キッチンの前面収納はいらない?前面収納のメリット・デメリットを解説
リビングやダイニング側で利用するものは細かなものが多く、収納スペースを整えておかないとすぐに散らかってしまいます。
片付けやすく、いつもスッキリとした部屋を保てるよう、リビング・ダイニングに適した収納スペースを確保していきましょう。
リビング収納は、次のような方法を取り入れることがほとんどです。
- テレビ台に引き出しなどが付いたものを利用する
- 造作棚をつくって必要な収納スペースを確保する
- 市販のチェストなどを設置する
こちらの記事では、さらにリビングダイニングの収納スペースを整える方法として、キッチンの前面収納をご紹介していきます。
前面収納は部屋のスペースを大きく利用することがないので、狭小住宅の収納確保にも最適です。
また前面収納は後付けもできますが、新築の間取りを決める際に取り入れることをおすすめします。
スッキリとまとまりがよくなりますし、他のレイアウトも整いやすくおしゃれな印象です。
これから新築計画を進めていく方は、ぜひ参考にしてください。
必要な収納スペースを用意して、片付けやすいリビング・ダイニングにしていきましょう。
- point -
- リビング・ダイニング側の収納確保として前面収納を詳しくご紹介します。
- 前面収納のメリット・デメリットを知って、家族の生活に最適か検討しましょう。
- 前面収納の実例をもとに、理想のキッチンや、ダイニングスペースを想像してください。
− contents −
◼ 前面収納はいらない?メリット・デメリットを解説
◼ 前面収納の作り方
◼ 前面収納があるキッチン│実例をご紹介
◼ まとめ
前面収納はいらない?メリット・デメリットを解説
キッチンの前面収納とは、対面キッチンのダイニング側にある収納スペースのことです。
引き出しや、開き戸などを利用して収納したものを隠すタイプや、扉を付けずにオープン収納にするタイプなどがあります。
カウンターと一体になっているので、基本的に奥行きが浅く細かなものを収納するのに便利です。
さらに前面収納を詳しく知るために、メリットとデメリットを見ていきましょう。
デメリットとしてまとめますが、大切なのは生活スタイルに合っているか、好みの間取りに合っているかです。
リビングをどのようにレイアウトして、どのように利用したいのか、また生活のルーティンやを想定しつつ見ていきましょう。
キッチンに前面収納をつくるメリット
キッチンに前面収納をつくるメリットは次の通りです。
- ダイニング・リビングで利用する物を収納できる
- 食事に利用する用品を収納すると便利
- キッチンと一体型なので部屋のインテリアに馴染みがいい
- 奥行きがあまりないので、細かなものを収納するのに便利
前面収納の一番のメリットは、やはりリビング側に収納を設けられることです。
リビングに収納しておくと便利なものは、耳かきや爪切り、お薬箱、本、DVDなど細かなものが多く、奥行きの浅い前面収納に適しています。
またリビングで勉強をするお子さんの、筆記用具や鉛筆削り、辞書や参考書などを収納しておくと、子ども部屋まで行き来する必要がありません。
学校関係の書類や、保険関係、電化製品の保証書などの紙類も立てて収納できるので、必要な時に見つけやすく取り出しも楽です。
さらに前面収納が付いたキッチンはおしゃれな印象なので、インテリアのポイントとしても役立ちます。
キッチンに前面収納をつくるデメリット
次に前面収納をつくるデメリットを見ていきましょう。
- キッチンカとダイニングテーブルを付けてレイアウトできない
- キッチンにカウンターをつけて、食事をするスタイルにはできない
- 大きな物は収納できない
キッチンに前面収納をつくると、間取りへの制限がうまれます。
リビングダイニングの間取りに合わなかったり、お好みのレイアウトに仕上がらない場合、前面収納は「いらない」となるでしょう。
