二世帯住宅の完全分離型に後悔!?事前の対策で快適な暮らしをご提案

二世帯住宅の完全分離型に後悔!?

二世帯住宅を建てる計画がもち上がると、これから大きく変わる生活に不安を感じるのは当然です。

各世帯の生活スペースが完全に独立している「完全分離型」であっても、二世帯住宅にしたことを後悔するかもしれません。

 

こちらの記事では、そんな完全分離型の二世帯住宅を建てて、後悔に繋がるポイントを詳しくお伝えしていきます。

事前に理解することで、対策を立てることができますし、心構えにもなるでしょう。

また完全分離型のメリットもまとめていくので、ぜひ一緒にご覧ください。

完全分離型の魅力を活かした二世帯住宅を建てて、快適な生活環境を整えていきましょう。

 


- point -

  • 二世帯住宅の完全分離型で、どのような生活を整えることができるのかお伝えしていきます。
  • 完全分離型で後悔に繋がるポイントと、その対策方法をご紹介します。
  • 完全分離型のメリットもまとめていくので、その魅力も確認していきましょう。

 

− contents −
◼ 二世帯住宅の完全分離型とは​
◼ 二世帯住宅の完全分離型に後悔しがちなポイント​
◼ 二世帯住宅│完全分離型のメリット​
◼ まとめ

 

二世帯住宅の完全分離型とは​

二世帯住宅

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​二世帯住宅には3つの型があり、その違いは共有する部分の割合です。

完全分離型は、全てを共有せずにそれぞれの世帯で生活ができるように整えた間取りになっています。

玄関・水回り・リビングなど、全て各世帯に配置しているので、マンションのお隣さん、又は上下階に住んでいるような感覚でしょう。

 

因みに、残りの2つの型は以下になります。

部分共有型・・・リビングや玄関、お風呂やキッチンなど、どこか共有部分のある二世帯住宅

完全共有型・・・通常の一戸建て住宅に、二世帯が住むスタイル

関連記事:二世帯住宅とは│建築基準法などでの定義があるのか解説します

 

二世帯住宅の完全分離型に後悔しがちなポイント​

完全分離型の二世帯住宅に、どのような後悔ポイントがあるのでしょうか。

対策方法と一緒に確認していきましょう。

 

家に関する費用についての不満​

お金の問題

先述した二世帯住宅の3つの型の中で最も建築費用がかかるのが、完全分離型です。

  • 全ての設備を各世帯に整える
  • 完全分離型を平屋で建てるなら、広い土地が必要
  • 完全分離型を狭小地で建てるなら3階建てか4階建てになる
  • 多層階の二世帯住宅はホールエレベーターの設置が必要になる
  • 敷地が足りない場合は地下室を作ることもある

 

このように高くなりがちな新築の費用分担に、不満を感じることもあるでしょう。

親世帯が多く払うと、子世帯が間取りや設備などについての希望が言いづらくなってしまいます。

またこれから子育てなどにお金がかかる子世帯に負担が大きいと、生活をしていく中で不満がつのってしまうかもしれません。

 

さらに生活が始まれば、家の修繕費・修理費・税金などランニングコストがかかってきます。

新築費用に含めて、今後のお金の負担など、事前に話し合っておく必要があります。

二世帯の関係性にもよりますが、できるだけ均等に負担できる形が望ましいでしょう。

 

また完全分離型の場合は、水道光熱費を各世帯で支払うことができます。

とはいえ水道菅の引き込みや、電気の分電盤などが各世帯に必要になるので、新築コストがかさみます。

水道光熱費は各世帯で支払いたい、将来的に賃貸にする計画がある場合は、別々に設備を整えていきましょう。

 

会わない日が多くコミュニケーションを取りにくい​

二世帯住宅

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完全分離型は玄関から全て別々なので、思い返すと「何日も会ってない」という日もあるかもしれません。

とはいえ、わざわざ挨拶に行くべきなのか、用もないのに訪ねて迷惑ではないのかと気になってしまいます。

 

生活を共有する場所があれば、自然と顔を合わせて挨拶をする機会もあるでしょう。

例えば、狭小地の二世帯住宅は庭を設けることが難しいので、屋上をつくって、家族の憩いの場とするのもおすすめです。

孫を遊ばせる姿を見せたり、家族で家庭菜園などを楽しむのもいいですね。

室内を共有するよりもお互いの負担にならないので、気兼ねなく顔を合わせることができるでしょう。

関連記事:自宅の屋上で菜園を楽しもう【初心者向け】台風対策などもご紹介

 

生活スペースが狭くなった​

畳の部屋

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二世帯分の生活スペースをつくるには、十分な敷地が必要になります。

狭小地であれば3階建て4階建てと縦に生活スペースを増やしていきますが、高さや容積率の制限にかかって希望の間取りにできないこともあるでしょう。

部屋や脱衣室などが狭くなると、生活が不便に感じてしまうかもしれません。

 

そんな場合は生活スペースを地下に広げることを検討してみましょう。

地下室は容積率の軽減を受けられますし、高さ制限も関係ありません。

地下室といっても窓を設けることができるので、自然光を採り入れることも可能です。

関連記事:地下室の失敗しない作り方│利用目的に合ったスペースにしよう

 

介護がしにくい​

車いすの老人

完全分離型は家の中が繋がっていないので、介護をする際にも玄関を利用して行き来するしありません。​

介護は24時間対応する必要があるので、隣であっても距離が億劫に感じられるかもしれません。

 

こちらの不満を根本から解消するには、どちらかの世帯に移り住むしかないでしょう。

しかし仕事や子育てをしながら完全な介護をしようとするのは、体力と精神の負担が大きく、これまでの不満を優に超えてしまうかもしれません。

介護を家庭内だけで完結しようとせず、利用できるサービス・サポートをうけて、介護する側も介護される側も負担の少ない形を整えていきましょう。

 

完全分離型の介護に関するメリットは、外部からのサポートを受けやすいということです。

子世帯に気兼ねすることなく、手すりなどを取り付けることができますし、訪問介護サービスなども受けやすくなります。

専門の手を借りたとしても、近くに身内が居るということが介護される側にとっては精神の安定に繋がりますし、介護する側も扉一つですぐに駆け付けられると思えば安心して日々の生活を送ることができるでしょう。

 

二世帯住宅│完全分離型のメリット​

二世帯住宅

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二世帯住宅を完全分離型にするメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

生活スペースが独立していることから、次のようなメリットがあげられます。

  • 生活スペースを共有しないので、お互いの生活スタイルに影響されにくい
  • 友達やお客様を呼びやすい
  • プライバシーが守られやすい
  • 二世帯住宅としての減税措置が受けやすい
  • 好みのインテリアに整えることができる
  • 将来賃貸として貸し出すこともできる
  • 水道光熱費を別で管理できる(設備を整えた場合)

程よい距離感を保ちながら、お互いに困ったことがあれば助け合うことができます。

関連記事:完全分離型二世帯住宅の間取り│広い土地は必要ない?

 

まとめ

リビング

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完全分離型の二世帯住宅で、後悔に繋がるポイントをご紹介してきました。

後悔に繋がる根元を解消することはできませんが、事前に理解しておくと対策を立てることができます。

 

家族の行き来さえも難しくなった昨今、距離を置いても存在や気配を感じられる二世帯住宅は、精神的な安定を得ることができます。

完全分離型の魅力を活かした二世帯住宅を建てて、助け合える環境を整えていきましょう。

 

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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