【木造4階建て】メリット5個・その他の特徴5個 一挙解説
限られた面積の土地を活用するためには「木造4階建て」が有効です。
木造4階建てのメリットは何か?特徴は?RCや鉄骨住宅と何が違うの?
こういった疑問について詳しく解説していきます。
記事の終わりで、木造4階建て住宅や、木造4階建ての収益物件の建築事例も紹介します。
土地を有効活用したい方、共同住宅を建てたい方は、ぜひ参考にしてください。
- point -
- 木造4階建てを建築すると得られる「メリットや特徴」がわかる
- 実際に建築された木造4階建ての「事例」がわかる
− contents −
◼ 木造4階建ての『メリット』
◼ 木造4階建ての『その他の特徴』
◼ 『一般住宅』の施工事例
◼ 『アパート・収益物件』の施工事例
◼ まとめ│木造4階建ての特徴をつかもう!
木造4階建ての『メリット』
近年注目を集め始めている木造4階建て。
一体どんなメリットがあるのでしょうか。
限られた予算内で建築できる
4階建ての住宅やアパートを木造で建築する場合は、他の構造と比べて「予算を削減できる」ことがメリットです。
鉄骨やRC(鉄筋コンクリート)で4階建ての建築を計画する場合は、坪あたり100万円以上の費用を想定する必要があり、木造より割高になりがち。
主な理由は2つです。
1つ目は建築資材の単価が高いこと。鉄骨も鉄筋コンクリートも、木材と比べると単価が高額になり、建築費用に反映されます。
2つ目は建築する場所の制限です。4階建ての建物は都市部に建築される場合が多く、施工のために必要な場所の確保が困難です。
木造の場合は資材が小分けになるので、人の手で運搬できる場合がありますが、鉄骨やRCの場合は手段が限られ、割高な費用が必要になります。
固定資産税が他の構造よりも安い
一般的に、固定資産税は建物の構造や広さによって評価が決まります。
RC造が最も高く、鉄骨、木造の順番で安価になるケースが多いです。
木造であれば「固定資産税が割安に」なります。
特に建築直後は、RC造と比較してより固定資産税の軽減メリットが実感できます。
地盤改良費を安くできる可能性がある
建物は建築する前に地盤改良を実施し、建築を予定する建物の重量を支えられるのか(地耐力といいます)チェック。
地耐力が不足する場合は、地盤の強度を高める対策が必要になります。
鉄骨・RCと比べて単位あたりの重量が軽い木造は「地盤改良費用を安くできる可能性」があります。
同じ4階建ての建物なら、単位あたりの重量が軽いほうが、地盤に与える影響は少なくなります。
結果、地盤改良が不要になったり、改良工事の規模を抑えることができるのです。
鉄骨・RC住宅よりも涼しく暮らせる
木造住宅は他の構造より「涼しく暮らせる」点もメリット。
鉄骨・鉄筋・コンクリート、いずれの材料も熱を通しやすく断熱材を入れていたとしても室内に熱を通してしまうでしょう。
一方で、木造は熱伝導率が低く、外部の熱を室内に通しにくい性質を持ちます。
ヒートアイランド現象で外気温が上がっている昨今、木造住宅は室内を涼しい環境に保つのに好影響を及ぼします。
また、建物内を涼しいままに保てるということは、冷暖房の使用率を下げられるということ。電気代の低減にも期待できます。
広い床面積を確保できる
2階・3階建て住宅と4階建て住宅を比べた時の特徴は「広い面積を確保できる」こと。
4階建て木造住宅は、同じ土地に建築する場合、建物の延床面積を広く取ることができます。
ひとつの部屋を広く確保したり、多くの部屋を設けて目的別に利用することもできるでしょう。
なお、床面積を確保するためには「地下室」という方法もあります。
また、床面積を多く確保できることは、住居としてのメリットに留まりません。
対象の土地に「賃貸併用住宅」やアパートなどの「収益物件」を建築する場合は、よりメリットが感じられます。
賃貸併用などの目的で建築する場合にも、木造4階建て住宅はおすすめです。
木材の利用促進につながる
社会貢献面でのメリットですが「木材の利用促進」につながります。
木材は空気中の二酸化炭素を固定して生産されるため、木材を利用することは大気中のCO2を低減することになります。
日本は2050年にCO2の排出量の収支を全体としてゼロにする、カーボンニュートラルを目指すことを宣言しています。
こういった社会的な流れを汲み取り、環境問題の解決に取り組む側面から、木材の利用促進は高い効果を得られるでしょう。
木造4階建ての『その他の特徴』
木造4階建てには、メリットだけではなく、デメリットやその他の特徴も存在します。
多くの視点から木造4階建てを見つめてみましょう。
坪単価の相場はおおよそ80万円~
気になる木造4階建て住宅の坪単価は「80万円~」が相場となります。
ただし、この金額はおおまかなもので、実際に建築するときには変動が生じることに留意しましょう。
