洗面台を廊下につくると後悔しがちなポイントとは?対策方法を解説​

洗面台を廊下につくると後悔しがちなポイントとは?

最近は脱衣室に洗面台を作らず、洗面台のみを別のスペースに独立させる間取りが人気です。

玄関ホール・土間収納・廊下など、洗面台を独立させる目的を明確にして、設置場所を決めていきましょう。

 

  • 玄関ホール・・・帰宅してからすぐに手を洗うことができる
  • 土間収納・・・外遊びして汚れた道具を洗ったり、土間の掃除に便利
  • 廊下・・・家族がお風呂に入っていても洗面台をつかえる、お客様に脱衣室を見せないで済む

こちらの中から今回は、洗面台を廊下につくる間取りについて深掘りしていきます。

 

廊下につくった洗面台は、家族がお風呂に入っていても利用できるので、生活をスムーズに進めることができます。

またお客様が手を洗いたい場合に、プライベート性の高い脱衣室を利用してもらう必要がありません。

 

このようにメリットの多い印象ですが、つくり方や間取りによっては廊下に洗面台を設置したことを後悔する場合もあります。

事前に「後悔しがちなポイント」を確認して、しっかりと対策を立てていきましょう。

 


- point -

  • 洗面台を廊下につくると、生活がしやすくなりますが、後悔に繋がるポイントもあるので事前の確認が必要です。
  • 後悔しないための対策をたてて、快適な洗面スペースにする方法をご紹介します。

 

− contents −
◼ 洗面台を廊下につくると後悔しがちなポイント​​​​
 ◼ ①音がうるさい​​​​
 ◼ ②水跳ねが気になる​​​​
 ◼ ③身支度をしている姿を見られやすい​​​​
 ◼ ④洗面台を利用しているときに廊下を通りにくい​​​​
 ◼ ⑤生活感がでてしまう​​​​
 ◼ ⑥脱衣室に洗面が必要な場合もある​​​
◼ まとめ

 

洗面台を廊下につくると後悔しがちなポイント​

洗面台

洗面台を廊下につくることで後悔しがちなポイントを、6つご紹介していきます。

洗面台を利用する立場や、生活スペースで過ごす家族の立場など、多方面から深掘りしてみました。

それぞれの対策方法もまとめていくので、ぜひお役立てください。

 

① 音がうるさい​

洗面台での作業は音が出るもの多くあります。

  • 髪の毛を乾かすドライヤーの音
  • うがいをする音
  • 蛇口から水が出る音
  • 水が排水管を流れる音
  • 電動ひげ剃りの音

リビングに繋がる廊下や、寝室に面した廊下に洗面台を設置すると、うるさいと感じてしまうかもしれません。

利用する側にとっても、長い時間の利用を避けたり、使用する時間帯に気を遣うことになるでしょう。

 

【対策】

洗面台を利用するときの音は、洗面台を設置する間取りで対策していきましょう。

基本的には水回りからあまり離れない位置がベストです。

脱衣室を出てすぐの廊下であれば、リビングなどからの距離を保つことができます。

また廊下とリビングの間に扉を設けることも音への対策になるでしょう。

 

もし寝室や子供部屋と繋がる廊下に洗面台を設ける場合は、洗面台と壁1枚で繋がらないよう、クローゼットなどの収納を挟むことをおすすめします。

上階に洗面台があると、真下に水の音が響きやすいので、防音効果のある配管の利用を検討してみましょう。

関連記事:玄関とリビングを直結させる間取りで開放感のある暮らし

 

② 水跳ねが気になる​

洗面台

洗面台を利用していると、どうしても水が跳ねてしまいます。

脱衣室の床はフロアクッションをつかったり、壁はパネルをつかったりと、水跳ね対策も完璧です。

しかし廊下となれば、床に利用されるのはフローリングが多く、特に無垢材は水に強くありません。

壁もクロスを利用するので、水濡れをすると剥がれやすくなるだけではなく、カビの原因にもなります。

 

【対策】

廊下に設置する洗面台の水跳ねは「水跳ねしにくい洗面台にする」「水跳ねしても大丈夫なつくりにする」この両面で対策していきます。

まずは「水跳ねしない洗面台」にするポイントを見ていきましょう。

  • 洗面ボールを大きめにつくる
  • 洗面台の両サイドに壁や高さをつける
  • 洗面ボウルと蛇口の高さを、空け過ぎない

次に「洗面台周りを水跳ねしても大丈夫なつくりにする」ポイントです。

  • 洗面台周りをタイルやビニールクロスなどでデザインする
  • 洗面台周りの床にクリアなマットを敷く
  • 洗面台周りのクロスにクリアシートを貼る

 

