ビルトインガレージのある3階建て住宅│快適な間取りに整えるポイント
敷地がコンパクトな狭小住宅は、生活スペースを確保するために3階建て4階建てと縦に構造が広がります。
駐車場を設ける場合は、建物とは別に駐車スペースを確保することが難しいので、ビルトインガレージがつくられことがほとんどです。
そんなビルトインガレージは住居スペースと上下に繋がるので、デメリットが生活にも影響を及ぼしかねません。
間取りで対策を立てて、快適な生活空間を確保していきましょう。
こちらの記事ではビルトインガレージのある間取の整え方として、2つの重要なポイントをご紹介します。
ビルトインガレージの魅力を活かすために、しっかりと計画していきましょう。
でははじめに、ビルトインガレージのメリット・デメリットについてお伝えしていきます。
- point -
- ビルトインガレージのメリットを活かせる間取り、デメリットを対策できる間取りに整えるポイントをお伝えしていきます。
- ビルトインガレージに必要な広さを確認して、間取り計画にお役立てください。
− contents −
◼ ビルトインガレージとは
◼ ビルトインガレージの間取りを整えるポイント
◼ ビルトインガレージに必要な広さ
◼ まとめ
ビルトインガレージとは
ビルトインガレージとは、住宅の1階部分を駐車スペースにしたガレージのことです。
敷地がコンパクトな狭小住宅の場合、駐車場を設けるならビルトインガレージが定番と言えるでしょう。
ビルトインガレージのメリット
ビルトインガレージは、生活スペースと直結しているので、雨風の強い日でも車の乗り降りがしやすく、導線も短くすみます。
もし敷地内に駐車場を設けることができず、都心部で駐車場を借りようとすると毎月の費用が高額なうえに、家から近いとは限りません。
ビルトインガレージをつくる建築費用はかかりますが、長期にわたってのコストパフォーマンスは優良と言えるでしょう。
また屋根のあるスペースで愛車を管理することができるので、雨風や紫外線から守ることや、イタズラや盗難の被害を防ぐことができます。
ビルトインガレージのデメリット
そんな魅力的なビルトインガレージにもデメリットはあります。
1階部分を駐車スペースとして利用するので、敷地のコンパクトな狭小住宅の場合は、生活スペースが2階からになることがほとんどです。
間取りを整えるために3階4階と階層を増やしていきますが、階段での移動が負担に感じられるかもしれません。
またビルトインガレージの上が住居になるので、騒音や振動が生活スペースまで響きやすくなります。
騒音や振動への対策については、後ほどお伝えするのでぜひ参考にしてください。
ビルトインガレージの間取りを整えるポイント
利用しやすいビルトインガレージにするにはどうしたらいいのか、確認していきましょう。
こちらではビルトインガレージと生活スペースの関連についてお伝えしていきます。
生活が快適に整うように、間取りのポイントをおさえていきましょう。
ビルトインガレージと玄関の繋がり
ビルトインガレージのメリットを活かすには、玄関からビルトインガレージに直接つながる動線をつくっておきましょう。
ビルトンガレージは、雨風が強い日でも車の乗り降りがしやすいという大きなメリットがあります。
玄関からいったん通りに出てからビルトインガレージに入る動線にしていしまうと、このメリットが活かせないので注意が必要です。
せめて軒をつたって移動できるように整えましょう。
とはいえビルトインガレージにシャッターを付けた場合、玄関とビルトインガレージを繋いでしまっては、シャッターの開閉をしないと通りに出ることができません。
可能であれば「玄関からビルトインガレージ」「玄関から通り」に繋がる2つの動線を作りましょう。
また玄関からビルトインガレージに繋がる動線は、玄関ではなくキッチン側の勝手口と繋げるのもおすすめです。
食料品などを車で買ってきた際に、キッチンまでの動線が近いと荷物の運び込みが楽にできます。
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ビルトインガレージの騒音│間取りで対策
ビルトインガレージのデメリットでもある騒音問題を、生活スペースの間取りで対策していきましょう。
ビルトインガレージの騒音とは次の通りです。
- 車のドアを閉める音
- シャッターを開け閉めする音
- エンジンをかける音
また音だけでなく振動も伝わりやすいので、対策を立てておかないと生活に大きな支障を与えかねません。
間取りを整えるポイントは、ビルトインガレージの真上に静かに過ごしたい部屋を設けないことです。
例えば寝室や子供部屋、書斎などは避けて、お風呂やキッチンなどの水回りやリビングなどを配置することをおすすめします。
狭小住宅は寝室などを最上階に配置することがほとんどですが、二世帯住宅の場合2階部分に親世帯がくるので、音や振動への配慮が必要です。
ホームエレベーターを設置する場合は、最上階に親世帯の生活スペースを整えると、静かで景観のいい環境を整えられるでしょう。
また今回は間取りについてお伝えしましたが、ビルトインガレージの防音性能を高めることも騒音対策に有効です。
シャッターは電動の方が音が出にくい傾向にありますが、モーター音が響きやすいタイプもあるので慎重に選びましょう。
関連記事:【新築】二世帯住宅のお悩み解決!ライフスタイルを大切にする家づくりの方法とは
ビルトインガレージに必要な広さ
ビルトインガレージに必要な広さは、駐車する車の車種や、その他に整える設備などによって違いがあります。
車だけを停める最低限の広さにするのか、乗り降りや荷物の出し入れがしやすいようにスペースに余裕をもたせるか、また倉庫を兼用するのかなど、どのようなビルトインガレージにしたいか整理しておきましょう。
車1台を駐車するために必要な広さは次の通りです。
間口2.5m~3.5m 奥行き5.5m~6m
車種によって前後しますが、上記のスペースを確保できれば、将来に車を買い替える際にも選択の幅を広くもてます。
10㎝も無駄にできない狭小住宅の場合は、ビルトインガレージの広さに余裕をもたせることが難しいかもしれません。
しかし車の大きさに対してビルトインガレージのスペースにゆとりがないと、車の利用が負担に感じられるかもしれません。
- 奥行きが足りないので、駐車するとトランクが開けられない
- 間口が足りないので、助手席側は駐車する前に降りてもらう
- ドアを広く空けると壁にあたってしまう
- 車の反対側に移動するときは横歩き
- 駐車しづらい
生活する間取りを整えることも重要ですが、ガレージ内の快適さのバランスもとっていきましょう。
関連記事:大人の秘密基地・ガレージハウスの間取り図を考える!ポイントと注意点
まとめ
敷地のコンパクトな狭小住宅は、1階部分を駐車スペースにするビルトンガレージとの相性がいいので、さらに生活が快適に整うように間取りを計画していきましょう。
- ビルトインガレージに直結する動線をつくって、利用しやすい環境を整える
- ビルトインガレージの騒音問題を間取りで対策して、暮らしやすさを確保する
またビルトインガレージをどのように利用したいか理想を明確にして、必要な広さを確認していきましょう。
ビルトインガレージのある、3階建て・4階建て住宅の快適な間取り計画に、ぜひお役立てください。