注文住宅の初期費用はいくら?土地・建物・ローンの諸費用まとめ

注文住宅の初期費用はいくら?

注文住宅を建てるには「いくら資金が必要なのか分かりずらい」と思われる方は少なくありません。

それは土地代や建物代(建築費用)にあわせて、細かな諸費用が必要になるからです。

 

土地の購入や建築費用、住宅ローンの借り入れも高額になるので、諸費用といってもかなりの額になります。

諸費用の部分が予算から漏れてしまうと、その後の生活にしわ寄せがきたり、予定していた新築計画が進まなかったりと、理想の家づくりができないかもしれません。

 

今回は注文住宅の初期費用の内訳として、諸費用の詳細をお伝えしていきます。

この諸費用に土地購入代、建築費用を加えて、初期費用を整えていきましょう。

また金額については、環境や条件によってかなり異なるので、一つの目安とすることをおすすめします。

ぜひ注文住宅の資金計画にお役立てください。

 


- point -

  • 注文住宅を建てるにはいくら必要なのか、初期費用の内訳として諸費用をご紹介します。
  • 諸費用はさまざまな条件や環境によって必要な項目や金額が異なるので、実際シュミレーションする場合はハウスメーカーの相談窓口を利用することをおすすめします。

 

− contents −
◼ 注文住宅の初期費用まとめ
 ◼ 土地購入に関する費用
 ◼ 建物に関する費用
 ◼ 住宅ローンを組むのに必要な費用
 ◼ 引っ越し費用
◼ まとめ

 

注文住宅の初期費用│土地・建物・ローンの諸費用まとめ

リビング画像

注文住宅の初期費用とは土地の購入費用と建物の建築費用、それに加えて諸費用が必要になります。

こちらでは内容が詳細にある諸費用について深堀するので、初期費用がいくら必要か資金計画にお役立てください。

 

金額に関しては、さまざまな条件によって開きがあるので、一つの目安に過ぎません。

また環境などによっては必要のない項目や、逆に必要な項目が増える場合もあります。

ハウスメーカーや不動産、住宅ローンを契約する金融機関に確認を取りながら進めていきましょう。

 

土地購入に関する費用

新築外観

土地購入に関しては基本的に不動産を利用することになります。

気になる地域に理想にあった土地がないか相談したり、気になる土地を見付けて管理する不動産に問い合わせたりして購入する流れとなります。

これからご紹介する諸費用が土地の売値に加わることを想定して、土地の予算額を設定していきましょう。

 

【仲介手数料】土地の価格400万円以上の場合×3%+6万円に消費税が加わる額が上限(土地の価格によって割合が異なる)

土地を購入する際に、土地の所有者との間に入ってくれた不動産に支払う手数料

 

【登記費用】土地価格×1.5%

土地の所有者を変更するために必要な費用

 

【印紙税】土地の価格が1,000万円~5,000万円の場合1万円

土地の売買契約書に貼るための印紙代

 

【司法書士に支払う費用】約3万円~5万円

司法書士に登録手続きなどを行ってもらうための費用

 

【不動産取得税】固定資産評価額×4%

土地を購入したことで課せられる税金

 

【固定資産税】固定資産税評価額×1.4%

土地を購入したことで課せられる税金

 

【解体費用】約150万円~300万円

家が建っている状態の土地を購入する場合、建物を解体する費用が必要になる

 

関連記事:狭小地に建つおしゃれな注文住宅の事例集│2階・3階・収益物件・外構まで!

 

建物に関する費用

建築途中の注文住宅

建物に関する流れはハウスメーカーや工務店が整えてくれるので、事前に一連の流れを確認して、現金で必要な額を算出しておくと安心です。

また地盤改良費は改良の必要がなければ費用が発生しませんし、ガスや水道の引き込みも完了した状態で売りに出されている土地もあります。

地鎮祭や上棟式は地域性が出やすいので、費用の開きもあります。

ハウスメーカーや工務店に予算をお伝えする場合は、これからご紹介する諸費用も含めた額を提示しておくと、ある程度予算幅を守ることができるでしょう。

 

【設計料】建物の費用×15%程度が目安

家の設計を建築家に依頼する場合、建築家に支払う費用

 

