インナーバルコニーに後悔しがちなポイントとは?デメリットと対策まとめ
インナーバルコニーがあると、開放感のある外スペースを家族で楽しむことができます。
とくに狭小住宅は庭を設けることが難しいので、インナーバルコニーは外のスペースを利用できる貴重な空間と言えるでしょう。
そんな快適な空間をもつことができるインナーバルコニーですが、場合によってはほとんど使わないスペースになるかもしれません。
せっかくつくったインナーバルコニーを有効に利用しないのであれば、リビングを広くしたり、書斎をつくったりすればよかったと後悔することになるでしょう。
そうならないために、こちらの記事では「後悔しがちなポイント」をまとめてお伝えします。
事前に確認して、しっかりと対策を立てていきましょう。
インナーバルコニーのある家づくりをお考えの際は、新築計画にぜひお役立てください。
- point -
- インナーバルコニーをつくって後悔しがちなポイントと、その対策方法をご紹介します。
- インナーバルコニーを快適に整えると、どのような利用方法があるのかまとめてお伝えします。
− contents −
◼ インナーバルコニーとは
◼ インナーバルコニーに後悔しがちなポイント
◼ インナーバルコニーのメリット
◼ インナーバルコニーの快適な利用方法
◼ まとめ
インナーバルコニーとは
インナーバルコニーとは、建物からせり出していない屋外スペースのことで、上階の床や屋根が天井になります。
広さに基準はありませんが、奥行きが90㎝以上あるケースがほとんどです。
インナーバルコニーの他にも、建物から繋がる屋外スペースにはさまざまあるので、違いを確認しておきましょう。
- ベランダ・・・建物からせり出した屋外スペースで、屋根がある
- バルコニー・・・建物からせり出した屋外スペースで、屋根がない
- ルーフバルコニー・・・下の階の天井部分を利用した屋外スペースで、屋根がない
- テラス・・・建物から出入りできる1階部分の屋外スペースで、タイルやコンクリートで整えられている
それぞれに特徴があり、利用目的や建物の形状などによって、つくりわけられます。
インナーバルコニーに後悔しがちなポイント
インナーバルコニーは広さがあり、屋根が付いているので、さまざまな用途に利用することができます。
そんな便利なインナーバルコニーですが、後悔しがちなポイントがあります。
事前に確認して対策を立てていきましょう。
周りの建物からの目線が気になる
インナーバルコニーには広さがあるので、家族でバーベキューをしたり、趣味や娯楽を楽しむスペースとしても有効です。
しかし家の周りに同じ高さの建物があると、目線が気になってインナーバルコニーでの時間を満喫することができないかもしれません。
とくに狭小地に建つ住宅は、3階建て4階建てが多く、隣との距離が近いので利用しにくく感じられるでしょう。
周囲の目線が気になる場合は、インナーバルコニーに目隠しをつくりましょう。
- 手すり壁を高くつくる
- 手すり壁の上に、目隠しフェンスをプラスする
- 目隠しルーバーを取り付ける
- 格子を取り付ける
このような目隠しを利用すると、外から中の様子を伺うことはできませんが、中からの視界を妨げることはありません。
また採光や通気は変わらず取れるので、インナーバルコニー内の環境は快適に保つことができます。
新築時にこのような目隠し対策をしておかないと、シェードなどを利用して簡易的な目隠しをすることになり兼ねません。
そうなると視界が妨げられる上に、インナーバルコニー内に日が入りにくくなります。
事前に周辺の環境を確認して、必要に応じた対策を立てていきましょう。
インナーバルコニーに面した部屋が暗くなる
インナーバルコニーを設置した面は、大きな軒が出た状態になるので、室内への採光がしづらくなります。
外に広いスペースをつくった上で、室内への採光を確保するのであれば、外スペース部分に屋根を設置することができません。
これは前述した「ルーフバルコニー」にあたります。
