自宅にエレベーターを設置するメリット・デメリット│費用まとめ
都心部では生活スペースを縦に伸ばす必要があるので、3階建て4階建ての住宅が多くみられます。
そんな階層の多い住宅は階段への負担が気になりますが、対策として先ず思い浮かべるのはホームエレベーターの設置ではないでしょうか。
最近では自宅にエレベーターを導入するケースも増えてきましたが、まだ一般的とは言えません。
こちらの記事ではそんな自宅にエレベーターのある生活を詳しくお伝えするために、ホームエレベーターのメリット・デメリットをまとめていきます。3階建て4階建て住宅を計画している方は、ぜひお役立てください。
- point -
- 自宅にエレベーターを設置すると、どのように生活が快適に整うのかお伝えします。
- 自宅にエレベーターを設置するデメリットとして、初期費用・ランニングコストを深掘りします。
- 自宅にエレベーターを後付けすることは可能なので、その方法を詳しくご紹介します。
− contents −
◼ 自宅にエレベーターを設置するメリット
◼ 自宅にエレベーターを設置するデメリット
◼ 自宅のエレベーターは後付け可能
◼ まとめ
自宅にエレベーターを設置するメリット
自宅にエレベーターを設置すると、どのようなメリットがあるのか、大きく3つにわけてご紹介します。
生活がどのように変わるのか具体的にお伝えしていくので、イメージしながらご覧ください。
老後も住みやすくなる
自宅にエレベーターを設置すると、年を重ねても楽に生活をすることができます。
- 足腰が弱ってきて、階段を上る筋力がなくなる
- 階段を下りるときに転んでしまわないかと不安になる
- 体力が落ちて、階段の上り下りがシンプルに面倒
お年寄りが階段を使用すると、ケガの原因にもなるので注意が必要です。
都心に建つ狭小住宅は3階建て4階建てと縦に生活スペースを増やしていきますが、階段を使うことが難しくなると1階で生活できるように整えなくてはいけません。
とはいえ1階部分にビルトインガレージを設置している場合は、十分な生活スペースを確保することが難しいでしょう。
自宅にエレベーターを設置していれば、年齢を重ねても上階まで利用できるので、生活空間を変えずに快適な暮らしを維持することが可能です。
二世帯住宅で親世帯を上階にできる
横割りの二世帯住宅(階層で世帯を分ける)は、階段の負担を考えて、1階部分に親世帯を配置することがほとんどです。
しかし自宅にエレベーターを設置すると、階段の負担をなくすことができるので、上階を親世帯にすることができます。
上階を親世帯にするメリットは次の通りです。
- 子世帯の生活音で、親世帯に負担をかけずに済む
- 親世帯に景観のいい生活を送ってもらえる
- 日当たりや風通しなど、親世帯の生活環境を整えることができる
子世帯は学校や仕事に出る時間が多いですが、親世帯は家で過ごす時間が長いので、生活環境を快適に整えていきたいですね。
また家の出入りが多い子世帯にとっては、1階部分で生活ができると外までの動線が短くなるので、暮らしやすく感じられるでしょう。
重い荷物を楽に運べる
自宅にエレベーターを設置していると、重い荷物を運ぶのに便利です。
特に狭い土地に建てられた狭小住宅の場合、生活動線が縦に繋がることをどうしても避けられません。
- 濡れた洗濯物を階違いのベランダまで運んで干す
- 2階のキッチンまで買ってきた食材を運ぶ
- 布団を屋上まで運んで干す
重い荷物を持って階段を上がるのは、体に大きな負担になります。
自宅にエレベーターがあることで、日々の荷物運びが楽になるでしょう。
ケガや妊娠などで動きにくいときに便利
家を建てて若い内は階段の上り下りに問題がない、重い荷物も運べると思いがちですが、いつ何時ケガや体調不良に見舞われるか分かりません。
特に足を痛めたときは階段の上り下りに、家族の手助けが必要になるでしょう。
また妊娠中も階段の上り下りが難しくなり、特に体調が悪い時期は負担に感じられます。
出産してから体の調子が戻らない期間も、小さなお子さんを抱っこしながら階段の移動をしなくてはいけません。
このようにケガや体調不良、妊娠中など階段の上り下りが負担と感じられる時期でも、自宅にエレベーターがあれば楽に生活を送ることができるでしょう。
自宅にエレベーターを設置するデメリット
次に自宅にエレベーターを設置するデメリットを見ていきましょう。
どう解消していくか、それに上回る魅力を感じられるかがポイントになります。
設置するスペースが必要
自宅にエレベーターを設置するには、各階にエレベーターを設置するためのスペースが必要になります。
もちろん縦に繋がったスペースを確保しなくてはいけないので、他の間取りに制限が起こるかもしれません。
とはいえホームエレベーターの設置に必要な広さは、約0.6畳~1畳です。
機種や定員によって左右されますが、比較的コンパクトなスペースに設置することができます。
他の間取りを踏まえて、自宅にエレベーターの設置スペースの確保が可能か検討してみましょう。
定期点検が面倒
自宅にエレベーターを設置すると、定期的な保守点検が必要になります。
さらに店舗併用住宅などになると、法定検査とその報告義務が発生します。
安全に稼働させるには必須のことですが、このメンテナンスを面倒に感じてしまうかもしれません。
とはいえ事故や故障への不安を解消するためにも、しっかりとメンテナンスを行う必要があります。
また保守契約の内容によっては、事故や故障などへの対応も含まれているので安心して利用することができます。
費用がかかる
やはり一番気になるデメリットは、費用面ではないでしょうか。
自宅にエレベーターを設置する初期費用だけでなく、稼働させるためのランニングコストもかかります。
【初期費用】
自宅にエレベーターを設置する費用は、250~300万円程です。
内訳は機種代・設置工事費・申請費用になります。
機種の機能性や大きさ、積載量・階数・建物の構造などによって費用に差がでるので、予算感とすり合わせることが大切です。
【ランニングコスト】
エレベーターを稼働させるには電気が必要ですし、安全性を高めるためには前術したようにメンテナンスが必須です。
- ホームエレベーターを稼働させる電気代:1ヶ月 500円~1,000円
- メンテナンス契約:年間5万円~10万円
快適な生活を得られる費用として、高いと思われるならデメリットと言えるでしょう。
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自宅のエレベーターは後付け可能
ホームエレベーターは、屋内・屋外どちらにも後付けをすることが可能です。
家の中であれば押し入れ・納戸・クローゼットなどの収納や吹き抜けを利用することが多く、家の外であればエレベーターのスペースを増築することになります。
家の外につくる方法は家の中と比較すると、大掛かりな改装になるので費用も高額になります。
敷地も必要になるので、敷地いっぱいに家を建てる狭小住宅には難しいかもしれません。
そのため家の中を改装してホームエレベーターを後付けすることが一般的です。
新築費用を抑えたいけど、年を重ねてから自宅にエレベーターの設置を検討している場合は、設置予定位置を決めてから電源の引き込みなどを行っておくと、費用を抑えることができます。
まとめ
自宅にエレベーターを設置すると、どのようなメリット・デメリットがあるのかまとめてお伝えしてきました。
自宅にエレベーターを設置するメリットは、家族みんなの生活をより快適に整えることができるということです。
動きがスムーズなだけでなく、階段が負担と感じるときにも、いつもと変わらない生活を送ることができます。
デメリットとしては費用面が大きく、初期費用に加えてランニングコストが必要です。
生活へのメリットと予算感を検討して、ホームエレベーターの設置を検討してみましょう。