店のホームページに掲載されている施工事例を見て、優れた設計を行う会社を見つけましょう。
クレバリーホーム東京は、「東京だからできる最高の家づくり」を目指し、お客様のご希望やライフスタイルに合わせた住まいづくりを提供しています。
- 3階建て住宅・4階建て住宅
- 木造耐火住宅
- 狭小住宅
- 地下室付き住宅・屋上付き住宅
- 二世帯住宅
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