「畳コーナー(小上がり)はいらなかった」と後悔する理由&畳コーナーを快適にする5つのデメリット解消法
新築では「小上りの畳コーナーを・・・」と検討している方はきっと多いでしょう。
しかしいろいろ調べていく中で、「小上りの畳コーナーに後悔している」「小上りの畳コーナーはいらなかった」など、心配になるキーワードをみかけます。
小上りの畳コーナーを後悔しないスペースにするためには、つくる目的をしっかりと決め、デメリットを解消するアイデアを取り入れることがとても大切です。
今回は、小上りの畳コーナーを快適にする方法にクローズアップしてみましょう。
聞きたくない・知りたくない後悔ポイントの中にある、小上りの畳コーナーを快適にするポイントがきっと見つかります。
これからの家づくりにお役立てください。
- point -
- 小上がりの畳コーナーのメリット・デメリットを含め注意点などをご紹介します。
- 後悔にない家づくりにする秘訣を知ることができます。
Contents
「小上がりの畳コーナーはいらなかった」と後悔する理由
小上がりの畳コーナーがいらなかった・後悔したと感じる理由を集めたところ、大まかに3種類に分けることができます。
- 広さを後悔
- 見た目を後悔
- 使い勝手を後悔
では実際に、どんなポイントが後悔につながったのかを確認しておきましょう。
広さを後悔
1つ目は、小上がりの畳コーナーの広さに対する後悔です。
- 畳コーナーが狭すぎて、使い勝手が悪くなってしまった
- 逆に広く取り過ぎて、他のスペースにすれば・・・と感じてしまった
小上がりの畳コーナーでの目的が明確になっていなかったことが分かります。
畳コーナーは2畳くらいがいい、広く取った方が使える幅が広がるなどたくさんの情報がありますが、家族構成や使い方により広さは異なります。
自分たちが畳コーナーでやりたいこと、使い方など、検討段階からしっかりと考えておくことが重要なのです。
見た目を後悔
2つ目は、小上がりの畳コーナーの見た目に関する後悔です。
- 小上がり部分の段差が、空間全体に圧迫感をあたえてしまった
- 小上がりの印象が強すぎて、内装とのバランスがチグハグになってしまった
「小上がりの畳コーナーを設置する=段差ができる」ことなので、小上がり部分・リビングなど単体で考えるのではなく、統一感を持たせることが重要です。
畳コーナーを含めデザインのイメージは、人それぞれ異なります。
「こんな風にしたい」「こんな部分に気をつけたい」など自分たちの希望を伝え、意見を出し合いつつ進めていきましょう。
使い勝手を後悔
3つ目は、実際の使い勝手につながる後悔です。
- 小上がりをデザイン面重視で配置してしまい、動線など使い勝手が悪い
- 初めは使っていたが、今は物を置くスペースになってしまった
- 段差があることで、ロボット掃除機が使えない
- 子どもが小さいうちは、「段差=ケガ」につながりやすく心配で活用できていない
- 小上がりの畳コーナーではなく、段差のない和室にすればよかった
上の後悔につながるポイントをみていると、押さえておきたいポイントは「段差」です。
段差をどう上手に活用できるのか、どうマイナス部分を抑えられるのかにかかっています。
「角を隅切にする」「転落防止も兼ね、収納式の扉を設置する」「畳の掃除用具を入れられる収納を設ける」など、後悔を解消できるアイデアを設計時から検討しておきましょう。
関連記事:リビングに畳コーナーのある間取り│おしゃれで便利に仕上げる方法
クレバリーホーム東京は、もくよん(木造4階建て住宅)など、木の温もりを大切にした住まいづくりに力を入れております。
木の温もりと相性の良い和の要素である「畳」を活かすプランニングで、後悔につながらない畳コーナーをつくってみませんか。
小上がり畳コーナーのメリット・デメリット
小上がりの畳コーナーに後悔したという声がある一方、「つくって良かった」と感じる方がたくさんいらっしゃいます。
小上がりの畳コーナーのメリット・デメリットから、成功例・後悔例の違いを確認しましょう。
メリット
- 家族で寝転ぶ、くつろげるスペースになる
- 洗濯物をたたむなど、家事に役立つスペースになる
- 子どものお昼寝、遊び場など、子育てに大活躍する
- 畳の香りからあたえられるくつろぎ感で、気持ちがくつろぐ
- 畳の持つ調湿・断熱・遮音などの効果を、快適性に活かせる
- 来客用のスペースとして、活用できる
- 段差を設けることで、視点に変化が生まれる
- 段差を活かして収納スペースとして使える
上記でご紹介した部分はほんの一例に過ぎません。
日本の生活の中で長く使われ、親しみのある畳という素材は、いろいろな魅力を伸ばしてくれるアイテムです。
関連記事:小上がりをリビングにつくるメリットとは?快適な小上がりの整え方
デメリット
メリットがある反面、やはり少なからずのデメリットは存在します。
デメリットを知ることで工夫を加えるチャンスが生まれ、リスクの改善やメリットにつなげることができます。
- 子どもが成長し、畳コーナーの使用頻度が減ってしまった
- フローリングだけの空間より、掃除がしにくい
- 小上がりがあることで、圧迫感を感じてしまう
- 設計、造作などの費用負担が増える
- メンテナンス費用や手間が発生する
- 段差があることで、バリアフリー面の低下が気になる
- 撤去したくなったとき、解体・撤去費用が発生する
小上がりの畳コーナーの必要性は、部屋の広さや日当たりなど、さまざまな面から判断する必要があります。
長期に渡って活用できるかどうかを判断する際に、紹介したメリット・デメリットを参考にしていただけると幸いです。
メリットをいかして快適な小上がり畳コーナーをつくった成功事例