利便性やデザインだけでなく、部屋全体の間取りやレイアウトを含めて、前面収納が最適か検討することが大切です。
前面収納の作り方
前面収納の基本的なつくり方について確認していきましょう。
前面収納のついたキッチンを採用する
主に対面キッチン用につくられた、ペニンシュラキッチンやアイランドキッチンには、前面収納がデザインされたタイプがあります。
キッチン側のパネルや天板などと合わせた素材や色にできるので、キッチンとの馴染みがよくスタイリッシュな印象です。
扉のデザインや、棚の仕様などに自由度は低いですが、基本的に利用しやすく整えてあります。
前面収納が付いたキッチンを利用して、おしゃれな収納スペースを確保していきましょう。
キッチンに造作棚を設置する
壁付けに設置するためにつくられたI型キッチンを対面にするために、腰壁を付けるスタイルが人気です。
腰壁に厚みを持たせれば、前面収納をつくることができます。
奥行きや横幅、扉のありなし、デザインなども自由に決められるので、収納したいものをピックアップして、理想を形にしていきましょう。
自由度の高い造作タイプであれば、前面だけでなく側面にも収納をつくつことが可能です。
前面収納を後付けする
キッチンのダイニング側に沿って設置できる、薄型の収納家具が市販されています。
前面収納を後から取り入れたいと思った時に、手軽で便利な方法です。
しかしキッチンと色が違ったり、スペースにすき間が空いたりと「家具を設置した」という印象にはなってしまうでしょう。
前面収納に便利な奥行きを解説
前面収納の奥行きは15~25㎝でつくられることがほとんどです。
3段ボックスの奥行きは約29㎝なので、これよりも浅い印象です。
前面収納の奥行きを決めるさいは、何を収納したいのかピックアップしていきましょう。
例えばファッション雑誌は23㎝程度あるので、扉の厚みなどを考慮して25㎝程度あるとおさまりよく整います。
またマンガの単行本や、DVDのパッケージなどは12~13㎝程度なので、奥行きは15㎝あれば十分です。
もちろん前面収納の幅は統一する必要があるので、何を収納したいのか、何を基準にするのかを考えてから、奥行きを決めていきましょう。
前面収納があるキッチン│実例をご紹介
前面収納を取り入れたキッチンの実例をご紹介します。
天井まで届く大型の前面収納
川口市T様邸
敷地面積:478.55㎡ (144.76坪)
延べ床面積:475.59㎡ (143.86坪)
大型の前面収納が、ダイニング側とキッチンを適度に仕切ったスタイルです。
天井まで収納部分を伸ばされた裏側には、コンロやレンジフードがあるので、調理中の油跳ねやニオイが広がることを防ぎます。
前面収納とカウンターを合わせたデザイン
江戸川区 S様邸
敷地面積:882.6㎡(266.9坪)
延べ床面積:715.33㎡(216.38坪)
前面収納とキッチンカウンターの両方がデザインされています。
大きめのキッチンならではのレイアウトになりますが、生活スタイルによってはダイニングセットが必要ないかもしれません。
壁付けキッチンに前面収納を取り入れたスタイル
大田区 T様邸
敷地面積:105.41㎡(約31.9坪)
延べ床面積:134.34㎡(約40.6坪)
壁付けのL型キッチンに、前面収納のある作業台を設置したレイアウトです。
作業台を取り付けることで、ダイニング側と仕切ったり、作業スペースを増やしたりすることができます。
まとめ
キッチンの前面収納は、ダイニング側の収納スペース確保に役立ちます。
細かな物が多いリビング・ダイニングの収納として、奥行きの浅い前面収納は最適と言えるでしょう。
またインテリアのアクセントとなるので、部屋全体がおしゃれな印象に仕上がります。
前面収納を取り入れると、間取りに制限がかかるので大型家具の配置も一緒に検討することが大切です。
リビング・ダイニングの収納を整えて、スッキリと片付けしやすい部屋にしていきましょう。