住宅会社の後悔しない選び方│5つのポイントをわかりやすく解説

住宅会社の後悔しない選び方

家を建てようと思ったら、まず住宅会社選びから始めましょう。

住宅会社は土地探しから資金計画まで相談に乗ってくれる場合がほとんどなので、新築計画をスムーズに進めることができます。

とはいえ住宅会社は数多くありますし、その特徴もさまざまなので、しっかりと検討して選ばないと後悔することになるかもしれません。

 

そこで今回は住宅会社を選ぶためのポイントをまとめてご紹介します。

まずはハウスメーカーと工務店の違いを確認して、どちらが理想の家づくりに合うのか検討していきましょう。

 


- point -

  • ハウスメーカーと工務店の特徴として、メリット・デメリットにわけてお伝えします。
  • 住宅会社を選ぶ検討材料として、確認しておきたいポイントをご紹介します。

 

− contents −
◼ 住宅会社の選び方│ハウスメーカーと工務店を比較
◼ 住宅会社の後悔しない選び方│5つのポイントを解説
◼ まとめ

 

住宅会社の選び方│ハウスメーカーと工務店を比較

住宅会社は大きく「ハウスメーカー」と「工務店」にわけられます。

会社規模の大きいハウスメーカーと会社規模の小さい工務店の間に「ビルダー」がありますが、今回は比較しやすいよう両極端にある2つをまとめてご紹介します。

それぞれの特徴をメリットとデメリットにわけてお伝えするので、違いを確認していきましょう。

 

ハウスメーカーの特徴

建築中

ハウスメーカーとは全国展開している大手会社のことで、独自の商品やサービスなどのブランドを確立しています。

モデルハウスの展示会や雑誌の掲載なども豊富にあるので、情報収集がしやすいの魅力の一つです。

 

ハウスメーカーのメリット

ハウスメーカーのメリットは、住宅への安心感です。

大手企業であるハウスメーカーは、最新技術の取得や、自社での開発・研究が活発に行われています。

新しい技術や製品は住宅に反映されるので、常に品質向上を期待することができるでしょう。

また規格化された部品や部材は自社工場で製造されるので、現場での技術に左右されることなく住宅性能が安定しやすくなります。

 

さらにハウスメーカーは依頼して住宅を建てるまでだけではなく、建てた後の体制も整っています。

アフターメンテナンスや保証内容も充実しているので、住み始めてからの安心も確保することができるでしょう。

 

ハウスメーカーのデメリット

ハウスメーカーのデメリットは、コミュニケーションがとりにくいことです。

会社が大きいため担当や部署がそれぞれに分かれるので「希望や要望が通ってない」となり兼ねません。

また支店や支社が多いので、計画の途中で担当者が変わることもあります。

 

基本的に問い合わせや相談の窓口は営業に一貫して、その都度メモに残しておきましょう。

 

工務店の特徴

新築計画

工務店は施工エリアが狭い、地域密着型の企業です。

建築に関わる専門職人の手配を行い、それを管理していきます。

 

工務店のメリット

工務店のメリットは、建築コストが低いことです。

施工エリアが狭いため全国に向けた大規模な広告・宣伝はされていません。

広告宣伝費を大幅に抑えることで、住宅建築費用を下げることを可能にしています。

 

しかし安さに目を向けすぎると、保証内容やアフターメンテナンス、住宅性能などを見落としがちなので注意しましょう。

 

工務店のデメリット

工務店のデメリットは、イメージと完成した住宅に違いがでやすいことです。

  • 実際に建てた家をオープンハウスとして展示することはあるが、数も頻度も少ない
  • 年間棟数が少ないので、イメージ写真も少ない
  • 自由度の高い間取りを計画しても、言葉や図面のみの確認になりやすい
  • 大工や職人によって技術にばらつきがある

実際に建てる家をどこまで視覚化できるかが、イメージと完成時のズレを埋めるポイントになりそうです。

 

