家を買うベストなタイミングは?年齢別にメリット・デメリットを解説

家を買うベストなタイミングは?

将来的に家を買うことを計画していても、どのタイミングがベストなのか悩ましいものです。

  • どのくらいの年収を得られるようになったら、家を買っても大丈夫なの?
  • 家を買うのに、ベストな年齢はあるの?
  • 何歳まで家を買うことができるの?

タイミングがズレてしまうと、住宅ローンの返済が生活の負担になったり、家族の生活スタイルに合わない家を選んでしまったりと後悔することになり兼ねません。

そうならないために、家族のライフプランに合ったマイホーム計画を立てていきましょう。

 

今回は家を買う年齢別に、メリット・デメリットをお伝えします。

また住宅ローンの利用者を対象にした調査結果から、家を買う年収と年齢の平均値をまとめてご紹介します。

家族に合ったタイミングはいつなのか、検討材料にぜひお役立てください。

 


- point -

  • 実際に家を買った人達の年収と年齢の平均値をまとめてご紹介するので、一般的な傾向としてご確認ください。
  • 家を買った動機や、メリット・デメリットを年齢別にまとめてご紹介します。

 

− contents −
◼ 家を買う平均年齢・年収からタイミングを探る
◼ 家を買う年齢別にメリット・デメリットを解説
◼ まとめ

 

家を買う平均年齢・年収からタイミングを探る

住宅地

当然のことながら家を買うと住宅ローンの返済がスタートします。

そのため住宅ローンの返済をしながら、家族の生活を整えるだけの収入が必要です。

どのくらいの年収を得られるようになったら家を購入するのがベストなのか、実際に家を購入した人達の平均年収を確認してみましょう。

 

また結婚や出産などのライフイベントが、家を買うタイミングになるケースもあります。

ライフプランの目安として家を購入した人達の年齢もまとめていくので、ぜひ参考にしてください。

参考資料:住宅金融支援機構 2021年度 フラット35利用者調査

 

家を買う世帯年収の平均

2021年度に住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して融資が行われる、住宅ローンの「フラット35」を利用した人達の年収は次の通りです。

  • 400万円未満・・・22.2%
  • 400万円以上600万円未満・・・40.1%
  • 600万円以上800万円未満・・・20.3%
  • 800万円以上1000万円未満・・・8.9%
  • 1000万円以上1200万円未満・・・3.6%
  • 1200万円以上・・・4.9%

このように年収400万円~600万円の人達が、最も家を建てていることがわかりました。

家を買う世帯年収の平均は、高年収に引っ張られる形で608万円となっています。

 

家を買う年齢の平均

同じく2021年度にフラット35を利用した人達を対象とた調査結果から、家を買う人の平均年齢を見ていきましょう。

  • 30歳未満・・・14.1%
  • 30歳代・・・36.2%
  • 40歳代・・・26.5%
  • 50歳代・・・14.1%
  • 60歳以上・・・9.0%

割合が最も多いのは30代、次に40代となっていて、平均年齢は41.5歳という調査結果でした。

 

また割合の推移をみるために10年前の調査結果を見てみると、30代が52.1%、40代が21.6%と全体の約70%を占めています。

中心となっている30代~40代の層が2021年には8%ほど減少しており、その分50代以降の割合が増えていることがわかりました。

 

家を買う年齢の調査結果をまとめると、次のように理解できます。

  • 家を買う平均年齢は41.5歳
  • 家を買う年齢層で最も多いのは30代
  • 家を買う年齢層の推移は高くなっている

 

では次に家を買う年齢別に、どのような特徴があるのかメリット・デメリットにわけてお伝えしていきます。

 

家を買う年齢別にメリット・デメリットを解説

新築外観

施工事例:吹き抜けで開放的なリビングが特徴。将来の二世帯を考えた工夫満載

家を買う年齢別にメリット・デメリットをご紹介します。

魅力を最大限に活かした計画が立てられるよう、事前に確認していきましょう。

 

20代で家を買う│メリット・デメリット

リビング

20代で家を買う動機で最も多いのは「子供や家族のため」「結婚や出産を機に」となっています。

参考元:住宅金融支援機構 2022年4月調査 住宅ローン利用者の実態調査

大きなライフイベントが起こりやすい20代に家を買うと、どの様なメリット・デメリットがあるのか見ていきましょう。

 

