コンセントの使い勝手は高さが重要|空間ごとに適切な位置を解説
生活する上で必須な設備であるコンセント。
コンセントの位置や数は詳しく打合せをしたが、高さは意識してなかったという方は意外と多いです。
高さを自由に選べるなんて知らなかったという方もいるでしょう。
注文住宅では、空間によってコンセントの高さを自由に設定することが可能です。
使いやすい高さのコンセントがあれば、家事の効率や安全性が高まります。
用途を考えながらベストなコンセントの高さを考えてみましょう。
- point -
- コンセントは空間によって高さを決めることができます。
- 用途によってコンセントのおすすめな高さは異なります。
− contents −
◼ 一般的なコンセントの高さは25cm
◼ 【空間別】おすすめのコンセントの高さ
◼ コンセントの高さを決めるときに大切なこと
◼ まとめ
一般的なコンセントの高さは25cm
まずは、一般的に採用されているコンセントの高さについてです。
指定をしなければ、25cmを標準の高さに設定している住宅会社がほとんどでしょう。
一部の住宅会社では、高さ30cmを標準にしていることもあります。
ちなみに25cmの場合は、コンセントの中心部が25cmの高さになるように施工されています。
右下にある2口コンセントの中心が25cmです。
使い勝手とデザイン性を考えて、25~30cmの高さが標準的になっています。
低すぎるコンセントは抜き挿しが大変ですし、床と壁の間に施工された巾木とぶつかってしまいますよね。
逆に、高い位置にコンセントがあると、目立ってしまいデザイン性が損なわれます。
丁度いいバランスを考えて「25cmくらいが妥当」という結論に至っています。
ただし、これはあくまで一般論なので、自分にとっての使い勝手を考えて適切な高さを考えることが大切です。
【空間別】おすすめのコンセントの高さ
空間ごとにおすすめのコンセントの高さを考えてみましょう。
玄関
玄関のコンセントのおすすめの高さです。
・玄関ホール壁:床から25~40cm
・トータイプの玄関収納の上:棚上10~15cm
・SIC内:床から40~100cm
玄関ホールの壁は、クリスマスツリーなどの季節物を飾るなら、コンセントが目立ちにくい25cmの高さ。
コードタイプ掃除機の使い勝手を優先したいなら、床から30~40cmがおすすめです。
ただし、高い位置は目立ちやすいため、玄関ホールの死角になりやすい位置に施工することをおすすめします。
玄関収納上のスペースにコンセントを施工するなら、棚上10~15cmが使いやすいでしょう。
ライトが点灯するようなインテリアなどを飾ることができます。
SIC内は目立ちにくいため、使い勝手を考えて高さを決めることをおすすめします。
床と棚のどちらに電源が必要なものを置くのか考えて、高さを調整しましょう。
リビング
リビングのコンセントのおすすめの高さです。
・リビング壁:床から25cm
・ソファ周り:床から40~60cm
・テレビ周り:床から25cmまたは100~110cm
リビングはデザイン性を意識する方も多いと思いますので、基本的には25cmの高さをおすすめします。
加湿器やサーキュレーターなどは挿しっぱなしのことが多いため、使い勝手も気になりにくいです。
ソファに座りながらスマホの充電をしたいなら、コンセントの高さに注意しなければなりません。
25cmの高さのコンセントだと、ソファと被って使えない可能性があるからです。
ソファに合わせて40~60cmくらいの高さに設定すると使いやすいでしょう。
テレビ周りは通常のテレビなら25cm、壁掛けテレビの場合は100~110cmくらいの高さをおすすめします。
壁掛けテレビは、隠蔽配管などをしてコンセントやコードを目立たせなくする工夫が必要です。
その他に飾り棚やカウンターがある場合には、高さに合わせてコンセント位置を調整しましょう。
ダイニング
ダイニングのコンセントの用途とおすすめの高さです。
・ダイニングの壁:床から25cm
・テーブル横の壁:テーブルの上端から10~20cm
ダイニングのコンセントもリビング同様に目立ちやすいため、基本的には25cmがおすすめです。
ただし、ダイニングテーブルが壁付けの場合、テーブルの高さに合わせてコンセントがあると便利です。
ホットプレートなどが使いやすいですからね。
ダイニングテーブルの高さに合わせてコンセントを施工しましょう。
横に2口並んでいるコンパクトなコンセントなら、テーブルの上端から10cmの高さでも問題なく使えるでしょう。
キッチン
キッチンのコンセントの用途とおすすめの高さです。
・カップボードの壁:天板から15cm前後
・パントリーの中:床から80~115cm前後
カップボードに家電を並べる場合、天板から15cm前後にコンセントをつけましょう。
高すぎる位置だと、家電の家にコンセントが見えてしまいます。
また、パントリーに家電を置きたい場合は、棚の高さに合わせてコンセントの高さを決めましょう。
カップボードのコンセントと高さに合わせると、家電を置いたときの見栄えが良くなるためおすすめです。
壁付けやI形キッチンは、前面の壁にコンセントをつけることもできます。
こちらは、I型キッチンの立ち上がり壁にコンセントを施工した事例です。
キッチンの近くにコンセントがあると、ミキサーなどを使えたりスマホで動画を見ながら料理が作れたりします。