建築確認申請費用】約10万円~20万円

建築基準法に準じた設計になっているか確認するための費用

 

【地盤調査】約5万円~10万円

土地に建物を支えるだけの強度があるか確認するための費用

 

【地盤改良工事費用】約100万円

土地に建物を支えるだけの強度がない場合は、地盤改良費が必要になる

 

【ガス・水道を引きこむ工事費用】約20万円~50万円

全面の道路から敷地内に管を引き込むための費用

 

【印紙代】1,000万円~5,000万円の場合は1万円

工事請負契約書にに貼るための印紙代

 

【登記費用】約10万円

建物の所有権を登録するための費用

 

【地鎮祭】約5万円

建築工事を始める前に、神主を招いて土地の神様に安全を祈願する

 

【上棟式】約10万円

建物の棟上げが終わった際に、これまで事故がなかったことに感謝して、最後まで無事に工事が終わることを祈願する

 

【外構工事】約100万円~200万円

駐車場・玄関ポーチ・庭・テラス・フェンスなどの、建物以外の敷地を整えるための費用

 

関連記事:何をするの?家づくりに必要不可欠な『地鎮祭』の流れとポイント|クレバリーホーム東京

 

住宅ローンを組むのに必要な費用

住宅ローン 計算

住宅ローンの契約条件は、金融機関によって内容が異なります。

火災保険への加入はローンを組むための条件であることがほとんどですが、保証会社を入れることも条件に入っているケースもあります。

またある程度の頭金が用意できるのであれば、繋ぎ融資を利用する必要がないかもしれません。

 

さまざまな初期費用が必要になりますが、ほとんどの項目は住宅ローンに充当できるので頭金の準備ができていない状態であっても注文住宅を建てることは十分に可能です。

 

【事務手数料】約10万円~20万円

借り入れをする際の手数料

 

【保証料】借入金×2%に税金を加えた額

保証人の代わりに保証会社に入ってもらう際の費用

 

【印紙代】約2万円

住宅ローンの契約書に貼る印紙代

 

【抵当権設定費用】約10万円

住宅ローンを組むために建物と土地を担保に入れり設定費用

 

【つなぎ融資の利息】約10万円

住宅ローンの本契約をする前に受ける、つなぎ融資にかかる利息のこと

 

【団体信用生命保険】住宅ローンの金利に上乗せ

住宅ローンの契約者が亡くなったり高度障害者になった場合、住宅ローンの支払いが免除される保険

 

【火災・地震保険】約20万円~30万円

建物の火災保険で、建物や保証内容によって掛け金に開きがある

 

引っ越し費用

新築外観

注文住宅が完成して引き渡しが終わったら、引越しをして新しい生活を始めることができます。

近隣であれば業者に頼まず引越しを済ませるケースもありますが、身内や友人に手伝いを頼むこともあるでしょう。

業者と比較するとかなりのコスト削減になりますが、気持ち程度のお礼は必要です。

 

【これまでの住まいを引き払う】約10万円

これまでの住まいを契約途中で解約する場合は違約金が必要であったり、修繕費用を請求される場合がある

 

【引越しの際に出る不用品の処理費用】約2万円

不用品やゴミの処理費用

 

【引越し費用】移動距離や荷物の量によって費用が大幅に異なる

引越し業者に依頼する際の費用

 

【ご挨拶の手見上げ】約1万円

引越し後、ご挨拶周りをする際にお渡しする手見上げの費用

 

まとめ

リビング

今回は注文住宅の初期費用の内訳として、諸費用をまとめてお伝えしてきました。

諸費用は条件や環境によって大きく左右するので、土地に関する諸費用は土地購入資金に、その他の諸費用は建物を建てる資金に加えて計画すると全体の初期費用を予算化しやすくなります。

 

また諸費用の項目は数多くありますが、金融機関によっては住宅ローンに組み込むことが可能です。

そのため頭金を十分に用意できていない状態であっても、注文住宅を建てることはできます。

家づくりを計画する際は、まずハウスメーカーに相談して初期費用をシュミレーションをしていきましょう。

 

LINEでお問い合わせ

監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

詳しいプロフィールはこちら