【狭小住宅のリビング】広く感じるレイアウトの実例をご紹介
都心に多くみられる狭小住宅は、限られた敷地を有効活用するためにさまざまな工夫がされています。
特徴としては生活スペースを増やすために、3階建て、4階建てで構成され、駐車場はビルトインガレージを取り入れることが一般的です。
そのためリビングやダイニングが、2階につくられることが多くあります。
人気のエリアに家を建てることができたり、土地の資金を抑えることができたりと、魅力の多い都心の狭小住宅ですが、狭い家で暮らす生活は快適なのでしょうか?
窮屈に感じられるリビングでは、家族で集まってくつろぐことができないかもしれません。
こちらの記事では、そんな狭小住宅のリビングを広く感じるための工夫をご紹介していきます。
間取りしだいで、狭小住宅とは思えない程の開放感を得ることが可能です。
広々と感じられるリビングで、家族との時間を楽しんだり、お客様を招いてお食事をしたりと、快適に過ごしていきましょう。
狭小地に新築計画中の方は、ぜひ参考にしてください。
- point -
- 狭小住宅のリビングが広く感じられるレイアウトをご紹介します。
- 外の光を効率的に採り入れたり、外の景観を利用することで明るい印象のリビングにすることができます。
- リビングのスペースや、縦の空間を広げるレイアウトで開放感を得ていきましょう。
− contents −
◼ 狭小住宅のリビングを広く感じるレイアウト
◼ リビング階段のあるレイアウト
◼ リビングからルーフバルコニーが広がるレイアウト
◼ 窓を多く設けたリビングレイアウト
◼ リビングに吹き抜けのあるレイアウト
◼ まとめ
狭小住宅のリビングを広く感じるレイアウト
狭小住宅のリビングを広く感じるには、どのようなレイアウトを整えていくといいのでしょうか。
実例と共に、それぞれの特徴や魅力を詳しくお伝えしていきます。
リビング階段のあるレイアウト
リビング階段とは、リビング内に階段を設ける間取りです。
一般的な階段は、2畳~2畳半の広さが必要なので、その分リビングのスペースを削ってしまいます。
しかしリビング階段にすれば、リビングと階段との間に仕切りがないので、空間を繋げることができます。
リビングのスペースを大きく広げることができるので、開放的な印象に仕上がるでしょう。
さらにリビング階段のデザインにもポイントがあります。
- リビング階段をスケルトンにして、軽い印象にする
- リビング階段の下を空間にして床面積を広げる
- ステップの間も空間にして、圧迫感をもたせない
- 部屋のデザインやインテリアと馴染ませて一体感を出す
リビング階段は、目線が上に伸びるので、縦の空間を広く感じることもできます。
またリビングのデザインとしても際立つので、おしゃれな印象に仕上がります。
ではそんなリビング階段をとりいれた住宅の実例を見ていきましょう。
リビング階段が開放的なリビング
新宿区Y様邸 木造 3階建て
敷地面積:53.39㎡(17.96坪)
延べ床面積:84.93㎡(25.69坪)
リビング階段にすることで、空間に広がりを感じられるリビングダイニングに仕上がっています。
鉄骨階段は空間が大きいので、圧迫感がありません。
リビング階段側の壁に付けられた窓からの光を共有できるので、部屋全体が明るい印象です。
リビングからルーフバルコニーが広がるレイアウト
ルーフバルコニーとは、2階以上に作られる外スペースのことです。
下階の天井部分を利用するので、建物から出っ張ることがなく、広い敷地を設けることができます。
2階のリビングから出入りのできるルーフバルコニーをつくると、リビングからの眺めが開放的な印象になります。
ルーフバルコニーの敷地まで、リビングが広がったように感じられるからです。
狭小住宅は、広い庭をつくることが難しいので、ルーフバルコニーは外の空間を楽しむことができる貴重なスペースと言えます。