アイランドキッチンの場合は、キッチン本体にコンセントをつけることが可能です。
採用するキッチンメーカーによってコンセントの位置が異なるため、確認してみてくださいね。
洗面脱衣所
洗面脱衣所のコンセントのおすすめの高さです。
・ダイニングの壁:床から25cm
・洗面台周りの壁:洗面台の上端から15~30cmくらい
・洗濯機用:床から105~110cm
掃除機や電気ストーブなどで使うコンセントは、一般的な25cmがおすすめです。
洗面台周りのコンセントは施工場所に注意する必要があります。
なぜなら水がコンセントに跳ねてしまう可能性があるからです。
洗面ボウルと壁が離れているなら、洗面台から15cmくらいの低めの位置でも問題ありません。
水が跳ねる可能性がある場所なら、少し高めの位置にコンセントをつけると良いでしょう。
洗面台横にコンセントがあると、ドライヤーやヘアアイロンなどが使いやすいです。
洗濯機は、本体の20cmくらい上にコンセントがあると理想的です。
しかし、洗濯機を買い替えるとサイズは変わってしまいます。
そのため、一般的な105~110cmの高さに施工しておけば問題ないでしょう。
トイレ
トイレのコンセントの高さを紹介します。
・トイレのコンセント:床から25cm
トイレ本体の電源用に必ず1つコンセントを採用します。
コンセントは一般的な高さで問題ありません。
冷暖房器具や消臭などの空気清浄器具を使いたいなら、もう1つコンセントを追加しても良いでしょう。
寝室・子供部屋
寝室や子供部屋のコンセントの高さを紹介します。
・居室のコンセント:床から25cm
各居室のコンセントは、一般的な25cmの高さで問題ないでしょう。
ベッドに寝ころびながらスマホを充電したい場合は、ベッドに合わせてコンセントの高さや位置を決めます。
将来ベッドを買い替えることも考えて、高さや位置を決めてください。
廊下・階段・ホール
廊下・階段・ホールのコンセントの高さを紹介します。
・廊下・階段・ホールのコンセント:床から25~40cm
コードタイプの掃除機を使うためのコンセントなら、30~40cmの高さにしても良いでしょう。
抜き挿しが楽になるため、掃除の負担を減らせて時短にもなります。
足元灯のためのコンセントなら、標準的な25cmの高さがおすすめです。
高すぎると足元が照らせないため注意しましょう。
書斎
書斎のコンセントの高さを紹介します。
・書斎のコンセント:床から25cm
・カウンター周り:カウンターから10~20cm
掃除・電気ストーブ・空気清浄器などは、一般的な高さで問題ありません。
カウンター周りにコンセントが必要なら、カウンターから10~20cmの高さがおすすめです。
または、カウンターにコードを通せるような穴をつけて、足元のコンセントに挿すように計画しても良いでしょう。
▶関連記事:在宅勤務の環境が整った家づくり|憧れのライフスタイルを手に入れる秘訣
コンセントの高さを決めるときに大切なこと
コンセントの高さを決めるときに大切なことを紹介します。
具体的な用途を考えてコンセントの高さを決めることが大切
コンセントの高さを決めるときは、具体的な用途を考えることが大切です。
何のためにコンセントをつけるのか考えることで、適切な高さは大きく変わります。
例えば、スマホの充電用のコンセントが25cmの高さにあったら不便ですよね。
空気清浄機用のコンセントが100cmの高さに合ったら見栄えが悪いです。
コンセントの高さが低いと家具と被ることもありますので注意しなければなりません。
生活イメージを膨らませながら、使いやすい高さにコンセントをつけましょう。
コンセントが目立つなら色や形にこだわる
使い勝手を重視してコンセントを高くすると、悪目立ちするというデメリットがあります。
しかし、デザイン性の高いコンセントを選ぶことで、改善されるかもしれません。
例えば、クロスと似た色のコンセントを選べば、壁に馴染んで目立ちません。
オプションでスタイリッシュなデザインにすることも可能です。
気になる箇所のコンセントは、デザイン性にこだわってみてくださいね。
高さ変更をしたら図面と現場のチェックは忘れずに
高さ変更をお願いしたら、図面に反映されているか必ずチェックすることが大切です。
コンセントは電気配線図という図面で確認することができます。
標準的な高さの場合はコンセントの位置記号だけしか表記されません。
しかし、高さを変えると高さの表記も追加されますので必ず確認しましょう。
職人さんは図面を元にして工事をするため、記載漏れがあると施工ミスにつながります。
さらに工事が始まったら現場での確認も必須です。
早く間違いに気付けば、最小限の手間で修正することができますからね。
もちろん職人さんや工事監督も細かく確認していますが、自分自身も現場で高さを確認することをおすすめします。
まとめ
コンセントは細かい部分ですが、こだわることで快適性が大きく変わります。
特に、頻繁に抜き挿しをするコンセントは、ストレスにならないような高さを決めましょう。
ただし、使い勝手ばかりを優先させると内装デザインが悪くなる可能性もあります。
アクセントクロスやタイルなどを採用する壁は、コンセントが悪目立ちしないように注意してくださいね。
クレバリーホーム城東店では、コンセントやスイッチなどの細部の設計もこだわりをもっています。
それぞれの家族に合ったコンセント計画をご提案しますので、ぜひお気軽にご相談くださいね。
新宿展示場もぜひご見学お待ちしています。