また、水跳ねをしたら小まめに拭きとれるように、ペーパータオルなどを設置しておくのもおすすめです。

 

③ 身支度をしている姿を見られやすい​

洗面台は身支度の場としてもて利用されます。

特に女性はメイクをする過程をみられるのに抵抗があったり、身支度をしている姿を気恥ずかしいと感じるかもしれません。

家族構成や家族の関係性にもよるので、対策が必要かは家族で話し合ってみるのもいいですね。

 

【対策】

洗面台のスペースに目隠しをして、身支度する姿を少し見えにくくしていきましょう。

例えば格子などでできたパーテーションを設置するとおしゃれに目隠しをすることができます。

また廊下に収納をつくって壁の凹凸を利用すれば、洗面台に立っている姿を、ある程度は隠すことができるでしょう。

完全に隠そうとすると洗面台周りが狭く感じられたり、廊下が窮屈な印象になるかもしれません。

目隠しを適度につくって、身支度がしやすいように整えていきましょう。

 

④ 洗面台を利用しているときに廊下を通りにくい​

洗面台

廊下に洗面台をつくると、廊下が通りにくくなる場合があります。

壁に埋め込むような形で洗面台を設置しても、洗面台を利用している人を避けて通らなければいけないからです。

 

【対策】

洗面台を設置する位置で、対策をしていきましょう。

例えば納戸に続く廊下であれば、頻繁に家族が通らないので、洗面台を利用していても生活動線を妨げることにはなりません。

また廊下奥の壁に向かって洗面台をつくれば、廊下の幅を狭めることにはならないので、洗面台の周りも動きやすくなるでしょう。

 

⑤ 生活感がでてしまう​

洗面台は歯磨きや洗顔、身支度などを整えるために必要なスペースなので、生活感が出やすくなります。

洗面台で使用するの物をそのまま並べてしまうと、ゴチャゴチャとまとまりがなく乱雑な雰囲気なってしまうでしょう。

家族だけのスペースであれば問題ありませんが、お客様にも気兼ねなく利用してもらうには生活感を抑えることも大切です。

 

【対策】

生活感のない洗面台にするには、デザインと収納にこだわることがポイントです。

おしゃれな洗面台なら生活感どころか、インテリアのアクセントになるでしょう。

ホテルライクな洗面台にするにはメーカーの洗面台を利用するのもいいですが、洗面台を造作するのもおすすめです。

  • 洗面台のベースは、加工した木やタイル、左官材などを利用する
  • 陶器やガラス、タイルなどデザイン性のある洗面ボウルを利用する
  • 洗面台の雰囲気にあった鏡や照明、蛇口を取り付ける

 

さらに物がゴチャゴチャ散乱しない様に、収納も充実させていきましょう。

洗面台の下に棚をつくって、見せる収納にするのもおしゃれです。

おそろいのボックスなどを利用して、素材や色で統一感をもたせていきましょう。

関連記事:【狭小住宅】明るく清潔感のある洗面所のつくり方

 

⑥ 脱衣室に洗面が必要な場合もある​

スロップシンク

脱衣室に洗面台がないと、不便に感じることがあります。

洗たくの予洗いや、手を洗いたい時など、お風呂の蛇口をつかっていては足元が濡れますし体勢がきついです。

とはいえ同じ目的の洗面台を、脱衣室と廊下の2カ所にるくるのは、コスト面でもスペースの面でも負担が大きくなります。

 

【対策】

脱衣室にスロップシンクを取り付けることをおすすめします。

スロップシンクは、シンクに深さがあるので、洗濯や掃除、靴を洗うのに便利です。

洗面台よりもスペースを必要としませんし、コストも抑えることができます。

関連記事:狭い洗面所の収納アイデア│パジャマやバスタオルもスッキリ収納

 

まとめ​

洗面台

洗面台を廊下につくると、後悔しがちなポイントを6つご紹介しました。

それぞれの対策を立てることで、利用しやすい洗面スペースにすることができます。

  1. 洗面台での作業はうるさい場合もあるが、水回りに近い位置につくることで、リビングや寝室などから距離を保つことができる
  2. 水が跳ねにくいよう洗面ボウルを大きくしたり、水跳ねしても大丈夫なようにクリアシートでカバーをする
  3. 洗面台での身支度が見えにくいように、適度な目隠しをつくる
  4. 生活動線にかからない位置に洗面台を設けて、廊下の通りを妨げないようにする
  5. おしゃれな洗面台にして、生活感が出ないようにする
  6. 脱衣室にスロップシンクをつくると、家事や手洗いに便利

廊下につくる洗面台を快適に整えて、生活のしやすさを高めていきましょう。

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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