メリットを把握しつつ、小上がりの畳コーナーをつくった成功事例をみていきましょう。
3~4畳の小上がりの畳コーナー
こちらは日当たりの良いリビングの奥に、小上がりの畳コーナーを設置しています。
バルコニーと段差のない小上がりは、洗濯ものを取り込んでそのままたたむなど、使い勝手の良い動線をつくり出しています。
畳の下は収納スペースとなっており、物が多くなりがちなリビングを片付ける際に便利です。
こちらのお住まいでは全体的に重すぎない印象にするため、巾木・建具・廻り縁をホワイトにするなど、全体の統一感を大切にしています。
書斎空間をプラスした畳コーナー
LDK奥に、上げ床の畳コーナーを配置しました。
さきほどの事例と同様に、畳の下には収納を設けています。
畳の段差を活かし、書斎コーナーもプラスしました。
畳は集中力を高める効果がありますので、書斎に使う素材として◎なのです。
クレバリーホーム東京には、畳を生活空間に活かした施工事例がたくさんあります。
ぜひ他の成功例をご確認ください。
クレバリーホーム東京は、10㎝も無駄にしない設計で最適なプランをご提案しています。
狭小住宅に畳を取り入れたプランなど、数多くのお住まいをお手伝いしてきました。
小上りの畳コーナーを設けるかどうかでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
後悔する小上がりの畳コーナーをつくらない!5つの重要ポイント
ここまで紹介してきたとおり、小上がりの畳コーナーを設けることは、設計次第でメリットにも、デメリットにも変化します。
後悔しない小上がりの畳コーナーをつくるために大切なポイントを5つご紹介します。
ライフスタイルに合わせた位置をセレクトしよう
小上がりの畳コーナーは、家族構成やライフスタイルにより、適した位置が異なります。
- リビングの奥に配置し、くつろげる空間を重視する
- ベランダの近くに配置し、家事をサポートする空間に特化させる
- キッチンの近くに配置し、ダイニングのように使える空間にする
小上がりの畳コーナーを活用するために、ご家族で意見を出しあっておきましょう。
使いやすい広さをチョイスしよう
小上がりの畳コーナーでは、2~4.5畳の広さに人気があります。
3畳ほどあれば布団を敷くことができます。
使いやすい広さが確保できたとしてもリビングに圧迫感を感じさせては、良さが半減します。
LDKや隣接する空間に合わせ、適したサイズを選択しましょう。
上り下りしやすい高さに設計しよう
いくら便利なスペースであっても、行き来がしにくい場合、足が遠のいてしまう傾向があります。
小上がりの畳コーナーでは段差が生じるため、身体に負担のかからない設計が必要です。
小上がりの高さは、20~40㎝の高さが一般的です。
下に収納を設けたい場合は、適した高さの最高値である40㎝をセレクトすると収納力がアップします。
畳のデザイン・耐久性・メンテナンスを視野に入れよう
小上がり畳コーナーに使用する畳は、昔から使われている縁付きや縁なしタイプ、い草や和紙などの素材、正方形や三角などの形など、いろいろな選択肢があります。
デメリットでもある「掃除がしにくい」という部分をふまえ、耐久性やメンテナンスのしやすさから畳を選ぶことは方法のひとつです。
本当に小上がりの畳コーナーが必要か検討する
今は、「畳カーペット」など、簡易的に畳がある環境をつくれるアイテムが充実しています。
小上がり畳コーナーには前述したようなメリット・デメリットがあるため、オーダーで造作するのが不安な場合は、「畳のアイテムを使う」「簡易的に施工する」など、いろいろな選択肢を検討しましょう。
関連記事:リビングには何畳の広さが必要なのか│家族の人数や家具などから解説
小上がり以外でマイホームに畳を取り入れる方法|撤去の可能性まで見据えて選択することが大切
マイホーム建築時に畳を取り入れる方法は、小上がり以外に以下のような種類があります。
- 置き畳
- 畳スペースをつくる
- 和室をつくる
置き畳
現在は置き畳の商品は、小上がりタイプの製品を含めたくさんの種類があります。
欲しいときに手軽に設置でき、建築時につくるより費用面の負担を軽減してくれます。
しかし耐久性が低い商品があるため、下記の点をチェックしつつ選ぶことをおすすめします。
- 国産であること
- 売れていること
- よい評価が多いこと
- 畳のランク確認すること(特上品〜下級品まであり、い草の目が詰まっているほど高級)
畳スペースをつくる
あえて小上がりにせず、周囲の床面とフラットな畳スペースを設ける方法もあります。
小上がり畳コーナーを造作するより費用負担を抑えられ、畳の良さを感じるスペースをつくることができます。
和室をつくる
同じ居室であっても和室と洋室では基本的な造作が全く違うため、和室全体の雰囲気が好きな方はあえて和室をつくる方法もあります。
現在では、和室の良さをより高めてくれるデザインや素材、アイテムがたくさんあります。
和を楽しめるスペースは、暮らしに落ち着きと憩いをあたえてくれるでしょう。
関連記事:リビング横にある和室の使い方5選│おしゃれで快適に整えるコツをご紹介
まとめ
今回は、小上りの畳コーナーを快適にする方法にクローズアップしてきました。
現在はフローリングが主流となり、畳のある住まいは少なくなりました。
しかし長く愛されてきた畳というアイテムには、下のような効果が期待できます。
- 断熱性や保温性に優れている
- 防音性に優れている
- い草による空気清浄作用
- い草の香りによる、鎮静効果や集中力アップ効果
良いものを取り入れることで、住まいの快適性はグーンとアップします。
ぜひ小上がりの畳コーナーなど、今まで視野に入れなかったアイテムを検討してみませんか。