20代で家を買うメリットは、定年を迎える前に完済できることです。

収入が落ちることが予測される60代に家賃や住宅ローンの支払いがないので、ゆとりをもった生活を送ることができるでしょう。

 

デメリットは仕事や生活がまだ安定していない時期にあるということです。

  • 仕事が安定していないので転勤・転職などが考えられる
  • 収入が低いので十分な借り入れができない
  • 貯蓄が少ないので頭金を入れられない
  • 家族構成が定まっていないので、間取りに無駄がでる

 

資金にゆとりをもてない時期ではありますが、できるだけ家を買う費用を下げて毎月の支払を抑えれば、定年後に大規模なリノベーションをすることも可能です。

親も定年を迎えていない時期にある年代なので、親の援助をうけることもできますが、トラブルにならないよう慎重に検討する必要があります。

また仕事の都合で引っ越しをする可能性があるなら、貸したり売ったりしやすい一般的な間取りの家を選ぶことも大切です。

関連記事:子育てしやすい間取りポイント|住み慣れた街で始める新しい暮らし

 

30代で家を買う│メリット・デメリット

ダイニングキッチン

30代で家を買う動機は20代とほぼ同じですが「もっと質がよく広い家・新しい家に住みたい」という願いも加わっている様です。

持ち家以外の生活をしていて、もっといい生活環境を整えたいという思いが強くなる時期なのかもしれません。

ではそんな30代で家を買う、メリット・デメリットをご覧ください。

 

30代で家を買う最大のメリットは、住宅ローンを利用しやすいことです。

  • 勤務年数がある
  • 20代と比較すると年収高い
  • 完済年数を長期に設定できる

十分な額を借り入れられるので、理想の家を買うことができます。

収入もある程度安定している時期なので、毎月の返済が生活の負担になることもないでしょう。

 

デメリットは、定年までの住宅ローン完済が難しくなることです。

もちろん完済年数を短く設定できますが、毎月の支払額が増えるので生活の負担になることや、借入可能額に影響することも考えられます。

退職までに完済したい場合は、繰り上げ返済を計画的に行って対策していきましょう。

 

40代以降に家を買う│メリット・デメリット

女性 住宅 購入

40代以降に家を買う動機は、30代と同様で「もっといい生活環境を整えたい」に「老後の安心のため」という思いが加わっています。

若い頃には意識が薄かった老後の住まいに、少し不安を覚える時期に差し掛かっていると考えられます。

そんな40代以降が家を買うメリット・デメリットをご紹介します。

 

40代以降で家を買うメリットは、家族に合った家づくりがしやすくなることです。

  • 家族構成が定まっているので、必要な部屋数を決めやすい
  • 家族の好みや生活スタイルに合った間取りを選べる
  • 老後を見据えた生活スペースを整えられる
  • 親の老後を含めた生活スタイルを考えられる
  • 収入が安定しているので、資金計画が立てやすい

仕事や家族だけでなく、生活スタイルも確立した世代なので、家を買う計画をスムーズに立てることができるでしょう。

 

デメリットとしては、住宅ローンを最長で組むことができない時期に入ることです。

住宅ローンには完済年齢に制限があり、ほとんどが80歳で設定されています。

完済期間の最長は35年なので、45歳までは35年間の住宅ローンを組むことが可能です。

 

しかしそれ以降は完済期間が短くなるので、借り入れ可能額への影響や、毎月の返済額を増やすことになります。

完済年齢も80歳なので、老後の生活に大きな負担になるかもしれません。

 

対策としては繰り上げ返済をするのがおすすめです。

特に50代あたりでは、お子さんの成長と共に少しゆとりが感じられる時期に入るので、生活の負担にならない程度に貯蓄を増やして、住宅ローンの返済にあてていきましょう。

 

またお子さんが巣立った時期に家を買うなら、夫婦の生活が快適に整うコンパクトな家を選ぶことで費用を抑えることができます。

借り入れがしやすくなり、毎月の支払負担も減らせるので、安定した生活を送ることができるでしょう。

関連記事:【タイニーハウス】小さな家でも豊かな暮らし|間取りの工夫と活用法

 

まとめ

家を買う家族

家を買うタイミングは、それぞれのライフプランに合わせるのがベストです。

とはいえ住宅ローンが組みやすい年齢や、毎月の支払を抑えた資金計画は、年齢によって左右されるものもあります。

今回ご紹介した年齢別のメリット・デメリットを参考に、家族に合ったタイミングを計画していきましょう。

 

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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