玄関の土間収納をおしゃれにつくる3つのポイント【事例を紹介】
玄関に土間収納があると、玄関周りの収納が充実するので、生活スペースが片付きやすくなります。
外出時に必要なものを収納することで、生活動線も整いやすくなるでしょう。
そんな実用性の高い土間収納を、おしゃれにするにはどうしたらいいのでしょうか。
玄関は家の顔でもあるので、できれば収納スペースとしてだけではなく、おしゃれな雰囲気に仕上げたいものです。
こちらの記事では、玄関土間をおしゃれに仕上げるポイントを3つご紹介していきます。
また玄関に土間収納をつくった新築の事例もまとめるので、ぜひお役立てください。
- point -
- 土間の特徴や、土間収納をつくるメリット・デメリットをご紹介します。
- 土間収納をおしゃれに仕上げるポイントを3つお伝えします。
- 玄関収納のある新築住宅の事例をご紹介するので、快適に利用するためのポイントを見ていきましょう。
− contents −
◼ 玄関土間とは
◼ 玄関の土間収納をおしゃれにつくる3つのポイント
◼ 玄関に土間のある家をご紹介【事例】
◼ まとめ
玄関土間とは
玄関土間とは、玄関から入って靴のまま利用できるスペースのことです。
昔の玄関にはある程度の広さがあり、お客様を手軽にもてなす場でもありました。
上がり框(靴を脱いで上がる段差部分)に腰をかけていただいて、話し込むことが日常だったようです。
しかし現代の玄関への利用目的は、家への入り口のみに絞られ、靴を脱ぎ履きするスペースと靴を収納するスペースのみが整えられるようになりました。
近隣の方を家の玄関に招き入れて頻繁にコミュニケーションをとることも減り、お客様をもてなすのはリビングの利用が一般的です。
そんな玄関の利用方法が最近では見直され、広い玄関土間への人気が高まってきました。
玄関土間を広げて、大型の収納スペースをつくるケースがほとんどですが、その他にも趣味のスペースをつくったり、お子さんの遊ぶスペースをつくったりとさまざまな用途を叶えることができます。
今回は収納スペースとしての利用方法に着目して、メリット・デメリットをご紹介します。
デメリットについては、対策方法も一緒にまとめていくので、ぜひご覧ください。
メリット
玄関土間に収納スペースをつくるメリットは次の通りです。
- 汚れたお子さんのおもちゃなどを、部屋に持ち込まなくて済む
- マスクなど、出かけるときに利用する物を収納しておけば、生活動線が整いやすい
- ゴミの一時置きスペースをつくると、ゴミ出しがスムーズ
- 自転車置き場としても利用できる
- 非常用品を収納しておくと必要なときにすぐ持ち出せる
さらに収納スペースに手洗い場を作っておくと、清潔な状態で部屋に入ることができます。
デメリット
玄関土間に収納スペースをつくるデメリットは次の通りです。
- 他の部屋の間取りが狭くなる
玄関土間をつくることで他の間取りに負担が行く場合は、無駄に広くなり過ぎていないか見直してみましょう。
土間収納は何を入れるか先に決めてから設計する必要があります。
スペースに余裕があると、物が増え過ぎる原因にもなるので、適切な広さを把握しましょう。
- 部屋からの移動に靴を履く必要がある
室内から土間収納内の物を取り出したい場合には、靴を履く必要があるので面倒に感じられるかもしれません。
部屋から出し入れをすることが多い収納品は、玄関ホールに移動できるよう、玄関収納も整えていきましょう。
玄関の土間収納をおしゃれにつくる3つのポイント
玄関は家の顔ともいえるので、実用性だけでなくおしゃれに仕上げることも大切です。
土間収納をおしゃれにつくって、家の印象をよくしていきましょう。
①タイルなど床素材にこだわる
土間は靴のまま利用できるスペースなので、部屋などの床材などと違った素材を楽しむことができます。