食事を楽しんだり、子どもと遊んだりと生活に楽しさがプラスされるでしょう。
もちろん洗濯物や布団を干したりと実用性の高さも魅力です。
またプランターなどを利用して、ガーデニングや家庭菜園も楽しめるので、リビングから見た景色に緑を加えることもできます。
ではルーフバルコニーを間取りに取り入れた住宅の実例を見ていきましょう。
ルーフバルコニーが続くリビング
練馬区 N 様邸
敷地面積:139.11㎡(42.08坪)
延床面積:134.37㎡(40.64坪)
ルーフバルコニーの先までリビングが続いているような印象を受ける間取りで、部屋の広がりが感じられます。
ルーフバルコニーからは外の景観が広がるので、開放的な雰囲気を味うことができるでしょう。
窓を多く設けたリビングレイアウト
窓からたくさんの自然光が入り込む部屋は、明るく開放的な印象です。
窓が増えれば必然的に壁が減るので圧迫感がありませんし、窓からは外の景色が見えるので空間に広がりが感じられます。
開放感を得られる窓ですが、設置する位置には注意が必要です。
窓が増えて壁が減るということは、家具などを置くスペースが減ることにも繋がります。
ソファやチェスト、テレビなどを設置するには壁が必要だからです。
掃き出し窓の前にソファなどをレイアウトすることもできますが、窓とソファの間が通路になるので、スペースにムダがうまれます。
窓の大きさや数、設置位置を決める際には、家具の配置も一緒に決めていきましょう。
では窓を多く設置して、解放的な印象に仕上げたリビングの実例を見ていきましょう。
窓からの光があふれる狭小住宅のリビング
文京区S様邸
敷地面積:11.34坪(36.81㎡)
延べ床面積:23.54坪(77.83㎡)
リビングダイニングの壁に付けられた窓からは、自然の光を惜しみなく採り入れることができます。
床面から立ち上がった窓は安全なフィックス、高い位置にある窓は開閉ができるので風を入れることも可能です。
さらに、規則正しく並んだ窓は、外観のデザインをおしゃれに整えてくれます。
リビングに吹き抜けのあるレイアウト
吹き抜けとは、上の階の床を取り除いて、縦に部屋を繋げたつくりのことです。
リビングの天井が高くなり空間に広がりができるので、開放的な印象に仕上がります。
部屋の天井を上げて空間を広くする方法もありますが、狭小住宅の場合は家の構造が縦に伸びるので、地域によっては高さ制限にかかる恐れがあります。
吹き抜けであれば、家の高さは変わらず部屋の空間を広げることができるので、狭小住宅にもおすすめです。
上階の居住スペースが削られるというデメリットがあるので、慎重に間取りを計画していきましょう。
では吹き抜けを取り入れた開放感あふれる住宅をご覧ください。
リビングに吹き抜けのある狭小住宅
大田区 U様邸
敷地面積:269.77㎡(約81.61坪)
延べ床面積:277.71㎡(約84.01坪)
リビングを吹き抜けにすることで、天井までの高さを約4.2mまで上げることができました。
縦の空間を大きく広げることができるので、開放的な印象のリビングに仕上がります。
さらにルーフバルコニーに繋がる大きな掃き出し窓や、高窓からは自然の光が優しく差し込みます。
まとめ
狭小住宅のリビングが、広く感じられるレイアウトをご紹介してきました。
ポイントをおさえれば、狭小住宅と思えない程、開放的で明るい印象のリビングに仕上げることができます。
- リビング階段を利用して空間を広げる
- リビングとルーフバルコニーを繋げる
- 窓を増やして壁の圧迫感を軽減する
- 吹き抜けをつくって縦の空間を広げる
開放的な印象やデザインとしてだけでなく、実用性も兼ね揃えているので、生活の快適さにも繋がります。
明るく開放的なリビングで、家族との時間をゆったりと過ごしていきましょう。