また建築を依頼して完成するまでの工程がシステム化されていないケースが多いので、現状や次の段階が見えにくく不安を覚えるかもしれません。

コミュニケーションを密に取る必要があるので、忙しい方にとっては手間に感じられるでしょう。

 

住宅会社の後悔しない選び方│5つのポイントを解説

ハウスメーカーと工務店の特徴を理解した上で、さらにどの住宅会社に依頼するか決める必要があります。

こちらでは住宅会社選びの検討材料として、5つのポイントをご紹介します。

①坪単価

②性能

③構造

④デザイン

⑤信頼性

全てが希望をクリアすることは難しいので、何を重視したいのか理想を明確にして選んでいきましょう。

 

①坪単価

新築予算

新築住宅にかかる費用が予算内に収まるかは、坪単価が一つの目安になります。

坪単価で住宅会社の目途をつけたら、何社か見積りを依頼しましょう。

 

また新築にかかる費用は建築費用だけではありません。

手続きに必要な書類や印紙代、引越し費用や外構費なども含めて、予算内に収まるか検討していきましょう。

関連記事:注文住宅の初期費用はいくら?土地・建物・ローンの諸費用まとめ

 

②性能

リビングダイニング

施工事例:玄関1つ、水回り2つのコンパクト設計でもこだわりの二世帯住宅

家の性能で住環境は大きく変わります。

  • 耐震性・・・地震で倒壊しない・しにくい
  • 耐火性・・・家事で燃えない・燃え広がらない
  • 気密性・・・家のすき間がない
  • 断熱性・・・暑くなりにくい・寒くなりにくい
  • 省エネ性・・・光熱費を抑えた生活ができる

 

このような性能への基準は建築基準法で定められていますが、住宅会社によっては性能の高さを特徴としている場合があるので確認しておきましょう。

 

③構造

鉄骨造

住宅会社によっては、決まった構造しか取り扱っていない場合があります。

希望の構造が施工可能か、また施工実績が豊富かは大事な要素です。

  • 木造・・・主に木材を使った構造で、一般住宅に最も多い
  • 鉄骨・・・鉄でできた柱の太さによって「軽量鉄骨」と「重量鉄骨」に分けられる
  • 鉄筋コンクリート・・・組まれた鉄筋の周りを型枠で囲み、コンクリートを流し入れて壁を作っていく最も丈夫な構造

 

間口やフロアの広い家、また多層階住宅や店舗併用住宅などは、強度の強い鉄筋や鉄骨にする必要があります。

関連記事:軽量鉄骨の家づくりに後悔しがちなポイントとは?特徴や魅力もご紹介

 

④デザイン

新築外観

施工事例:間口が狭く、奥行きが深い。木造吹抜け付きの地下室、1〜3階、屋上の5層住宅

住宅会社によって住宅のデザインに偏りがある場合があります。

希望のデザインが叶うのか事前に確認しておきましょう。

モデルハウスや展示会、これまでの施工写真などを確認するのもおすすめです。

 

⑤信頼性

握手

企業への信頼は、住宅保証や性能、アフターサービスに関わってきます。

また数ヶ月続く新築計画の中では、話し合いや相談を重ねて一つ一つ決めていく必要があるので、担当者とコミュニケーションがとれるかは重要なポイントです。

  • 企業の理念や規模
  • 営業担当の対応
  • 実際に建てた人の口コミ

住宅会社やその担当者を信頼できると、理想の家を建てられるだけでなく、工程を楽しむことができます。

家づくりの工程を楽しめるのは注文住宅の特権なので、ぜひ信頼できる住宅会社を選んでいきましょう。

 

まとめ

住宅地

今回は住宅会社を選ぶポイントを、詳しくご紹介しました。

まず「ハウスメーカー」と「工務店」の特徴を理解して、どちらが理想の家づくりに合うのか検討しましょう。

 

さらに5つのポイントを確認して、住宅会社を選んでいきます。

①坪単価

②性能

③構造

④デザイン

⑤信頼性

理想の全てを叶える会社はなかなか見つからないかもしれません。

重視したいポイントに優先順位をつけて、慎重に検討していきましょう。

 

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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