- タイル・・・スタイリッシュな印象のタイルは、色やサイズによってイメージを変えることができます
- コンクリート・・・無機質なコンクリートは、和風にも洋風にも調和しやすく、シンプルな印象です
- 洗い出し・・・セメントや樹脂でつくったベースに石を敷き詰めた施工で、和風で味わい深い印象です
どれも汚れや水に強いので、土間の素材に最適です。
玄関のイメージに合う素材を選んでいきましょう。
②照明で空間をおしゃれにする
玄関土間の照明はダウンライトが使われることが多いですが、間接照明などを利用するのもおすすめです。
玄関は明るさを落した照明にする方が、暗い外から帰ってきたときに眩しさを感じることがありません。おしゃれな間接照明を利用して、優しい明かりで出迎えましょう。
③扉を付けてスッキリとさせる
土間収納は、収納したい物に統一感がないので、整理をしていてもどこか雑然とした印象を受けがちです。土間収納の入り口に扉を付けて、急な来客にも快く対応できるようにしておきましょう。
とはいえ日常的には扉がない方が、荷物の運びこみがしやすかったり、収納品の取り出しに「扉を開ける」というワンアクションが減ったりと、利用しやすく感じられるかもしれません。
そのため折れ戸や引き戸のように、扉を開けたままの状態が保ちやすいタイプがおすすめです。
玄関に土間のある家をご紹介【事例】
土間収納の事例をご紹介します。
どれも実用性の高い間取りになっているので、ぜひ参考にしてください。
玄関収納と土間収納の両方が充実した設計
中野区S様邸
敷地面積:92.24㎡(約27.90坪)
延べ床面積:163.12㎡(約49.34坪)
広々とした玄関ホールに設置された大型の玄関収納と、奥行きのある土間収納が整っているので、収納スペースとしての充実感が得られます。
玄関に土間収納をつくる間取りに、土間収納のスペースを大きくとって、玄関ホールには収納がないといったパターンを見かけます。
しかし靴を履かずに収納品の出し入れができた方が便利な物もあるので、コンパクトでも玄関収納があると便利です。
フローリングや建具、天井や壁も明るい色で統一されているので、玄関ホールが広々と感じられます。
また高い位置に窓が付けられているので、外の光を効率的に採り入れることができています。
約10坪の敷地につくられたシンプルな土間収納
墨田区T様邸
敷地面積:33.48㎡ (10.12坪)
延べ床面積:97.74㎡ (29.56坪)
玄関に対して、土間収納と室内への上がり口がL字につくられた玄関土間です。
敷地約10坪と限られたスペースでありながら、広々とした土間収納の確保ができています。
このように仕切りや扉などのない土間収納は、自転車を収納するのに便利です。
とくに狭小住宅は自転車置き場をつくる外スペースがないので、玄関土間を利用することは少なくありません。
駐車スペースが確保できるだけでなく、自転車を雨風から守ることや防犯対策にもなるのでおすすめです。
収納品はラックなどを利用して、高さを活かした収納スペースに整えていきましょう。
玄関から部屋の上がり口の間には、ベンチが設置されています。
ベンチに座って靴を履いたり、出かける荷物の一時置きにしたりと、多目的に利用することができます。
まとめ
土間とは靴のまま利用できる、屋内スペースのことです。
玄関土間に収納スペースをつくることで、生活が便利に整います。
玄関の土間収納をおしゃれにつくるポイントは次の3つです。
- タイル・コンクリート・洗い出しなど、床材の雰囲気を利用して、家のイメージにあった玄関にする
- 暗い外から帰ってきて眩しく感じないように、間接照明などで柔らかくおしゃれに仕上げる
- 見た目に整いにくい土間収納に扉を付けて、スッキリとした玄関にする
実用性の高い土間収納を、おしゃれに仕上げて家の印象をよくしていきましょう。