スキップフロアはやめたほうがいい?デメリットの対策方法をまとめ
部屋が開放的でおしゃれに仕上がると人気のスキップフロア。
壁を作らず段差によって間仕切りをすることで、開放的な空間になります。
そんな魅力的なスキップフロアですが、「やめたほうがいい」という声もある様です。
どのような理由から「やめたほうがいい」と言われてしまうのか、スキップフロアのデメリットともいえるポイントを見ていきましょう。
さらにそのデメリットを対策する方法も一緒にお伝えしていくので、スキップフロアづくりの参考にしてください。
- point -
- 「スキップフロアはやめた方がいい」と言われてしまうポイントをご紹介していきます。
- スキップフロアのメリットから人気の理由をごらんください。
− contents −
◼ スキップフロアとは
◼ スキップフロアはやたほうがいいと言われる理由と対策
◼ スキップフロアのメリットをご紹介
◼ まとめ
スキップフロアとは
スキップフロアとは、1つの階層に段差をつくって、別のフロアをつくる間取りのことです。
必然的に天井の高さが低くなったり、1つのフロアがコンパクトになりがちですが、そのデザイン性と半個室空間の利便性に人気が高まっています。
スキップフロアの高さや広さに定義はなく、基本的にフロアに段差をつくった間取りをさすので、平屋でも作ることが可能です。
階段を設けて「中2階」にしたり、1段高くして「小上がり」にしたり、また1段低くして「半地下」のように整えることができます。
一般的な間取りが多いマンションや建売住宅にスキップフロアをつくることは少なく、注文住宅ならではの楽しみ方ともいえるでしょう。
スキップフロアはやたほうがいいと言われる理由と対策
「スキップフロアはやめたほうがいい」と言われてしまう理由は3つです。
- 階段での移動が多い
- 空調が整いにくい
- 掃除に手がかかる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
階段での移動が多い
スキップフロアは段差を利用してフロアを仕切るので、1段から数段の段差ができることになります。
その段差や階段を利用して移動することが、面倒に思われるかもしれません。
さらに年齢を重ねたとき、腰や足に負担がかかるのではないかと不安に感じられる方もいるでしょう。
段差や階段がないとスキップフロアではなくなるので、段差を排除してデメリットを解消することはできませんが、間取りの整え方である程度の回避は可能です。
- 利用頻度の高いスペースは段差を少なくする
- 小上がりはあえて段差幅を広くして、腰かけて上がるようにする
例えばスキップフロアをスタディコーナーにする間取りも人気ですが、わからない問題を質問されるたびに階段の上り下りをするのは大変ですよね。
そのような場合は、スタディコーナーでの勉強を、フラットなフロアからも見れるように整えると、頻繁に呼ばれても段差での移動は必要ありません。
後ろからの気配や指導に「落ち着かない」というお子さんも多いようなので、正面や横から教えられる間取りに整えられるといいですね。
また年齢を重ねて階段での移動に不安を感じる場合は、スキップフロアの使用頻度を下げた生活動線に整えることが大切です。
小上がりに関してはベッドとしても利用しやすいので、逆に1階のフロアのみでの生活が整えやすくなるでしょう、
空調が整いにくい
スキップフロアは壁を利用して間仕切りをしないので、空間が大きく広がります。
そのためエアコンでの空調が整いにくく、スペースによっては暑さ・寒さを感じやすいかもしれません。
このデメリットを解消するには、家づくりの段階で対策を立てる必要があります。
- 天井に通気口をつくって、暑い空気を外に逃がす
- シーリングファンやサーキュレーターを利用して空気を循環する
- 気密性・断熱性を高めて外気を遮断する
- 床暖房を取り入れて必要なスペースを温める
また小上がりなどの広さがあるスペースであれば、引き戸を設けることもできます。
戸袋を付ければ開放感を残せますし、お客様の寝るスペースとしても利用しやすくなるでしょう。
使用していない時間帯に扉を閉めることで、エアコンを効率よく稼働させることができます。
掃除に手がかかる
スキップフロアは段差があるので、掃除に手間がかかってしまいます。
もちろんお掃除ロボットを利用することはできませんし、掃除機を引きながら階段や段差を移動するのは重労働に感じるでしょう。
特に低い方のフロアにホコリが溜まりがちなので、こまめな掃除が必要です。
掃除の手間を軽減するには、コードレス掃除機がおすすめです。
できるだけコンパクトで軽量のものを選ぶことで、お掃除への負担を減らすことができます。
スキップフロアのメリットをご紹介
スキップフロアのデメリットとその対策方法を理解した上で、メリットも確認していきましょう。
どのような空間に仕上がるのか、また生活がどのように快適に整うのかご覧ください。
家族を近くに感じられる
スキップフロアは各スペースを仕切るための壁がないので、家族とのコミュニケーションが取りやすくなります。
別のことをしながら過ごしていても、存在を近くに感じることができるでしょう。
デザイン性が高いのでおしゃれ
スキップフロアを取り入れると空間にリズムができるので、おしゃれな雰囲気に仕上げることができます。
フラットなスペースはどうしても単調で間延びしがちですが、スキップフロアを利用した空間にはメリハリがあるので、デザイン性の高さを感じることができるでしょう。
収納スペースを増やせる
スキップフロアの段差を利用すると、収納スペースを大きく広げることができます。
1段分であれば引き出し式にすることができますし、人が入れるほどのスペースなら納戸のように利用することができます。
空間を利用して大型の収納をつくることができるので、狭小住宅にもおすすめの間取りと言えるでしょう。
関連記事:小上がりをリビングにつくるメリットとは?快適な小上がりの整え方
開放感を残しつつ間仕切りができる
スキップフロアは壁が少ないので開放感を得ることができます。
家事室・リモートスペース・スタディコーナー・書斎など、個室でなくてもいいが、スペースの仕切りがある方が用途に合っている場合は、スキップフロアを利用していきましょう。
また先ほどお伝えしたように、リビング・ダイニングや、キッチン・ダイニングのように大きなスペースであっても、段差を利用して空間を仕切ることで、開放感を保ちつつメリハリを演出することが可能です。
採光や通気がよくなる
スキップフロアにすると壁がないので、暗くなりがちな方角のスペースにも光を通しやすくなります。
フロアの中心に階段を設けて上下階を繋げば、吹き抜けのような間取りになるので、上階からの採光を下の階に届けることも可能です。
さらに開閉できる窓を設ければ、太陽の光と共に外からの自然な風を感じることができるでしょう。
まとめ
「スキップフロアはやめたほうがいい」と言われる理由をお伝えしてきました。
- 階段での移動が面倒・老後への不安
- 空間が大きく広がるので、空調が整いにくい
- 段差があるので掃除に手間がかかる
このようなデメリットは、新築する際にしっかりと対策を立てることで、ある程度を解消することができます。
また開放感はそのままにスペースの仕切りができることが、多くのメリットへ繋がっていました。
とくにコンパクトな敷地に建てる狭小住宅は、空間の有効活用ができるので大きな魅力と感じられるでしょう。
新築計画にスキップフロアを取り入れて、おしゃれで開放的な空間に仕上げてはいかがでしょうか。