注文住宅を安くする方法│建築費用と固定資産税のポイントを解説
注文住宅の魅力は自由な設計にあります。
間取りや建具、設備や構造まで自由に決められるので、理想の家を建てることができるでしょう。
しかしその自由さから予算オーバーになることも少なくありません。
予算オーバーになると住宅ローンの返済が新しい生活の負担になり兼ねないので、できるかぎり当初に立てた予算内に収めたいものです。
今回はそんな注文住宅での新築費用を安くする方法について、深堀していきます。
またランニングコストでもある固定資産税を安くする方法も合わせて確認していきましょう。
新築の予算計画に、ぜひお役立てください。
- point -
- 注文住宅の建築費用を安くするには、間取りや外観をどのように整えればいいのかお伝えします。
- 固定資産税の支払額に影響するポイントを、デメリットと共にご紹介します。
− contents −
◼ 注文住宅を安くする方法│建築費用
◼ 注文住宅を安くする方法│建物の固定資産税
◼ まとめ
注文住宅を安くする方法│建築費用
注文住宅の建築費用を安くする方法はいくつかありますが、全てを取り入れようとすると理想の家とかけ離れていくかもしれません。
まずはどのような家にしたいのか家族で希望を出し合って、優先順位を決めましょう。
上位の希望をのこしつつ、コストダウンできるポイントを探していくことが大切です。
①外観の形に凹凸を作らない
建築費用を安くするには、凹凸のない総二階建てや総三階建てのシンプルな外観がおすすめです。
さらに上空から見た家の形状もコの字やL字など複雑ではない、正方形や長方形の外観にすると、屋根の形状もシンプルに仕上げることができます。
外観や屋根の形状をシンプルにすることで、次の様なコストダウンにつながります。
- 使用する外壁や屋根材が少なく済む
- 施工に手間がかからないから工期の短縮につながる
- シンプルな屋根は雨漏りのリスクを抑えられる
- 外壁や屋根のメンテナンス費用も抑えられる
凹凸のない外観はおしゃれに仕上げにくいと思われがちですが、そのシンプルさを活かしてモダンスタイルに整えることも可能です。
白やグレー、ネイビーなどの外壁に木目のアクセントをいれて、スタイリッシュに仕上げていきましょう。
関連記事:モダンな外観を作る5つのポイント【東京の3階建て実例】
②水回りがまとまった間取りにする
水回りとはキッチン・洗面・お風呂・洗濯室・トイレなどです。
できるだけ隣接した間取りにすると、水道の配管設備をコンパクトにまとめることができるので、配管の材料費や、施工代が安くなります。
また階違いに水回りを増やす場合は、間取りを縦に繋げることもコストダウンにつながります。
このように水回りを集めた間取りにすると、家事動線が繋がりやすくなるので、家事効率を上げることが可能です。
さらに水回りは音が出やすいので、静かに過ごしたい間取りと距離を置きやすくなるでしょう。
③収納に扉をつけない
収納に扉を付けずオープン収納にすることで、コストダウンができます。
収納の扉は種類や大きさによって費用が異なりますが、30,000~100,000円程度かかります。
家中の収納に扉を設置するとなるとかなりの費用になるので、個室にある収納などはとくに扉の必要性を検討してみましょう。
収納に扉を付けないと、収納品が一目で分かり出し入れもしやすくなります。
小さいお子さんが手を挟んだりする心配がないのも嬉しいですね。
収納スペースと部屋の境が無くなるので、部屋を広く感じることができるでしょう。
④リビング階段を設置する
リビング階段は、階段スペースが壁などに仕切られることなくオープンなつくりになるので、材料費のカットになります。
階段スペースと部屋の空間が繋がるので、開放感がありおしゃれなリビングになるでしょう。
家族が顔を合わせる機会が自然に増えるので、コミュニケーションが取りやすくなるのも嬉しい特徴です。
関連記事:リビング階段の間取りポイント|メリットデメリットと注意点
⑤スペースの仕切りを減らす
個室をつくるのはかなりの費用がかかるので、共有できる間取りは繋げていきましょう。
- 子ども部屋を大きく一つの部屋にして、必要であれば仕切る
- 家事室とパントリ―のスペースを共有する
- ランドリールームと脱衣室のスペースを共有する
- 書斎とウォーキングクローゼットのスペースを共有する
- 和室を個室にせずに、リビングの一角に畳コーナーをつくる
部屋を繋げるとコストダウンするだけでなく、間取りがコンパクトになるので、他の間取りを充実させることが可能です。
注文住宅を安くする方法│建物の固定資産税
建物の固定資産税とは、家を所有する人に支払い義務がある税金のことです。
この税金の額は一定ではなく、建物を評価して決められます。
したがって建物の作り方によっては、固定資産税の額を抑えることが可能です。
こちらでは新築住宅を建てる際に、整えることのできるポイントをお伝えしていきます。
デメリットも一緒にご紹介するので、理想の家づくりから遠ざからないようにしましょう。
①設備について
家の設備を整えると、固定資産税が高くなります。
- ホームエレベーターを設置する
- エアコンを壁掛けタイプではなく埋め込み式にする
- 全館空調や床暖房を設置する
さらにシステムキッチンやシステムバス、ドアモニターなどを設置することも固定資産税に影響します。
しかし快適に暮らすために必要な設備であれば、固定資産全の加算を受けても整える方がいい場合もあります。
日々の快適さを充実させたうえで、固定資産の費用を抑えられるか検討してみましょう。
関連記事:自宅にエレベーターを設置するメリット・デメリット│費用まとめ
②屋根について
屋根は勾配が緩やかでシンプルな形状にして、軒を広く出さないようにしましょう。
またソーラーパネルを設置する際は、屋根に乗せるタイプがおすすめです。
しかし屋根の勾配を緩やかにすると、ロフトや屋根裏など天井の高さを楽しめない間取りになるかもしれません。
また軒を短くすると、壁に雨水があたりやすくなり、雨漏りのリスクが高くなります。
間取りや地域性なども踏まえて取り入れていきましょう。
③壁材について
固定資産税が安くなる壁材はサンディングで、次に塗り壁と続きます。
サンディングとは板状になった仕上げ材のことで、デザインや色が豊富に揃っています。
塗り壁とは、左官材を利用して職人の手によって仕上られる壁のことです。
このように固定資産税を比較的安くすることができる壁の仕上方ですが、メンテナンス費用についても理解しておく必要があります。
サンディングはつなぎ目が劣化すると雨漏りのリスクが高まるだけでなく、表面も紫外線や雨風の影響を受けてしまうので塗装が必要です。
塗り壁についてはつなぎ目がないので仕上がりは美しいのですが、ひび割れや汚れが目立ちやすいので、塗り替えが必要になります。
また職人の腕によって仕上がりに差が出てしまうのを回避するのは難しいでしょう。
固定資産税が高額になりがちなタイル仕上げは、メンテナンスがほとんど必要ありません。
汚れが付きにくいのでいつまでもキレイな状態を保つことができる上に、高級感がありおしゃれです。
ランニングコストは固定資産税だけでなく、メンテナンス費用も掛かるので、総合的にコストダウンできる方法を選んでいきましょう。
まとめ
注文住宅を安くする方法として、建築費用と建物の固定資産税についてご紹介してきました。
初期費用を安く抑えても、ランニングコストが高くなる場合もありますし、暮らしやすさに影響を与える場合もあります。
デメリットも理解した上で、コストダウンできるポイントを探していきましょう。
予算内で理想の家づくりを叶えるために、ぜひお役立てください。