その理由は2つあります。
1つ目は、施工条件に左右されることです。
先述したとおり、4階建て住宅は都市部で建築されることが多く、条件によって施工費用に大きな差が生じます。
例えば、建築場所の近くに材料を仮置きする場所があったり、大型のクレーンを置く場所があれば建築費用は下がります。
逆に、付近に空き地がなく、建築予定地の狭い場合は、材料を小分けにして搬入することになります。
また、周囲の土地との間に足場を組めなければ、特殊な足場や工法を利用することになり、施工費用が上がる原因になってしまいます。
2つ目は、間取りや設備の違いです。
広いLDK空間を確保したいなら、構造材を太くする必要があります。
設備面でも、ホームエレベーターを導入したり、水回りを2・3階に配置すれば、施工費用が高くなります。
こういった違いがあるので、一概に金額を伝えるのが難しいのです。
売却のときの価値が低くなってしまう
一般的に、建物を売却するときの売値は、税金の計算に用いる減価償却の考え方を利用します。
法定耐用年数は「RC:47年、鉄骨:34年、木造:22年」とされており、その年数を経過すると内部が綺麗でも売買上の価値は0円とされます。
このため、木造で建築すると「将来売却するときの金額が安価になる可能性」を覚悟しておきましょう。
なお、法定耐用年数を経過しても機能上は問題ないので、終の棲家として建築する場合は問題ありません。
内装に制限が生まれることがある
木造4階建て住宅を建築する場合は、建物を「耐火構造」にする必要があります。
簡単にいうと、木造4階建ての場合は「火災が発生しても1時間は構造部分が燃え落ちず、倒壊しないような構造」です。
この条件を達成するためには、木材を石膏ボードなどで耐火被覆するか、木材が1時間焼け残るために断面を大きく取るか、どちらかを選択する必要があります。
このため「木造建築らしく、構造上の木材を部屋内に露出させて、木の雰囲気を楽しみたい」といった要望を叶えられない、または施工コストが上がる場合があります。
建築基準法改正があったばかりで対応できる業者が少ない
木造4階建ては、2019年に行われた建築基準法の改正で建築へのハードルが低くなり一般化された工法です。
このため、2024年の現在でも、まだ「施工に対応しているハウスメーカーや工務店が少ない」状況が続いています。
また、施工に不慣れな業者に依頼してしまうと、建築確認申請や施工時に問題が生じる恐れがあるので、木造4階建ての施工に慣れた業者に依頼すると安心です。
なお、クレバリーホーム東京では『もくよん』という愛称で木造4階建てのプランをご提案しています。
構造計算が必要
木造建築の場合は、通常は3階を超える建物の場合に「構造計算が必要」になります。
構造計算は、確認のために特別に手間が必要です。
専門の設計士への依頼や、検査機関への支払いなどが別途必要で30万円~の費用が追加でかかります。
『一般住宅』の施工事例
ここからは、木造4階建てでどんな建物が建つのか「一般住宅」の実例を紹介します。
広いロフトで狭さを感じさせない空間に
防火地域内に建つ、木造4階建ての家です。
広めのLDKや屋上空間、和室にロフトと、様々な要素を組み込んでいます。
隣地との距離を見ても分かるとおり、敷地を最大限に活用して建てられています。
「10坪の敷地」に建つ「延床面積30坪」の家
続いては10坪の敷地に建つ注文住宅です。
敷地はコンパクトでも、4階建て住宅のメリットを利用して、延床面積は30坪に。
ダイニングキッチンも十分な広さ、そして明るさを確保しています。
コンパクトな敷地は部屋の奥まで光が届くのも嬉しい点です。
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『アパート・収益物件』の施工事例
さらに「アパートや店舗などの収益物件」も紹介します。
木造4建ての賃貸・共同住宅への汎用性の広さを実感できますね。
6世帯分の賃貸住宅+オーナールーム
最初に紹介するのは「賃貸併用物件」です。
6人分の賃貸住宅に、オーナー専用の部屋を併設。
収益を得ながら、その建物に住むことができます。
飲食店併用・屋上・太陽光・8人住まい
最後に紹介するのは「飲食店と二世帯住宅」を併設した建物。
屋上利用や太陽光の設置など、複数の目的で建物を利用しています。
まとめ│木造4階建ての特徴をつかもう!
木造で4階建ての建物を建築する場合の、特徴や施工事例を紹介しました。
他の構造と比べて、内装制限などのデメリットもありますが、建築コストが安くなるため、事前のプランニングが重要です。
木造4階建てに強いハウスメーカーに相談して、納得の住まいづくりをしていきましょう。
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