しかしインナーバルコニーの魅力は屋根のある外スペースであること。
これを保った状態で室内への採光を整えることができないとなると、日中でも暗い部屋に後悔することになるでしょう。
そうならないために、室内の採光を対策していきましょう。
- 天窓を設ける
- ハイサイドライト(高窓)を設ける
- 吹き抜けをつくる
インナーバルコニーを南側に設けるのであれば、東側から採光するのもおすすめです。
インナーバルコニーの設置面以外から、採光をして明るい部屋づくりをしていきましょう。
雨漏りのリスクがある
インナーバルコニーは外環境の影響を受けやすいので、雨漏りの原因になり兼ねません。
インナーバルコニーは建物からせり出していないスペースになるので、真下は通常の部屋になります。
そのため雨漏りが起きてしまうと、室内や壁に雨水が染み込んで、家の腐食や、カビ・シロアリ発生を引き起こしてしまうかもしれません。
そうならないためには、事前の対策ではなくメンテナンスを定期的に行う必要があります。
メンテナンスの内容は次の通りです。
- 防水層のひび割れ補修
- トップコートの塗り替え
- 排水口の補修
- 手すり壁のコーキング
- 笠木の補修
塗装や目地などの耐久年数は約10年と言われていますが、劣化する前にメンテナンスを行うことで、劣化の進行を防ぐことができます。
また塗装の効果を維持することで、壁などへの浸水、防水層の劣化対策にもなります。
さらに排水口を小まめに掃除して、水はけをよくすることで手すり壁や防水層への負担を和らげることが可能です。
定期的なメンテナンス、排水口の水はけをよくして雨漏り対策をしていきましょう。
インナーバルコニーのメリット
インナーバルコニーのメリットは、開放的な外の空間を利用できることです。
都心に多くみられる狭小住宅は、限られた土地いっぱいに住宅を建てるので、庭をもつことができません。
そのためインナーバルコニーは外の空間を楽しむために有効なスペースと言えるでしょう。
またインナーバルコニーは、屋外でありながら屋根があることが大きな特徴です。
小雨程度であれば、小さなお子さんを遊ばせたり、洗濯物を干したりと実用的な利用方法も広がります。
2階以上につくられるインナーバルコニーは、通常の庭のように外部からの出入りができないので、家族だけのプライベート空間としてさまざまな楽しみ方ができるでしょう。
そんなインナーバルコニーの利用方法について見ていきましょう。
インナーバルコニーの快適な利用方法
インナーバルコニーは趣味や娯楽を楽しんだり、生活が便利になるよう実用的に利用したりとさまざまな用途に対応できます。
広さがある・2階以上の高さがある・プライベート性が高い・屋根付き、このような特徴から最適な利用方法をお伝えしていきます。
- ガーデニングや家庭菜園を楽しむ
- 洗濯物や布団を干す
- テーブルセットを置いて、食事やお茶をいただく
- 友人を呼んでバーベキューやお家キャンプをする
- 読書やヨガ、天体観察など、趣味を楽しむ
- 家庭用プールなどでお子さんを遊ばせる
ソファセットを置いて、第2のリビングとして利用するのもおしゃれですね。
関連記事:自宅の屋上で菜園を楽しもう【初心者向け】台風対策などもご紹介
まとめ
今回はインナーバルコニーとは何か、後悔しがちなポイントと、その対策方法をまとめてお伝えしました。
- 周りの建物からの目線が気になる場合は、目隠しルーバーやフェンス、格子などを付けて外からの視界を遮る
- インナーバルコニーを設置した面は暗くなりがちなので、別の方角から採光できる間取りを整える
- 壁や床の劣化により雨漏りがしやすいので、塗装などのメンテナンスを定期的に行う
インナーバルコニーがあると、開放的な外の空間でガーデニングやバーベキューなどを楽しむことができます。
また洗濯物を干して出かけても、屋根がついているので、急な雨に焦ることはありません。
インナーバルコニーのある家づくりをして、家族との生活に広がりをもたせていきましょう。